作成者:平林
部品構造
- 大部品: 蒼江中流域の地形(T22) RD:155 評価値:12
- 大部品: 昌徳地域の地形(T22) RD:19 評価値:7
- 大部品: 陶芸村・昌徳 RD:8 評価値:5
- 部品: 昌徳の来歴
- 部品: 昌徳の現況
- 部品: 藩国における役割(昌徳)
- 部品: 陶芸工房
- 部品: 陶芸会館
- 部品: 領内の公園
- 部品: 昌徳児童館
- 部品: 窯業原料採掘地
- 大部品: 昌徳東方の邑・曙口 RD:5 評価値:4
- 部品: 曙口の概況
- 部品: 曙口の津
- 部品: 曙口の砂絵
- 部品: 曙口地域の農業
- 部品: 曙口川釣り施設
- 大部品: 古戦場・儿壁 RD:2 評価値:2
- 大部品: ニンニクと寺院・莫雲 RD:4 評価値:3
- 部品: 莫雲の概況
- 部品: 莫雲ニンニク
- 部品: 玉樹窟
- 部品: 玉樹烽火台跡
- 大部品: 常昭と中部穀倉地帯の地形(T22) RD:34 評価値:8
- 大部品: 当地域の概況 RD:11 評価値:6
- 部品: 黄漢平原
- 部品: 水稲耕作のメッカ
- 部品: 地平まで続く水田
- 部品: 畜産業の発達
- 部品: 「藩国の米びつ」「藩国の胃袋」
- 部品: 「佳人は佳田にしかず」
- 部品: 黄漢平原の昆虫食
- 部品: ため池と水路
- 部品: ため池でのティラピア養殖
- 部品: 蒼江の氾濫対策
- 部品: 黄漢平原を潤す川・弋水
- 大部品: 大邑・常昭 RD:11 評価値:6
- 大部品: 常昭の概況 RD:5 評価値:4
- 部品: 穀倉地帯の中枢都市
- 部品: 美味の街
- 部品: 買い付け商人
- 部品: 常昭の米焼酎
- 部品: 畜産と肥料
- 大部品: 常昭の施設 RD:6 評価値:4
- 部品: 常昭政府庁舎
- 部品: 食の博物館
- 部品: 常昭料理学院
- 部品: ファッションセンターしばむら本店
- 部品: もつ煮込みの名店・犬はし
- 部品: 常昭養鶏場
- 大部品: 食品の邑・石台 RD:3 評価値:3
- 部品: 石台の概況
- 部品: 平均的蒼梧人?
- 部品: 食品サンプル博物館
- 大部品: 平原南の個性派都市・皖肥 RD:9 評価値:5
- 部品: 皖肥の概況
- 部品: 皖山の開発
- 部品: 労働者の食と娯楽
- 部品: 粉もん文化
- 部品: たこ焼きなら、たこ十
- 部品: 定食屋・大盛り屋
- 部品: 闘魚の文化
- 部品: 皖山道劇
- 部品: 大衆居酒屋・アカバネ
- 大部品: 蚕星地域の地形(T22) RD:44 評価値:9
- 大部品: 蚕星地域の地勢・気候 RD:4 評価値:3
- 部品: 藩国西部の高地
- 部品: 蚕星盆地の気候
- 部品: 星門山地から発する河川
- 部品: 山・谷・盆地
- 大部品: 中核都市・蚕星 RD:12 評価値:6
- 大部品: 蚕星の沿革 RD:3 評価値:3
- 部品: 西部の中心都市・蚕星
- 部品: 繊維産業の発達
- 部品: 伝統的な織物・染物
- 大部品: 蚕星の施設・文化 RD:9 評価値:5
- 部品: 蚕星政府庁舎
- 部品: 被服の専門家を育てる・蚕星服飾学院
- 部品: 蚕星大廟
- 部品: 養蚕を伝えたとされる神・蚕神
- 部品: 古蚕星王朝の王・泰桑
- 部品: 尹集市場
- 部品: 蕎麦の老舗・切
- 部品: ファッションセンターしばむら蚕星店
- 部品: クワの木の初夏
- 大部品: 金川のほとり・高楼 RD:3 評価値:3
- 部品: 高楼の概況
- 部品: よい土地は農地に
- 部品: 高楼の民俗
- 大部品: 金川中流の邑・露枝花 RD:3 評価値:3
- 部品: 露枝花の概況
- 部品: 露枝花A遺跡
- 部品: 聖山・空台山
- 大部品: 険阻な谷筋の邑・周寨 RD:4 評価値:3
- 部品: 周寨の概況
- 部品: 劉方池
- 部品: 劉氏廟
- 部品: ラムの高地熟成
- 大部品: 斜面に広がる大農地・肇興 RD:3 評価値:3
- 部品: 肇興の概況
- 部品: 肇興の棚田
- 部品: 肇興の歴史的建築物と民俗
- 大部品: 山中の桃花源・雅安 RD:6 評価値:4
- 部品: 雅安の概況
- 部品: 雅安の宿
- 部品: 激辛・雅安料理
- 部品: 雅安のトウガラシ栽培
- 部品: 雅安の茶
- 部品: 雅安のキャベツの栽培
- 大部品: 固有種の宝庫・黎高自然保護区 RD:2 評価値:2
- 部品: 黎高自然保護区の概況
- 部品: 黎高の固有種
- 大部品: 林業の邑・丁芳 RD:5 評価値:4
- 部品: 丁芳の概況
- 部品: 丁芳の林業と植林
- 部品: 間伐材の利用
- 部品: 宮大工は山を買え
- 部品: 増淵製紙
- 大部品: 水源地の邑・豊氏鎮 RD:2 評価値:2
- 部品: 豊氏鎮の概況
- 部品: 豊氏池の養殖業とヒシ栽培
- 大部品: 稷阜地域の地形(T22) RD:27 評価値:8
- 大部品: 学術の邑・稷阜 RD:16 評価値:6
- 大部品: 稷阜の来歴 RD:2 評価値:2
- 大部品: 稷阜の施設・名所 RD:6 評価値:4
- 部品: 地域のシンボル・稷山
- 部品: 稷阜政府庁舎
- 部品: 賢人廟
- 部品: 救荒閣
- 部品: 博品書店
