創作発表板@wiki内検索 / 「ものがたり」で検索した結果

検索 :
  • 白亜記/ものがたり
    Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 ものがたり ものがたり 「とある老人は自らが蝶になる夢を見た。  目を覚ました後、老人は考える。果たして自分は蝶になる夢を見ていたのか。  それとも今の自分が蝶の見る夢なのか」 意識がぐちゃぐちゃになって廻っていく。それなのにその言葉は頭にすんなりと入る。 壁にぶつかりながらふらつきつつも歩く。床や壁にはよくわからない奇妙な模様が書かれている。 頭を振るい、意識を救い出す。私はこの世界に来たのだ。ハルトシュラーに連れられて。 「あの寄生がより強い固体に寄生することで種の存続を図ろうとしたのと同じように  お前もこの血まみれの世界で精神を不安定にさせないように変化したのかもしれない」 そう言ったのは誰だろうか。いや、そう、ハルトシュラーだ。そうだ。間違いない。 「今のあなたは夢を見せられている。白騎士シカ・ソーニ...
  • 白亜記
    ...な物語の小さな結末 ものがたり 昼寝日和 創作部の通り雨 海と山と狼と 夏の音 決意 迷い 夢の終わり 第二十次襲撃者撃退戦 眠れる物語 関連作 無限桃花の愉快な冒険 創発発のキャラクター総合に戻る ページ最上部へ
  • 白亜記/小さな物語の小さな結末
    ...と守護者 ものがたり 白亜記まとめに戻る
  • 白亜記/昼寝日和
    ...かな。 ものがたり 創作部の通り雨 白亜記まとめに戻る
  • 「Chenge The world」  第八話
    目覚め、そして道しるべ  第八話 カノン・ヒルベルトの合流により、この場にいる人間は6人となった。 うち一人はいまだに目を覚まさないが。 そこで淳子が目を覚ます。 眠気眼で腕時計に目をやる淳子。午前六時。 相変わらず早起きだ…と思いきや、淳子よりも早く目覚めていた、 というよりも果たして眠っていたのかどうかすらわからない男が淳子に声をかけた。竜崎だ。 「これは青木さん朝が早いようですね驚きました。 あれだけ力を使っていればずいぶん体力を消耗すると思いましたが」 「見くびらないでもらえるかしら? あれくらいの炎だったらほとんど体力を消耗することはないわ。精神力は食うけどね」 竜崎にそう言い、間延びをした後再び場を見渡す淳子。 美伽、先生、カノン、竜崎、そして自分。あれ、一人足りない。 「ねえ竜崎さん。セフィロスさんはど...
  • 無限桃花の愉快な冒険キャラまとめ
    無限桃花の愉快な冒険キャラまとめ 無限桃花 本編の主人公。『他世界を旅する』という能力を持っている。 現代の日本における一般的なセーラー服を着用し、長い刀を腰に挿している。 刀を抜かないことを信条としているが、他人の刀は平気で使う。 脅すのに音を立てる程度に抜く。そのため戦闘は素手のみ。なかなか強かったりする。 初期のころはやたら空気が読めない性格だったりしたかもしれないけどきっと気のせい。 背も高くなく低くなく体型も至って普通。主に突っ込み役に回っている。 ハルトシュラーを探す旅をしていたが目的を達成した今は適当に館で生きている。 弱点はわき腹。 おしゃべり桃花 よく喋る甘いモノが好物な無限桃花。『他人になりきる』という能力を持っている。 おしゃべりではあるが悪いやつではない。自身曰く「戦闘力はさっぱり」。 ちゃんとした刀を持っており、必要とあらば抜く。...
  • F-2-326
    Top ファンタジーっぽい作品を創作するスレ スレ2 2-326「~永遠の夢~」 2 「~永遠の夢~」 2 ※2-315からの続き 326 :名無しの青二才:2011/04/02(土) 18 05 14.41 ID H9Gj84Ph 「で……なんでお前がついて来るんだ?ロメオ。」 「いいじゃねぇか。おっさんは仲間とはぐれたようだしよぉ。」 端から見たら狼に小声で話す頭のいかれた奴キチガイのように見られるようなきがした。 「お願いだから喋りかけないでくれるか?ついて来てもいいから。」 「ゲハハハ。おっさん。ありがとうよ!」 元軍人のおっさんと狼が森のほうへ向かっていたときだった。 馬に乗り軍服を着た二人の憲兵がこちらを睨んでいる。 一人は眼鏡と髭の小柄な男。腰に回転式拳銃のホルスター。 もう一人は帽子を深くかぶった女「US...
  • 白亜記/コンクリートジャングルとセーラー服
    Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 コンクリートジャングルとセーラー服 コンクリートジャングルとセーラー服 暑い。むしろ熱い。 天上に輝く太陽は容赦なくその身から発生させた熱を浴びせ、 さらに地面に敷かれたコンクリートロードは落ちた熱をご丁寧にも照り返してくれる。 天然オーブントースターである。 周りを見渡す。ガラス張りの高層ビルたちが太陽の光を反射させている。 どうやら都会の中心ではあるらしい。なぜらしいなのかというと人気がないからだ。 人工に満ちているというのに人口がいない。集団失踪でもしているのか? 「ハルトシュラー……」 さきほどまで傍らにいたはずの案内人の姿も見えない。とは言っても夢の中だ。何があっても不思議ではないはずだ。 「どうだい? 周りの景色に違和感があるかい?」 頭上のほうから声がして振り向くとハルトシュラーがふわりふわりと...
