~ドキッ!!男だらけの裸祭り(要は大衆浴場です)~
「エリオ~流すから目閉じてろ~」
「あ、ハイ」
素直に目を閉じるエリオを少し微笑ましげに見ると、シンは適温に調節したシャワーをエリオの泡塗れの頭にかける。
程よい勢いの水流がエリオの髪に絡みついていた泡を次々と洗い流していく。
普段はツンツンとしている髪がへなりと垂れ下がっているのが、何処と無く犬を連想させた。
「シンさん、次は僕が背中流しますね」
「サンキュ」
言うなり、シンはエリオに背中を向ける。
細く、けれども強靭に引き締まった筋肉質な身体にエリオは憧れにも似た想いを抱く。
そして、男にしておくのは勿体無いくらいに白く、キメの細かい肌が微かに上気しているのが、同性から見ても色っぽく、
エリオは脳裏に浮かび上がった思考を振り切るように慌てて泡立てたスポンジでシンの背中を流していく。
「んん~気持ち良いな~エリオ背中流すの上手いな」
「そうですか~」
「ハオラン隊長とかキャロの背中を流してたりしたのか?」
「ブッ…な、何言ってるんですか!!」
「お、慌ててるなぁ、怪しい…」
「もう、からかわないで下さいよ、シンさん」
「ははははは、悪い悪い」
「でも、シンさんってホントに鍛えてるんですね」
「何だよ、藪から棒に?」
「羨ましいなぁって……それに肌綺麗ですし」
粉雪のようにキメ細やかな白い肌を流しながらエリオはほうっと溜息を漏らす。
スキンケアとかでフェイトが頭を悩ませていたのを見ていたエリオは、フェイトが見たらきっと羨むだろうなと、クスリと笑った。
それがシンにも聞こえたのか、ピクリとしてエリオに声をかける。
「なぁに笑ってるんだよ」
「何でもありませんよ~」
「教えろよ~」
「じゃあ流しますね~」
風呂桶にためた湯をゆっくりとかけていくと、シンの肌は何の抵抗も無く泡を落としていく。
シンが不意に身じろぎすると、鎖骨のくぼみに溜まっていたほんの一滴の湯が零れ落ちる。
それが酷く艶めかしかった。
「エリオの髪って何か良いよな~」
身体の前面に泡立てたスポンジを当てながらシンがポツリと零す。
エリオはきょとんとしながら、シンを見てから、自分の髪を一つまみ手に取る。
「ええ~硬いから色んな髪型に出来ませんよ~シンさんこそ羨ましいです」
「俺は猫毛過ぎてすぐに寝癖が出来るから嫌なんだよ」
「ははは、シンさん無頓着ですもんね」
「そうそう、ランスターにもよく寝癖頭がだらしないって怒られる」
「僕も見ましたよ」
兄弟のように笑いあう二人をじっと見つめる視線が一つ。
何か不満気なその視線の持ち主は、我らが兄貴、ヴァイス。
その視線に気付いたのか、シンが首を傾げてヴァイスを見つめる。
「どうかしたんですか?ヴァイスさん」
つられてエリオも首を傾げる。
そんな二人に、頬を引き攣らせながらヴァイスは突然立ち上がり叫び声を上げる。
「うがぁぁーーーーーーーーー!!!!」
「「!?」」
シンとエリオを指差しながらヴァイスが吠える。
「お前らは間違ってる。いや、作者の脳は腐っている!!」
ヴァイスは大変失礼な事をのたまう。
しかし、依然止まらずにヴァイスの雄叫びは続く。
「上記のBLチックな描写は何だ!!普通ここはフェイト隊長やシグナム副隊長のダイナマイトバディを披露するもんだろうが!!」
「18禁板になりますよ」
「エロは原則禁止なのに」
「だまらっしゃい!!それにしても何が楽しくて野郎の入浴シーンを見なければならんのだ」
作者は楽しい。
「此処は女難スレだろ!?何だこの男率100%!!」
「まぁたまにはこういう事もありますよ。なぁエリオ」
「そうですね」
読者サービス?何それ、美味しいの?
と言わんばかりにのほほんとした二人にヴァイスのこめかみがひくつく。
「大体、シン!!ガンダム界屈指のBLワールドから来たお前のせいで歯車が狂い始めたんだよ!!」
「エリオ、コーヒー牛乳でも飲むか」
「僕フルーツ牛乳派なんですよ」
「ティアナと一緒だな。そういやスバルは普通の牛乳派なんだっけ」
「結構人それぞれですよね。フェイトさんはイチゴ牛乳派なんですよ」
「でも瓶で売ってないだろう」
「何でも紙パックのやつ買っておくらしいです」
「へぇ~~」
「俺の叫びを聞けーーーーーーーーーー!!!!!!」
浴場にヴァイスの叫びが悲しく木霊した。
最終更新:2009年04月06日 02:29