- 部品: 稷阜造園デザイン店
- 大部品: 稷阜の文化 RD:8 評価値:5
- 部品: 稷阜の古書市
- 部品: 肇国の賢王・曾伯晟
- 部品: 輔弼の能臣・姫文叔
- 部品: 在野の思想家・呂仲廉
- 部品: 異端の学者・迪克利
- 部品: 壁中古文
- 部品: 「竹帛に書す」
- 部品: 古典研究
- 大部品: 楽器づくりで知られる邑・新葉 RD:4 評価値:3
- 部品: 新葉の概略
- 部品: 葉邑とは
- 部品: 新葉碑林公園
- 部品: 新葉の楽器工房
- 大部品: ニンニクと畜産の邑・済寧 RD:4 評価値:3
- 部品: 済寧の概略
- 部品: 済寧ニンニク
- 部品: ブタとドングリ
- 部品: 済寧の家畜市
- 大部品: 金属加工業の邑・宿沢 RD:3 評価値:3
- 部品: 宿沢の概略
- 部品: 宿沢の刃物
- 部品: 農業機械の開発協力
- 大部品: 益津地域の地形(T22) RD:31 評価値:8
- 大部品: 交通の結節点・益津 RD:18 評価値:7
- 大部品: 益津地域の来歴・概況 RD:9 評価値:5
- 部品: 津の重要性
- 部品: 東西に発展した邑
- 部品: 警備会社の起こり
- 部品: 架橋計画とその難しさ
- 部品: 大梁橋の建設
- 部品: 東西の街の合一
- 部品: 河港機能の充実
- 部品: 渡しの宿
- 部品: 西部への窓口
- 大部品: 益津の施設 RD:9 評価値:5
- 部品: 益津政府庁舎
- 部品: 瑞瓊市場
- 部品: 益津刑務所
- 部品: 益津貯木場
- 部品: 益津浄水場
- 部品: とつぜんステーキ益津本店
- 部品: ソウゴウ警備保障
- 部品: ピクニックに最適・馬蹄山
- 部品: 馬蹄山麓公園
- 大部品: 花の邑・符離 RD:3 評価値:3
- 部品: 符離の概況
- 部品: 花マーケット
- 部品: 新たな品種の開発
- 大部品: 倉庫の邑・中興 RD:5 評価値:4
- 部品: 中興の概況
- 部品: 中興の運送業
- 部品: 中興の倉庫街
- 部品: 倉庫の冷蔵システム
- 部品: 整備工場が多い
- 大部品: 石の邑・萬石 RD:5 評価値:4
- 部品: 萬石の概況
- 部品: 石の用途
- 部品: 石焼き専門店・がんこ
- 部品: 除虫菊の栽培
- 部品: 大幸除虫菊産業
部品定義
部品: 昌徳の来歴
蒼梧藩国中流域、蒼江の近くに立地し、古代より良質の粘土を産する事で知られ陶芸村として栄え今に至る。現在でも蒼梧焼として藍色を用いた絵付けの妙が好まれ、国内で愛用されている。また、他国からの観光客向けの体験ツアーも人気を博している。
部品: 昌徳の現況
領主の藍華窯から始まった街づくりも年数を経て、工房数も陶工達も数を増し、かつて栄えた頃の賑わいを取り戻している。
部品: 藩国における役割(昌徳)
複数の工房が建ち並ぶようになり、藩国内に様々な陶磁器製品を供給し、国内での知名度も上がった。領主の発案により観光地としての陶芸村として、また、災害や有事の際の広域の避難場所としても機能している。
部品: 陶芸工房
住民の多くが自ら工房を持ち、または住み込みで働いている。その多くは観光陶芸村の内部に建てられているが、最近では、村外にも工房を持つ者が居る。
部品: 陶芸会館
陶芸村の歴史を国内外に広く知ってもらうと共に、領地内の人達にも学んでもらうための施設。陶芸の体験教室や宿泊を伴うツアーにも対応している。また災害や有事の際には避難場所として開放される。
部品: 領内の公園
領内に複数設置されており、領民や観光に訪れる人達の憩いの場としてトイレを含めて水道設備と共に整備されている。それなりの広さがあり、災害時や有事の際には一時的な避難場所として使用される。
部品: 昌徳児童館
陶工として働く者の多数が共働きであるため、子供たちの安全と育成を担う施設として、領主により領内の小高い丘の上に建てられている。災害や有事の際、他施設と同様に避難場所として広く開放される。
部品: 窯業原料採掘地
陶芸村より少し離れた蒼江の川沿いの土地にあるが、ここが無ければ陶器を作ることが出来ないため、領民にとって重要な場所である。
部品: 曙口の概況
曙口(しょこう)は、昌徳東南の蒼江岸に位置する小邑である。その歴史は古代にさかのぼるが、津の機能を持つほかには経済規模の大きな産業がなく、昌徳の発展による波及効果が期待されている。
部品: 曙口の津
曙口の津は規模が小さく、港湾は自然の砂浜を利用していることもあって大きな船の発着が難しい。そのため、移動する人口や物資の量も多くはない。
部品: 曙口の砂絵
付近の砂のきめが細かいことを利用して、砂絵の制作が行われている。モチーフは神々や建築物、風景画などで、土産物として一定の需要はあるが、そう大きなものではない。
部品: 曙口地域の農業
曙口周辺は産業が未発達で、農業生産物ももっぱら周辺地域での消費にとどまっている。その中で唯一、広く流通しているのはニンジンである。
部品: 曙口川釣り施設
海沿いによく見られる釣り公園の川バージョンと言えるが、この種の施設は案外珍しい。二本の桟橋からなり、まれにソウコウカワイルカが近くに寄ってくることもある。天候が悪い日は閉鎖となる。
部品: 儿壁の概況
儿壁(じんへき)は昌徳の北東、蒼江沿いの小さな邑である。古代の古戦場として知られ、文人が訪れて多くの詩を残した。
