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学園ネタ ◇o77ehnrsws氏時空-01

 ――とある世界、ひょっとしたらそんな可能性もあったのではないかという荒唐無稽極まる世界。
 暦は秋、長い休みも終わって学生たちは二学期からの生活に憂鬱になりながらも学び舎へと足を運んでいた。
「……帰りたい」
「新学期を目の前に控えた学生とは思えないセリフだな」
 どんよりとした雰囲気を纏ったシンの言葉にレイは表情を変えずに答える。
「うう、だってアレだぞ? 一学期だけで俺どんな目にあったか知ってるだろ?」
「気にするな、俺は気にしない」
「俺の問題なんですけどねぇ!?」
 精一杯凄みを利かせた視線を見事なまでに軽くスルーされ、シンはさらに落胆する。
「……また今日から爆発と乱闘とその他もろもろに塗れた日々が始まるのかよ」
「はぁ、聞いてる限りじゃ賑やかそうな感じがするけど」
「聞くだけなら何の影響もないからな」
 と、反射的に答えたシンの顔が上がる。いつの間にかすぐ傍に帽子をかぶった鮮やかな赤い長髪の少女がいた。

「ことり」
「おはようっす! シン君もレイ君も夏休みぶりだね」
 びっ、と人差し指と中指で敬礼する少女――ことりに頷きを返しながらレイは補足する。
「あぁ、正確には4日ぶりだな」
「……やめろ、その4日で何があったのか思い出すだろ」
 シンは「これから大学で合宿や! シンも将来のために参加しとき!」と声高に宣言して寮から引っ張り出され
たことを思い出してさらに沈み込んでしまった。というかただ昼夜問わず大学生たちに引っ張りまわされただけの4日間だったが。
「……何か触れたらいけない話題みたいだね」
「昨日まで連絡すら取れなかったからな。一度だけモールス信号でSOSを送られてきたが」
「受け取ったんなら助けに来いよ!?」
 今さらな文句を言うシンの足元からさらに新たな声が上がった。
「うむ、それも人生、あれも人生、だがアチシはキャット。だからそんなの関係ニャー!」
「残念なことにネコも神ではないんだぜマイブラザ。救えない女難もあれば守れない女難もあり。フルスロットル飛
ばしに飛ばして貫け汝の女難ウェイ!」

 白と黒の猫っぽい何かはそれだけ言ってさっさと立ち去った。呆然としながら三人はその背中を見送り、
「――俺の未来は猫(?)に断言されるほどに救えないもんなのか」
 ガクリとシンは両膝をついた。もはや完全に「ウツダシノウorz」モードである。
「あ、あはは……あ、そろそろ私行かなきゃ。ゴメンね」
「合唱部の朝練か」
「うん。シン君、もし暇だったら放課後音楽室に来てね! フェイトさんや春香ちゃんたちもいるから!」
 そう言ってことりは走り去っていった。
「シン……」
 未だにうな垂れたままの学友の肩にレイは手を置いた。
「気にするな、俺は気にしない」
「そればっかかよ、アンタって人はぁっ!」
 虚しいシンの叫びが、憎たらしいほどに晴れ渡った空の彼方に消えていった。





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最終更新:2008年07月25日 00:08
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