  • 無限桃花の愉快な冒険6
    気付けば図書館にいた。この図書館が前回のあの図書館であるかは彼女――無限桃花にはわからない。 両サイドには高い本棚が並んでおり、隙間なくぎっしりと色とりどりの本が入っている。 桃花は試しに近くの本を取り出してみるか、理解出来る云々の前に表紙の言葉が理解出来ない。 そして何よりも本が開かない。違和感を感じつつ諦めて本棚に本を戻す。 余談ではあるが日本以外の図書館を見たことあるだろうか? 我が国日本は地震大国が故に本棚をあまり高く作らない。それゆえにどこかこじんまりした印象を人に与える。 ただ他国において、地震の少ない国ではこれでもかと言うくらい本棚を高く作る。高く作れば当然本がたくさん入る。 もしも興味があるならば一度調べて見れはいかがだろうか。豪華な図書館も物語の中ではないのである。 話を戻そう。 桃花は本を眺めながら歩いていた。残念なことに読めそうな彼...
  • 異形純情浪漫譚 ハイカラみっくす! 第1話
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 異形世界・「異形純情浪漫譚 ハイカラみっくす!」 プロローグ 諦めの中に喜びを見出すというのは、まこと容易なことではない。 今まさに感謝の辞こそ述べるべき場面であるにも関わらず、私は思わずついたため息と共 に小さく言葉を漏らした。 ――なぜ、よりによって私の代で。 曇った格子窓から差し込む月光が、目の前で眠る一人の少女を照らしている。 やがてベッドから白い腕が伸び、小煩く鳴り続けるベル音の源――目覚まし時計を掴んだ。 それは古文書に記された通りの兆候。 我が主が目覚めんとしている。 永きに亘り代々受け継がれてきた我が一族の使命。とはいえ私たちの寿命を遥かに上回る 周期で訪れるその瞬間に、胸の内では少なからず複雑な感情が絡み合っていた。 《我等の使命は主に仕え、尽くすことにあ...
  • 無限彼方大人編~キライなもの~
    Top 創発発のキャラクター総合 無限彼方大人編~キライなもの~ 投稿日時:2010/10/20(水) 06 00 47 「ゴホッ……」  咳を一発。唾液の飛沫が宙を舞う。予想以上に高速で噴射される息に巻き込まれて、室内を飛び回る。  布団がごそごそ動き、寝苦しそうにうんうん唸っている。既にシーツは結構な量の寝汗を飲み込んでいた。 「う~ん……」  時刻は朝の十時を過ぎた頃。無限彼方は布団の中で横になっている。前の日は夜の八時くらいに眠りに付いたので、かれこれ十四時間ほど横になっているのだ。起き上がったのは朝食とトイレに行く事くらいである。  これは決して彼方が怠惰という訳ではない。むしろ普段の生活習慣はしっかりしているほうである。彼女が横になっている理由。それは簡単である。  無限彼方、風邪でダウン。  古代の剣術を修め、...
  • 「Chenge The world」  第九話
    第9話 旅立ち 先生が目覚めてからすでに2週間がたち、ようやく先生の傷は完全に癒えたのだった。 そしてついに世界を変えるための壮大な旅に出るその日が訪れるのであった。出発の時、病院の前で淳子ら6人は町中の闇人たちの餞別を受ける。 というのもそれまでの二週間が暇でしょうがなかった一同は、街中を練り歩き、街中の闇人たちと親しくなっていたのだ。 大勢の闇人たちに手を振られ、淳子たちは街を後にした。とはいっても相変わらず一面の砂漠なのだが。 「でも仲間を探すって言ってもなんの手がかりもないんじゃ…これからどうすればいいの?」淳子がぼやく。 「手かがりについては先ほど闇人さんに聞いたのですがここから北に30kmほど行ったところに 『ヴァンゲリオ』という大きな町がありそこに行けば何かわかるだろうと言っていましたとりあえず目的地はそこでしょう」と竜崎。 「30kmか...
  • 創発シェアワスレクロス企画(仮)/Beyond the school gate/1
    先輩とチェンジリング・デイ  ――あれはそう、俺が今年になって初めて蝉の声を聞いた日、学園の完全下校時刻が差し迫った夕方も遅くの ことだった。  教室の窓の桟を磨くのに夢中になるあまり不覚にも時間を忘れていた俺は、見回りに来た週番の教諭に尻を叩 かれながら慌ただしく退出することになった。熱心な運動部員もみな引き上げて、今や生徒で残っているのは俺 くらいのものだという。  俺は玄関のタイルを数回爪先で蹴ってスニーカーの具合を整え、大股で校舎を飛び出した。  外の光景は、地上の光源を差し引いても、予想していたよりいくらか明るい。  梅雨はつい先日にいつのまにやら過ぎ去っていたが、ぬるま湯のような空気は爽やかとは評しがたいものがあ った。まだまだ気の滅入る季節である。 (さすがに、指がどうかなっちまうな)  窓枠の細い溝の掃除を手作業でしようとす...
  • 白亜記/迷い
    Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 迷い 迷い 最初にその夢を見たのは春先のことだ。 私はどういうわけか鎧を着て剣を持っていた。まるで戦士や騎士のようだ。 そして傍らには不思議な少女がいた。銀髪の美しい少女だ。 それの続きを見たのはその数日後のことだ。いや、続きではないのかもしれない。 ただその草原を歩く夢を見た時、「ああ、あの夢と同じ世界か」と感じたのだ。 そちらでは私は旅をしているらしく野宿をしていたりした。 それから私はあっちの世界の夢を何度も見た。時折同じところを繰り返したり 少し巻き戻ったりしながらも時間は少しずつ進んでいく。 あの夏の日。迎え狼の話を聞いた夜に私は狼と戦う夢を見た。二足で歩く狼を剣で殺し 普通の狼も何匹も殺した。 夜中に目を覚まし、縁側に座る。とてもじゃないが寝つけない。前々から狼に関する 夢は見てきたがこんなには...