部品: 儿壁賦
古代にこの地で起きたとされる大規模な船戦の様子を詠んだもの。同名のものが数種あるが、中世後期の詩人・謝勤(しゃきん)のものが有名。
部品: 莫雲の概況
莫雲(ばくうん)は昌徳の北方に位置する小さな邑である。昌徳より冷涼な気候で、雨もさほど多くない。人口が希薄な地域である。
部品: 莫雲ニンニク
莫雲の冷涼な気候を利用して、ニンニクの栽培が行われている。現行品種の栽培においては、やや雨量が不足しており、何らかの対策が取られることが期待されている。
部品: 玉樹窟
玉樹窟(ぎょくじゅくつ)は、莫雲にほど近い場所にある岩山に掘られた石窟寺院である。古代から中世の彩色壁画が残り、祀られる神仏は時代により変化しつつ、現代まで細々と信仰が続いていた。近年、学術的保護と復興が同時にすすめられている。
部品: 玉樹烽火台跡
古代の狼煙台跡である。日干しレンガ製で、朽ちるに任され半分ほど崩壊している。近年、観光資源として修復の機運が高まり、地元有志により寄付が募られている。
部品: 黄漢平原
蒼梧藩国の穀物生産、そして畜産を担うのが中部に広がる黄漢(こうかん)平原である。蒼江が運んだ養分豊かな土と、豊富な雨量に支えられ、古来より農耕が活発に行われてきた地域である。
部品: 水稲耕作のメッカ
黄漢平原は、大平原ではあるが多彩な栽培植物、家畜を見ることができる。とはいえ、その中心が水稲工作による
コメの栽培にあることは疑いない。黄漢平原北部ではジャポニカ種も混じるが、南部ではもっぱらインディカ種が栽培されており、藩国の米びつにふさわしい生産高をあげている。
部品: 地平まで続く水田
水田は人の手が入った風景であり、人が絶えず手を入れなければ維持できない。常昭に広がる見渡す限りの水田風景は、人の力の賜物であると言える。
部品: 畜産業の発達
黄漢平原で生産される穀物等の農作物には、規格外で出荷できないものもある。これらを飼料として活用する形で、トリやブタの飼育がはじまった。また、休耕地での牧草栽培が始まったことで、ヒツジなどの飼育も開始される。ここにおいて、肉だけでなく、鶏卵や羊毛などの生産も開始されたのである。
部品: 「藩国の米びつ」「藩国の胃袋」
黄漢平原はその農業生産高から、「藩国の米びつ」と呼ばれる。また、その中にあって人口集積地で美食の邑である常昭は「藩国の胃袋」と呼ばれている(実際の食料消費は、目立って下流域の方が多い)。
部品: 「佳人は佳田にしかず」
黄漢平原で古くから言われた俚諺で、「よく農作業を手伝う、働き者の嫁をもらえ」というほどの意味である。二期作が行われるこの地域では農閑期は長くなく、よく働くことが当たり前であった。
部品: 黄漢平原の昆虫食
昆虫食はタンパク質不足とは関係がなく、その美味により文化として定着し、グラムあたりの取引額は牛肉を上回る。ここ黄漢平原では、バッタ類を中心に昆虫食の文化が定着している。
部品: ため池と水路
年間雨量は豊富だが、年に数ヶ月の渇水期に備えるため、ため池や水路が多数作られてきた。ため池は
農業用水だけでなく、魚類の養殖やヒシなどの栽培も行われている。
部品: ため池でのティラピア養殖
ティラピアは南国原産の淡水魚で、汽水域に住む種もある。いずれも臭みがなく美味であり、養殖も容易である。黄漢平原の、特に蒼江や弋水(よくすい)から離れた地域でよく食される。
部品: 蒼江の氾濫対策
古来、蒼江は幾度も大氾濫を起こした。現在では堤防や遊水池を作ることで治水を行うとともに、高台への住宅地の移転、避難場所の確保などが行われている。
部品: 黄漢平原を潤す川・弋水
弋水(よくすい)は、黄漢平原を潤す河川である。孤竹地域の細い河川が黄漢平原北部で合流し、西流して蒼江に注ぐ。豊かな水量を持つが、それでも用水は不足し、多くのため池が作られた。
部品: 穀倉地帯の中枢都市
穀倉地帯の中枢都市が常昭(じょうしょう)とも呼ばれる。周辺には農業・畜産を主要産業とする小邑が数多くあり、それら生産物の集積地であり加工・流通のためのセンターにもなっている。蒼梧藩国の食を支える都市であり、食品メーカーも多く本社を置いている。毎年のように新商品が開発されており、安全で美味しい食品を下流の人口集積地に送り出している。
部品: 美味の街
豊富な食材を入手できる常昭は、美味の街としても知られることになった。繁華街には
飲食店が建ち並び、多数の料理人が腕を競っている。
部品: 買い付け商人
中部地域の中心都市である常昭には物資が集まるため、それらの買い付けを行う商人が多数あつまる。彼らは少しでもよい品を安く仕入れようと、日々しのぎを削っている。
部品: 常昭の米焼酎
米どころは酒どころ、とはよく言ったもので、常昭は酒でも知られる。特に近年注目を集めているのが米焼酎で、温暖な常昭で半年ほど熟成させることで琥珀がかった色になる。度数は35度となかなかのものだが、安価で口当たりがよくファンも多い。
部品: 畜産と肥料
畜産が盛んになったことで、家畜の糞も大量に得られるようになった。これは主に肥料にされ、農業の再生産に役立っている。
部品: 常昭政府庁舎
常昭の邑の中心、やや比高の高い場所に位置する。簡素なビルだが、耐震工事や食料等の物資の備蓄も行われている。常勤職員は550人ほどで、200人が天啓府からの派遣である。藩国首脳部、とくに執政戸田がよく視察に訪れている。
