アットウィキロゴ

酔っ払いのなのは小ネタ-06

ヴィヴィオ「パパ~! あのね、お絵かきしたの! パパにプレゼントしてあげる!」
シン「おっ! ありがとなヴィヴィオ、見せてみな。 まずは……一枚目のこれはバイクか?」
ヴィヴィオ「うん! あのね、パパとティアナさんが二人で走ってる所! でね、おっきくなったらパパみたいにバイクに乗るの」
シン「そうか~ヴィヴィオもいつかバイクに乗せてやるからな」
ヴィヴィオ「うん! 約束だよ!!」

ティアナ「…………ふっ」
はやて「なんや、その勝ち誇った顔は……」
なのは「私は娘のバイクなんて認めないよ」
フェイト「そうだよ、危ないから私も絶対に反対。 管理局に手を回して免許取らせないから」
ティアナ「みっともないですよ、隊長殿。 ぷぷっ、あぁ私はヴィヴィオ公認なのね」


ヴィヴィオ「でね、こっちがフェイトママとシンパパがドライブしてるところ~」
シン「ヴィヴィオは絵が上手いなぁ~」
ヴィヴィオ「えへへ~でもね、ママのお車をパパが運転してね、フェイトママが私と一緒に座ってるんだよ」
シン「そうか~んじゃ俺も車の免許取らないとな」
ヴィヴィオ「うん! れでぃ~のえすこ~とは男の役目だからね!」

フェイト「…………ニヤッ」
はやて「…………なにが言いたいんや?」
なのは「フェイトちゃん…………変わったね…………」
ティアナ「フェイトさん、夢は夢のまま終わるんですよ。 私は違いますけど」
フェイト「そう……でも、私は目標の執務官になったからね。 多分この目標も叶えちゃうかもね」


ヴィヴィオ「こっちはねぇ~なのはママとパパが一緒にお店の店長さんとしてるところ!」
シン「それじゃあヴィヴィオはお店の看板娘だな」
ヴィヴィオ「うん! お揃いのエプロンでお仕事するの!」
シン「ははは、それじゃヴィヴィオは料理作れるようにならないとな」
ヴィヴィオ「ママに教えて貰うからいいも~ん」

なのは「…………ほら、ねっ?」
はやて「やけに具体的な未来で腹立つわ……」
フェイト「なのは…………変わったんだね、あの頃から…………」
ティアナ「なのはさん、今の顔……良いママには見えませんよ」
なのは「でも三人の翠屋はきっと大繁盛だと思うよ~」


ヴィヴィオ「最後はこれ! はやてさんと三人でね、ピクニックに行ってるところ!」
シン「ヴォルケンの皆はお留守番か?」
ヴィヴィオ「ううん、違うよ。 ふうふみずいらずだから皆えんりょしてるんだよ」
シン「ヴィヴィオは遠慮しないのか?」
ヴィヴィオ「私は子供だからいいの!!」

はやて「…………聞いた? 夫婦やってねぇ」
なのは「養育権は渡さないよ?」
フェイト「後見人として危険人物に引き渡せないね」
ティアナ「部隊長は仕事ばっかりで家庭崩壊するから却下ですね」
はやて「まぁ、えぇよ。大人は余裕が肝心や」


ヴィヴィオ「でね、パパがこの中から一番好きなのを選んでね?」

皆さん「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」

さぁ、どれが彼にとって幸せ? でも今の彼は逃げなきゃいけない、戦わなきゃいけない。
未来の選択は重要だから。

シン「ちょ!!! なんで絵のことを知ってるんですか!!!」

2

検索ワード RYO the SKYWALKER EVER GREEN
HIDEのEVERG REENじゃ無いです。
歌詞が自分的には前向きなシンならこんな感じかなと妄想したりするw 出来れば動画で見て貰いたかったり

シン「喉……喉が……」
はやて「大丈夫かシン」
なのは「まぁ流石に8時間はキツイよね」
ティアナ「歳だからじゃないですか?」
フェイト「喧嘩売ってる?」

はやて「まぁまぁ、若い時は無意味にハネ返りたがるもんなんよ。 俗にいう厨二病やな」
ティアナ「厨なんとかは分かりませんが、馬鹿にされたことだけは分かりますよ」
はやて「ほぅ…… なんや? やるんか? 私は上等やで」
ティアナ「この距離で私に勝てるとでも?」
フェイト「とりあえず私も上等だよ」