  • ややえちゃんはお化けだぞ! 第2話
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 地獄世界・「ややえちゃんはお化けだぞ!」 第2話 ややえちゃんはお化けだぞ! 第2話 「おいおい……マジで死んじまったってのか」  少し前、不可抗力で殺人を犯してしまった高校生カップルを主役にした、鬱展開ドラマ があった。  当時色々と世間を騒がせたものだったが、流行り物から目を背けてしまう傾向にある俺 にとって、話題作りのために見なければならないそれは苦痛以外のなにものでもなく、 とても苦い思い出となっている。  そして今、なんの因果かそのドラマの中で行われていた会話と全く同じやりとりが、 自室で交わされていた。 「ど、どうしよう……」  ただ被害者が俺自身であるという部分が、ある種ユニークと言えなくもない。  まあユニークという一言で済まされるほど俺の人生...
  • 「サンマ」、「ブランコ」、「おまる」
    Top 三題噺 「サンマ」、「ブランコ」、「おまる」 207 名前:サンマ、ブランコ、おまる[sage] 投稿日:2008/10/23(木) 07 31 41 ID CHqs/Tf3 「なぁサンマの参太郎よ、知ってるか?」 物知りで知られているサンマの三吉が話しかけてきた。暇を持て余しているらしく 以前は無口だったのに最近は口数が多くなった。 「人間の世界にはブランコというものがあるらしい」 「ブランコ?それは何だい?」 「人間の遊具だ。主に子供が遊ぶものでな。ぜひとも作ってみたいものだ」 「無理さ。材料がないもの」 「それもそうだな」 「なぁサンマの参太郎よ、知ってるか?」 また三吉が話しかけてきた。 「人間の世界には、おまるというものがあるらしい」 「おまる?それは何だい?」 「用を足すものだ。白い陶器で、できててな……」 ...
  • 無限桃花の愉快な冒険16
    ここは海沿いの創発の館(仮)。 時は四月。季節は春。桜は咲き、生物たちの命が再び溢れゆく季節。 窓の外には暖かそうな、思わず猫のように丸くなってしまいそうな陽射しが ない。 久しぶりに自分の部屋で起床したサムライポニーテール少女、無限桃花が見たものは 所謂ホワイトアウト。猛吹雪であった。 しばし窓の外を見た後、再び寝ることにした桃花。寝つきはいいほうではあるが起きたばかりだとさすがに眠れない。 もう一度外を見る。吹雪。桃花はタイムスリップでもしたのだろうと考えることにした。 控えめなノックがされる。どうやら朝食が来たようだ。声をかけると見慣れた人物が入ってきた。 「おはよー」 「ロr、いや料理長さん。おはようござます」 「ロリ桃花、ね。そうかそうか。君はそういうやつだったか。食事はボッシュートさせていただきます」 「いや、待て。待ってください。すみませんでした」 ...
  • F-1-707
    Top ファンタジーっぽい作品を創作するスレ 1-707 外伝1 第1部 二人の王子 外伝1 第1部 二人の王子 707 : ◆P3mkcgF2L6 :2010/02/27(土) 15 12 53 ID bcd7onfq 外伝1 二人の王子 ひとつの王国がある。 それは、かつて全土を支配しながら、滅び去ってしまった巨大な帝国の こぼたれた牙の一つにすぎなかったが、その栄華の残照は、いまだ民草の命を育むに十分であった。 人々は、英明なる王のもと、ひとつにまとまり、その日その日を懸命に生きた。 だが、ある刻、その地に邪悪な竜がすみついた。 人々はおそれおののき、そして、多くの生命が悪竜の餌食として奪われた。 王は国中から、竜に立ち向かう、勇敢な戦士をつのり討伐に挑ませたが、帰ってくるものは一人もなかった。 王国は悲嘆にくれ、絶望...
  • 「Chenge The world」  第十二話
    第12話 ザ・マーシナリーズ その1 青年ウィルフレドと謎の女性エーリスが合流してから3日がたった。クマ師との謁見も滞りなく進み、住人の解放を約束させた。 さて、獣人5人組と姉弟に依頼したこととは「3日後の正午に町の中心の大広場に集まるよう町の住人全員に伝える」 という内容だった。姉弟も獣人5人組もよくやってくれたようで、広場にはこの街の住人の大半が集まっていた。 住人達はこれから何が起こるのか気が気でないようで、ざわざわと騒がしい。たとえて言うなら全校集会の開始前といったところか。 そんな様子を広場の入り口付近でうかがっていた8人。その8人にあの5人組と姉弟が近付いてきた。 3日後の正午にその広場の入り口付近にいるから声をかけてくれと竜崎が頼んでいたのだった。5人組のリーダー格の男が口を開く。 「よお、約束どおりこの街の住人全員集めたぜ。とはいって...
  • 無限桃花の愉快な冒険9
    全ての創作物には設定がある。これは私でも、そしてあなたでも同じ。その物語の道筋、キャラクターの区別をするための 設定だ。最初に私達に付加された設定は『無限桃花』という名前。これで一つのキャラクターが生まれた。 そこに三つの設定を付け加えた。すなわち『黒い刀を持ち』『ポニーテール』の『18歳くらいの女の子』。 これは私、あなたも含め、全無限桃花に共通する設定なの。本来ならばそこに物語を付け加えることにより、そのキャラクターは 方向性、個性、そういったものが決定する。だけどしなかった。ハルトシュラーは物語を与えなかった。 いや、元から与える気なんてなかった。ハルトシュラーはそれがしたかったから。そう、同じ設定を持つキャラクターを 人がどういう風に設定を付け加えるか見たかったわけ。結果として私もあなたも違う設定が付け加えられた。 私達は私達に設定を付け加える創作者の数...