部品: 食の博物館
常昭郊外に位置する藩立博物館で、蒼梧藩国の食の歴史を辿り、食文化さの豊かさを感じることができる。各時代、各地域の食を再現したものを食べられる食堂は大人気で、小学校の遠足などでもよく行き先に選定される。
部品: 常昭料理学院
その名の通り、料理人を養成する専門学校である。名だたる料理人や料理研究家が教鞭をとり、3年間の課程で知識と技術を叩き込まれる。
部品: ファッションセンターしばむら本店
衣料品チェーンとして知られるファッションセンターしばむらの本店は、常昭の市街地に所在する。近年では、「しばらー」と呼ばれるファンの精緻にもなっている。
部品: もつ煮込みの名店・犬はし
常昭の下町に位置するカウンター9席、小上がり4席の小さな店だが、半世紀以上注ぎ足しながら作ってきたタレで煮込むもつ煮込みはまさに絶品。米焼酎との相性もいい。
部品: 常昭養鶏場
常昭周辺では豊富に穀物が生産され、そのうち規格外で出荷できないものを安価で効率のよい家畜飼料にすることが行われた。常昭養鶏場は、畜産家のなかでも藩国有数の歴史をもつ。
部品: 石台の概況
石台(せきたい)は、常昭の南東100キロほどのところに位置する邑である。食品メーカーの工場が多いことで知られる。
部品: 平均的蒼梧人?
石台は消費において蒼梧藩国の平均的な値を示すと言われる。そのため、多様な食習慣を持つ藩国内での市場調査のため、食品メーカーが工場を置き、試作品の販売を行なっているという説がある。
部品: 食品サンプル博物館
石台の街中にある小さな博物館。各食品メーカーから提供された食品サンプルを、3000点以上保管している。マニアには人気だが、当然集客は伸び悩んでおり、赤字スレスレ経営である。
部品: 皖肥の概況
皖肥(かんぴ)は常昭南方に位置する中規模の邑で、個性的な産業で知られる。新しい邑で、その歴史は近代に始まる。
部品: 皖山の開発
邑の歴史は近代はじめに、黄漢平原の人口増加に伴い、比較的未開発であった皖山周辺を開発したことに始まる。
部品: 労働者の食と娯楽
皖山に集まった労働者たちは、働き盛りの男性ばかりであった。彼らのため、食と娯楽にまつわる店が次々とでき、今に至るまで邑のカラーとなっている。
部品: 粉もん文化
皖肥の代表的な料理は粉もんである。お好み焼き、たこ焼き、いか焼き、明石焼き、モダン焼きなどが安くてうまいと労働者に愛された。
部品: たこ焼きなら、たこ十
たこ十(じゅう)は、皖肥に5店舗を運営し、常昭と湯城、天啓府にも支店を持つたこ焼き屋チェーンである。大ぶりでとろふわな食感、秘伝のソースが人気。近年では新メニューの開発にも余念がない。
部品: 定食屋・大盛り屋
何度か移転しつつ、今では皖肥に4店舗を持つ定食屋。名前の通り大盛りが売りの店で、ご飯は小盛りにもできるが、それでも普通の店の大盛りより多い。
部品: 闘魚の文化
皖肥の建設現場では、男たちは賭け事に熱中した。その中でももっとも愛されたのが、ベタの雄による闘魚である。現在でも、ベタ専門店があり闘魚は人気だが、女性にもファンが増えている。
部品: 皖山道劇
皖山道劇(かんざんどうげき)は、皖肥市街にある劇場で、際どいレビューやストリップが名物である。道劇は「道頓堀劇場」の略称だというが、現在では原語の意義は伝わらない。
部品: 大衆居酒屋・アカバネ
アカバネは皖肥に3店舗と、石台、常昭に1店舗ずつを展開する大衆居酒屋である。確かに安いのだが、味はお察しである。ただし、衛生には気を遣っており、食中毒が出たことはない。「アカバネ」の意味は不詳。
部品: 藩国西部の高地
藩国西部には小高い山が連なる星門(せいもん)山地がある。盆地部を除く山がちの傾斜地では、かつては蕎麦以外の穀物生産がうまくゆかず、自生する桑を用いて養蚕が盛んとなった。
部品: 蚕星盆地の気候
蚕星は季節によっては霧が発生しやすく、年間の日照時間が他地域よりやや少ない。また、年間の気温変化が緩やかで湿潤という特性もある。
部品: 星門山地から発する河川
星門山地からはいくつかの河川が発している。そのうちの代表的なものが、蚕星盆地を潤して東流し、蒼江に注ぐ金川(きんせん)。山地南部から南流して海に注ぐ細水(さいすい)である。
部品: 山・谷・盆地
蚕星地域は山がちな場所が多い。また、一口に山地といっても、斜面の面する方角や、谷筋の地形によって気候風土はかなり異なる。そのため、谷筋ごとに植生が異なることもあり、多彩な文化を育んだ。
部品: 西部の中心都市・蚕星
この地域の中心都市として、山間の盆地に発展したのが蚕星である。養蚕によって豊富な絹を周辺都市に提供し、その質の高さで遠くまで名を知られた。
部品: 繊維産業の発達
近代になると、養蚕業の土台の元に紡績業、そして繊維産業が発達した。蒼梧藩国の特産品として知られる珍妙な服やスク水なども、この地が主な生産地である。
部品: 伝統的な織物・染物
近代紡績業が発展するに従って、伝統的な織物・染物の技術は一旦衰退の道を辿った。しかし、内戦が終結して経済発展が加速すると、伝統的技法への再評価が高まった。その結果、現在でも伝統技術を保存する工房が複数存在し、匠の技を競っている。
部品: 蚕星政府庁舎
