創作発表板@wiki内検索 / 「夏の音」で検索した結果

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  • 白亜記/夏の音
    Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 夏の音 夏の音 「朝が早いのね。シカ」 まだ空はうっすらと明るい時間帯。トイレに行こうと目を覚ました私は隣で寝ているはずの シカがいないのに気づいた。縁側のほうを覗くとただ座ってまっすぐとどこかを見ている彼女がいた。 彼女の視線の先には犬小屋があり、垣根を越えて畑があり、山がある。しかし果たして彼女はそれを見ているのか。 声をかけると私のほうを見て、静かに微笑む。 「まだ明け方だし寝てたほうがいいぞ」 「それはあんたもでしょ」 「まぁね」 ふと犬小屋に置かれた笊が目に入った。寝る前には確かにあった野菜が消えている。 あの人が片付けたのだろうか。まさか本当に狼がやってきて食べたわけではあるまい。 シカは何も言わずまっすぐとどこかを見ている。私は少し悩んだ後、話すことにした。 「何か悩み事でもあるの?」 「ん...
  • 白亜記
    ...り雨 海と山と狼と 夏の音 決意 迷い 夢の終わり 第二十次襲撃者撃退戦 眠れる物語 関連作 無限桃花の愉快な冒険 創発発のキャラクター総合に戻る ページ最上部へ
  • 白亜記/決意
    ...んだ」 夏の音 迷い 白亜記まとめに戻る
  • 白亜記/海と山と狼と
    ...の通り雨 夏の音 白亜記まとめに戻る
  • 白亜記/夢の終わり
    Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 夢の終わり 夢の終わり 後頭部が柔らかい何かに触れている。ゆっくりと目を開けると見覚えの無い人間がいた。 どうやら膝枕をしてくれていたようだ。目を覚ました私を見て、驚いている。 体を起こし、立ち上がる。いつも通り汚れた軽鎧を着ているし右手には得物が籠手になっている。 いつも通りだ。いつも通りなのだ。これが。 振り向いて、私の枕になっていてくれた彼女と対峙する。 白いスカートと上から青い布を羽織っている。紙は後ろでまとめているようだ。眼鏡の奥から見える眼差しは 悲しみの色を帯びていた。 「初めまして。シカ・ソーニャさん。私は夢を管理する者です」 「夢……。あれは夢なのか……」 「ええ。ですが私の見せる夢はあくまでもその人間がたどり着くことの出来た未来の夢だけです。  シカさんの場合はどこかで大きな分岐が発生した...
  • Yuri-3-059
    Top 百合とにかく百合 百合とにかく百合 投下作品まとめページ 3-059 夏の午後 夏の午後 59 :創る名無しに見る名無し:2010/12/20(月) 23 36 04 ID +xmS44AT  夏の午後。青い空。野球部のボールを打つ音。蝉の鳴き声。日差しが少しずつ侵入してくる階段の踊り場で二人。  ちらと隣の彼女を窺う。胸元まで開いた、少し汗で湿ったシャツ。さらさらと風に揺れる長い黒髪。炭酸飲料を飲む唇。グラウンドを見つめる瞳、それとも見ているのはもっと遠くの何かか。 「それなに?」 「……苺ソーダ」 「ちょっとちょうだい」 「……」  そっぽをむいて一口。駄目なのかと思っていたら急に顔を近づけてくる。そして唇が触れる。 「………有難う」 「……」  白い太陽、しゅわしゅわ音を立てて弾け...
  • BL-2-167
    Top ボーイズラブ・やおい創作総合 ボーイズラブ・やおい創作総合 投下作品まとめページ 2-167 「ひと夏の思ひ出」 「ひと夏の思ひ出」 167 :創る名無しに見る名無し:2011/09/19(月) 03 44 14.80 ID /kT88vWn 【ひと夏の思ひ出】 あの夏、俺は初めて男に抱かれた。 それは唐突かつ不可抗力としかいいようがなかった。 男は何故か俺の秘密を知っていた おちんちん そう、生殖器の機能を俺は海外での事故で失っていたという事を事前に男は知っていたのだ 俺の沽券と股間に関わるデリケートな問題だった。 当時、俺には婚約者がいて婿養子となる身だった 彼女はそんな俺でも良いと言ってくれていたが、 彼女の両親は生殖機能のない男との結婚を許さないだろう 彼女は1人娘で子供が産まれないとしたら名家の血...
  • 白亜記/満月と狂乱
    Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 満月と狂乱 満月と狂乱 いつもの丸い机には大きな地図が置かれ、その周りを何人もの男が囲っている。 魔女は長い棒を使い、地図上の駒を動かしていく。 ということはさっぱりなく 机の上は相変わらずよくわからない小物でごちゃごちゃだし、魔女は本を読んでいるだけだった。 「一応呼ばれたようだから来たのだが……」 「椅子に座っていればいい。暇つぶしに本でも読む?」 「いや、そうじゃなくてだな……」 ソーニャが椅子に座り、頭を振るう。 「襲撃が来るんだろ? 魔物の。もっと戦闘準備なんか必要なんじゃないのか?」 「確かに満月に襲撃が来ることは多い。が、その規模は大抵小規模なものだ」 「魔物が活発になるとコユキが言っていたから上級の魔物でも来るのかと思っていた」 「満月に上級の魔物が襲撃したことは何度もある。先のドラゴンとか...