  • 白亜記/全島会議一週間前
    Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 全島会議一週間前 全島会議一週間前 「暑い」 「暑いな」 夏。連日猛暑が続きあの冬が恋しくなってきた。 本部のソーニャの部屋にはソーニャとロゼッタ、そしてだらけた体勢を取っている亀とビゼンがいる。 一週間後に始まる全島会議について話しているのだがこの状態では話すこともままならない。 返事が遅れていた西の村は高齢である長老の代理で揉めていて連絡が送れたそうだ。 その旨を送ってくれれば良かったのではないだろうかと思ったが過ぎたことは話しても仕方あるまい。 亀とビゼンは暑いのが苦手らしくもうだめなようだ。 一方ロゼッタは汗一つかかず町の見取り図に書き込みをしている。 「魔物の脅威がなくなった以上はあまり警備を強化する必要はないかもしれませんね」 「確か向こうも護衛を連れてくるみたいだし必要ないかもな」 「ええ。念...
  • BL-2-025
    Top ボーイズラブ・やおい創作総合 ボーイズラブ・やおい創作総合 投下作品まとめページ 2-025 *小ネタ  「君への熱情」 「君への熱情」 25 :君への熱情:2010/09/23(木) 15 47 52 ID KJJfDmfe 思いつきで書いてみたので投下してみる 26 :君への熱情:2010/09/23(木) 15 49 47 ID KJJfDmfe 「おかえり」 部屋に戻ってきたばかりの僕に、君は声をかけた。 「で、こんな夜中に何処に行っていたんだ?」 その君の優しい声を聞いただけで、僕の背中に熱いものがはしる。 そう、言える訳がない。 君が欲しくて―昂るこの気持ちを抑えるために、夜風にあたりに行っていたなんて。 「ちょっとね、月があんまり綺麗だったから。夜風にあたってきただけだよ」 ...
  • 箱庭モノ/温泉回はお約束
    温泉回はお約束  今回の箱庭物語は舞台を移して、なんと今話題の盛背温泉からお届けしております。 「あぁ……いいお湯ですねぇ」  ゆったりと広い露天風呂が盛背銭湯の自慢です。  閑静な田舎の空に、ちゃぷちゃぷと水のはねる音が響きます。 「昼間なせいか他のお客さんもいないみたいだし。  貸し切りっぽくて、なんだか贅沢な気分♪」  水面近くでぱしゃぱしゃと脚を動かしてみたりして。飛沫が柔らかな陽光を反射してキラキラと輝きます。  ……こらこら、人がいないからって泳ぐのはお行儀が悪いですよ? お尻が丸見えです。はしたない。 「えへへ~、すいません~♪」  楽しそうですねえ。  でもまぁ折角ですから、ぽかぽかになるまで満喫して下さい。ちゃんと肩まで浸かってますか? 「今は半身浴が主流なんですよ?  こうやって、お湯をかけながら入るん...
  • 箱庭モノ/続・あるお茶会
    続・あるお茶会  箱庭屋敷での生活も、すっかり私の日常になってきました。  とはいえ、戦場生活に慣れている筈なのだから共同生活くらい当然じゃないか、などと思われるのも困ります。人は、水が違うだけで腹痛を起こすものです。  況や乙女においてをや。……古い言葉なので、用法が適切であるのかちょっぴり不安だったりしますが。  兎に角。共同生活には色々な障害があるものなのです。浮世は世知辛いものなのです。人間関係ともなると尚更に。  ……つい先日も、へんてこりんな格好をしたちみっちゃい子と、早速やらかしちゃいましたしね。  私としては、ちっともそんな心算は全くこれっぽっちもなかったのですが。生来人見知りする性格ですし。金持ち喧嘩せずといいますし。  お紅茶の事となるとムキになってしまうのは、素晴らしき大英帝国民の数少ない悪癖かもしれませんね。反省。 「……うむ。まぁそういう訳...
  • 正義の定義 ~英雄/十二使徒~ 第5話 2/2
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 異形世界・正義の定義 ~英雄/十二使徒~ 正義の定義 ~英雄/十二使徒~ 第5話 2/2  「なんだよそれぐらいの事で!別に遊ぶくらい良いじゃんかー!」  少年は薄汚れたTシャツに丸坊主の頭のいかにもやんちゃな子供だった。少年の言葉に他の子供達も「そーだそーだ」と口々に 反抗する。そんな彼らの態度に腹が立ったのか  「子供は黙っていろ!!」 と怒鳴り散らす大人達。子供達は一瞬にして黙り込む。先程の少年も、大人の怒声に恐れ慄きながらも懸命に抗議する。  「な、なんでそうやって一方的にコイツらのことをいじめんだよぉ…なんで大人はコイツらの話を聞いてやんないんだ!!」  「異形は…我らの街を滅茶苦茶にしたとき…我らの言葉に耳を傾けたか?」  「そんなの昔のことじゃんかよぉ…こいつらはカンケーねーよ…」  「...
  • ~無限桃花十七歳『昔の事の話・起』~
    ~無限桃花十七歳『昔の事の話・起』~ 投稿日時:2011/02/22(火) 00 13 49.03  小さなショートケーキがテーブルの上に乗っかっていた。脇にはカップに注がれた温かいミルクティーが置かれていた。  一人分にカットされたショートケーキの大きないちご。ちょっとだけ値段の高い、美味しいと評判の店で一時間並んで買ってきたものだ。他の客のほとんどが数種類を合わせて買う中、彼女はそのショートケーキを二つだけ購入してきた。 「ハッピーバースデートゥーユー。ハッピーバースデートゥーユー♪」  誕生日を祝う歌。ケーキを前に、それを能天気に歌っている。残念ながら、テレビのニュースの音声に負ける程度のか弱い歌声であった。  傍らに置かれた、白い布に覆われた長い棒状の物体。自宅(とは行っても居候の身分)でリラックスした状態であっても、片時も傍を離れる事はない。それは...
