前回のあらすじ
てててててって、てててててって、て~れて、てって~てて、ててて~てて~(BGM)
システムのバグとシンへの恋心で凄まじいパワーアップを果たしたシグナムはなのは達をも凌ぐ力を手に入れた。
なのは「えいっ」
シグナム「(どごぉっ!!)・・・ニヤッ」
なのは「き、効いていないの・・・?」
シグナム「義理の娘のレリックは破壊できてもたった一人の人間は壊せないようだな」
なのは「い、一体何でこんなに」
シグナム「一体何・・・?それはな・・・緩い労働意欲を持ちながらシンへの恋心によって目覚めた超戦士
スーパーヴォルケンリッター・シグナムだ!!」
てってー(BGM)
シン「くっそー、傷にしみるー」
シグナムとの訓練を終えたシンは風呂に入っていた。
シン「タオルが硬くてこれじゃあ体洗うのきついな・・・」
シグナム「なら私が洗ってやろう」
シン「わぁ、い、いつのまって裸ーーー」
慌てて反対の方向を振り向くシン、なんとシグナムは気配を殺してシンの背後に迫っていたのだ
シン「あ、あ、洗ってやるって」
シグナム「簡単な事だ、私がスポンジとなってお前の体を」
シン「ストップ、それ以上の事を言ったら『エロパロ板にカエレ』なんて言われ」
シグナム「何を言っている、それよりもシンはこういうの好きなんだろう。DVD一通り拝見させてもらったぞ」
なんで隠してあったヴァイスから借りてきたDVDを発見されているのだろう、ていうか今回のはたまたまそういう
のに偏ってて、普段はこう・・・
シン「って違ーーーう!!、あ、体はもう洗ってたんだった。じゃあシグナムさん、俺上がりますから」
シグナム「待て、シン」
このままでは理性がもたないと判断したシンは浴室からの脱出を試みた、しかし退路はすでにシグナムで
ふさがれ万事休すかと思われたが、この時のシンはコーディネータの壁を突破した動きを見せた。
まず、フェイクをかけシグナムの隙を作る、しかしそれも一瞬の事、シグナムはすぐ体勢を立て直す。
その時間1000分の1秒、しかし今のシンにはそれだけの時間あれば充分だった。
一瞬の隙ができた時、空いたスペースに飛び込み三角とびの要領で浴室から脱出、すかさずかけてあった
バスタオルを手に取り、再び壁を蹴って見事部屋からの脱出を果たした。これら一連の行動はシンの防衛
本能が成した無意識状態の行動である為、逃げれた事を理解した時に一番驚いたのはシンだった。
シン「はっ、ここは。なんとか無事に逃げれたのか・・・」
ティアナ「ええ、何があったかは聞かない事にしておくけど。とりあえず服をきろバカ」
シン「な、ティアナ。何でここに。」
ティアナ「落し物届けに来たのよ、そしたら急にあんたが」
シン「きゃーーーー」
ティアナ「こっちのセリフだーーーーーー」
二・三発の銃声を聞きつつ
シグナム「ふ、訓練場でもあのくらいの動きを見せてくれたらな」
と一人ごちシグナムは風呂を楽しんでいた。
そして、やがて寝る時間帯になり。
ヴァイス「で、どうすんだよ。今夜も一緒なんだろ?」
シン「大丈夫、対策はなんとか立てましたから」
エリオ「シンさんも大変ですねー、あふ・・・じゃあ、僕は先に寝ますんでお休みなさーい」
完全に他人事と決め込んだエリオが愛想もなく自室へと帰っていた。その様子を見たシンは思うところもあって
今度キャロかルーテシア、はたまた両方に例の薬をのましてエリオに同じ目を合わせてやろうかなとか思った。
ヴァイス「対策ってなんだよ」
シン「要はシグナムさんと二人にならなきゃいいんですよ、ついでに隣あわなければもっといい」
ヴィヴィオ「シンパパーーーー」
可愛らしいパジャマを着たヴィヴィオが走ってきたのを見るとヴァイスは「ああ」と納得した。
