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ARMORED CORE 小ネタその4

 毎日女難に合うのは、我らが主人公シン・アスカの宿命。
今日も彼は、機動6課の4馬鹿に追い回されて、倉庫街へと逃げ込んでいた。
「何で俺がこんな目に……」
それは貴方が、模擬戦の最中にバランスを崩したギンガ・ナカジマを支えようと、
『いつもの奴』をやったからです。
「シンこの浮気者!どこにおるんや!」
「シン!もう怒ってないから出てきなよ。」
「そうだよ♪もう怒ってないよ♪」
「早く出てこないと倉庫ごと吹き飛ばすわよ!」
はい。怒ってないってのは嘘ですね。
っていうか、言う前に倉庫一個ずつ吹き飛ばしてるもの。
……まぁ素直に出ていっても、倉庫ごと吹き飛ばされるんだけどな!
「くそぅ、力があればなあ……」
実際あるにはあるけど、でもデスティニー……ていうかMSじゃ、あの4人に太刀打ちできねえ。
───力が必要ですか?
「何だ? 今の声、どこかで聞いたような?」
導かれるようにシンは、目の前の倉庫に足を踏み入れる。
そこにはシンの背丈を遥かに超える巨大なコンテナがあった。
コンテナの大きさに、口が開きっぱなしのシンの耳に爆音が響いた。
…………まずいな。近づいてきている。
そう、シンが思った瞬間、自然にコンテナが開いた。
開かれたコンテナから姿を現したのは、座り込んだ澄色と水色、ツートンカラーの巨人。
「これは、機動兵器!?」
だが、シンは『それ』の名を知っていた。

「……ジェフティ。」
シンの記憶に、ジェフティの姿はない。
類似する機体すら見たことがない。
思案の最中、股間部にあるコックピットのカバーが開く。
「乗れっていうのか?」
躊躇するシン。
だがシンが躊躇っている間にも、爆音は近づいてきている。
意を決しコックピットに飛び込むシン。
シートに腰掛けると、まるで元々体の一部だったかのようにフィットする。
シンの目に隣りの倉庫が吹き飛んだ光景が映った。
グッ、と力を込めて、操縦桿を握り締める。
その瞬間、カバーが閉まりガラスのように透き通り、外の景色を映し出した。
「おはようございます。独立型戦闘支援ユニット、ADAです。」
ひどく懐かしい気持ち、初恋の人に久々に会ったような感覚を感じる自身を抑えつけ、シンは叫ぶ。
「…………動ォけェーッ!!」
その刹那、弾け飛ぶように機体が起き上がり、倉庫の屋根を突き破った。
「声紋照合。フレームランナー、シン・アスカを確認しました。」
「なんや、あれは!?」
「ADA、お前は、俺を知っているのか?」
「その答えはイエスであり、ノーでもあります。」
「何でも良いけど、邪魔するなら容赦はしないの!」
「そうよ♪ 容赦しないよ♪」
「…………どういう意味だ?」
「一体何なのよ!」
「いずれお話します。……それより今は、この場をくぐり抜けましょう。」
「分かった。……必ず話してもらうからな!」
「了解しました。 ではこれより戦闘行動を開始します。……そして、これより先、私が貴方を護ります。」
女難の地に、知識の神の名を抱き、偉大な天使を鎧とし、血とするとする鋼の巨人は降臨した。
彼の者がシンにもたらすのは祝福か災いか……まぁ女難であることに変わりはないのだが。

……続かない。

何だかんだでシンはジェフティから引きずり降ろされ、はやての前に連れていかれてしまった。
「シン。顔上げや。」
「はやて……隊長。」
「シン。戻れ、あんたが好きや。」
「! それはどういう意味……」
「ふふふ(ついにやったで! これでなのはちゃんやフェイトちゃんを遥かに上回った! 後はこれで……)」
「待てェェェェーい!!
てかシイィィィィンッ!!!」
「「何だ(や)!?」」
シン達のいる部屋の壁をぶち壊し何かが飛び出す。
その姿というよりも頭にシンは見覚えが合った。
「アスラン!? あんたこんなとこで何やってんだ!」
「そんな事はどうでも良い! このクソビッチ!俺のシンタンをたぶらかしてどうする気だ! ……第一お前の台詞は昔の上司、ゲイと共通点の多い俺の……」
「聞くなシン!」
アスランの言葉を遮るようにアスランがあけたあなから二人の人影が飛び出す。
「おお、お前たちは!」
アスランが口を開いた瞬間、二人の人影は延髄に手刀を、鳩尾に膝を叩き込んだ。
「なんで……」
「止めてよね凸!! 余所の世界まで来て他人に迷惑かけるのは!!」
「凸はいつも錯乱している。 」
「キラさん、レイなんでこんなとこに……」
「気にするな!! 俺達は気にしない!!」
そう叫ぶとキラとレイはアスランを担ぎ上げ走り去っていった。
(何やったんや、一体?)
開いた口の塞がないはやて。
「あのーはやて隊長、それでなんの話でしたっけ?」
シンの言葉を聞いた瞬間、心労とストレス、積み上げてきた告白までの苦労が水泡に帰したことに気づき、はやてはその意識を手放した。

おまけ
「いきなり連れていかれてしまいましたが、シンは大丈夫でしょうか?」
「大丈夫です。マスターはちょっとやそっとのことじゃ死にません。」
「……だといいのですが。」
二機の人型機動兵器が女の子の声で、主の無事を話し合う様はとてもシュールだったそうな。

終わり





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最終更新:2008年07月22日 19:40
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