  • ファンタジーっぽいスレ 連載作品まとめページ 1
    Top ファンタジーっぽい作品を創作するスレ 連載作品まとめ 1 ファンタジーっぽい作品を創作するスレ 連載作品まとめページ 連載中の作品 ※作品名の五十音順で掲載 「~永遠の夢~」(名無しの青二才様)1:2-315 2:2-326 「La Folie」(2-087様)1:2-087 連載終了作品 ※連載終了スレッド順(直近のものが一番上)になります。 - スレ2 - 『勇者「俺達四人そろえば怖いものなし」』(2-120様)1:2-120 2:2-165 3:2-272 - スレ1 - ファンタジーと言えば魔法だろう(◆91wbDksrrE様)1:1-020 2:1-315 3:1-378 4:1-454 5:1-479 6:1-537 7:1-604 8:1-615 9:1-624 連載作品(未完) -半年以上、続きが投下されて...
  • 第二回創発キャラトーナメントバトル/2-5
    二回戦 第五試合 クズハ VS 創発亭串子 作者 ◆KazZxBP5Rc ワーワーワーワー……! 依然歓声の鳴り止まぬ会場。 スピーカーから響く実況者のアンテナさんの声も、普段のクールなイメージに似合わず、興奮の色を増してきている。 「さて、いよいよ二回戦! まずはクズハ選手と創発亭串子選手の試合です! 解説の柏木さん、この試合、どう見ますか?」 「やはり注目したいのは串子君だね。一回戦は不戦勝で実質これが初戦。実力は未知数だ。前回大会からどれほど腕を上げたのか期待したいね。」 「第一回は初戦敗退でしたもんね。一方クズハ選手の方はどうでしょうか。」 「そうだねぇ、回復は十分だろうから、この試合も健闘してくれるだろう。」 「ありがとうございまず。それではそろそろ、両者、入場です!」 さらに激しさを増す声援の中、二つの影が闘技場のフィールドに現れた。 一...
  • act.6
    act.6 翌日、明朝から第三騎士隊では騎士の鍛錬(スペシャルメニュー)が始まった。 城内の中庭で訓練は行われる。隊内全員集めての大規模な訓練だ。 中でもイザークは特別に、シアナに一対一で鍛錬を受けている。 イザークには何度もシアナの激が飛んだ。 「何だそのへっぴり腰は!!お前それでも騎士のはしくれか!!情けない!!」 「す、すいませ~ん!!」 「脇が甘いっ!!基本動作からやり直せ!!素振り二百回!!」 「ひいいー!!」 「だから、腰が引けてると……さっきから言ってるだろうがーー!!!」 ズカポーン!!シアナの乱暴な手刀がイザークに命中する。 イザークは盛大に気絶した。 「あ、しまった……ちょっと誰かイザークを救護室まで連れて行って!!」 とまあ始終こんな感じである。 他の騎士達も、イザークの無様な有様に苦笑ぎみだっ...
  • 正義の定義 ~英雄/十二使徒~ 第9話
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 異形世界・正義の定義 ~英雄/十二使徒~ 正義の定義 ~英雄/十二使徒~ 第9話 ―2010夏… ついに、みんなで世界を創るスレが劇場化決定…? ???「忘れられた世界は、消えてしまうのだ…」 ???「ならば世界に焼き付けよう……我らが生き様を!!」 _某日、現代日本。 (忘れもしない、あの日の出来事。 誰にも信じてもらえないけど……俺は確かに、一度死んだ……) (地獄のバスツアーや閻魔との二者面談。そんな事があった後なのに回帰した日常は驚くほど平凡で…) 桐嶋「信じられないよな……信じられないけど……」 (夜々重……) 桐嶋「……?なんだあれ…?」 『黒い……ドーム!?』 日本の中心部に突如として現れたドーム。通称"閉...
  • ややえちゃんはお化けだぞ! 第13話
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 地獄世界・「ややえちゃんはお化けだぞ!」 第13話 ややえちゃんはお化けだぞ! 第13話 カラスと入れ替わるようにして現れた黒尽くめの少女、ハナちゃん。 その親しみやすそうな名前とは反する異様な雰囲気に、森の木々さえも隠れるようにざわ めきを潜めていた。 「それじゃあ……さっきのカラスは」 「アレも私」 しかしハナちゃんが一体何者なのかという素朴な疑問は、こともなげに返された不自然な 答えを前に「何がなんだか分からない娘」という白紙に戻ってしまった。 これなら正直、カラスのままであってくれた方がまだ分かりやすいようにも思える。 「そんなことより、早く私を連れて逃げていただけないかしら? もしも見つかるような ことがあれば――」 言いながら歩み寄るも、すれ違った目線は森を...
  • ゴミ箱の中の子供達 第25話
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 閉鎖都市・「ゴミ箱の中の子供達」 第25話 ゴミ箱の中の子供達 第25話 25-1/8  通されたシェルターは想像以上に簡素だった。部屋にはスチールパイプ製の二段ベッドが4つも並んでおり、無造作に 枕が置かれたベッドは各段に取り付けられたカーテンがようやくプライバシーを守っている。ベッド以外の家具が存在しない この場所はまさしく眠るためだけの場所だ。カプセルホテルでももっと手が込んでいるだろう。あくまで緊急用ですから、と ホリア・シマは引け目がちに言った。ともあれ贅沢を言える身分でもないドラギーチは構うことなくベッドに転がった。  ベッドに横になると途端に体中から疲労感が押し寄せてきた。だが不思議とドラギーチの目は冴えていた。二段ベッドの 天板を眺めながら、ドラギーチは今の状況についてぼんやりと...