  • 七夕の狐
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 異形世界・「七夕の狐」 七夕の狐 今日は七月七日。 「彦星と織り姫は、実在するのだぞ?」 キッコがクズハに、そんな事を教えた。 時間の流れに打ち勝って、長年語り継がれた物語は、 その物語自体が、一種の付喪神になるのだという。 彦星も織り姫も、七月七日のこの日だけ、実在するのだという。 天の川には、一年に一度だけ、橋が架かる。 彦星と織り姫の、ほんの少しの逢瀬のためだけに、星々が道を譲る。 相思に恋慕を交わす男女が、互いに彼岸を目指して、歩む。 夏の陽炎を編み上げたような、不確かで、不明瞭な、願いの足場を。 魔素と言うものは人の“思い”によって力を成す。 だから、人が星空に、短冊に願いを託すこの日、莫大な量の魔素が、空にたゆたう。 魔素は空に浮かんで、宇宙(そら)まで達して、幾億の星々に語りか...
  • 白亜記/集落と両道の戦士たち
    Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 集落と両道の戦士たち 集落と両道の戦士たち 最近どうにも落ち着きが無くなった。自分でもそう思っている。 たびたび他の人間にどうしたのかと聞かれたが私はわからないと答えていた。 ただなんとなく落ち着かない。性格が変わったのかな。そう言って笑った。 本当の理由は知っている。 「クソ……いつになったら来るんだ」 森を歩きながら適当な木に八つ当たりをする。力を入れすぎたのか音を立てて木は倒れた。 舞い上がる砂埃を防ぎながら森の奥へと進む。 ハルトシュラーの呼び出しが来ないのだ。 寄生関係なく呼べと言ったのに前回の校舎上の戦い以降一度も呼ばれていない。 目の端で何かが動いた。得物を剣に変え、飛び掛る。 三十秒後にはあたりは血だらけになってばらばらになった何かの残骸が散らばってた。 少しだけ気分が晴れた。でもまだ足りな...
  • ボーイズラブ・やおい創作総合 投下作品まとめページ
    Top ボーイズラブ・やおい創作総合 投下作品まとめページ 1 ボーイズラブ・やおい創作総合 投下作品まとめ スレ2 オリジナル 英国寄宿学校もの 少年×少年「-英国に吹く風-」(2-011様)1:2-011 "祈り" 2:2-072 "告白" 3:2-089 "約束" 小編/オムニバス等2-036 オリジナル ファンタジー 竜騎士×少年 「正義の行方」(2-036様)*残酷描写、慰みもの描写あり(微小) 2-050 オリジナル 現代もの 社会人のお兄さん×男娼の少年 「Pride -君の誇り-」(2-050様) 2-101 ガラスの仮面 性別、設定変更あり アユム→真矢 「好敵手-ライバル-」(2-101様) 2-114 オリジナル 現代もの 少年vs大学生「いとしのメリー」(2-114様) 2-1...
  • 百合とにかく百合 投下作品まとめページ
    Top 百合とにかく百合 投下作品まとめページ 1 百合とにかく百合 投下作品まとめ スレ3 オリジナル 学園もの 少女×少女 美貴と私(3-018様)1:3-018 九月の屋上 2:3-027 清々しい朝に 3:3-031 清々しい朝に act.2 4:3-033 初めての出会い 5:3-041 初めての出会い act.2 6:3-055 特別なもの 小編/オムニバス等3-007 オリジナル 学園もの 少女×少女 私が追い求める浪漫 (◆91wbDksrrE様) 3-044 オリジナル ファンタジー 少女×少女 神聖領域の物語―Sacrifice―(3-044様) 3-081 オリジナル 学園もの 少女×少女 瑛子と美衣子(◆uX5Z21hTyH2o様) 3-091 オリジナル 現代もの 少女×少女 結子と篠子(◆91wbDksrrE様) 3-089 オリジナ...
  • 無限桃花の愉快な冒険23
    どことも知れぬ最果ての世界。外と隔離されたハルトシュラーの館。 桃花と大人桃花、眼鏡桃花の三人がサロンに着いた時には既に人で溢れかえっていた。 寄生襲来時もたくさんの無限桃花が集合していたがこれほどまでは集まっていなかっただろう。 どの桃花も何があったのか推察しているようだ。 「お、三人一緒だったのか」 おしゃべり桃花がにやりと笑う。とりあえずぶん殴っておく。 文句を右耳から左耳に受け流し、隣にいる桃花について説明を求める。 「ん? ああ、会ったことあるでしょ。ほら、寄生の時に探知してた桃花だよ」 大きなフードを被った探知桃花が頭を下げる。体がこじんまりしているように見えるのは フード着きのコートのせいか本当に小さいせいなのかはわからない。 「しかしなんだろうな。こんなこと初めてなんだよね。  もしかして館を改築するからお前ら手伝えとかか?」 「いや、ハルトシュラー...
  • Yuri-2-055
    Top 百合とにかく百合 百合とにかく百合 投下作品まとめページ 2-055 「from 506(天体観測)」 「from 506(天体観測)」 ※2-037からの続き 55 :from 506(天体観測):2010/05/17(月) 22 08 26 ID q87WVGER 世はにわかに天体観測ブームだ。こないだの皆既日食の影響だろう。 昨日もなつきが言ってたっけ。 「宿題で、日食の仕組みを調べるのと、星座の観測をしなきゃなんないの」 一昨日から、なつきはあたしの家に泊まりに来ている。しかも学校の宿題持参で。 「ふーん。まぁ百科事典を丸写しすればいいから楽勝でしょー」 「ダメだよ! 自分で見てみたいの」  なつきは変なところで真面目だ。 「えぇ? 庭からじゃあんまり見えないよー?」 ...