さすがにあのシグナムとは言えヴィヴィオを邪険に扱う真似はしないだろう。
シン「じゃあ、よーし。ヴィヴィオ行くかー」
ヴィヴィオ「うん」
ヴァイス「おー、まぁ頑張れや」
そして、シンの自室
ヴィヴィオ「・・・・・」
シグナム「・・・・・」
シン「・・・・・(何なんだ、この重い空気は)」
思いのほか、部屋の空気が重くなった。
ヴィヴィオ「・・・・・」
シグナム「・・・・・そんなに怖がる事はないぞ、ヴィヴィオ」
ヴィヴィオ「えぅ・・・」
そう、ヴィヴィオはこの前のなのはとフェイトと闘って勝利したシグナムに恐怖心を抱いていたのだ。
ヴィヴィオ「パパー」
シグナム「ヴィヴィオ・・・」
シン「(何なんだ、一体・・・)」
シグナム「ヴィヴィオ・・・、この前の・・・その、お前のママ達にした事はすまないと思っている」
ヴィヴィオ「・・・」
シグナム「でも、仕方なかったんだ。あれは女の意地と意地を賭けた闘いだったんだ」
ヴィヴィオ「「いじと・・・いじ・・・?」
シン「(子供相手に何話してんだよ)」
シグナム「でも、終わった後はきちんと謝ったんだぞ?」
ヴィヴィオ「本当?」
シグナム「ああ、きちんと許してもらった。でも、ヴィヴィオがまだだったな。すまんなヴィヴィオ」
ヴィヴィオ「・・・うん、それならいいよ。許してあげます!」
シグナム「ふふ、そうか、ヴィヴィオは優しい子だな・・・私もそんな子が欲しいものだ」
ヴィヴィオ「こど・・・も?」
シグナム「ああ、子供だ。シンとのな。」
ヴィヴィオ「パパとの?」
シグナム「ああ、授かれるのならそうだな、ヴィヴィオのように元気で可愛くて、そして優しい子が欲しいな」
ヴィヴィオ「パパはヴィヴィオを捨てちゃうの?」
シン「(ゲエッ何でそうなる!!)そ、そんなことないぜ。でも何で」
ヴィヴィオ「だってシンパパ、シグナムと結婚するんでしょ。そしたら私は」
シグナム「シンの子供なら誰だって私の子供だぞ、ヴィヴィオ。優しいシンパパがヴィヴィオを捨てるはずないだろう」
ヴィヴィオ「そうなの?」
シン「あ、ああ。当たり前だろ?」
ヴィヴィオ「ならシグナムは私のママになるの?」
シグナム「そうだな、ヴィヴィオがよければな。でも、そうなったら私は嬉しいな」
ヴィヴィオ「じゃあ、シグナム・・・ママ・・・」
とその言葉を聞いてそっと自分の胸にヴィヴィオを手繰り寄せ抱きしめるシグナム。
ヴィヴィオ「ママー」
シグナム「ああ、私の事を母と呼んでくれるか・・・」
二人の目には穏やかな涙が浮かんでいた。
シン「え、なんかヴィヴィオ懐柔されちゃってる?ちょ、ちょっとーーーー!!!!」
シグナム・シンそしてヴィヴィオとの間に新たなそして強固な絆が結ばれた。
しかし、とうとうシグナムの薬が切れるタイムリミットが過ぎようとしていた・・・。
チュンチュンと雀の鳴き声が聞こえ、カーテンから外の光が漏れてくる。
シンはまだ眠りから覚めきってない目をうっすらとあけると規則正しい寝息をたてるシグナム
とまるで母親にしがみついているかのように同じく寝ているヴィヴィオが視界に入った。
シンは片手を伸ばしヴィヴィオの髪を軽くなでるとどうやらシグナムも目を覚ましたらしく「ん…」
と呻き声をあげてうっすらとその両目を開けた。
「あ、おはようございます」
「ああ、おはよ……な!!」
いつもなら(というかこの一週間程だが)シグナムは「ああ、おはよう。」と笑みを浮かべて朝の挨拶
をするのだが今日は違った。
「なんでシンがftgyふじこpl@」
がばっと飛び起きると顔を真っ赤にしながらとても声にならない声をあげた。その衝撃からかヴィヴィオ
も目を覚ましたようだ。
「んー、あーおはよーシグナムママー」
「ま、ママ!?」
ヴィヴィオの挨拶にも狼狽した声をあげ、さらに自分の着ているパジャマも確認すると
