wowowインタビュー

10月6日より待望の最新第6シリーズが放送開始の「サウスパーク」。もう放送まで待ちきれない!という声が多数寄せられていますが、そんな期待に後押しされてアフレコも絶好調で進んでいます!
というわけで、今回はアフレコ現場にお邪魔して、カートマン役のLiLiCoさん、スタン役の結城比呂さん、カイル役の山口勝平さん、シェフ役のKORNさんにお話を聞いて来ました! -まず今回の第6シーズンの見所を教えて下さい。

結城  シーズンを増す毎に過激さがアップしていってるのは間違いないと思います。やはりそこが見所ですね。

LiLiCo  まずWelcome Back KORNさん!第6シーズンにもなるとだんだんネタも尽きてつまらなくなるシリーズもいっぱいあると思うんだけど、これは今までで一番面白い。今までもトレイとマット(企画と製作総指揮のトレイ・パーカーとマット・ストーン)の二人についてこいつら本当に面白いなって思ってたんだけど、今回は「天才だな」って思います。

山口  僕も今までのシーズンを通して今回が一番面白いですね。前シーズンとかでは演じてる僕らでさえ引いちゃうようなネタもちらほらとあったんですけど(笑)、今回はグロい話であっても何か天才っぷりが光ってます。細かい目の付け所がすごいなっていう感じがしますね。そういう天才っぷりが今回のシーズンでは作品自体にビートを利かせてるって言うかパンチを与えてるって言うか、ただのお下劣番組ではないぞ、と。

KORN  きち○い・差別・スカトロ・Fuck、こんな言葉がピッタリ当てはまる今回のシリーズじゃないかなと。RUN-DMCの曲で言えば「You Be Illin'」、つまり「おまえ病気なんじゃないか」「病気だよそれじゃ」っていうことなんですけど、そういう言葉がピッタリのシリーズですね。今の世界情勢をむき出しにして遠回しじゃなく直接に伝えてる。立川談志師匠よりも社会風刺をしている。ただしアニメだから一つクッションが入ってて、わかりやすいんじゃないかなと思います。

-第6シリーズということでもう長い間ご一緒にやられてる訳ですが、現場の雰囲気はいかがですか?

山口  やっぱりシーズンや回を増す毎にみんな仲良くなっていくので、そういう意味では他のアフレコのスタジオと特別に違う雰囲気は無いですね。毎週収録に来るのが楽しみです。みんな手を変え品を変えいろんな技を出して来るんですよ。KORNさんもシェフ以外の役だと声をすごく変えて演じられたりして、予想外の時にそういうことをやられると、スコーンとそれがストライクで入って来て笑いが止まらなかったりとか、そういうことはたくさんありますね。すごく楽しいスタジオです。

KORN  僕とかLiLiCoの場合は仕事がちょっと違うんですよ。だから声優さん達の間に入っていくことが僕は最初すごく抵抗があった。でもLiLiCoは全然抵抗無く入れてたような気がしますね。

LiLiCo  でも最初ね、NG出すのが恐くて(笑)。結城さんがすごく恐かった(笑)。

結城  えーほんとー(笑)?

山口  比呂くんが実際恐いわけじゃないんですよ、勝手に怖がられてただけで。

KORN  一つだけ言いたいのは、映画版(99年公開の『サウスパーク 無修正映画版』)の吹替えが俺達じゃないっていうのがちょっと悔しかった。これはチンポを大にして言いたいですね。

LiLiCo  やりたかったですね、映画。

山口  そうですね。あの頃はちょうど自分たちもそれに向けて、「映画になるんだって?」って結構盛り上がってたところだったんで。

-最初の第1シーズンの頃に比べて役に対する印象は変わって来たりしていますか?

山口  特には変わってないです。

KORN  僕は途中で違う人になったような気がする(笑)。

結城  役柄に関しては変わったような感じはないですね。

LiLiCo  最初から勘違いしてカートマンを演じてるような気がしますけど(笑)。最初のシーズンは本当に初めてだったからなかなか慣れなくて。NGを出しても結城さんが恐い顔してるし(笑)。

結城  そんな俺何にも思ってないのに~(笑)。

KORN  NGは僕が一番出してます。

LiLiCo  「なんでLiLiCoが選ばれたんだよ」って思ってるんじゃないかとか勝手に思っちゃって。やっぱりみんな並の声優さんじゃなくて、結城さんや勝平さんなんかはテレビつけたら絶対に声が流れてるような本当に日本一のアイドル達だから、それはもうドキドキしてました。

結城  いやむしろ、声の世界では確かに僕も勝平くんもある程度やって来てはいるんだけども、声優ではない全然違う感覚の人が入って来てポン!と出すものは、もちろん芸心のある人達だから、僕らからしてみると見たことも聞いたこともないようなお芝居だったりするわけです。だから僕らにとってはそれはものすごく新鮮だし危機感を感じるところはありますね。だってこちらはやっぱりある程度ちゃんとやってなきゃいけないし。

山口  かえってこっちの方がプレッシャーだよね(笑)。ボロボロにはなれないやっていう。

結城  やっぱり皆さんものすごく感覚が鋭いので、盗んで帰りたいところがたくさんあります。



LiLiCo  まあそんな感じですね最近は(笑)

KORN  じゃ変わってないんじゃん、最近はも何も。

結城  最近LiLiCoちゃん恐いかも知れない。

LiLiCo  え、何で?