蚕星市街の中心部に建つ、蚕星地域を統括する政府庁舎。5階建てで他地域の政府庁舎より低いが、敷地面積は天啓府の政庁城より広い。蚕星市街の下層には蚕星古城があり、地盤が強固である。職員数は350人ほどで、100人程度が天啓府からの派遣である。
部品: 被服の専門家を育てる・蚕星服飾学院
蚕星服飾学院は、蚕星の繊維・紡績・服飾等に関する同業者組合の出資で設立された服飾の専門学校である。定員100人と規模は大きくないが、3年間の専門教育で新たな人材を輩出している。
部品: 蚕星大廟
蚕星大廟(さんせいたいびょう)は、蚕星市街に位置する、蚕星最大の廟である。養蚕の神である蚕神(さんしん)、古蚕星王朝の創始者とされる泰桑(たいそう)などを祀る。
部品: 養蚕を伝えたとされる神・蚕神
古代より伝わる神話において、神と帝王の区分は明確ではない。神が古の帝王と位置付けられていった過程があるといわれ、学術的には「古帝王」とも呼ぶ。それはともかく、蚕神は当地に養蚕を伝えたとされ、今に至るも信仰を集める。きらびやかな衣をまとった、優しげな壮年男性の姿でかたどられる。
部品: 古蚕星王朝の王・泰桑
蚕神が養蚕と結びついているのと同様に、泰桑は養蚕に必須の桑と結びついた神格である。古代にこの地に栄えた古蚕星王朝の建国者に位置付けられ、葉のついた桑の杖を持つとされる。
部品: 尹集市場
尹集市場(いんしゅうしじょう)は蚕星最大の市場である。蚕星盆地や星門山地の物産はもとより、藩国の他地域からも多くの品々が入荷する。毎月月初の2日間、月半ばの水曜日は閉場となる。
部品: 蕎麦の老舗・切
切(きり)は蚕星の下町に位置する老舗蕎麦屋である。蕎麦切りを最初に作ったというのは事実ではないが、藩国に現存する蕎麦屋としては最古級である。
部品: ファッションセンターしばむら蚕星店
藩国内に多くの支店を持つファッションセンターしばむらは、蚕星にも支店を持つ。復職産業の土地柄ということもあり、試作品が販売されることもある。
部品: クワの木の初夏
クワの木はカイコの主食であり、養蚕には欠かせない樹木として、蚕星の邑の至る所で栽培され、街路樹にもなっている。初夏になると、クワの木は一斉に熟し、野鳥や子供たちだけでなく、大人たちも立ち止まってその果実を口に含む。何せ街中にうなるほど実るので、誰がいくら採ろうが誰も頓着しない。多めに持ち帰って、ジャムや果実酒にする人もいるほどである。
部品: 高楼の概況
高楼(こうろう)は金川の発する星門山地の中腹にある、200戸ほどの小さな邑である。棚田や畑作を営む、昔ながらの邑といえる。
部品: よい土地は農地に
狭い扇状地を農地としているため、高楼の人々は険しい場所に二階建て、或いは三階建ての木造家屋を建築する。これが邑名の由来とされる。
部品: 高楼の民俗
高楼の人々は、手織りの鮮やかな着物を晴れ着として身につける。この習慣は現在も受け継がれており、旧正月には、村の廟にこの着物を着た村人たちが集まり、鐘を打ち鳴らして先祖の霊を迎える。
部品: 露枝花の概況
露枝花(ろしか)は、金川がなだらかに蛇行する地点に営まれた邑である。邑の歴史は古く、旧石器時代に遡る遺跡が出土している。
部品: 露枝花A遺跡
露枝花市域の再開発で発見された古代遺跡で、青銅器や玉器が出土した。玉は佳諒産出のものであり、古代から広範な交易路が存在したこと、それが藩国北部と蚕星盆地を結んでいたことがわかる。
部品: 聖山・空台山
空台山(くうだいさん)は、露枝花の邑から10キロ西方に位置する。台形の山体から神聖視され、仙人が住まうとも言われた。
部品: 周寨の概況
周寨(しゅうさい)は、標高1000メートルを超える細水の険阻な谷筋に築かれた邑である。中世に砦があったとも言われ、斜面に石造りの土台を作り、その上に木造家屋を建築する。嘗ては戸数1000を超えたが、現在は800ほどである。
部品: 劉方池
劉方池(りゅうほうち)は、周寨の農業用水をまかなうために作られたため池である。周寨の邑と細水の水面は100メートル以上の高低差があり、農業用水を汲み上げることができないため、中世に劉方という人物が指揮して作ったという。
部品: 劉氏廟
劉氏廟は、劉方池の傍にある小さな廟である。劉方を主神とし、蚕神なども祀っている。30年に一度修築が行われる。最近はラムの熟成で邑が豊かになったため、少し飾り付けが豪華になった。
部品: ラムの高地熟成
周寨の標高を利用し、下流域で蒸留されたラムの高地熟成が行われている。比較的熟成期間の短いゴールド・ラム、長期熟成のダーク・ラム、そしてバニラなどを加えたスパイスド・ラムなどがこの地で出荷の時を待っている。
部品: 肇興の概況
肇興(ちょうこう)は、蚕星盆地の西の端、山地のなだらかな斜面に開かれた邑である。近世初期に開拓に成功し、2000戸を超える大きな邑になった。独特の文化がよく残り、近年は観光客も増えている。
部品: 肇興の棚田
几帳面に開拓を行なった肇興の人々は、水牛の助けも借りて見事な棚田を作り上げた。収穫されたコメは、蚕星にも出荷され、肇興の経済を潤した。
部品: 肇興の歴史的建築物と民俗
肇興には、近代化で多くの邑が失った、舞台や鼓楼といった建築物が残っている。また、歌や踊り、民俗衣裳などの文化もよく残っており、蚕星を拠点にトレッキングツアーで訪れる人も増えている。
部品: 雅安の概況