「な、なんだ。なんで私がシンとヴィヴィオと一緒に…しかもこの可愛らしくプリントされたうさぎ
のパジャマは一体…、お、落ち着け、落ち着けシグナム!ヴォルケンリッターはうろたえない!!」
と騒ぎ始めたと思ったら急に素数を数え始めた、と思ったら急に顔を真っ赤にしどこぞのキーボードクラッシャーのような叫び声をあげながら
エイプマンのような動きをしつつドアから出る際に頭をぶつけ「モルスァ」みたいな事いいながらシグナムはシンの部屋から出て行った。
「という事があったんですよー」
朝のシグナムの奇行を朝食を取りつつ同僚達聞かせるシン。
「うん、今までのシグナムとは違う行動してるね」
「うーん、シャマルの話では10日くらいで切れるゆうてたから効果きれたんちゃうん?」
なのはとシャマルのフルコースを食べ病院送りになっていたはやてがシンの話を聞いてどうやらシグナム
の惚れ薬の効果が切れたのではと結論づけていた。
「やっぱ、そうですか?やった!俺はようやっと自由を得る事ができたんだ!」
晴れ晴れとした表情で万歳するシン、彼もなんだかんだで思春期の少年である。四六時中びっちりシグナムと
いると色々とあったのだろう。
「まぁ、これでシンも開放されたってとこだな」
「本当、お疲れ様だね。シン」
ヴァイスとスバルがシンに声をかける、それに対してシンは極上の笑顔で答える。
「(く、そんな表情されると喰いたくなってまう)」
「(シン、それは誘っているの?ねぇ、そうなの?)」
「(いつか、いつかその笑顔を自分に!)」
「(よ、よし。今のシンならさりげにデート誘ってもOKしそうだ、よし!)」
エリオやキャロも交えてほんわかムードをだしているシン達と裏目にさっそく自分の欲にかられる四馬鹿。
「しかし、シグナムのやつこねぇなぁ」
「そりゃそうじゃないんですか?あのシグナムさんですから、恥ずかしくって自室に引篭ってるんでしょうよ」
違いない、とヴィータとヴァイスが言うと笑い出す。そんな和やかムードが漂うなか、つんざめくシャマルの声が!
「シン君!逃げて!」
食堂内の空気が一瞬固まった、「何が起きたんですか!」とシンが食堂を出ようとした時。
ヒュンッ
刃物が目の前に振り下ろされた、急な殺気に気づいて後ろに転がりこんだが。少し遅ければアウトだった。
現に髪の毛が何本がかすったのか床に散らばっていた。
「ひぃっ、し、シグナムさん。何してはるんですか!」
そこには、白装束にレヴァンティンを持ったシグナムの姿があった。着込んでいる白装束に付いている赤い斑点は
おそらく赤インクがこぼれて染み込んでしまったのだろう、というかそう願いたい。
「ふ、ふふ……。私は…もう…だめだ……、これ以上生き恥を晒す事は…私の魂が許さない……。
なぁ?シン……、せめてもの情けだ……、一緒に死のう?な?」
うつろな目でシンに語りかけるシグナム、その姿に皆ドン引きである。
「な、そんな?」
「つべこべ言わず、男なら責任をとって腹をくくれ!」
そんな勝手な!とぶんぶんとなりふりかまわず獲物を振り回してシンを追い回すシグナム。
もちろん、食堂内で暴れている為他のメンバーも逃げ惑う事になり場は一種の地獄絵図と化していた。
しかし、そんな混沌とした空気を救うヒーローが現れた!そう、六課の長八神はやてである!
「シグナム!ええかげんにせえや!」
「主よ、こればかりはいかに主と言えど!」
「正気に返りや!私のカミソリは二枚刃や!」
ゴシャァァァッっと勢いよくはやてはスライディングタックルをしかけてゆく。
「あ~っと、はやて君のカミソリタックルだぁー」
「どけ!今の私に近寄るんじゃない!」
「あ~っと、シグナム君のハリネズミドリブル!!」
相対する二人の様子をヴァイスが解説する!
