ここに、『秘密結社』という言葉がある。
この言葉を聞く時、多くの人間は何か不穏なものを感じるだろう。
後ろ暗い空気。人目を憚る者の気配。良からぬ思想。
程度の差こそあれ、この言葉に対して正のイメージを抱く者は殆どいないだろうと言っていい。
魔術結社、犯罪組織、邪教、あるいは世界を背後から牛耳るもの。
それらは得体の知れなさゆえに、「秘密」に触れ得ざる者たちの恐れを掻き立てるのだ。
では、この言葉に『悪』という枕詞を加えてみよう。
悪の秘密結社。
不穏さを確かに持っていたはずの言葉は、途端に陳腐な、ひどく子供じみた響きに変わる。
例えるなら、コミックやテレビ番組でヒーローに打ち倒されるのが約束されているような。
より正確に言うならば、その勧善懲悪劇を自分は安全な場所から見ていられるような。
そんな「浮世離れ」の感覚を、多くの人間は感じるに違いない。
そういう意味では――この『世界征服を企む悪の秘密結社の研究所』然とした一室は、確かに陳腐の極みだった。
ざっと見渡すだけでは何に使うのかも理解不能な、雑多なメーターやボタンに覆われた機器の数々。
それぞれの機械は煤けたパイプやチューブで互いに繋がり合い、時折真っ白い蒸気を噴出させている。
照明は薄暗く、機械から張り出したモニターの電光が周囲を照らしている様は、ひどくチープだ。
極めつけは、部屋の中央にふたつ備え付けられた、巨大な半透明のカプセルだった。
定期的に気泡を吐き出す蛍光色の液体で満たされた、カプセルの中に浮かぶもの。
言うまでもなく、それは一糸纏わぬ裸体であった。
なんたる陳腐、なんたる創造力の欠如か。
しかし。
「――マスター、お目覚めを」
女の声。
カプセルの外から呼びかける声に反応して、液体中に浮かぶ「男」が両目を開いた。
筋骨隆々。目にする者に無条件の威圧を与える肉体である。
内部の液体が排出され、やがてカプセルの前面が開くと、男は重い足取りで歩み出た。
数歩歩き、それから立ち止まって自分の手のひらを眺め、数度握って開いてを繰り返す。
それから、男は不敵極まる笑みを浮かべ、口を開いた。
「新たなボディ、よく馴染む。急ごしらえではあるが気に入ったわ。でかしたぞ、アヴェンジャー」
「恐悦至極にございます、我がマスター」
応える声は先ほどの女のもの。
男の方へと一歩歩み出したその姿をモニターの明かりが照らし、その全身が露わになる。
褐色の肌。背はすらりと高い。引き締まった脚と豊満な胸が目を引く。
レオタードめいたボディースーツを身に纏い、その上から船乗りが着るような上着をマントのように羽織っている。
そしてその頭には、何処の国のものとも違う船長帽を乗せていた。
彼女こそが「復讐者/アヴェンジャー」の英霊であり、カプセルの男はそのマスターである。
「私とマスターに与えられた聖杯戦争の知識から、魔術回路を有する肉体を生成する試み。成功ですね」
「うむ。己に魔術師としての能力がなければ、肉体ごと作り替えればいいだけのことよ」
「この部屋も私の『体内』なれば、この程度の開発設備は容易く作成が可能でございます」
「流石は人類史に名高き『潜水艦の祖』……ますます聖杯のシステムに興味が沸いたわ」
会話しながら、男は真っ赤な軍服を身に纏う。
その上からマントを装着し、最後に同じく真紅の軍帽を頭に被った。
その中央には、彼を象徴する意匠の徽章が装着されていた。
すなわち、翼のある髑髏の徽章が。
「では征くか、アヴェンジャー! 手はずは整っているな!」
「無論でございます。既に皆、波止場に集まっている頃かと」
「フハハハハハ! ならば我らの船出、盛大に飾ろうではないか!」
邪悪な哄笑。
それを聞いても眉ひとつ動かさず、アヴェンジャーはただ、手をゆっくりと掲げた。
それと同時に、地中から『艦』が浮上する。
ここに、『秘密結社』という言葉がある。
この言葉を聞く時、多くの人間は何か不穏なものを感じるだろう。
後ろ暗い空気。人目を憚る者の気配。良からぬ思想。
程度の差こそあれ、この言葉に対して正のイメージを抱く者は殆どいないだろうと言っていい。
魔術結社、犯罪組織、邪教、あるいは世界を背後から牛耳るもの。