  • ゴミ箱の中の子供達 第2話
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 閉鎖都市・「ゴミ箱の中の子供達」 第2話 ゴミ箱の中の子供達 第2話  夕暮れのバーで突如発生した銃撃事件。それがマフィア同士の抗争であることは誰しもが想像できた。 だが、目撃者も生存者もいないこの事件に自警団は有効な捜査を続けることは出来ず、そしてよりも それが避民地区――高い壁で自らを隔離し自己完結する都市の全ての不平不満、吐き出すことの 叶わぬ閉鎖都市の歪を一手に引き受ける通称廃民街と呼ばれる所で発生したがために、その街で 日常のように発生する強盗殺人や通り魔の騒乱の中に埋もれ、事件はあっという間に忘れ去られた。  かくして、昼の廃民街を歩くゲオルグに後ろめたさは見当たらない。同時に、ここが毎日のように強盗 が発生するスラム街だという恐れも無かった。ゲオルグにとってこの街は勝手知ったる土地であるから...
  • F-2-117
    Top ファンタジーっぽい作品を創作するスレ スレ2 2-117 *習作「妖精奇譚・資料1」 「妖精奇譚・資料1」 117 :「妖精奇譚・資料1」:2011/02/02(水) 21 47 54 ID QPz1LytS 当時、バイキングが荒らし回っていた。 バイキングという"もの"は、どんな細い川でも遡ってきて川沿いの村を襲っては全滅させていたんだよ。 そしてとうとう、うちの川下の村もやられたんだ。 村の人達はみんな「次はうちの村だ」とビクビクしていたもんさ。 もちろん、当時もうちの村には神父様がいたよ。 でもね、うちの村の裏山には大妖精様が住んでいていたんだ。 おやおや、私を不信心だと思ったかい? もちろん、キリスト様は偉いお方だよ。 でも、当時はみんな大妖精様をお慕いしていたし、何より私自身が...
  • 「Chenge The world」  第五話
    これまでの登場人物の紹介。 青木淳子 20代前半女性。超能力「パイロキネシス」を使い、自在に炎を操る。出典「宮部みゆき著 クロスファイアより」 秋山美伽 17歳。普通の高校生。ただ運動能力は抜群だが、気が強いのが玉に瑕。 闇人   本文参照。出典「SIREN2」より 第5話 邂逅 店で出会った闇人の言葉どおりに進むと、なるほど確かに病院があった。 が、土を木で補強してあるという作りは同じだ。 二人は病院内に入り受付の看護婦らしき黒ずくめの人物に声をかける。言うまでもないが闇人零式だ。 「あのすいません。こちらに金色の髪をした眼鏡をかけた若い女性が運び込まれた、って聞いてきたんですけど」 すると『看護婦』が答える。 「ああ、その女の人ならなんとか一命を取り留めてついさっき集中治療室から出たところよ。 今は一般病棟の204号室にいるはずだけど。...
  • act.49
    act.49 シアナはマントを翻して、背を向けた。 颯爽とした足取りで、扉へ向かう。 「何処へ行くんですか」 「私の望みを手伝ってくれるんでしょう? なら早くして。行くわよ」 「行くって……まさか」 シアナは意味ありげに笑って見せた。 悲しい笑顔でもなく、何かを誤魔化すためでもなく。 それは決意から湧き出る、勇猛な微笑みだった。 「時間がないから手っ取り早く任務説明するわよ。 任務場所はヘイレズの丘。目的は死刑を実行される前に、エレを奪還すること。 それでこの任務のランクだけど、リジュとビィシュが阻止してくるだろうからSSSって所かしら」 「……SSS」 「そう。未だかつてないくらい高難易度の任務ね。致死率はかなり高いわ。 相手は全騎士の中で最強の名を冠する第一番隊長の隊長様と、第四番隊の魔術騎士様ってワケ。 ...
  • ガンダム総合スレ 絵 まとめページ 1
    Top ガンダム総合スレ 絵 まとめページ 1 ガンダム総合スレ 絵 まとめページ 1 ※直近のものが一番上になります。 ◇作者 スレ5 131 さん gundam charlotte ページ最上部へ
  • 閉鎖都市のクリスマス
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 閉鎖都市・「閉鎖都市のクリスマス」 閉鎖都市のクリスマス この世には、ヘンクツと呼ばれる人たちがいます。 大抵は人と接することを嫌い、自分だけの世界で暮らしている人の事をそう呼ぶ らしいのです。例えば、ゴキブリの標本を作ることに命をかけ、家族の嘆きも なんのその、家中を不気味な標本箱で埋め尽くして近所から『ゴキブリ御殿』 と呼ばれても一向に意に介さない人がいます。 あまりの悪趣味に妻と子供が出て行っても、これ幸いと生きたゴキブリの飼育を 始める始末。ところがこういったヘンクツ者は、一般人が出来ないことを異常な 情熱を持って行うので、意外と重要な発見をしている場合があります。 彼が死んで遺品を整理しようとすると、それこそ世界中のゴキブリの標本が現れ、 独自の見事な体系で分類までされており、有名大...