シン「え? さっきまで仲良くカラオケだったのに、何この空気? とりあえず辞めてくださいよ本当にもう……」
なのは「そうだよ、今日の所は皆仲良く、ね?」
はやて「くっ、まぁそうやな。 楽しい気分を壊した無いもんな、ごめんなティアナ、ごめんなシン、ありがと~な、なのはちゃん」
ティアナ「その…… 私もすみませんでした」
フェイト「流れ的に私もごめんなさい……」
なのは「うん、そうだよ。 皆仲良くね」

フェイト「そういえばさ、シンの歌ってたEVER GREENって曲なんだけど…… ちょっと気になっちゃって……」
ティアナ「あっ! 私も…… その……」
シン「あぁ、あの曲ですか…… 死んだ友達への曲なんです……」
フェイト「だよね…… ごめんね、変な事聞いちゃって……」
なのは「でも、ね。 今は私達六課の皆が居るの」
はやて「う~~~ん、でもな。 あの曲な、なんか悲しい曲なんやけどさ、どっちかて言うと決意の曲って感じやけど……」
シン「そうですね…… 確かに俺の親友は逝っちゃいました…… けど、あいつらに俺…… 言いたいんです。 心配すんなよって
    お前達の分まで俺が生きてやるんだぜって、土産話いっぱい持っていくから楽しみしてろ、これから先どれくらい生きれるか
    分からないけどさ…… いつかまたバカやろうぜ、また会えるからそっちで安心して騒いでてくれって……」

はやて「そうやな、えぇ心構えや。 あっちにおる友達に胸晴れるように生きなあかんよ…… それがシンの出した答えなんやから
     (このまま決意のついでに私と結婚したらもっとえぇんやけどな)」
なのは「そうだね、確かに皆もいつか向こうに行っちゃう、けど一生懸命生きるのが先に行った人達に対して出来るせめてもの事なの
     (ここが好感度アップのイベントなの! 選択を間違えなければ冥王どころか聖母様に昇格!!)」
フェイト「チカラの限り命を、燃やした赤い瞳の奥に輝く火よ、いつの日も行く先を照らすよ…… かぁ。 うん、私ももっと精一杯生きるよ
     たとえ生まれがどうであっても、私は今この時を生きてるんだから……
     (きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 少し悲しそうな、でも強い顔したシン! 正直たまらん!)」
ティアナ「もう一度会いたいよ、どうしても二度と会えないの? どうにも塞がらない痛みを抱えて、また一歩踏み出す……
      私ももう一度兄さんに会いたい…… でも、今は会えない、だけどいつかまた会えるよね、兄さん…… 私は行く道を決めたから
      だから安心して見ていて…… (想い繋ぐ時の糸がこいつとの赤い糸だったらなぁ~)」
シン「ちょ! ちょっとみんな! そんな顔しないで下さいよ、そうだ! お腹減ってませんか? ちょっと遅いけどご飯行きましょうよ」
フェイト「そうだね、ちょっとお腹減ったし」
はやて「えぇな、シンのお薦めの店にしよか。 シンの奢りで」
シン「そ、そんな! …… まぁそうですね、たまには自分に奢らせてください」
ティアナ「どうしたの? やけに素直じゃない」
シン「いいだろ、たまにはさ(感謝してるんだよ、みんなには。 口には出せないけどな、こんな事で喜んでくれるならさ)」
なのは「ふふ、嬉しいの。 シンの奢りだなんて本当に嬉しいの」
はやて「ほんまや、シン? ありがとな」
シン「そんな! いいから行きましょう!!」
はやて「そんなに照れんでえぇよ~」
シン「照れてませんよ!!」