  • 閉鎖都市のクリスマス
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 閉鎖都市・「閉鎖都市のクリスマス」 閉鎖都市のクリスマス この世には、ヘンクツと呼ばれる人たちがいます。 大抵は人と接することを嫌い、自分だけの世界で暮らしている人の事をそう呼ぶ らしいのです。例えば、ゴキブリの標本を作ることに命をかけ、家族の嘆きも なんのその、家中を不気味な標本箱で埋め尽くして近所から『ゴキブリ御殿』 と呼ばれても一向に意に介さない人がいます。 あまりの悪趣味に妻と子供が出て行っても、これ幸いと生きたゴキブリの飼育を 始める始末。ところがこういったヘンクツ者は、一般人が出来ないことを異常な 情熱を持って行うので、意外と重要な発見をしている場合があります。 彼が死んで遺品を整理しようとすると、それこそ世界中のゴキブリの標本が現れ、 独自の見事な体系で分類までされており、有名大...
  • ややえちゃんはお化けだぞ! 第13話
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 地獄世界・「ややえちゃんはお化けだぞ!」 第13話 ややえちゃんはお化けだぞ! 第13話 カラスと入れ替わるようにして現れた黒尽くめの少女、ハナちゃん。 その親しみやすそうな名前とは反する異様な雰囲気に、森の木々さえも隠れるようにざわ めきを潜めていた。 「それじゃあ……さっきのカラスは」 「アレも私」 しかしハナちゃんが一体何者なのかという素朴な疑問は、こともなげに返された不自然な 答えを前に「何がなんだか分からない娘」という白紙に戻ってしまった。 これなら正直、カラスのままであってくれた方がまだ分かりやすいようにも思える。 「そんなことより、早く私を連れて逃げていただけないかしら? もしも見つかるような ことがあれば――」 言いながら歩み寄るも、すれ違った目線は森を...
  • 「新聞」、「朝日」、「鳥肌」①
    Top 三題噺 「新聞」、「朝日」、「鳥肌」① 557 名前:新聞 朝日 鳥肌:2008/12/23(火) 00 01 29 ID ATS6BMak 556では無いが……発信ッ!!  夜明け前に目が覚めた。  いつもよりも何時間も早いくせに、妙にさっぱりとした気持ちがする。二度寝する気も 起きないで布団から出ると、真冬の空気がスウェットの裾から入り込む。私は身震いをして、 ストーブをつけた。ツマミを下げると、かすん、という音に一拍遅れて、ふわっと 赤い光がともる。冬の早朝はしんと静まり返っていた。なあんにもないという空白は、 とても久しぶりのように思う。  疲れきって家に帰り、最低限のことをやって眠る。朝は遅刻するギリギリに起きて、 慌ただしく準備をすると家を飛び出る。  最近はずっとそんな毎日だった。誰だ、大学生...
  • 白亜記/木に飲まれた遺跡と暗殺姉妹
    Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 木に飲まれた遺跡と暗殺姉妹 木に飲まれた遺跡と暗殺姉妹 灰色の空を見上げる。風もだいぶ冷たくなってきた。 まだ雪が降るほどではないがあと一月もすれば振り出すだろう。 所々に生えている木々もすっかり葉を落とし、みすぼらしい姿になってしまった。 「川の水も冷たいなぁ……」 かじかんだ手で川に桶を突っ込み、水を掬う。その後、溢れる水を川に戻し家へと戻る。 私たちの家は川の近くにある。炊事だの洗濯だので水は使うだろうということでそうなったのだ。 幸いにも川は魔力による汚染がないので、水源に関しては心配する必要はなくなった。 桶に汲んだ水を家の外にあるタンクに注ぐ。水道管があればこんな苦労はしないのだがそれが出来るのはまだ先のようだ。 そんな作業を何回か繰り返し、十分な量が入っているのを確認したら家に戻る。 暖炉の前では...
  • 箱庭モノ/ともだちハウス第一話
    ともだちハウス第一話  木漏れ日溢れる森の小道、薄茶色のローブを纏った少女が小枝を振りながら歩く。  今にも眠ってしまいそうな表情とは逆に、機嫌の良さそうな声が森にひびいた。 「はー、こー、にー」  ぱさぱさと周囲の茂みを叩きながら、開けた森から覗く景色に足を止める。  頭の上で結わえた髪もふらりと揺れる。 「わ、か、ん」  手にした小枝を前に向けて、指し示したのは空と海のブルーに囲まれた大きな屋敷。 「はこにわかん」  途切れた小道はやがて丘へ溶け、少女もまた吸い込まれるようにぺたぺたと走り始めた。  たどり着いた大きな門は、一体誰が開け閉めをしているのか疑問に思えるほど重厚で、 嬉しそうに隙間へと身を滑らせる少女を優しく迎えてくれた。  玄関まで続く小さな庭をしげしげと見回し、植え込みの手入れをしている管理人さんを 見...
  • ゴミ箱の中の子供達 第24話
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 閉鎖都市・「ゴミ箱の中の子供達」 第24話 ゴミ箱の中の子供達 第24話 24-1/6  扉が音を立てて閉まり、そのむこうでパタパタと鳴っているスリッパの音が遠ざかって、消えた。一人部屋に残された モニカはあてどもなくクッションを抱きかかえた。  自室の静けさがモニカの耳を打つ。机の上の置時計はデジタル式で、駆動音すら聞こえない。きん、と耳鳴りが耳を刺す 静寂が、モニカは世界が自分を隔離しているように思えた。この時間なら他の姉妹は恐らく熾烈なチャンネル争いに勝利し、 談話室のテレビで人気アイドルが主演するドラマの最新話に現を抜かしているだろう。或いは自室で手芸をするなり、 雑誌を読むなり、思い思いに消灯までの自由時間を満喫しているはずだ。彼女達はモニカが泣きはらした事など思いも よらないだろう...