  • キャラスレバックヤード。花より魔王
    キャラスレバックヤード。花より魔王 投稿日時:2011/04/13(水) 15 31 29  ちょっぴり風が強かった。今日ばかりはお天道様も空気を読んで春風を控えめにしてくれたのか、そよ風程度の優しい春風。すかっとした空に雲がぽんぽんと浮かんでいる。  そんな空の下に映えるのは、日本人なら誰もが愛するピンクの景色。 「うわー。花びら凄い舞ってる」 「ちょうど満開手前ですー」  ここは不思議な世界の狭間。  季節は春。  世界の狭間の桜並木を前にして、いつものダラダラ四人組とおまけの連中。  辺り一面ピンクの花びらが舞っている。決して桃花が散った訳では無く桜の花である。  外の世界が春ならば、この世界も春になる。外の世界での年中行事があれば、この世界でも行われる。  春。桜。  これに日本人が行う行事と言えば当然。 「お花見よねー」 「で...
  • 第2話「旧友の依頼に嫌でも答えるのがこの世の性である」
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 閉鎖都市・「二つの銃は出番が来るまで待ち続ける」 第2話 旧友の依頼に嫌でも答えるのがこの世の性である ―――暗闇が広がる夜だった――― アタッシュケースの音が何時もより激しい。 久々に足を早めているからだろう。 夜は物騒だし、銃も定め難い訳だし、だから経営時間に一般的に夜と言われる七時以降は入れてないというのに、お得意から、しかもそれが旧友来たとなれば、やはり行かなくてはならないだろう。 それが役目な訳であるし、長年の付き合いもある訳だし。 更に、メールでかなり懇願された。世界が終わると言っている様な文だったが、それを見ると、かなり困っているのだろうと思う。 (…ま、気軽にやってみるか。問題はそれからにしよう) ◇◆◇◆◇◆◇◆ 「おーし、今日も気合い入れるぞー!」 甲...
  • 「猫」、「琵琶湖」、「ありがとうございます」
    Top 三題噺 「猫」、「琵琶湖」、「ありがとうございます」 271 名前:創る名無しに見る名無し[] 投稿日:2008/11/12(水) 22 31 59 ID aDdBHlDb [1/2] 書いてみました 「猫・琵琶湖・ありがとうございます」 嘉永3年というから、1850年ごろのことである。 現在の福岡県にあたる黒田藩は大江町のあたりを、何やら思いつめた面持ちで歩く侍が一人。 名を石久部園斎という、身の丈六尺あまりの偉丈夫である。 この男、近ごろ藩主黒田長元の命を受け御様御用、いわゆる首切り役人に任ぜられることに なっていた。園斎は柳生の名手であり、首切り役人ということで地位こそ高くはなかったが、 一人首を切るごとに半両の手当てが出るという。元は貧乏侍の出自である園斎にとっては文句 のつけようもない待遇である。 しかし、園斎は腕こそ確かであ...
  • 創発シェアワスレクロス企画(仮)/Beyond the school gate/6
    Beyond the school gate  ※  ――“異形世界”においては。  西暦二〇XX年、局地的な地震の多発により、日本列島が罅割れた。  国土を網羅する未曾有の震災は全てを引き裂き、復興の遅滞は日本の文明を中世の水準にまで退行させること となる。  機能麻痺から回復できないでいた中央政府に見切りをつけた各地方都市は自治権獲得を目指し、防衛のための 独立武装隊を組織。政府はこれを黙認せざる得なかった。  さらに国連による特別危険地帯指定を経て日本は鎖国に乗り出し、ついに海外との交流を断絶。  大震災からおよそ一五年間の出来事である。  ところで、日本が特別危険地帯指定を受けたのは、災害の頻発だけが理由ではない。  “異形”の出現である――  ――“異形”とは。  地震により生じた地割れから噴き出すように出現した、異形の物たち。  地...
  • 無限桃花の愉快な冒険26
    無限の館内部廊下。 シカ・ソーニャは混乱していた。 ソーニャは無限桃花の気配を探知することが出来る。この能力は大抵の無限桃花には備わっているものらしい。 しかしどういうことか。気配を見つけ、部屋の中に飛び込んだと思ったらその気配が消えるのだ。 実際に部屋に入ってみるが中には人はおろか埃が積もっていたことすらある。 ハルトシュラーはこの館がギミックだらけなのを知って、ソーニャは知らせなかったのだ。 長い付き合いがあるわけではないがなんとなくはハルトシュラーの趣味がわかっている。 きっとソーニャがぼろぼろに疲れて帰還したのを見て、笑いたいのだろう。 「本当に趣味の悪い人だ……」 そして今、ソーニャは窮地に立たされている。 そもそもその無限桃花は最初から行動がおかしかったのだ。他の無限桃花はソーニャと普通の無限桃花の 区別がつかないらしく自分から寄ってくることもある。だが、...
  • 白亜記/とある少女
    Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 とある少女 とある少女 とある少女にまつわる話をしよう。 彼女はまだ平和だった頃、最果ての地にある村で捨てられているのが発見された。 齢は三つほどだろうか。肌や髪の色はこの辺りの人々と異なり、また言葉を喋らない。 そして手には白亜色の石のようなもので出来た腕輪をはめていた。 村人は彼女を迎え入れるかどうかで大いに争った。 当時、大国の一つが魔界の門を開き、異界の化け物を引きつれ世界征服をし始めた頃で この最果ての地にも少ないながらもその魔物たちが進行してきていた。 もしもこの娘が魔物の子供だとしたら? そういった不安が村人たちに広まっていたのだ。 魔術師がいればわかるかもしれないがそういった類の者はいない。 そんな論争を止めたのはその村の大地主の一人だった。 「こいつは俺が引き受ける。何かがあれば全責任を負...