雅安(があん)は星門山地北方の山中の小さな盆地に位置する邑である。厳冬も酷暑もなく、四季ははっきりしているが穏やかな気候である。蚕星への北の玄関口にも当たる。
部品: 雅安の宿
北から蚕星盆地へ入る場合、陸路であれば現在でも雅安で一泊することになる。そのため、30軒を超える宿泊施設が営業している。
部品: 激辛・雅安料理
中世の終わりにトウガラシが蒼梧藩国に伝わると、蚕星地域でも栽培がはじまった。特に、なぜか雅安ではトウガラシが大流行し、現在の雅安料理はほとんどが激辛である。
部品: 雅安のトウガラシ栽培
雅安地域では蚕星地域の中でもトウガラシ栽培が盛んである。10種類以上の品種が栽培されており、雅安では料理によって使い分けされる。また、山椒の類も栽培量が多く、トウガラシと組み合わせて料理に使われる。
部品: 雅安の茶
雅安の背後にそびえる蒙山(もうざん)の一帯では、茶の栽培が盛んである。特に標高の高いところで採れるものは「蒙頂茶」としてブランド化されている。
部品: 雅安のキャベツの栽培
高原性の気候を利用して、近年
キャベツの栽培が広がりつつある。販路開拓が課題となっており、農業組合がこの課題に取り組んでいる。
部品: 黎高自然保護区の概況
黎高(れいこう)自然保護区は、星門山地の南西端から北に向かって続く高山渓谷で、南からの湿った風を受け、独特の生態系を形成している。現在、立ち入りは制限されている。
部品: 黎高の固有種
この地域には固有種が多く、いまだに未記載種が続々と発見されている。植物では高さ40メートル近くにもなる竹・レイコウチク、それを好んで食すレイコウタケネズミなどが知られる。
部品: 丁芳の概況
丁芳(ていほう)は星門山地の北側に位置する山麓の邑である。当地は良質の材を産することで知られる林業の邑である。
部品: 丁芳の林業と植林
かつては需要のままに伐採を行なっていたが、中世には資源枯渇が問題となり、かなり早い段階から植林が行われるようになった。
部品: 間伐材の利用
植林を行うことで、間伐材が得られる。これを利用した産業として、割り箸など消耗品の生産と、製紙業が興った。
部品: 宮大工は山を買え
丁芳が良質の材を産することは早くから各地に聞こえた。質のよい材を大量に必要とする宮大工は、盛んに当地に入り、いppん単位ではなく山単位で目星をつけ、「次の遷宮の際に必ず買う」というような約束を取り交わした。宮大工と山の持ち主、互いに代が替わってもこの約束は履行されたという。
部品: 増淵製紙
増淵(ますぶち)製紙は、丁芳に所在する製紙会社である。この分野では後発だが、環境に配慮した生産設備と、伝統技術を取り入れた商品開発で成長基調にある優良企業である。
部品: 豊氏鎮の概況
豊氏鎮(ほうしちん)は、丁芳の水源として作られた豊氏池のほとりに作られた邑である。かつて乱伐で山が荒れた時代に拓かれた。
部品: 豊氏池の養殖業とヒシ栽培
豊氏池では、マスの養殖とヒシの栽培が行われている。山が保水力を取り戻した現在、水源としての役割は低下したが、養殖業によって邑が維持されている。
部品: 星門山地の南
星門山地の南端に、稷山(しょくざん)という1000メートルほどの台形をした山がある。この南麓に曾(そう)という小国が生まれ、賢者をよく用いたことで学問が栄えた。現在の稷阜である。
部品: 学究都市への発展
小国の連合によって蒼梧藩国が成立したのちも学問の伝統は残り、学究都市へと発展を遂げた。各分野で蒼梧藩国の次代を担う人材が、日夜研鑽に務めている。
部品: 地域のシンボル・稷山
稷山は標高1023メートルの独立峰で、山体は美しい円錐形をしている。山頂には賢人廟(けんじんびょう)があり、山麓から石階段が整備されている。受験生や学生、研究者もよく参拝に訪れる。
部品: 稷阜政府庁舎
稷阜の政府庁舎は、市街中心部に位置する。鉄筋コンクリート造だが、古い瓦葺の様式を模した外観になっている。職員数は200人ほどで、8割が現地採用である。
部品: 賢人廟
この地の伝説的偉人たちを祀る廟である。初代曾王である曾伯晟(そうはくせい)、若年だった3代目の曾王を支えた賢臣・姫文叔(きぶんしゅく)など、文治に優れた人物や、学者として知られた呂仲廉(りょちゅうれん)・迪克利(てきかつり)などを祀る。
部品: 救荒閣
救荒閣(きゅうこうかく)は、中世より当地の統治者によって維持された、穀物貯蔵庫である。毎年入れ替えられ、飢饉の際には民に翌年の種籾を無担保で貸し付けた。
部品: 博品書店
博品(はくひん)書店は、稷阜市街に店舗を構える老舗書店である。5階建ての風格あるビルに、雑誌や一般書から専門書まで幅広く取り揃えており、五階のイベントスペース(60人収容)では、サイン会や講演が頻繁に催されている。
部品: 稷阜造園デザイン店
稷阜では都市計画や景観に関する研究も行われており、民間との提携の中で造園業も成長した。稷阜造園デザイン店は古株に属する造園業者である。
部品: 稷阜の古書市
毎年秋に開かれる、大規模な古本市。藩国各地から、100を超える古書店が参加し、あらゆる種類の古書が並ぶ。掘り出し物も多数あるという。
部品: 肇国の賢王・曾伯晟
曾伯晟は曾国の初代とされる人物で、当地に徳を施し、よき政治を行ったという。歴史学的には、彼の祖父まで実在が確認されている。
部品: 輔弼の能臣・姫文叔