それらは得体の知れなさゆえに、「秘密」に触れ得ざる者たちの恐れを掻き立てるのだ。
では、この言葉に『悪』という枕詞を加えてみよう。
悪の秘密結社。
不穏さを確かに持っていたはずの言葉は、途端に陳腐な、ひどく子供じみた響きに変わる。
例えるなら、コミックやテレビ番組でヒーローに打ち倒されるのが約束されているような。
より正確に言うならば、その勧善懲悪劇を自分は安全な場所から見ていられるような。
そんな「浮世離れ」の感覚を、多くの人間は感じるに違いない。
そういう意味では――この『世界征服を企む悪の秘密結社の研究所』然とした一室は、確かに陳腐の極みだった。
ざっと見渡すだけでは何に使うのかも理解不能な、雑多なメーターやボタンに覆われた機器の数々。
それぞれの機械は煤けたパイプやチューブで互いに繋がり合い、時折真っ白い蒸気を噴出させている。
照明は薄暗く、機械から張り出したモニターの電光が周囲を照らしている様は、ひどくチープだ。
極めつけは、部屋の中央にふたつ備え付けられた、巨大な半透明のカプセルだった。
定期的に気泡を吐き出す蛍光色の液体で満たされた、カプセルの中に浮かぶもの。
言うまでもなく、それは一糸纏わぬ裸体であった。
なんたる陳腐、なんたる創造力の欠如か。
しかし。
「――マスター、お目覚めを」
女の声。
カプセルの外から呼びかける声に反応して、液体中に浮かぶ「男」が両目を開いた。
筋骨隆々。目にする者に無条件の威圧を与える肉体である。
内部の液体が排出され、やがてカプセルの前面が開くと、男は重い足取りで歩み出た。
数歩歩き、それから立ち止まって自分の手のひらを眺め、数度握って開いてを繰り返す。
それから、男は不敵極まる笑みを浮かべ、口を開いた。
「新たなボディ、よく馴染む。急ごしらえではあるが気に入ったわ。でかしたぞ、アヴェンジャー」
「恐悦至極にございます、我がマスター」
応える声は先ほどの女のもの。
男の方へと一歩歩み出したその姿をモニターの明かりが照らし、その全身が露わになる。
褐色の肌。背はすらりと高い。引き締まった脚と豊満な胸が目を引く。
レオタードめいたボディースーツを身に纏い、その上から船乗りが着るような上着をマントのように羽織っている。
そしてその頭には、何処の国のものとも違う船長帽を乗せていた。
彼女こそが「復讐者/アヴェンジャー」の英霊であり、カプセルの男はそのマスターである。
「私とマスターに与えられた聖杯戦争の知識から、魔術回路を有する肉体を生成する試み。成功ですね」
「うむ。己に魔術師としての能力がなければ、肉体ごと作り替えればいいだけのことよ」
「この部屋も私の『体内』なれば、この程度の開発設備は容易く作成が可能でございます」
「流石は人類史に名高き『潜水艦の祖』……ますます英霊召喚に興味が沸いたわ」
会話しながら、男は真っ赤な軍服を身に纏う。
その上からマントを装着し、最後に同じく真紅の軍帽を頭に被った。
その中央には、彼を象徴する意匠の徽章が装着されていた。
すなわち、翼のある髑髏の徽章が。
「では征くか、アヴェンジャー! 手はずは整っているな!」
「無論でございます。既に皆、波止場に集まっている頃かと」
「フハハハハハ! ならば我らの船出、盛大に飾ろうではないか!」
邪悪な哄笑。
それを聞いても眉ひとつ動かさず、アヴェンジャーはただ、手をゆっくりと掲げた。
それと同時に、地中から『艦』が浮上する。
▼ ▼ ▼
冬木市の波止場に集まったのは、年齢も性別も様々な人々であった。
役人がいる。チンピラがいる。学生がいる。主婦がいる。老人がいる。
彼らに共通するのは、たったふたつ。
ひとつは、翼の生えた髑髏のバッジを体の何処かにつけているということ。
そしてもうひとつは、彼らが心の奥底に「悪性」を抱えているということだった。
この社会を転覆させてやりたいと思う悪意、その僅かな萌芽。
そして彼らは、指導者の到来を目にした。
地中から、波しぶきを上げて浮上する、巨大な船。
およそ全人類が知る潜水艦の中で最も名高き、潜水艦の中の潜水艦。
女の――アヴェンジャーの声が、響く。
「我が旗のもとに集いし同志たちよ! 今こそ我が艦の全貌を見せよう!