店長「へいっ! いらっしゃあぁぁぁい!! ってシンじゃねぇか」
シン「客を呼び捨てにするの辞めたらどうですか大将」
店長改め大将「気にすんじゃねぇよ、って今日はツレが一杯じゃねーか。 これまたみんな別嬪揃いだな」
はやて「そんなん急に言われたら恥ずかしいわ~」
なのは「シンはよくここに来るの?」
シン「えぇ、まぁ。 こんな人ですけど料理は美味いんですよ」
フェイト「もう! 今は仕事中じゃないから呼び捨てだよ」
シン「そ、そうだな…… フェイト……」
ティアナ「あっ! ずるい!!」

シン「何がだよ、その…… ティア」
はやて「なんや、私も呼んでぇーな」
なのは「私も呼んで欲しーなぁー」
シン「えぇっと…… まぁ座りましょうよ!!」

大将「なんだなんだ、随分とモテてるなぁ、羨ましいぞこのガキ! んでどの子が本命なんだ?」
シン「なに言ってるんだあんたはぁーーー!!!」

はやて「気になる所やけどシンが可哀想や、みんな何頼むか決めようや」
フェイト「シンのお財布に優しくね」
シン「遠慮なんていいよ、好きな物頼んでいいからさ」
ティアナ「本当にいいの? あんた、今月キビシイって言ってたよね」
シン「ぐっ……」
なのは「大丈夫だよ、そんなにお腹減ってないの。 お酒飲むわけじゃないしね」
シン(はぁ、情けねぇな、俺)

大将「ところでよ、この前一緒に来た金髪の子がいねぇな?」

「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」

シン「え! あぁ~カリムさんですか。 今日は一緒じゃないんですよ、カラオケ誘ったんですけど忙しくて時間取れないらしくて」
大将「がははは、そうかいそうかい。 んで注文は?」

はやて「刺身の特上舟盛り人数分と出羽桜の冷を一升瓶で」
なのは「特上馬刺しと特上レバ刺し、それから蟹味噌を人数分で」
フェイト「天麩羅盛り合わせと串焼き盛り合わせを塩とタレの両方を」
ティアナ「牡蠣ご飯と酢がきと土手焼きを人数分、最期に薩摩美人を一升瓶で」

シン「は?」

数日後

シン「やば、水だけじゃそろそろ限界が…… あれ? お花畑? なんでレイがいるんだ? なんだよ聞こえないよ? あぁ眼が霞んで……
    ちょうちょがとんでるよちょうちょ~」
レイ「来るなぁー!! 来るんじゃ無い!! シン!! 来ちゃだめだ!!!
シン「ちょうちょー! 彗星がぶぁーーーーっとおおおおぉぉおおぉぉぉぉぉおおおおぉぉ!!!」

3

シン「あぁ、疲れた……ってリィン! どうしたんだよこんな時間に」
リィン「そんなことより夕飯にするか? それとも風呂か? それとも……」
シン「まて、それ以上言うな。 俺は帰って一人で風呂にはい……ってぇぇぇぇぇぇ!!!」
リィン「……背中を流して……欲しいんだな……」←どんな手品か上着を脱がしてぴったりと寄り添う

キャロ「やっや(ry」
リィンⅡ「さ(ry」

ティアナ「さぁシン? いくつか選択肢があるわ」
なのは「スターライトブレイカーか」
はやて「ディアボリックエミッションか」
フェイト「私とお風呂か」←ヘチマのお風呂セットと弱酸性ビ○レ

リィン「お待ちを! 主!!」
はやて「なんやっ! リィン!!」
リィン「主は……主達はそんな魔法を……そんな魔法を彼に使う資格があるのですかっ!
    言うなれば……言いたくは無いのですが……シンの彼女ではないのでしょう?」

なのは「それは、それは私に対する侮辱かな?」
ティアナ「でも……私達はシンの彼女じゃないわ……」
フェイト「そうだね、彼女じゃないわ。 でもっ! 私達にはその資格がある!!」
はやて「それはな、リィン……私らがシンに使う魔法は……」