姫文叔は曾氏の傍系とも言われ、幼少の王を補佐し、法令を整えて善政を敷いたとされる。ただし、近年の研究では、法令の整備は姫文叔の在世より下り、後世の付会という。
部品: 在野の思想家・呂仲廉
呂仲廉は呂子とも呼ばれ、野にあって多くの門弟を集めた思想家である。その思想の根本は、相互理解による社会の秩序維持にあった。門下からは政治家も輩出した。
部品: 異端の学者・迪克利
迪克利は迪子とも言われ、呂子よりも少し遅れる時代の思想家である。彼の学問は呂氏の学を出発点に、その批判、そして論理学にまで到達した。同時代的には認められなかったが、現在でも迪氏の学派が残した書物は受け継がれている。
部品: 壁中古文
壁中古文(へきちゅうこぶん)は、稷阜の古い建築物の建て替えの際に竹簡で発見されたと伝わる書物群である。偽作説が流れたこともあるが、現在では伝世する文献よりも字形が古く、真作として研究対象になっている。
部品: 「竹帛に書す」
当地の習慣および、その大切さを説く諺である。竹は竹簡、帛は帛書(絹の布)で、文字に残すことの重要性を示す。古典では、「帯裳(衣服の帯や裾)に記し、竹帛に書し、席豆(いずれも食器)に銘し、金石(金属器や碑)に刻す」と対句の形で用いられることもある。文字を重んじた蒼梧藩国で、中世以降広く言われ、現在でも習慣として尊重されている。
部品: 古典研究
古代からすでに伝世する古典の研究が始まり、近世に至るまでに多くの注釈が生まれた。これらを承けつつ、近代歴史学の方法論に基づいた研究が行われている。
部品: 新葉の概略
新葉(しんよう)は、稷阜の東南50キロほどのところにある邑である。かつての葉邑が古代の戦乱期に場所を移し、移転したために新葉と呼ぶ。
部品: 葉邑とは
葉邑は、新葉のさらに南にあった都市国家である。当時は一つの邑が一つの国でもあった。古代の戦乱期に一旦攻め落とされ、遺民が北に逃げて新たな邑を築いたのが現在の新葉のおこりである。
部品: 新葉碑林公園
稷阜周辺の古碑を、保存と研究の目的で収集したのが新葉碑林公園である。修復が終わったり、保存状態のよいものは展示されている。藩立のため入館料は安めに設定されている。
部品: 新葉の楽器工房
新葉で目立つ産業は楽器づくりである。中世には琴の製作で知られ、現在では伝統楽器だけでなく、他国から伝わったギターやピアノ、電子楽器の製作も行なっている。
部品: 済寧の概略
済寧(さいねい)は、稷阜の南40キロほどの場所に位置する邑である。大きくも小さくもなく、経済成長、人口増加も少ない、落ち着いた邑と言える。ニンニク栽培と畜産が主要産業である。
部品: 済寧ニンニク
済寧の温和な気候を利用して栽培されるニンニクは、中位の粒が揃い、風味が強すぎずさまざまな料理と相性がよいとされる。特徴に乏しいのが特徴というところが、済寧の邑に似ているとも言える。
部品: ブタとドングリ
済寧の町外れにはブナ林が茂っており、かつては秋になる農家がめいめいブタをそこに連れて行き、ドングリを食べさせていた。今は畜舎の脇にブナを植えることが多い。
部品: 済寧の家畜市
毎年秋に行われる家畜の競り市。畜産家の同業者組合が主催し、品評会も行われる。ここで一等を取ることは畜産家の誉である。
部品: 宿沢の概略
稷阜の東に位置する宿沢(しゅくたく)は、古代には祭祀に利用する青銅器の工房があった地である。のちに鉄器が普及するとその生産もはじまり、現代につながる金属加工の技術が集積されていった。
部品: 宿沢の刃物
現在、宿沢で生産される金属器の中で最も有名なものは刃物である。家庭用も含む包丁や、アウトドアなどで利用されるナイフ、そして医療用のメスなど、さまざまな種類の刃物が生産されている。
部品: 農業機械の開発協力
宿沢の変わった産業として、農業機械の開発協力が挙げられる。これは、かつて農具の刃の部分を大量に生産していた影響で、機械が導入された現在でもそのノウハウが有用なためである。
部品: 津の重要性
渡しのことを津(しん)と呼ぶ。古来より蒼江の渡しとしてもっとも名を知られたのが、中流の益津(えきしん)である。水上・陸上を移動する者たちの中継地であり、材木などの資源も古来よりこの地を必ず経由した。
部品: 東西に発展した邑
渡しは増水や暴風の時は渡れず、旅人や商人は数日足止めされることもある。そのため、津の東西に邑が発展し、それぞれ東殷、西殷と呼ばれた。
部品: 警備会社の起こり
この地にはいくつかの警備会社が本社を置く。交通の結節点であり、ここを起点に行動する商人のために、同業者組合が護衛の斡旋をしたことに由来する。
部品: 架橋計画とその難しさ
東西の交通を便ならしめるため、すでに中世には架橋の計画が持ち上がった。しかし、技術水準的に、雪解けの季節の蒼江の流れに耐えられる橋をかけられず、架橋は近代に持ち越された。
部品: 大梁橋の建設
近代に入り、ようやく架橋計画は実現をみる。藩国をあげ、10年の歳月を要したが、長年の希望は大梁橋(たいりょうきょう)という形で結実した。その経済効果は凄まじく、3年で建設費用を回収したという。
部品: 東西の街の合一
蒼江の東西に発展した邑は、大梁橋の架橋によって一つになった。また、蒼江を行き交う船や、街道を行く隊商の護衛を生業とする者たちが多くおり、彼らは近代化がすすむにつれ同業者組合を結成していった。