これこそが我が夢! 我が牙! 我が揺り籠にして我が棺!
我が生涯の具現、怨念の化身、復讐の権化!
アヴェンジャーの器たる怪物にして、海底二万里の旅路を征くものなり!」
この艦こそがアヴェンジャーの宝具。
それを惜しげもなく開帳する、その有様はあまりにも聖杯戦争のセオリーから外れている。
しかし、あまりに有名過ぎるこの艦の真名を秘匿することなど、どのみち不可能なのだ。
そして、この艦こそがアヴェンジャーの誇りであるからには。
彼女は、高らかにその名を叫ぶのである。
「そう! これこそが! 超級万能潜水艦『ノーチラス』である!」
アヴェンジャーが――いや、もはや真名を伏せるまでもない。
彼女こそが、キャプテン・ネモという英霊の殻を被って現界したサーヴァントである。
そしてノーチラスの甲板に立つ男。
その朗々と響く声が、興奮に打ち震える人々の耳朶を打つ。
「この威容こそが、貴様らの野望を支える『力』である!」
さながら独裁者のごとく弁を振るう男の体が、ふわりと宙に浮いた。
その全身を支えるのは、体に纏った青白い炎のようなオーラ。
人の悪意の具現――サイコパワー、その力。
それを自由に振るえる人間などただ一人。
すなわち、この男こそが。
「我が名は『ベガ』! 秘密結社シャドルーの総帥として、この場に集いし新たなる構成員たちに告げる!」
ベガの言葉に、甲板を見上げる波止場の老若男女――いや、シャドルー構成員たちが歓声を上げる。
それは、己の悪性を肯定する存在を、まるで待ち望んでいるかのようだった。
そして、それを知っているからこそ、ベガは彼らに大義名分を与えるのだ。
「この街に潜む魔術師どもを狩り立てよ! この街の仮初の平和の裏に潜む欺瞞を、暴き立てるのだ!」
ひときわ大きな歓声が上がった。
それはもはや、鬨の声のようだった。
これまでの人生で抑え込んできた悪性の、矛先を向けていい人間がいる。
その事実は彼らにとって喜びだった。
アヴェンジャーの宝具により、そういう人間だけがこの場に集っているのだった。
熱狂の中で、ベガは傍らのアヴァンジャーへと冷酷な笑みを向けた。
「昂ぶるか、アヴェンジャー」
「――ご冗談を。この女が、昂ぶっているようにお見えですか」
「ならば自覚するのだな、己の心に潜む歓びを」
アヴェンジャーはその無表情を崩さず、豊満な胸を支えるように腕を組んだ。
「私は復讐者。復讐こそが我が歓び。そしてその矛先は、この腐り切った西洋文明なれば」
「それを破壊する時が待ち遠しいと。果たして『キャプテン・ネモ』はそう答えるかな?」
「分かりません。私は父様の船。英霊『ノーチラス』は、『キャプテン・ネモ』の復讐を受け継ぐ器に過ぎませんので」
「ならばその舵は私が取るまで。このベガが、貴様に世界征服を見せてやる」
シャドルーの旗のもとに蹂躙される世界。
それを想像し、思わず頬が上気するのを自覚して、アヴェンジャーは初めて恥じらいの表情を浮かべた。
【クラス】アヴェンジャー
【真名】キャプテン・ネモ
【出典】『海底二万里』
【マスター】ベガ
【性別】女性
【身長・体重】167cm・54kg
【属性】混沌・悪
【ステータス】筋力C 耐久A 敏捷B 魔力E 幸運D 宝具C
【クラス別スキル】
復讐者:A
復讐者として、人の恨みと怨念を一身に集める在り方がスキルとなったもの。
周囲からの敵意を向けられやすくなるが、向けられた負の感情はただちにアヴェンジャーの活動魔力へと変換される。
忘却補正:B
人は多くを忘れる生き物だが、復讐者は決して忘れない。
忘却の彼方より襲い来るアヴェンジャーの攻撃はクリティカル効果を強化させる。
自己回復(魔力):C+
復讐が果たされるまでその魔力は延々と湧き続ける。毎ターン微量ながら魔力を回復し続ける。
更に宝具の特性により、アヴェンジャーは周囲の魔力を吸収して回復量に上乗せすることが可能。
【保有スキル】
航海:A++
船の操舵技術。海のみに特化しているため、馬や戦車は乗りこなせない。