はやて・なのは・ティアナ「「「すべて私達に使っていい魔法だからっ!!!」」」
フェイト「すべて私にしていいことだからっ!!!」

リィン「そっ、そこまでの覚悟とは……」
シン「いや、っつか~俺魔法使えないし……一人だけ違うこと言ってるし……」

4

夢うつつに聞こえるのは遠雷の様な砲撃と、流れ落ちる人工の流星郡。
それはいつしか花火の様に瞬いて、消えた。
自分もまたそれの一つなのだと認識して、それの様に消えぬ様にと花火を作る。
うつらうつらとした意識は、それが夢なのだと解ってはいたけれど、この鋼鉄の人形を通して伝わるぬらぬらとした感触だけは妙に現実的だった。


秋の足音は遠くなって、冬が顔をちらりと見せ始めた頃、彼は炬燵でぬくぬくとしていた。
家主が居ない事を良い事にもぞもぞと体を中に入れると、不思議なほどに眠くなってくるのはなぜだろうか。
彼ことシンは地球は日本の海鳴市、高町家の一室にて泡粒の様に浮かんでは消える追憶の中に居た。

流星から発せられた小さな星粒は尾を引いて彼へと駆ける。 夢の中のシンはひらひらと動くことで見送り、自分もまた、自分の似姿から星粒を流して見せた。
シンはそれが今しがた己へと星粒を放った流星に吸い込まれ、そこに綺麗な花が咲くのを見た。 あぁ、なんて綺麗なんだろう。
今やこの星空を駆ける流星郡の只中にあって、己ほど瞬く星がどこにある?
シンは得意絶頂で駆けた。 そうだ、俺が総てを手に入れる。
そうだとも、俺が総てを守って見せる。
そうさ、だから安心してこの空の下で眠ってくれ、大切な父さんに母さん、マユ…… ステラ……
そう思って眼下を見ると、そこは只の血溜りだった。
這い上がってくる恐怖にシンは身悶えると、赤い湖面に映った悪魔に絶叫した。


「あああああぁぁぁぁああああぁぁぁあ!」
叫び声と共にシンは跳ね起きて、同時にゴンッという鈍い音が冬の乾いた部屋に響いた。
痛む頭を擦りながら入った時と同じ様にもぞもぞと炬燵から頭を出した。
いつの間にか体の総てを入れて丸くなっていたようだ。 軽く汗を掻いている。

「酷い夢だったな……」
そう漏らして、シンは暖かい炬燵の中で身震いした。
「忘れるなって…… ことなのかな」
この日常に慣れることに対する罪悪感が見させたのかもしれない。 忘れることなど許されない罪を背負っているのだから、それ仕方ないのかもしれない。
弱さを力と血で塗り潰し、生きてきた。
贖罪を求めながら力を振るい、背負った十字架で叩き殺してきたのだから、彼は十二分に罪深い。
無力な自分を否定する為に憎んで、守って、愛して、壊されて、その果てにまたも憎んで追放された自分が見るには相応しい。

ひとしきり感傷に浸っていると、階下からばたばたとせわしなく音を立てて登ってくる足音があった。
「大丈夫! シン! どうかしたの!?」
けたたましい音と声、壊れそうな勢いで開かれたドアにはこの部屋の主である高町なのはが立っていた。


その日、彼女はとても機嫌が良かった。
親友にしてライバルは仕事で休みは取れず、シンは公休と溜まった有給の消化に悩んでいる様子。
幸いにして彼女自身の有給休暇は入局以来、消化された試しは只の一度も無い。
天はなのはに味方したかのように好条件を揃えていた。 有給の申請を受理しなければいけない八神はやては外回りで六課の隊舎内にはいない。
フェイト・テスタロッサ・ハラオウンは出向で今朝方に出て行った。
可愛い教え子たちの面倒は珍しくシグナムが張り切っている。 彼女が仕事をしている姿を最後に見たのはいつ以来だろうか。

ともあれ申請の受理には代行として残っているリィンのみだ。 隊長格である自分と、グリフィスと並ぶ程に優秀な事務方兼補佐官へと成長したシン。
両方の長期休暇など口先三寸で言い包められる。 肝心のシンはといえば
「あぁ、地球ですか。 いいですね、また行きたいです」
若干社交辞令かもしれないけれど、そう答えてくれた。