KORN  取材になるとね、着替えちゃう人がいるんですよ。びっくりしますよ。

LiLiCo  あたしじゃないよ、ハハハハ…

KORN  LiLiCoはいつもレオタードでやってますから。

LiLiCo  網タイツね(笑)。

KORN  パンツ丸出しでも全然関係無いですから。

LiLiCo  もうスタジオがサウスパークです(笑)。

KORN  やっぱり気持ちから入っていかないとね。スタジオから。おはようございます!って言う時にフルチンで来たりとか。小形(満)さん(前シリーズで本当に死んだケニー役)とかね(笑)。

山口  ケニーが死んじゃってちょっとイジケ気味の小形さん(笑)。

KORN  乃村(健次)くん(バーブラディ巡査役)はブラジャーして来たけど(笑)。

LiLiCo  ああ、そうそうそう。

KORN  そういう人ばっかり(笑)。

LiLiCo  (田口)トモロヲさん(ギャリソン先生役)が一番ヤバい。言えない言えない。

山口  トモロヲさんはちょっと文字でも言えない(笑)。




-オリジナル版と吹替版を比べてみても全く違和感が無いのですが、最初にどう考えて声を入れたのでしょうか。オリジナルに似せようとしたのでしょうか?

KORN  吹替の前に、まず翻訳の苦労っていうのがあるんですよ。どこまで、ぎりぎりまで訳せるかとか、えい!使っちゃえ!っていうのもあったり。そういう苦労を通り抜けたセリフを我々はもらってるんですけど、元々の英語のものはそんな苦労なんか全然無いところでしゃべってる訳ですから、我々もそういう風に違和感なく演じなきゃいけない。だから、全員がキャラクターにのりうつったような感じで演じてます。過激なセリフも、「あんなこと言ってる!」とかいう感じではなくて自然に。でも私のシェフの場合は最近過激なセリフがあんまり無いですね。

山口  最近シェフ歌わないですよね。聞きたいなあ久しぶりに。

KORN  シェフはセリフじゃなくて歌がやらしいんですよ。ちょっと欲求不満(笑)。

LiLiCo  最初のオーディションの前にオリジナル版のビデオをもらったんですよ。で、見た時に、「あ、これは(自分のことを)カートマンとして考えてるのかな」と思った。最初からわかっちゃいました。自分がカートマンなのかなあって。オーディションの時にはウェンディ(スタンのガールフレンド)もやったんだけど、ちょっとやっただけで「ああもういいですいいですわかりましたから」って言われて(笑)。他にもたくさん女性の役をやったんだけど、全部鈴木(紀子)さんの方に行っちゃって、私にはカートマンだけ(笑)。この前の収録の時に、「女1」とかそういう一言だけのやつももう少しやりたいんだって言ったら、今週は 5役ぐらい一言だけのをもらいましたけど。

KORN  一人5役ぐらいやってるのバレちゃいましたね。

山口  オーディションで僕がカイルに決まって、っていうのは、選んで下さる方がイメージが合うかなということで役に付けて下さってるところが大きいと思うんですけど、僕も特にオリジナルに似せようっていう気は無いですね。まあ自分がビデオを見た時の作品の雰囲気とか、そういうものは伝えられるといいなと思ってやってましたけど。

結城  オリジナルに合わせようとか似せようとかいう気はあまり無いけども、オリジナルから何かもらえる時ってあるんですよ。テンションとか、面白い言い回しとか。何かそういうキーワードみたいなものをもらったりすることは多々あります。

KORN  僕の場合何かもらえるということで言えば、シェフって黒人で、僕は黒人の音楽が大好きなんですが、子供たちに黒人であることを馬鹿にされていながら、(カートマンたち)三人が、前は四人だったんですけど(笑)、自分のことを人生の先輩であると思ってくれているってことをよくわかってて、子供と同じ目の高さで話が出来ている。そういうシェフが僕は非常に好きで、そういうところが自分の人生の中でも役に立ってるなって感じがします。

-最後にメッセージをお願いします。

KORN  とりあえず「シンプソンズ」には負けないぞ、と。

LiLiCo  とにかく見て欲しいですね。ストラップにサウスパークのキャラクターを付けてて、「かわいいと思って買ったんだ」って言ってくれる方もいますけど。

KORN  何にも知らないでミスターハンキー(クリスマスの妖精。でもウンコ)のストラップを付けてる奴とかいて。「ウンコなんだよそれは」って言ったことがありました(笑)。ちゃんと把握してから付けよう。ただかわいいからって付けてると大変なことになる。街中がミスターハンキーだらけ(笑)。ウンコですからね、あれは。

山口  日本は世界に比べるとサウスパークに乗り遅れてる感はやっぱりあるんで、皆さん本当にサウスパーク見て下さい。

KORN  見て見ぬフリしてるのかね(笑)。

結城  人間性疑われるから見てないフリ(笑)。

LiLiCo  スウェーデンに帰るとサウスパークのお店とかちゃんとありますもん。グッズばっかりの。

KORN  WOWOWにまず入ってもらいたいですね。加入しろっていう運動をまず我々が起こさないと。まあいろんなアニメありますけど、ごまかされないようにして下さい、他のアニメには。サウスパークがホンネを全部語ってますから。これがホンネです。世界の。

山口  是非見て下さい。

KORN  あ、モー娘が大ファンですって書いておいて下さい。モー娘は全員見てます。

-ありがとうございました。

「サウスパーク」第6シリーズは10月6日より毎週月曜深0:00帯で放送開始です。お楽しみに!

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最終更新:2012年04月21日 05:01