名称 | ベクタ | ソフト/ハード | 発生条件 | 変化するレジスタ |
COP | 0xFFE4-0xFFE5 | ソフト | コプロセッサ割り込み | P[I]=1, P[D]=0 |
BRK | 0xFFE6-0xFFE7 | ソフト | BRK命令実行時 | P[I]=1, P[D]=0 |
ABORT | 0xFFE8-0xFFE9 | ハード | ハードウェア特殊信号 | P[I]=1 |
NMI | 0xFFEA-0xFFEB | ハード | V-Blank割り込み | P[I]=1 |
(予約) | 0xFFEC-0xFFED | ハード | ||
IRQ | 0xFFEE-0xFFEF | ハード/ソフト | ハードウェア信号 | P[I]=1 |
名称 | ベクタ | ソフト/ハード | 発生条件 | 変化するレジスタ |
COP | 0xFFF4-0xFFE5 | ソフト | コプロセッサ割り込み | P[I]=1, P[D]=0 |
(予約) | 0xFFF6-0xFFE7 | ハード | ||
ABORT | 0xFFF8-0xFFE9 | ハード | ハードウェア特殊信号 | P[I]=1 |
NMI | 0xFFFA-0xFFEB | ハード | V-Blank割り込み | P[I]=1 |
RESET | 0xFFFC-0xFFED | ハード | 電源投入時、リセット時 | P[I]=1, P[D]=0 |
IRQ/BRK | 0xFFFE-0xFFEF | ハード/ソフト | ハードウェア信号/BRK命令 | P[I]=1, P[D]=0 |
リセットがかかると (電源 ON 時も含む)、D レジスタ と PBR と DBR はゼロになり、 D フラグはゼロ、I フラグと E フラグは 1 になる。 PC には 0x00FFFC からの 2 バイトの内容が読み込まれる。 リセット時はエミュレーションモードになる。
NMI がかかると、ステータスフラグと PBR と PC がスタックに積まれ、 PBR はゼロになり、I フラグが 1 になる。 PC には、ネイティブモードの場合は 0x00FFEA から 2 バイト、 エミュレーションモードの場合には 0x00FFFA から 2 バイトの内容が読み込まれる。
IRQ がかかると、ステータスフラグと PBR と PC がスタックに積まれ、 PBR はゼロになり、I フラグが 1 になる。 PC には、ネイティブモードの場合は 0x00FFEE から 2 バイト、 エミュレーションモードの場合は 0x00FFFE から 2 バイトの内容が入る。 I フラグが 1 の場合、 IRQ は禁止される。 エミュレーションモードの場合は BRK と同じアドレスにジャンプするため、注意が必要。
ABORT がかかると、ステータスフラグと PBR と PC がスタックに積まれ、 PBR はゼロになり、I フラグは 1 になる。 PC には、ネイティブモードの場合には 0x00FFE8 から 2 バイト、 エミュレーションモードの場合は 0x00FFF8 から 2 バイトの内容が入る。
COP 命令を実行すると、ステータスフラグと PBR と PC がスタックに積まれ、 PBR はゼロになり、I フラグが 1 、D フラグが 0 になる。 PC にはネイティブモードの時は 0x00FFE8 から 2 バイト、 エミュレーションモードの場合は 0x00FFF8 から 2 バイトの内容が入る。
BRK 命令を実行すると、ステータスフラグと PBR と PC がスタックに積まれ、 PBR はゼロになり、I フラグが 1、D フラグが 0 になる。 PC には、ネイティブモードの時は 0x00FFE8 から 2 バイト、 エミュレーションモードでは 0x00FFFE から 2 バイトの内容が入る。 エミュレーションモードの場合、IRQ と同じアドレスにジャンプするため、注意が必要。
ネイティブモード (16 bit のアキュームレータと、8 bit / 16 bit のインデックスレジスタ) 時と、 エミュレーションモード時ではスタックに詰まれるデータの内容が異なるので注意する必要がある。
エミュレーションモードでは、割り込みが開始されると、 プログラムカウンタの上位バイト、下位バイト、ステータスレジスタ の順番でスタックにレジスタの内容がプッシュされる。
ネイティブモードでは、これに加えて 先頭にプログラムバンクレジスタ (PBR) がプッシュされ、 レジスタをプッシュした後、ステータスレジスタの 10 進モードビットがクリアされ、IRQ フラグがセットされる (NMI 以外の時)。 最後にプログラムバンクレジスタが 0 にセットされ、 65816 の IRQ ベクタの指すアドレスにジャンプする。
エミュレーションモードで動作している時、 RAM バンクが 0 以外にセットされていると、 プログラムバンクの値を失う。 これには 2 つの解決方法がある。 1 つは、RAM バンク 0 以外でエミュレーションモードを動かさない。 もう 1 つは、エミュレーションモードでバンク 0 以外を使う時に、 事前にプログラムバンクの値をメモリの保存するようにしておく。
ネイティブモードの時は IRQ ベクタと BRK ベクタが分離されている。 これにより、ステータスレジスタのビット 5 (BRK) をポーリングする必要がなくなる。 エミュレーションモードの時にはこれが動作しないので、 BRK フラグと IRQ のソースを確認する必要がある。
ネイティブモード時は、BRK 命令が 2 バイト長となる。 ゼロ BRK 命令はオプションで"シグネチャ"バイトが付く。 これは、デバッグ時に複数の BRK 割り込みを識別する目的で使われる。
COP はコプロセッサ割り込みを指す (COP 命令参照)。
IRQ がトリガーされた時、現在の命令は割り込み開始前に完了される。 割り込み遅れ時間は 7 クロック分。 タイムクリティカルな IRQ を作成する場合、 WAI 命令を使うと、割り込み開始まで CPU を停止させることができる。
ABORT ベクタは、65816 の ABORT ピンが LOW になった時に参照される。 このピンは、65816 にのみ存在する (6502 には存在しない)。