泊まる所なんて決まってる。 実家だ。 それ以外は認めない。 もしも父や兄が反対したのなら……
不本意ではあるが実力行使もやむ終えないとまで、なのはは考えていた。
まぁ母と姉が絶対的な味方である以上、その確立は地を這う程に低いが、身内にまで悪魔とまで(不本意であるが)いわれた力を行使する。 そこまでの覚悟だった。

予想通りに二人の同時休暇をしぶるリィンを丸め込んで休暇をもぎ取り、後事は主を応援したいが盗られるのも癪に障ると考えている
シグナム及びヴィータの心理的葛藤に付け込んで任せてきた。
なに? 少し卑怯じゃないか?
恋戦争には正攻法なんて存在しないのだ。
まぁそんなこんなで首尾良くシンとの地球行きを確保したなのはは、ホテルを先に取ろうとするシンを半ば強引に実家へと連れて行き、
根回ししておいた母と姉の援護射撃の相まって実家に滞在することになった。

二人が到着した日の夕方、少し寒いですね、とシンはなのはに告げると彼女は酷く恥ずかしがりながら自分の部屋にシンを通した。
「そ、その…… 散らかってるけど…… あぁああと、あんまり、その…… 部屋の中見ちゃ嫌だよ……」
その様子が信じられないほどに可愛らしく、思わず抱きしめたくなる様な愛らしさだったが、シンは耐えて見せた。 
なにせ今のこの家には、翠屋が休みなのか彼女の家族が居るのだ。 居なかったらしてたのかと言われれば、かもしれないと答える程に可愛かった。

「こ! これ…… 炬燵って言うの…… シンは知ってる?」
「い、いえ…… その 知りません」
「もう、シンったら…… いいいいいまはプライベートなんだよ? 約束、覚えてる?」
「う…… 知らないよ、な…… なのは」
「!!! その…… すごく気持ちいいから…… いまスイッチ入れるね。 ほら、ど、どうかな?」
傍から見ていると思わず笑ってしまうくらい、初々しい上司と部下。 人によっては血の涙を流しながら俺と変われ! と言いたいだろう。

「その、ちょっと買い物してくるね」
「あぁ。き、気をつけてな。 ……なのは」
「う、うん」
「い、いってらっしゃい」
「いいいいいい、行って来ます」

そう言ってなのはは部屋を後にした。 なんのことは無い。 ただ緊張しすぎただけだ。
ちょっと血が上った頭を冷やすために、母のお使いでも行ってくるのだった。
そうして残されたシンは炬燵に入ったままで彼女を見送り、そうしている内に寝入り、冒頭の夢をみる。
日々の疲れと慣れない異性の部屋で一人きりという状況が彼を炬燵の魔力への抵抗値を奪った為に違いない。

「いえ、本当に大丈夫ですから」
「でも…… 凄い叫び声だったよ」
「ちょっと…… 昔の夢を……」

――昔の夢
そう聞いたなのはは、胸が締め付けられる思いがした。
未だに彼を縛り付ける呪縛。 血に塗れた呪いの鎖。 過去への懺悔。
天板で組んだ腕に額を乗せて、俯きながらシンは呟いた。
「たぶん…… 忘れるな、って事なんだと思います。 どこに居ても、犯した罪と無くした無力を、忘れるなって……」
それを聞いたなのはは、酷く遠くにシンを感じた。 同時に思う。 あぁ、まただ。

過去の痛みを吐露する時、シンはとても遠い目をする。
そんな時は、決まって紅い眼が透き通るのだ。 それが酷く……

――辛いのだ

「でもね、シン? それはね、シンが優しいからなんだよ」
なのははするりと体を炬燵の中に入れた。
場所はシンの真横。 狭くて密着しなければいけないけれど、でもそこでなければいけないのだ。
ゆっくりと顔を上げたシンの頭を胸に抱きしめる。 鼓動は静かだった。
シンの表情は、哀しいというよりも透き通ったもので、眼だけが妙な光をもってなのはを射抜く。
今からなのはは詭弁を吐く。 自分勝手な、詭弁を。
でもそれが、少しでも彼の心を軽くするかもしれないと願って。