アヴェンジャー自身が船であるため、スキル適性は最高ランク。
自己改造:EX
自身の肉体に別の肉体を付属・融合させる。このスキルのランクが高くなればなるほど、正純の英雄からは遠ざかる。
アヴェンジャーは自身の本体である宝具に、魔力で生成した武装を搭載して際限なく強化することが可能。
善悪の舵:A
船はあくまで乗り物に過ぎず、乗り手によってその本質は変化する。
このサーヴァントの属性「善/中庸/悪」は、契約するマスターのものと同じになる(性格も若干変化する)。
加えて属性に合致する行動を取る限り、サーヴァント及び宝具の現界に伴う消費魔力が軽減される。
【宝具】
『二千海里の怪物(ノーチラス)』
ランク:A 種別:対城宝具 レンジ:1~70 最大補足:100人
ジュール・ヴェルヌの「海底二万里」であまりにも有名となった潜水艦の祖、ノーチラス号。
潜水艦の開発が黎明期を脱しない十九世紀末において、既に現代の原子力潜水艦に匹敵する性能を持っていたとされる。
このたび英霊の殻を被ってアヴェンジャーとして召喚されたのはノーチラス号自身であり、いわば宝具こそがサーヴァント本体。
魔力で形成された宝具と化したことにより、地中を海中同様に航行することが可能となった。
更に海中で回収した素材のみで自給自足を行うシステムが、水中および地中の魔力を自身のものに変換する機能へと昇華されている。
本来の武装は小説で一角鯨に擬えられた艦首の衝角のみだが、アヴェンジャーは現界後に自己改造スキルで多数の武装を追加。
新たに装備された武装は魚雷・垂直ミサイル・艦砲・魔力ソナー・対魔術デコイなど多岐に渡り、もはや海底戦艦とでも言うべき重武装となっている。
もっとも最大船速をもって全質量を一点に叩き込む衝角攻撃が、最強にして最後の切り札なのは依然変わりない。
『在らざる者の旗(フラッグ・オブ・ネモ)』
ランク:C+ 種別:対人宝具 レンジ:1~100 最大補足:130人
黒地に金文字でキャプテン・ネモの頭文字「N」を刻んだ、ノーチラス号の旗印。
ネモという名が「誰でもない者」を指すのと同様この旗もいかなる国家にも所属しないことを示し、同時に同志達の拠りどころである。
この宝具は、影響範囲内にいる「キャプテン・ネモと同じ善悪属性を持つ者(現在は「悪」)」に対して、擬似的なカリスマを発揮する。
カリスマの効果は相性が良ければ心酔の域に至るほど強力で、また及ぶ範囲や条件についてはある程度任意で調整することが出来る。
洗脳を行う能力ではないので意に沿わぬ者を従えることは出来ないが、思想が合致する者は喜んで傘下に加わるだろう。
本来はノーチラス号のクルーとなりうる者を選別するための宝具だが、マスターであるベガが効果を悪用。
ここ冬木においては事実上シャドルーの旗印と化し、人々が内に秘めた悪性を引きずり出して配下に加えている。
【weapon】
「無銘:ライフル」「無銘:サーベル」
宝具に搭乗していない場合の携行武器。
これらが決して貧弱というわけではないが、やはりこのサーヴァントの真価は宝具搭乗時にこそ発揮される。
【解説】
キャプテン・ネモ。
ジュール・ヴェルヌの小説『海底二万里』および『神秘の島』の登場人物、あるいはそのモデルとなった人物。
十九世紀末に自ら建造した潜水艦ノーチラス号で海底に潜伏し、多数の艦船を撃沈した男。
「誰でもない者」を意味する「ネモ」を名乗っているが、元々はインドの王族であったとされる。
しかし彼の愛する祖国は、大英帝国の侵略政策によって蹂躙され続けていた。
1857年、インド人達の怒りは頂点に達し、第一次インド独立戦争(いわゆる「セポイの乱」)が起こる。
しかしその結果は敗北。インドはイギリスの直接的な植民地と化し、彼の妻子は戦乱の中で死亡した。
愛する国、家族、誇り。その全てを失った男は「ネモ」を名乗り、人知れず復讐の航海を始めたのである。
なお、その復讐譚の結末は明らかにされていない。
ヴェルヌは『神秘の島』にてネモの最期を描いているが、この小説には『海底二万里』との矛盾点が存在する。
