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Galaxy Angel Destiny Lovers プロローグ

Galaxy Angel Destiny Lovers
プロローグ



C.E.82年


暗く冷たい宇宙の中を、一つの鋼鉄の巨人が漂っていた。

鋼鉄の巨人ーーデスティニーガンダムは本来ならVPS装甲によってトリコロールカラーで機体を染めているのだが今はVPSが切れ、メタリックグレーの装甲に戻っている。
そのデスティニーガンダムのコックピットシートに座る青年ーーシン・アスカが計器を少し弄っていた。


「……やっぱり駄目か、どうやらエンジンになんらかのトラブルが起こってるみたいだな」


シンは殆ど反応が無い計器を弄るのをやめた。

C.E.74年に終結した戦争から8年、彼は16歳から25歳へと成長していた、だが、かつては紅玉石のような紅い瞳も、三年前のとある事件により瞳から光を無くしていた。


「あれからかなり時間が経ったけど救援が来る様子もないし通信も繋がらない……か」


シンが所属していたMS中隊、それすべてが裏切りシンへと牙を向けてきたのだ。
恐らくその裏切った兵達は反クライン派の兵だったのだろう、戦闘中に聞こえた通信からそのような事を言っていたから。


「……どうでもいいか」


これまでずっと戦って来た。
終戦後からは海賊や、ザラ派やデュランダル派の軍人くずれのテロと。
三年前のあの事件以降はさらに戦いに集中していた。
痛感したのだ、自分は守る事が出来ない、自分は傷つける事しか出来ないと言う事を。


「……もう疲れた」


目を閉じる、どうせ悪夢にうなされるのだろうが、それでもシンは眠りたかったのだった。








「……ここは、ああコックピットか」


目を開ける、見えたのは寝る前と変わらないコックピットの画面から見える冷たく暗い宇宙の光景だった。


「俺はどれくらい眠ってたんだ……?」


シンはコックピットの非常食が入れられている収納からマユの携帯を取り出し、時間を確認する。


「……二時間ぐらい眠ってたのか」


収納に再びマユの携帯を入れる、そしてためしに電源を入れてみると、簡単に起動したのだった。
どうやら一時的なエンジントラブルだったらしい、さっきの戦闘中に当たった攻撃にてなんらかの異常が起きたらしい。

まあ、いいかと思い直しとりあえずVPS装甲のスイッチをいれる、するとメタリックグレーだったデスティニーがトリコロールへと色を変えた。

次にレーダーに目を向ける、すると少し遠くに複数の反応があった。


「……いつまでもここにいるわけにはいかないか」


シンは先程からから司令部に通信を試みてはいるものの繋がらず、かといって救援も来ない。
だから現状を打開するためにとりあえず反応があった場所に行ってみる事にした。








「なんだあれは……」


反応があった場所から少し離れた場所の隕石に隠る、レーダーを見るに戦闘が行わられているようだ、だが隠れながらメインカメラで見たものは驚愕するものばかりだった。

黒色で統一された艦と戦闘機が複数で攻め、800mはありそうな巨大な白い戦艦はそれを迎撃、そしてデスティニーよりも一回り大きな五つの戦闘機が白い戦艦を護衛しながら戦場を凄まじいスピードで駆け回り黒い戦艦や戦闘機を破壊していく。
データ照合してみるがどの戦艦や戦闘機もデータなし。


「完全にアンノウンか、あれだけ高性能なら所属は無しってわけはないだろう、けど……」


しかし疑問があった、先程から戦場を見ているが戦艦や戦闘機の姿はあってもMSの姿を一度も見ていないのだ。

確かにメビウスなどの戦闘機はあるが今の主流はMSなのだ。


「……ん?黒い戦闘機が2機近づいてくるな……っ!?」


いきなり鳴り響くアラート、咄嗟にデスティニーを後退させる。

そしてさっきまでデスティニーがいた場所にレーザーが通り過ぎていった。
黒い戦闘機がこちらに攻撃をしかけてきたのだ。


「問答無用かよ、くそっ!」


通信を黒い戦闘機に試みるが繋がらない、その間にも黒い戦闘機は攻撃を仕掛けてくる。


「そっちがその気なら……!」


尻部ラッチにマウントされている高エネルギービームライフルを取り、こちらに向かってくる黒い戦闘機に数発発砲。
ビームライフルを2、3発受けた戦闘機は爆散、もう一機の黒い戦闘機には肩にマウントされているフラッシュエッジ2ビームブーメランを一つ投擲、黒い戦闘機を分断した。

レーダーを見る、すると黒い艦が一隻こちらに向かってくるのがわかった。
フラッシュエッジとビームライフルを再びマウント、今度は右背部のウェポンラックに収納されているアロンダイトビームソードを取りだし展開、そのまま黒い艦に向かって突撃する。


「うおぉぉぉぉっ!!」


そして黒い艦から放たれる砲撃をかい潜り一閃、更に何度か切り付け黒い艦は撃沈した。
するとデスティニーを脅威と認識したのか今度は黒い艦が三隻向かって来た。


「こいつなら!」


アロンダイトを収納し、左背部ウェポンラックに装備されている高エネルギー長距離ビーム砲を展開。


「こいつで薙ぎ払ってやる!」


ビーム砲を発射、そのままビームにて黒い艦を薙ぎ払い三隻を撃沈させた。


「これでこっちに来たやつは終わり、他は……」


残りの黒い艦は白い戦闘機によって撃沈されたようだ、そして白い戦闘機の中のピンク色をメインカラーとした一機がこちらに近づいてきた。

通信がかかってくる、どうやら白い方はいきなり襲うつもりは無いらしい。


「こちらムーンエンジェル隊所属のミルフィーユ・桜葉です、応答お願いします」


音声しか繋がらなかったが、若い女性の声が聞こえた。


「こちらZ.A.F.T軍所属のシン・アスカです」


これが運命に翻弄され続けた青年と銀河の天使達のファーストコンタクトであった。

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最終更新:2011年06月07日 10:54
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