「それで、いいんだよ? 忘れてしまうことが本当の別れだから…… 忘れられないんじゃない、シンは忘れたくないんだよね。
 それでいいんだよ、思い出してあげなきゃ可哀想だもん。 でもね、シン。 思い出してあげるならね、楽しかった思い出にしようよ、
 でなきゃもっと可哀想だよ? 私はその人達じゃ無いし、成れない。 でもね、シン。 私なら…… シンが私を思い出すときは楽しい思い出の方がいいよ
 たとえそれがシンを傷つけてしまうような笑顔でも、そっちのほうがいい…… だからね、シン、思い出して?
 哀しい思い出だけじゃないでしょ? 楽しくて嬉しくて溜まらない思い出だってあるよね、だから……」
身勝手な言い分だとなのはは思う。 慟哭するしかないほどの幸福も、笑うしかない悲哀もあるのだから。
過去が笑顔で満たされているからこそ、シンは泣いているのに、啼いているのにも関わらず笑顔を思い出せというのだから。
でも……それでも、もしも自分が先に逝ったとしたのなら、シンに思い出して欲しいのは笑顔をなのだ。

抱きしめられた胸の中で、シンは眼を閉じる。
楽しかった思い出、笑顔の記憶。 たくさんある。 数え切れないほどにある。
その笑顔を瞼に写せば泣きたくなる。 それでも、そっちのほうが良かった……
固まっていた表情に気づいて、和らいだ頬に柔らかな膨らみを感じながら、シンは見上げた。 今にも泣いてしまいそうななのはの顔を。

「ねぇシン…… キスして? 大丈夫だよ、これでどうこう言うんじゃないの。 お願い……
 このままだと、泣いちゃいそうだから」

シンは静かになのはの目尻に溜まったそれを、指で拭う。
そうして眼を閉じたなのはの唇にそっと自分のそれを合わせる。 長くて短い間、キスをした唇は柔らかくて甘かった。

「……なのは」
「言わないで…… 今は何を言われても泣いちゃいそうだよ。 へへへ、ごめんね。 笑顔じゃなきゃダメだよね」
「ダメなんだ、今じゃなきゃ。 なのは、い…… これから一緒に…… 生きていこう?
 俺また突っ走ってるかもしれないけどさ、なのはのこと…… 守るから…… だから、俺のすぐそばで、笑顔で居てくれよ」

こんなタイミングで言わなくてもいいじゃない。 それが彼女の思ったことだった。
きっと酷い顔だ。 涙で化粧はボロボロに決まってる。 もともと薄化粧だけど、それでもなのは女の子なのだ。
でも嬉しいから許してあげよう、実家の炬燵の中で告白だなんて、ロマンチックでもなんでもないけど、そんな不器用さが愛しい。
だから笑顔で答えよう。

「うん、だからもう一回…… キスして……」



司郎「は! 離してくれ!! あの小僧ブッ殺す!! お願いだ! まだなのはは19歳なんだぞ!!! あんのクソガキ八つ裂きにしてやる!!!」
桃子「五月蝿いわよ、娘の幸福を祝ってやれない親がどこにいるの!?!? それにシン君身寄りが無いって言ってたから婿に来るのかしら」
司郎「えぇい! なのはは嫁になんて行かなくていいんだ!! 婿もいらん!! 結論は野郎をブッ(ゴキャッ!!!!) がは……」
桃子「いい加減五月蝿いわよ、御神流でも流し素麺でも や か ま し い 」

恭也「な、なのはが…… そんな…… いやでも、ここは兄として祝福してやらなければ……
   しかし…… いや、いい。 明日道場でなのはに相応しいかブチのめ、いやいや確かめなければ(メキョっ!!!) ぐお……」
美由希「確か四泊五日だったよね~ 今のうちに客間を使用不可にしとかなきゃ、あぁそうだ、アリサちゃんやすずかちゃんにもいっとかなきゃ」

桃子「早く孫の顔が見たいわ」
美由希「ちょっと! まだ早いわよ」
桃子「あ! ちゃんと録画してある?」
美由希「バッチリ!」
桃子「結婚式の時に編集して流しましょうね~」
美由希「うんうん、青春っていいね~」







タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2009年11月05日 22:13
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。