  • 箱庭モノ/ジークリンデ・ハルトシュラー&ジークフリード・ハルトシュラー入館
    ジークリンデ・ハルトシュラー ジークフリード・ハルトシュラー入館 少年は、読んでいた本から目を離して外をながめた。 電車から見える景色は、一面の海だ。 その先、海沿いに続く線路のむこうに町並みが見えた。 目的地まであと十数分といったところか。 少年は本を鞄に戻し、向かいの席の少女に声をかけた。 「お姉ちゃん起きて。そろそろ到着だよ」 向かいの席に座っている少女は、窓に寄りかかったままで起きる気配が無い。 仕方なく少年は、少女を揺すって起こそうとした。 「お姉ちゃん、起きて起きて。到着だよ」 少女はやがて目をさまし、大きく伸びをして少年に尋ねた。 「おはようジーク、到着かしら?」 「ううん、あと少し。町が見えるよ」 少年の声にうながされ、少女は窓から顔をだした。 先ほどよりずっと町は近づき、その周りには海と山がみえる。 ...
  • ゴミ箱の中の子供達 第13話
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 閉鎖都市・「ゴミ箱の中の子供達」 第13話 ゴミ箱の中の子供達 第13話  黒い影を落とす壁の向こうから朝日が立ち上る。壁を乗り越えた光明が"ホームランド"の雑多な建物達を照らし 始めた。最初に影の世界から暴かれるのは、官営だったマンション群だ。整備を放棄されて久しいこの巨大構造物の すす汚れた外壁は、さも日の光が不快そうな色を露にしている。高くなる日差しはやがて地に降り立ち、乾燥した 赤土を建物の背景として埋めていく。そして最後に短くなるマンションの影が、マンションの脇や公園として作られた 広場に立てられたバラックの、赤や青の色あせた彩色をあらわにしていく。"子供達"ゲオルグ班狙撃手ポープは、 "ホームランド"内のアパート群"トランスカ...
  • 第1話「二つの銃は出番が来るまで待ち続ける」
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 閉鎖都市・「二つの銃は出番が来るまで待ち続ける」 第1話 二つの銃は出番が来るまで待ち続ける キーボードを叩くカタカタという音が狭い部屋全体に響く。 その部屋は三畳半程で、壁には短銃が飾られており、更にそこには机とその下にアタッシュケース。そして机のそばに一つだけある椅子には、先程のキーボードの音を出している男が座って居た。 髪はブラウンのウルフヘアーで、右眉から右頬にかけて特徴的な錨(いかり)のタトゥーが入っており、赤色の瞳をしている。 首には蛇が巻き付いた十字架のネックレスをかけており、両耳にはピアスを開けていた。 その雰囲気は閉鎖都市というのに似合わない、粗暴な物を思いつく。 「しかし、やっぱこのご時世。不景気なのかねぇ、旦那方も」 男はそう呟くと、パソコンの電源を落とす。 機能を...
  • わしを育てるスレ
    わしを育てるスレ      ____   /__.))ノヽ   .|ミ.l _  ._ i.)    (^'ミ/.´・ .〈・ リ     .しi   r、_) |   わしを育てろ    |  `ニニ' /      ノ `ー―i ここは安価によるコマンドで、わしが育っていくスレなんや。 今の作者は二代目みたいやな。 それと、この板もわしが育てた 現行スレ 【安価】わしを育てるスレ 25回育てた【AA】 過去ログ わしを育てるスレ【dat】【html】 わしを育てるスレ 2回育てた【dat】【html】 わしを育てるスレ 3回育てた【dat】【html】 わしを育てるスレ 4回育てた【dat】【html】 わしを育てるスレ 5回育てた【dat】【html】 わしを育てるスレ 6回育てた【dat】【html】 わしを育てるスレ 7...
  • 白亜記/霧の社と無限の巫女
    Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 霧の社と無限の巫女 霧の社と無限の巫女 腕で流れる汗を拭き、川に浸していたカゴを陸地に上げる。 キュウリを一本掴み、端をかじりとって捨てた後、その身を口に含む。 季節は夏。見上げた空は雲ひとつ無く、眩しいくらい青い。 歯ごたえを楽しみながら目の前に広がる畑を見る。 この町には畑というのがほとんど無く、外に自生しているものでなければ 他の町村との物資取引が主な入手手段だった。 更地にして畑に変えるときも農具の入手にはかなり苦労をしたがそれ以上に大変だったのは種だ。 農家を家捜ししたり畑があった場所を漁ったりして入手できたのは両手いっぱいの種。 しかし欠けていたり焦げていたりと状態はよくない。これはだめかもしれない。 畑に種を植えながら、育てー育てーと天に祈ること数ヶ月。 育った。否、育ちすぎた。 陸に出来た緑...
  • 「図書室」、「未熟者」、「味」③
    Top 三題噺 「図書館」、「未熟者」、「味」③ 653 名前:図書室、味、未熟者 1/2:2009/02/01(日) 07 15 20 ID I4S05R4a  水曜日の放課後。  高校二年である私、飯田詩織が一週間で一番楽しみな時間だ。  音が出ないように静かに図書室の扉を開け、  貸出カウンターをそっと窺う。――いた。 「こんにちわ、ブンくん」 「あ、こんにちわ。飯田先輩」  ハードカバーのSFの本を手に持ちながら、  目線だけをこちらに向けながら軽く頭を下げる。  完全に「先輩<本」の図式になっているこの失礼な少年は、  銀城文博――通称ブンくん、高校一年、つまり私の後輩だ。  通称、と言っても私しかその呼び方はしない訳だが。  寝グセがそのままになっているとしか思えないボサボサの黒髪...