  • 「カイテンシマスヨ」
    Top 創発発のキャラクター総合 「カイテンシマスヨ」 作者:ID df+/hIog 投稿日時:2011/07/11(月) 20 04 20.75 蒸し暑い空気がまとわりつく七月の夜、彼はその暖簾をくぐった。 かつては赤提灯に読み取れたであろう文字も剥げ落ち、わずかに創の一字が読み取れるのみ。 湿った闇にぼんやりと赤い光がこぼれ、アスファルトの割れ目へしみこんでいる。 「生一杯……」  あげた声にも活気がない。 男の様子は、きびきびと動く店主とはまるで対照的だった――他の多くの客と同じように。 無理もなかった。 彼は外套を身に纏っている上、 生国は欧州、それもずっと寒冷な地域であった。 「はいよっ! 生ひとつ!」 男は自分の前に置かれたジョッキを、手に取るでもなく眺めた。 あるいは故郷の黒い麦酒を懐かしく思い出しているのかもしれなかったが、...
  • 白亜記/死者たちの夜Ⅱ
    Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 死者たちの夜Ⅱ 死者たちの夜Ⅱ 普段事務仕事ばかりしている姿しか見ないコユキだが短剣を持つ姿は様になっている。 というか腰の帯剣が綺麗なのは使わないせいなのか。外せよ。 「俺様との勝負の邪魔しやがって……。おい! 狼ども! やっちまえ!」 それを合図に周りを囲んでいた狼が一斉に飛び掛ってくる。 剣を長めにし、飛んでくる狼と走ってくる狼を纏めて払うように振るう。 が、さすがに四方は守れない。その死角にコユキが立ち、短剣で急所だけを狙う。 打ち合わせしたわけでもないのにお互いを自然に庇い合うことが出来る。以心伝心というものか。 しかし数が多く、応援でも来ているのかなかなか減らない。 「これじゃあきりがないな」 「ならいいものがあります。ちょっと待っててください」 コユキはしゃがんで短剣を左手で二本持ち、右手で腰に...
  • 白亜記/霧の社と無限の巫女
    Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 霧の社と無限の巫女 霧の社と無限の巫女 腕で流れる汗を拭き、川に浸していたカゴを陸地に上げる。 キュウリを一本掴み、端をかじりとって捨てた後、その身を口に含む。 季節は夏。見上げた空は雲ひとつ無く、眩しいくらい青い。 歯ごたえを楽しみながら目の前に広がる畑を見る。 この町には畑というのがほとんど無く、外に自生しているものでなければ 他の町村との物資取引が主な入手手段だった。 更地にして畑に変えるときも農具の入手にはかなり苦労をしたがそれ以上に大変だったのは種だ。 農家を家捜ししたり畑があった場所を漁ったりして入手できたのは両手いっぱいの種。 しかし欠けていたり焦げていたりと状態はよくない。これはだめかもしれない。 畑に種を植えながら、育てー育てーと天に祈ること数ヶ月。 育った。否、育ちすぎた。 陸に出来た緑...
  • 強化人間物語
    Top ガンダム総合スレ  「強化人間物語」 1  ◆gQ1F1ucvhk さん作  「デーニッツ! アーダルベルトぉっ!」 永遠の夜が支配する星の海の中、華麗な花が二つ、音もなく咲く。 二つの花に近い位置にいたガルム・フェンリス曹長は叫びつつ、 大急ぎでレバーを倒して機体を急旋回させた。途端に『リック・ドム』が軋みをあげてターンする。 余りに非人間的な機動に胃液をバイザーに撒き散らしつつも、 フェンリスは気を失わず、フットペダルを思い切り踏みつける。 途端に鈍重な印象を受けるリック・ドムは背部に背負った大型バーニアをふかし、凄まじい勢いで加速した。 その加速もまた、人間に過ぎないフェンリスの限界に挑戦するものであったが、フェンリスはペダルを放さなかった。 一見美しい宇宙に咲いた二つの花は、30分前まで彼と馬鹿話をしていた戦友の駆るリック・ドムの成れの果てである。 核融合炉に直撃を受け、爆...
  • act.7
    act.7 明朝。 第二騎士隊と第三騎士隊は列をなし、ロスラ渓谷へ向かっていた。 任務は翼龍の討伐。話によれば一斉に多数で現れるらしく、 上空から急襲されることを考慮し、騎馬は使わず徒歩である。 前方に第二騎士隊、後方は第三騎士隊。 隊員はそれぞれ二十名ずつ、全員で四十名。 隊長二名、シアナとエレを先頭に、奥深い谷への路を進んでいく。 ロスラ渓谷はリーデット川の中流に位置する。 川流によって侵食された岩肌が両側に聳え、街道側からは美しい新緑が姿を見せている。 森と緑の国として名を馳せるフレンズベルでも 一際美しい名勝として名高い場所であり、フレンズベルに観光に来るものが訪れることも珍しくない。 隣国に向かうには街道を通るか、この渓谷を通るか二つの選択肢があるが、渓谷を突っ切ったほうが近道である。 街道からも容易に入ることが出来...
  • てながあしなが
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 異形世界・「てながあしなが」 てながあしなが あるところにテナガとアシナガという、ふたりのようかいがいました。 テナガはひとより腕がながく、いつもずるずるとひきずっていました。 アシナガは足がながく、人をまたぐことなど朝めしまえでした。 ふたりはたいそうイタズラが好きで、人間をこまらせていましたがあるとき、 えらい坊さんにふじこめられてしまいした。 それはそれはながいあいだ、せまいところにとじこめられていたのですがある日のこと、 ぐらりぐらりとじめんがゆれて、ポンととびだすことができました。 「やあきょうだい。でられることができたぞ」 「そうだなきょうだい。やれうれしや」 ふたりはとてもよろこびました。 ひさびさにみたまわりのけしきは、とじこめられるまえとはだいぶちがいます。 「き...
  • @wiki全体から「ものがたり」で調べる

更新順にページ一覧表示 | 作成順にページ一覧表示 | ページ名順にページ一覧表示 | wiki内検索

目安箱バナー