部品: 河港機能の充実
大梁橋の架橋により、渡しとしての需要は低下したが、交通の結節点としてより重要な都市となった。益津の河港は幾度か改修され、現在では蒼江の河港としては最大規模を誇っている。
部品: 渡しの宿
益津の街は、蒼江の東西で高低差があり、西部はやや高くなっている。そのため、西部の河岸は見晴らしがよく、岸近くに宿泊施設が集まっている。
部品: 西部への窓口
交通の便があまりよくない藩国西部の昌徳、蚕星(さんせい)、稷阜(しょくふ)等への窓口であり、西部地域の特産品がまず仲買によってこの地に運び込まれる。
部品: 益津政府庁舎
益津地域の政府庁舎は、西岸にある。東岸の方が市街化が早く、十分な土地の確保が難しかったためである。現在の職員数は400人で、半数が天啓府からの派遣となる。また、50人が東岸の支所に勤務している。
部品: 瑞瓊市場
瑞瓊市場(ずいけいしじょう)は、益津の東岸に位置する益津最大の市場である。藩国西部・北部の物産が多く並ぶのが特徴である。毎週水曜日は閉場となる。
部品: 益津刑務所
内戦終結後、義勇兵駐屯地の敷地と建物を転用する形で作られたのが益津刑務所である。益津の南西、かつて前線だった場所にあるこの刑務所は、藩国内最大の規模を持つ。受刑者たちは社会復帰に向け、特産のアオギリ材を用いた手工業や手漉き紙づくりなどの作業に従事している
部品: 益津貯木場
現在では筏流しは観光保存以外行われておらず、材木は主に船で曳航され、一気に下流に運ばない半分ほどが東岸の貯木場に入れられる。
部品: 益津浄水場
人口密度が高まる中流域より南は、生活排水と工業排水の双方が増える。蒼江を汚さないため、各地に浄水場が設置されている。中流域最大の浄水場が益津浄水場である。
部品: とつぜんステーキ益津本店
時間がない、でも肉が食べたい! そんな需要に応えて生まれたのが、立ち食いステーキ店・とつぜんステーキである。忙しいドライバーが、休憩時間に安価に肉を食べることが可能だ。
部品: ソウゴウ警備保障
益津に本社を置く、藩国でも最大規模の警備会社。社名は「総合」と王犬の名をかけており、社章は犬の横顔である。
部品: ピクニックに最適・馬蹄山
馬蹄山(ばていざん)は益津西岸の西北にある山で、標高は850メートルほどである。山名はその形に由来する。益津や中興あたりからのピクニック先になっている。
部品: 馬蹄山麓公園
馬蹄の山麓を利用して作られた自然公園である。登山道の出発点にもなっており、遊具、トイレ、売店などがある。
部品: 符離の概況
益津の西北20キロほどに位置する符離(ふり)は、花の邑として知られる。元々は廟などの供え物となる花を作っていたが、民間での園芸需要の高まりにも対応して、鉢植えなども多く作るようになっている。
部品: 花マーケット
符離の邑の、南の入り口近くに位置する植物専門の市場で、元来は業者向けだったが、現在では一般客にも対応している。毎週土日は閉場となる。
部品: 新たな品種の開発
符離では新たな観葉植物の開発も行われているが、藩国政府の定める品種改良制限により、選抜と掛け合わせのみが許可されている。突然変異種の固定はうまくいかないことも多いが、品種改良制限の来歴も含め、符離の人々はこの制限に納得している。
部品: 中興の概況
中興(ちゅうこう)は、益津西岸から西に10キロほどの場所に位置する。藩国西部からの物産、益津を通過してもたらされた東部の物産が一時集積される邑である。
部品: 中興の運送業
中興は運送業者が多く所在する。その輸送手段も多岐にわたり、トラック、エアバイク、船、鉄道など、輸送する物品の種別や単価によって配送方法が選択され、多様な業者の存在理由になっている。
部品: 中興の倉庫街
邑の中心を離れると、多くの倉庫が立ち並んでいる。物流の要衝に近く、安い賃料で広い倉庫が取れることから発達したもので、現在では農作物の熟成を倉庫内で行うことも増えている。
部品: 倉庫の冷蔵システム
倉庫は物資の保管のために温度や湿度管理を行うが、この延長線上に開発されたのが冷蔵機能付きの倉庫である。特に果物などの保管に便利で、旬を過ぎた時期にも出荷が可能になり、農家も潤っている。
部品: 整備工場が多い
中興の邑には、エアバイク等の車両を整備するための工場が多い。いずれも規模はさほど大きくないが、これも物流の邑ならではの光景と言えるだろう。
部品: 萬石の概況
萬石(ばんせき)は、益津北の蒼江西岸に位置する邑である。古来、花崗岩を産し、その加工も含めて中心的な産業となってきた。
部品: 石の用途
萬石の花崗岩は様々な用途に使用されるが、礎石、土間用など建材需要が量としては最も多い。墓石や碑などにも多く利用される。
部品: 石焼き専門店・がんこ
その名の通り、石焼き料理の専門店である。石焼きビビンバや鉄板焼きならぬ石版焼きなど、熱々の料理を提供する。「石版お熱くなっておりますのでご注意ください」
部品: 除虫菊の栽培
シロバナムシヨケギク(除虫菊)は西国の原産だが、めぼしい石を切り出した後の土地に栽培する用途で当地でも植え付けが進んだ。
部品: 大幸除虫菊産業
大幸(だいこう)除虫菊産業は、蒼梧藩国で最初に渦巻き型の蚊取り線香を売り出した会社である。それまでは主に、廟などで使う線香を作っていたという。
最終更新:2017年12月10日 23:32