  • 第2話「旧友の依頼に嫌でも答えるのがこの世の性である」
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 閉鎖都市・「二つの銃は出番が来るまで待ち続ける」 第2話 旧友の依頼に嫌でも答えるのがこの世の性である ―――暗闇が広がる夜だった――― アタッシュケースの音が何時もより激しい。 久々に足を早めているからだろう。 夜は物騒だし、銃も定め難い訳だし、だから経営時間に一般的に夜と言われる七時以降は入れてないというのに、お得意から、しかもそれが旧友来たとなれば、やはり行かなくてはならないだろう。 それが役目な訳であるし、長年の付き合いもある訳だし。 更に、メールでかなり懇願された。世界が終わると言っている様な文だったが、それを見ると、かなり困っているのだろうと思う。 (…ま、気軽にやってみるか。問題はそれからにしよう) ◇◆◇◆◇◆◇◆ 「おーし、今日も気合い入れるぞー!」 甲...
  • ややえちゃんはお化けだぞ! 第11話
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 地獄世界・「ややえちゃんはお化けだぞ!」 第11話 ややえちゃんはお化けだぞ! 第11話 「本当に貰えちゃったんだ、すごいなあ……」 ほんのりと薄暗くなってきた地獄の空に顔を上げると、宮殿を取り囲むようにして提灯が 灯された。静寂に包まれた祭りを思わせる庭園は、穏やかながらも厳粛な雰囲気を漂わせ ている。 夜々重のつぶやきは静かに空に消え、遠くどこかから聞こえた鹿威しの音に顔を戻した。 見回してみてもそれらしいものは見当たらなかったが、長い間その響きを受け止めてきた のだろう枯山水は、ゆったりとした波紋を広げていた。 「ま、とにかくこれで後は帰るだけだ」 「そう思うとちょっと寂しいね」 「……かもな」 現状、俺たちにとって地獄というのはそれほど居心地の悪い場所ではない。 不...
  • 白亜記/朝焼けの空と幸福な観測者
    Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 朝焼けの空と幸福な観測者 朝焼けの空と幸福な観測者 しんしんと降る雪は世界の音を飲んでいく。 荒れることもなく、止むこともなく。ただ灰色の空から白いそれは途絶えることなく降り積もる。 私はカーテンから外を覗く。既に雪は降り始めてから二週間はとうに経っている。 こちらの地方では雪が長く降ることはあってもせいぜい三日程度だ。これほど長いことはまずない。 史上最悪の大寒波なのかもね。亀は編み物をしながらそう話した。 雪が弱くなるたびに雪かきはしているので屋根が潰れるだとか出れなくなるという心配は無い。 食料も確保してあるし燃料も十分備蓄されている。引きこもって過ごすのは容易なことだ。 問題はその間満足に体も動かせないし、暇で仕方ないということなのだ。 身体的に問題がなくてもこの陰鬱な天候に精神が蝕まれ始めている。 「...
  • 創発トーナメント第二回戦 4
      <<  TOP  >> 創発トーナメント第2回戦 その4 創発トーナメント第2回戦 その4第四戦スレ立て引き受け者 VS 加藤キユーピー 第四戦 スレ立て「いよいよか…」 従者「次の対戦相手は、加藤氏でございます」 スレ立て「フフ、相手にとって不足無し」 スレ立て「杯を持て」 従者「はっ、ただいま」 ササッ 従者「どうぞ」 スレ立て「うむ」 従者「……」 スッ 犬「クゥーン、ペチャペチャ……ギャッ!」 ガクガク……ビクッ 従者「……あ……う」 スレ立て「フフ……代わりを持て……」 従者「は、はい! ただいま!」 係員「加藤様、加藤様? どこに行ったんだろう……」 カツ、カツ、カツ…… 係員「…あ」 料理人「何か?」 ...
  • 「黄泉に響くもの」
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 地獄世界・「地獄百景」 第6話 「黄泉に響くもの」 …『アサヒ号』は妖狐観光団の貸し切り、『ハヤテ号』は慈仙洞経由で定期路線。『ミドリ弐号』は… びっしりと詰まった午後の配車予定表を眠い目で見つめていた高瀬剛は、やがて頬杖をついたまま短い眠りに落ちていった。 慌ただしく昼食を終えたこの多忙な元軍人は閻魔宮城下の交通を担う配車主任だ。『ゲヘナ・ゲート』が開通してからも地獄住人の大切な足として、彼の愛するバス達はフル稼働している。 最近ラヂエタァの不調が多い最古参のミドリ壱号に、子供客を嫌がる神経質なコダマ号。 みんな恐ろしく型の古い骨董品じみた車体だが、人間に愛され、仕事を愛した彼らはその誇りを魂として天に与えられ、ここ地獄の地で再びそのエンジンを唸らせているのだ。 …やがて、眠りの淵をさまよう剛の配車予...
  • 白狐と青年 第32話「恐れの提示」
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 異形世界・「白狐と青年」 第32話 「恐れの提示」  武装隊へと身を差し出したクズハは、行政区内にある武装隊が管轄している留置施設へと連行されることとなった。  放りこまれた対魔法用に大気中の≪魔素≫を拡散させる装置を構造内に持つ独居房の居心地はそう劣悪なものではなかった。和泉で放った大規模魔法を警戒してか、更にクズハは衣服の上から体内の≪魔素≫の使用を制限する呪符を巻かれてはいるが、他には特に物理的に肉体を拘束するようなものは使用されてはいない。基本的には軟禁されている形だ。  身体に呪符を巻かれたままで昼間は簡単な聴取を受けていたクズハも、夜には解放される。 「また明日、調査が始まるまで大人しくしているように」  そう言って去っていった武装隊の男を見送って、クズハは独居房の小さな部屋の隅で膝を抱...