これは『海底二万里』が実際にネモと対面したアロナックス博士の手記を元にしているのに対し、『神秘の島』はヴェルヌの創作だからであろう。
では、彼は復讐を成し遂げたのか……という点であるが、残念ながら、それを肯定するのは困難である。
少なくとも彼の祖国が大英帝国の支配から脱したのは、第二次世界大戦の終結を待たねばならなかったのだから。
……ここまでが、「本来の」キャプテン・ネモの来歴である。
今回の聖杯戦争でキャプテン・ネモの殻を被って召喚されたのは、英霊となった「ノーチラス号」そのものである。
本来、単なるモノが英霊の座に登録されるなどまずあり得ないことだが、ノーチラス号は潜水艦の原型としてあまりにも有名過ぎた。
加えて本来のネモに我が子同然の愛情を注がれたことにより、キャプテン・ネモの「娘」たるアイデンティティを得、英霊の疑似人格を後天的に獲得。
敬愛する父に代わって今度こそ復讐を完遂するために、父の名を借りて現界したのである。
【特徴】
褐色の肌をした長身の美女。
切れ長の目、すらりとした長い脚と豊満な胸が目を引く。
ハイレグのレオタードめいたボディスーツに身を包み、肩の上から船長服をマントのように羽織っている。
また頭にも船乗りの帽子を被っている。
褐色の肌をしているのは、インド人であるキャプテン・ネモの娘という自己認識によるもの。
女性の姿で現界しているのは、古来より船舶は女性として呼び習わすという慣習を踏まえたものである。
性格は、普段は冷静沈着で事務的な口調。
自分は道具にすぎないと理解しているので自己主張をせず、淡々と任務をこなす。
しかしその内面には祖国を焼いた西洋文明への怒りが燃え上がっており、ふとした弾みで復讐心が露わになる。
タガが外れた彼女は、その激情に身を任せて敵を焼き尽くそうとするだろう。
【サーヴァントとしての願い】
祖国インドから西洋文明を駆逐する。
【マスター】
ベガ@ストリートファイターシリーズ
【能力・技能】
『サイコパワー』
邪悪な思念を操る、一種の超能力。
発現時には青白い炎のようなオーラを体に纏う。
肉体に纏わせることで肉弾戦の能力を向上させる他、他者と接触することで悪意の思念を流し込み、洗脳することも可能。
それどころか、サイコパワーを極めたベガは自身の魂すらある程度操作できるようになっており、
たとえ肉体が滅びても魂のみを他の肉体に移植することで復活することができる。
この場合の肉体はあらかじめ用意したクローン体だけでなく、優秀な肉体を持つ人間なら代替ボディにすることが可能。
『格闘』
ベガは基本的に武器を使わず、肉体にサイコパワーを纏わせて徒手空拳で戦う。
その技量は非常に高く、一流の格闘家とも互角以上に戦うことが出来る。
もっとも、ベガが格闘を行うのは相手の力量を確かめるという意味が強く、正々堂々の戦いを重んじるということは断じて無い。
そのため、必要と判断すれば躊躇なく、もっと直接的な殺害手段を取るだろう。
【人物背景】
一刻に匹敵する軍事力を持つ悪の秘密結社『シャドルー』の総帥。
真っ赤な軍服に身を包む、筋骨隆々とした体格の男。
邪悪な思念の発現であるサイコパワーを操る能力を持つ。
外見年齢はここ数十年変化しておらず、実年齢は不明。
これはサイコパワーで自身の魂を操作し、他の肉体に乗り替えているからである。
性格は冷酷にして残忍。高笑いしながら弱者を踏みにじる邪悪の化身。
力こそが全てという価値観を持っており、弱い者を殺すことには何の呵責も持たない。
反面、力を持つ者は評価し、自身の傘下に加えようとする(もちろん人間的な信頼を寄せることはない)。
その悪行により、直接的・間接的にストリートファイターシリーズの多くの人物の人生を狂わせている。
【星座のカード】
水瓶座
【マスターとしての願い】
聖杯に懸ける願いはない。
真の狙いは聖杯そのもの、そして英霊召喚というシステムをシャドルーのものとすることである。
最終更新:2017年08月03日 21:09