「あっ!!、はやて君ふっとばされた~」
ドン!っといい音を響かせはやてが吹っ飛ばされていく。
「は、はやてちゃん!わ、私も!」
「それなら私も!」
「あ~っとなのは君タックルをしかける!あっ~っと吹っ飛ばされたー。フェイト君便乗タックルを仕掛ける
あ~っとふっとば(ry」
六課の誇るエース達を次々とふっとばしていくシグナム、この一大事になんとかシグナムを止めようと食堂に居合わせた
局員達がティアナの「雪崩攻撃よ!」の言葉を合図に一斉にシグナムに挑みにかかった、が結果は無残なもので、シグナム
ゆく後は局員達は吹き飛ばされ累々と屍だけが積まれていった、唯一スバルがタックルを仕掛けた際、シグナムのソックス
をやぶいたといったという事があったもののどうやら降ろしたてのソックスだったようでそれがシグナムの怒りに油を注いだ
結果になってしまった。
「キャロ、後は頼むよ」
「え、エリオ!」
「エリオ、いっちゃダメだ!俺が犠牲になればいいだけなんだ」
「シンさん、あなたは…生きろ…」
「エリオーーーーー!!」
唯一生き残ったエリオも覚悟を決め、シグナムに特攻を仕掛ける。シンの悲痛な叫びが食堂に響いた。
「あ~っとシグナムのローズダンサーだー」
バックにバラの花びらを撒き散らせながら優雅にエリオを突破するシグナム、そんだけ格好付けたんだから
飛ばされろ、エリオよ。
「シン!貴様のどてっぱらを抉り取ってやる!!」
「そう!何度も斬らせてたまるかーー!!」
シグナムの抜刀をシンは覚悟して受け止めようとする。HIZIとHIZA、かの有名な英国の騎士王の一撃を受け止めたと
される伝説の白羽取り術…!!無論、そんなものを練習したこともないシンには使えるはずもなくシグナムの一撃はゆうゆうと
シンの横っ腹をぶったたいた。危うくシンの臓物が飛び散りむーざんむーざんとなってしまうところであったがそこは六課内、
きちんと非殺設定になっているのでそんな事にはならなかったのだが、非殺設定になった刃物はつまりは鈍器である。
確実にシンのアバラは二、三本折れた事であろう。
しかし、シンの悲劇はこれで終わらない。シグナムのこの一撃によって吹っ飛ばされるシンに予想もしえない回転が加わり、
ありえない軌道を描きながら食堂というフィールドの宙を舞っていた。
シンが分身しているかのように高速で左右にぶれながら左に大きくカーブするかと思ったら今度は右に大きくカーブし、今度は
下から上にホイップしたと思ったら上から下に急降下、そこから地を這うかの如く高速で直線に壁に向かって突き進んだ!
「あーっとコンクリートを貫いた!!」
というヴァイスの叫びとともにシンは壁を貫いた、文字通りな意味で。
結局、騒ぎは密かに解説役に回っていたヴァイスが本部に連絡をしてクロノらが駆けつけた事で収まった。
決まり手はユーノからのフェレットパスからクロノが繋いだブーストサイクロンとだけ言っておこう。
とにかく、これによる一連の惚れ薬騒動は幕を閉じた。この騒ぎの元であるシグナムは一週間の謹慎処分、シンは総合病院の方
に移され一命を取りとめた。
さて、その後の六課であるがシグナムのバグが修正されシグナムの力が隊長陣と同程度になった事やヴィヴィオがシグナムに対し
ても『シグナムママ』と呼ぶようになったり、シグナムの部屋や嗜好が少し女らしくなったりと騒動の傷跡をひきずりながらも概
ね平和に活動しているという。
「あ、シンにシグナム。今日も訓練お疲れさん、のど乾いとるやろ?飲みもん持ってきたでー。これがシンのでこっちがシグナム。
あ、シグナム。そっちやない」
今日も機動六課は平和だ。
最終更新:2008年09月24日 11:21