  • 箱庭モノ/ファースト・コンタクト
    ファースト・コンタクト こんにちわ!ボクの名前はユキチと申します。 まだまだ未熟者ですが、こう見えてもスーパーヒーローの卵なんだ。 今日は健康診断で箱庭小学校に呼ばれてます、 「お医者様ですね?こちらです。」 橋本先生という女の先生がボクを案内してくれた。 (次の人で最後か。) 商店街の関係者も集まったとあって、想像していた以上に大仕事だったよ。 「息を大きくすって。」 聴診器を胸にあて肺の音を聞く。 「異常なし」と……。 「ユキチ先生もあの館の人なの?」 「そうだよ 。」 「お母さんがあの館は変な人が多いから近寄っちゃいませんって」 そういえば あの館にはボクらの他にも多くの住人がいるらしいんだけど、 ライフサイクルが違うのか、 あるいは既に何か逆鱗に触れ、館八分に合わせれているのか まだ他の住人と...
  • BL-2-114
    Top ボーイズラブ・やおい創作総合 ボーイズラブ・やおい創作総合 投下作品まとめページ 2-114 「いとしのメリー」 「いとしのメリー」 114 :いとしのメリー:2011/01/17(月) 15 50 53 ID /5FkPLKE メリーさんVSしがない大学生。 そんなにホモホモしくないですごめんなさい 「わたし、メリーさん」 携帯電話を通話ボタンを押すと、単調な声が響く。マイク越しに聞こえる喧騒からして店にでもいるのだろうか。 「いま、街にいるの」そう一言付け加えると電話は勝手に切られた。 十数分後。 「わたしメリーさん」またかかってきた。今度はカンカンと踏切の音。 何処かで迷子にでもなったか、と心でため息をついた所でまたスピーカー越しに 「いま、家に向かっているの」とだけ聞こえて、電話が切れた。 グツグツと...
  • 温泉界へご招待 ~最凶!? 悪世巣桃花!~
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 温泉界・温泉界へご招待~最凶!? 悪世巣桃花! 温泉界へご招待 ~最凶!? 悪世巣桃花! 「……」 「いつまで落ち込んでんのさ?」 「……」 「……ダメだこりゃ」  湯気揺らめく温泉界。  無限姉妹がまた入浴している。妹のほうは心なしかお肌つやつや。察しよう。一方の姉の方はちょっとばかり変身中。 「そのうち飽きるってば」 「せめて隠せれば……」 「いいじゃん、いいじゃん。そのままで。おかげで何処の誰かがテンション上がりまくってるわよ。私もだけど……グヘヘ」 「だからそれは違う人の(ry」  事情を知らぬ者には意味が解らぬ会話。しかし彼女達にはとっても重大。  ぶっちゃけると今、姉の桃花は諸事情により狐耳尻尾付きである。激萌。落ち込む様子が垂れ下がった耳からとてもよく伝わってくる。 ...
  • 「猫」、「琵琶湖」、「ありがとうございます」
    Top 三題噺 「猫」、「琵琶湖」、「ありがとうございます」 271 名前:創る名無しに見る名無し[] 投稿日:2008/11/12(水) 22 31 59 ID aDdBHlDb [1/2] 書いてみました 「猫・琵琶湖・ありがとうございます」 嘉永3年というから、1850年ごろのことである。 現在の福岡県にあたる黒田藩は大江町のあたりを、何やら思いつめた面持ちで歩く侍が一人。 名を石久部園斎という、身の丈六尺あまりの偉丈夫である。 この男、近ごろ藩主黒田長元の命を受け御様御用、いわゆる首切り役人に任ぜられることに なっていた。園斎は柳生の名手であり、首切り役人ということで地位こそ高くはなかったが、 一人首を切るごとに半両の手当てが出るという。元は貧乏侍の出自である園斎にとっては文句 のつけようもない待遇である。 しかし、園斎は腕こそ確かであ...
  • 無限桃花の愉快な冒険2
    シンとしている。 白に覆われた世界に音はない。雪は森の生命を止めたかのように厚く積もっている。 見渡せば黒い点がひとつ。自らの痕跡となる足跡を描きながらゆっくりとゆっくりと歩いていた。 その黒い点である彼女、無限桃花は雪の道を歩くにはあまりにも適していない格好をしている。 ポニーテールはまだいい。セーラー服に膝小僧より少し上のスカート。そして革靴と黒のソックス。 腰には黒い鞘を下げている。どの部分も転んだせいで濡れている。 どんあに高いところから見渡しても人家はない。ただ白く白く白く。 彼女は通常の人間とは違う。だが、それでもこの環境はどうやら負担が大きいらしい。 雪に足を取られて再び躓いた。いつもなら立ち上がってた。だけどもうその体力はない。 彼女は何も呟くことなく、静かに眼を閉じた。 彼は地図を開き、方角を確かめる。葉巻の煙を一旦吹いて、...
  • 白亜記/第二十次襲撃者撃退戦
    Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 第二十次襲撃者撃退戦 第二十次襲撃者撃退戦 ここは物語の地平線、創発の館。 海に面した一室で二人が向かい合っている。もしくは対峙している。 給仕がティーカップにゆっくりと小麦色の液体が注ぐ。部屋にそれの甘い匂いが満ちていく。 茶菓子はバームクーヘンだ。私の好物である。が、お付きでしかない私の分はない。 失礼しました、と優雅に頭を下げて給仕がいなくなった。ドアが閉まると客人はカップに注がれたコーヒー(ただしマックス)を飲む。 「やはりここで飲むマックスコーヒーはおいしいな」 そんなわけがない。缶のをそのまま暖めて出しているだけだ。 「それで今回の用件はなんだ」 隊長(館で一番偉い人。大将だけど隊長)が面白くなさそうに切り出す。 「少しは話に付き合ってくれてもいいだろうに」 ふふふと妖しく笑う魔王、ハルトシュラー...
