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ORIGINAL GENERATIONS-01

一人の少年の話をしよう
誰よりも理想に燃え、理想に生き、その情念故に理想という炎に焼き尽くされた少年を
シン・アスカ、彼は自らと同じ境遇の者を生み出さないため、誰かを救うために戦場に生きた
彼はある男と戦い敗れた。
キラ・ヤマト。かつて故郷にて家族を失ったその時、自らの上空で戦闘を繰り広げていたパイロット
彼とシン・アスカはある意味で似ている。
だが、似て非なる者。同じ理想を追いながら対極に位置し相まみえた。
どちらかが正しいのかは誰にも分からない。
ただ一つ言えるのは、敗れた者に何かを語ることは出来ないということだけ。
だが、敗れてなお、彼の瞳から炎が消えることはなかった―――


ORIGINAL GENERATIONS Prolog


「それで、君はどうしてあんな場所にいたの?」
機動六課の一室、そこでは一人の少年が尋問を受けていた。
「…分からない」
少年の名はシン・アスカ。彼はスカリエッティ事件後、スカリエッティが別の場所に用意していた研究施設から発見された。
そこは一種のフィールドで覆われておりデータが無ければ例え誰であろうと発見は不可能だった
その後の調査で本拠地から発見されたデータを元に研究施設は六課によって調査が開始された。
彼が発見されたのは施設の奥深く、最重要機密とされる区画。
その少年も人体実験の末生み出されたのでは?と疑問視する声もありありとあらゆる検査が行われた
結果は白。それどころが魔力すら持たない一般人。
「あんなところにいて、何も分からないなんて…」
尋問をするのは高町なのは。
突入時、シン・アスカは死んだように床に横たわっており、他には割れた培養カプセルが数個存在していた。
「何も知らない。気が付いたら、俺はあんた達に連れられていたんだ」
シンの最後の記憶では、彼はアスラン・ザラ駆る∞ジャスティスに破れ月面に機体事落下した。
そこから先は知らない。衝撃で気を失って、気が付いたら拘束されていた、だ。
「いつまで、こうしてるつもりなんだ?」
なのはとて彼を拘束したいわけではない。
だが、状況がそれを許さず、どうにも出来ない。
「ごめんなさい、それについては…」
思わず顔を伏せる。少年とて被害者、だというのにこれでは加害者ではないか。

結局何も分からないまま尋問は終了した。
留置所に戻されシンはふと考えた。
(あの後、一体どうなったんだ。レイはフリーダムに勝てたのか…?)
考えると胸が痛んだ。
(待て、そもそも俺は何を守るために戦ったんだ?)
デスティニープラン、オーブ、アスラン、フリーダム、ミネルバ、レイ。
アスランと再び対峙したのは覚えている。
―――だが、一体何のために再びアスランと相まみえたのか?
それが思い出せない。
オーブがデスティニープランに反発し、その後オーブ軍と戦闘になった。
ここまでは克明に思い出せる。
思い出せないのは敵対する者が戦う理由。何故あの様な電撃戦となったのか?
ふと、気が付くとシンは感極まって泣き出しそうになっていた。
(何を…俺は馬鹿な…)
だが、胸には安堵感が漂うのは何故か
最後の戦い、自分は負けてよかったのだと、そう思うのは一体何故なのだろうか。
考えながら、彼は眠りだした

機動六課、八神はやてのオフィス
そこには高町なのは、フェイト・T・ハラオウン、八神はやての三名があるデータを検証している。
「ここやねんけどな、この心臓の上の部分がおかしいねん」
映し出されるデータを元にはやては言う。
「服と皮膚、この部分だけ他とちゃうねん」
「違うって…どう違うの、はやて」
フェイトの問いに更にはやては別のデータを出す
「これが彼の他の部分の服や皮膚のデータやねんけど、心臓部と明らかに材質が違うねん」
さらにいくつかのデータを提示する
「なんて言えばええんか分からんけど…ここだけ後から別のもんで追加された、みたいな…」
当のハヤテも困惑気味で答える
「…じゃあ、そこに穴でも空いて後から縫い直されたって言うの?」
「確かにそれやと辻褄があうねんけど」

そう、そうなるとシン・アスカは何かで心臓部を貫かれた、と言うことになる
「せやけど、発見したときは無傷やったって言うし…」
もし、この仮設が正しいとなると、シンは心臓を貫かれたあとにその部分が再生した、と言うことになる。
「一応、様子見ってことでなのはちゃんに預けたいんやけど、ええかな?」
意外な提案になのはも驚く。
出来ればそうしたいとは思っていたのがこうも早くとは
「分かった。出来れば明日からにでもしたいんだけど」
「なら、こっちで手配しておくわ」
なのはとしても彼を助けたいという気持ちがある。
自分が側にいるならば、もう何も起こさせない、そう堅く胸に誓い
こうして、未だ消えぬ紅き炎を瞳に宿した少年は再び己の運命と向き合うこととなる―――




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最終更新:2008年09月08日 14:21
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