  • F-1-331
    Top ファンタジーっぽい作品を創作するスレ スレ1 1-331 県立魔法専門学校 県立魔法専門学校 331 :県立魔法専門学校:2009/01/31(土) 04 17 16 ID u+ZV36LV  我が校の魔法研究部には天才達がいる。  原稿用紙にガリガリと文法魔法(グラマー)を書き込んでいるのが、我が校の筆頭文士、字 文章(あざな ふみあき)先輩。  先の“文法上の戦争”で、当時中学生でありながら、敵方の論客を64人も失語症にまで 追い込んだ“歩く論理爆弾”。  一方、部室の隅でICレコーダに延々と語りかけている三つ編みの女の子は、演算魔法( マスマティカ)の産んだ鬼子、数 一二三(かぞえ ひふみ)。  僕と同じ一年生だけど、彼女の演算魔法は狂気の域に達している。  彼女の親は、彼女が12歳になるまで完全に監禁し...
  • ~ウロボロス~【薙辻村・4】
    Top 創発発のキャラクター総合 無限彼方大人編~ウロボロス~【薙辻村・4】 投稿日時:2010/11/08(月) 00 26 22 【薙辻村・其の四】 《もしもし?》 「私だけど」  電話ボックスがぼんやり光っていた。真っ暗な田舎道を照らしてぽつんと佇むそれは、ただそれだけで不気味さを醸し出していた。使う者が居ないのだろうか、中は蜘蛛の巣が張り、鬼蜘蛛が堂々とそこに居座っている。  彼方は中に入ると、まずその鬼蜘蛛を小さな枝で突いて追っ払ってから、その枝で丁寧に蜘蛛の巣を巻き取って、ようやく受話器を取った。  電話機本体の上には、大量の百円玉が乗せられた。村唯一の自動販売機で千円札を使いコーヒー飲料を一本ずつ購入し、二千円分の百円玉を作った。今の時代にテレホンカードなど持っている訳が無い。  携帯電話の電波が届かない山奥で、誰かに電話するには...
  • ゴミ箱の中の子供達 第5話
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 閉鎖都市・「ゴミ箱の中の子供達」 第5話 ゴミ箱の中の子供達 第5話  廃民街サウスストリートの一角にあるクラブ"ロッベナイランド"の特等席で"アンク"幹部スティーブ・ビコは ご機嫌だった。それもそのはず、開いたばかりのこの店の客足が上々だったからだ。まだ夕方といった按配 のこの時間こそ客はちらほらとしか入っていないが、これから夜が更けるにしたがって次々と人がやってくる のだ。"ホームランド"の本部の人間から不安されていた廃民街進出の出だしがこうも順調だと酒も進むものだ。  それにだ、と付け加えてビコはハイボールを呷ると、数日前におきたことを思い出した。数日前、"王朝"の 関係者を名乗る人間が店に現れるとオーナーであるビコと話を...
  • キャラスレバックヤード。後発組の会
    キャラスレバックヤード。後発組の会 投稿日時:2010/11/16(火) 15 33 15 「かんぱーい!」 「惜しかったですねー」 「一回追い付いたんだけどね。ま、ケツは見えてるし」  ここは不思議な世界の狭間。  何故か乾杯の音頭と共に、紙コップの飲み物で祝う者二人。  その後ろで、どんより暗いオーラの者二人。  前者二人はちょっと残念そうな顔の無限彼方と、にこにこ笑顔の雛南・J・ひなの・雛子。  後者二人は膝を抱えてちびちび紙コップに口を付ける無限桃花。そして、怨念渦巻くH・クリーシェ。  この温度差は並では無かった。 「ちっくしょー。やっぱロリキャラは強いのかよし子め」 「向こうは年期入ってますからねー」 「はいはい。よかったね」 「……ブツブツブツブツ」  珍しい集まりの四人ではある。  今回の集会の目的は激励にあった。ず...
  • なんとwikiは彼女の手によって”管理”されていたのだ
    Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 ???界・「なんとwikiは彼女の手によって”管理”されていたのだ」 なんとwikiは彼女の手によって”管理”されていたのだ なんとwikiは彼女の手によって管理されていたのだ!! ―――…  ここは世界の監視塔。空に浮かぶ三つの世界。…その世界を監視すたためだけに存在する一つの塔。  塔と"世界の窓"以外には何も存在しないこの空間に、ポツンと佇む少女が一人。  「これが、小生の管轄する世界…」  少女の名前は境 灯(さかい あかり)。無垢な瞳に映る三つの世界は、今も進行形で彼女の好奇心を刺激する。  彼女は小さなトランクを引き、セキセイインコの入った鳥かごを抱え、心底持ちにくそうな表情を浮かべつつ塔の中 へと続く扉へと向かう…ここから始まる、新たな生活に胸をふくらませながら...
  • 魔王の思いはかく在りき
    魔王の思いはかく在りき ※作者:ID GIkEI2R6 ※タイトル命名:◆wHsYL8cZCc  居間での朝食の最中、妹の彼方が藪から棒に尋ねてきた。濃紺の着物を纏っているので、今 日も学校に行くつもりはないのだろう。 「お姉さま。『ハルトシュラー』という名前をお聞きになったことはありますか?」  彼女の焼いた鮭の切り身を口に運びながら、ポニーテール頭の無限桃花は回答する。この時 間、両親はまだ寝ている。 「いや、ないが」 「最近私たちくらいの世代の間で流布している、怪談の一種です」  月に数えるほどしか登校しない割に、彼女はよくその手の話題を良く仕入れてくる。のべつ まくなしに男子にコンタクトを求められているようだから、自然と詳しくなるのかもしれない。 桃花が箸を動かしている間に、彼女はその怪談について語り始める。 「生前は芸術家だったそうです。当初は性別...
  • レンジャーズ~peaceful night & wicked dream~
    レンジャーズ~peaceful night & wicked dream~  深夜、コンクリートの空間に打撃音が響き、床に投影された影がその形を大きく変える。  金属のチェーンが擦れ合い冷たい音が聞こえ、打撃音と混ざって行く。その打撃音がする度に、ホコリが舞い上がった。  誰かがサンドバッグを叩いている。  タンクトップとスウェットを着た彼はもう一時間もこうしている。  タンクトップから覗く背中の筋肉は盛り上がり、汗で光っている。ヒットマッスルと呼ばれている肉体のパーツは一般人のそれと比べ、彼は非常によく発達していた。  ステップを刻む度に目線まで伸びた前髪が左右に揺れ、汗が飛び散って行く。  サンドバッグの下は彼の汗で水溜まりが出来ていた。  地下都市外層。訓練施設。  ここは兵士や警察、キャラバンに出る民間人等が訓練を受ける場所だ。  そこの一角にある...
  • F-2-021
    Top ファンタジーっぽい作品を創作するスレ スレ2 2-021 「凶漢ケイン」 「凶漢ケイン」 21 : ◆6l0Hq6/z.w :2010/08/01(日) 04 05 04 ID f2CaxkUR コナンのようなハードファンタジー書きます。 ハードな感想よろしく。 22 :凶漢ケイン ◆6l0Hq6/z.w :2010/08/01(日) 04 07 04 ID f2CaxkUR  窓の外から複数の馬蹄の音が近付いてきて、荒々しい嘶き声と共に建物の前で止まった。  ベッドの上に横になっていたケインは、反射的に半身を起こすと、無言で聞き耳を立てた。 彼が居る二階の窓の下からは、何かを鋭く問 い詰める男たちの声と、それに対応する店の主人の 動揺した声が届いてくる。  ケインは枕の下に隠した剣を素早く手に取ると、隣りで眠る赤毛の娼婦...
  • ◆91wbDksrrE
    ◆91wbDksrrE 27 : ◆91wbDksrrE :2010/01/31(日) 22 54 49 ID 5aWP+wX/  名は体を表すという言葉がある。  これはつまり、名前はその見た目などを表すという意味であるのだが、場合によって は外見だけに留まらず、その魂のあり方までもが名前によって規定されるとして考え られる場合がある。  曰く、それまで誰にも顧みられていなかった一振りの太刀が、村正という名を見出され て以降、自らも魔を放ちながら、それでも魔を断つ、妖刀として扱われるようになった―― そのような例は、枚挙に暇はあれど、確実に存在する。  名を有したが故に、与えられたが故に、見出されたが故に、それ故に、その太刀は 魔気を孕む物となった――そんな一刀は、今、一人の少女の手に握られていた。  では、彼女の場合は――その妖刀を今この瞬間手...
  • act.40
    act.40 「ぐ……っ、が……な、にを…」 必死に手足をばたつかせ、逃れようとするシアナ。 エレは容赦なく力を込めていく。 「……うるさい……目障りだ」 目が、雰囲気が、いつものエレではない事にシアナはその時初めて気付いた。 エレはこんな形でシアナを殺そうとはしない。 殺そうとするならば、剣だ。 私もエレも対等な状態で、全力で打ち合った果てに私を殺すことを望むはずだ。 違う。目の前の人間はエレじゃない。これは……誰だ? 呼吸がままならない中、シアナはエレの顔を見た。――悪魔の刻印を。 刻印は黒く、赤く燃えていた。 頬を覆うように、広がっているそれは、シアナが今まで戦ってきたモノを思わせる――鱗。 ふいに首の拘束を解かれ、シアナは床に崩れ落ちた。 「……はっ、はあ……」 「もう俺に構うな……次に声を掛け...
  • 影武器姉妹 四天王編 第二話
    Top 創発発のキャラクター総合 影武器姉妹 四天王編 第二話 投稿日時:2011/08/27(土) 16 18 56.87 「じゃあ、行ってくるね。」 「はーい。」 空が赤く染まる頃。 学校から帰ってきたばかりの桃花は、休む間も無くスーパーへ買い物に出かけた。 一方、一緒に帰ってきた彼方は、ソファの上に寝転がり漫画を読んでくつろいでいる。 この家の家事は、基本的に桃花が行い、気まぐれに彼方が手伝うという図式だ。 それでも桃花に不満は無く、それどころか疑問を抱いたことすらなかった。 とにかく、ここまでは日常の一場面。いつもと変わらない風景であった。 三十分ほどして、玄関のチャイムが訪問者の存在を告げる。 「姉さん……なら鳴らさないよね。宅配便かな?」 彼方は漫画のカバーを読んでいたページに挟み込み、速足で玄関に向かう。 そこに誰が待ち受けて...
  • 白亜記/迷い
    Top 創発発のキャラクター総合 白亜記 迷い 迷い 最初にその夢を見たのは春先のことだ。 私はどういうわけか鎧を着て剣を持っていた。まるで戦士や騎士のようだ。 そして傍らには不思議な少女がいた。銀髪の美しい少女だ。 それの続きを見たのはその数日後のことだ。いや、続きではないのかもしれない。 ただその草原を歩く夢を見た時、「ああ、あの夢と同じ世界か」と感じたのだ。 そちらでは私は旅をしているらしく野宿をしていたりした。 それから私はあっちの世界の夢を何度も見た。時折同じところを繰り返したり 少し巻き戻ったりしながらも時間は少しずつ進んでいく。 あの夏の日。迎え狼の話を聞いた夜に私は狼と戦う夢を見た。二足で歩く狼を剣で殺し 普通の狼も何匹も殺した。 夜中に目を覚まし、縁側に座る。とてもじゃないが寝つけない。前々から狼に関する 夢は見てきたがこんなには...
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