サーヴァント名 |
説明 |
【神話時代】 |
アナンシ |
太陽や月、惑星等の天体や、人間を筆頭とした多くの生物を創造、また、彼らに農法や漁法などを教える。だが後に、創造神としての役目から典型的な文化英雄、トリックスターとしての立場にシフト。父である天空神ニャメが下した、物語の王になる為の試練を乗り越える |
アテルイ |
アテルイの元となった神霊であるスサノオが、高天原で行った乱暴狼藉の数々により、高天原から強制的に追放される。ここまでは神話通りだが、この時神々はスサノオから悪の部分を抽出させ、善のスサノオと悪のスサノオに分けさせ、両名共に強制退去をさせる。この時、善のスサノオよりも遥かに肉体的な強さで劣る、悪のスサノオは地上の過酷な環境に耐え切れず早晩死に絶えるかと思われたが…… |
アスモデウス |
アスモデウスのモデルとなった、ゾロアスター教における悪神アンリ・マユ配下の大悪魔であるアエーシュマが、まだアエーシュマとして活躍していた時代。彼はアンリマユ配下の悪魔の中で最も恐ろしい大魔神とされ、邪悪でかつ知略に長け、数多の悪魔の軍勢を率いてアフラ・マズダ配下の天使であるスラオシャと激しく争ったと言う |
ロキ |
ファールバウティとラウヴェイとの間に、後にアース神族入りを果たしたロキが生まれる。北欧神話きってのトリックスターであり、時に神々を惑わす悪戯を行い、時には親友であるトールと共に故郷である筈の霜の巨人族の住む土地に攻め入ったりもした。だが最終的に、退屈で仕方がないから人間に世界の命運を預けてみるか、と言う理由で、バルドルを殺してラグナロクのトリガーを引き、その神々の最終戦争の最中に、仇敵であったヘイムダルと相討ちになり死亡する |
アザゼル |
人間の善性と霊性を見極めるべく、当時優れた天使であったアザゼルに神が、地上を見張る役目を任命する。監視役と言う厳格さと、感情移入を厳禁とする役目に就いたのと裏腹に、アザゼルは地上に生きる人間の余りのか弱さに、同情と憐れみを憶える。憐憫の念から、彼と、彼が率いていた天使達は地上の人間に、神と天使が独占していた、武器の製法を筆頭とした数々の知識を人に教えるが、このせいで原因で地上の風紀は大いに乱れ、これが後にノアの洪水のトリガーとなってしまう |
八岐大蛇 |
地祇である足名椎命・手名椎命夫妻の娘達を毎年順番に攫って、八岐大蛇は生きたまま娘を貪り喰らっていたが、末娘の櫛名田比売の時にスサノオがこの地を訪れ、櫛名田比売との結婚を条件に大蛇退治を引き受けた、正攻法では苦戦は必至と大蛇にヤシオリの酒をたらふく飲ませて酔わせ、大格闘の末に全ての首を斬り落とした。これが世に伝わる素戔嗚の大蛇退治であるが、実はこの時八岐大蛇はしぶとく生存しており…… |
水天皇皇子(蛭子命) |
イザナギ神とイザナミ神の最初の子供として、蛭子神が誕生するも、身体の不具が原因で芦船に乗せられて流されてしまう。しかし流された先で幸運にも、福の神としての属性を獲得、七福神の一角である恵比須神として同一視される |
カイン |
人類の祖であるアダムの息子であり、人類第二世代であるカインが、弟のアベルを殺害する。カインは農耕を、アベルは羊の放牧を行い、二人はそれぞれ収穫物と子羊とを神に捧げていたが、神がアベルの供物のみを受け取った事に、カインは立腹と嫉妬を憶える。その後カインはアベルを殺してしまい、これが人類最初の殺人となる。神はこの咎によりカインを追放した後彼を呪い、不死の刻印を刻み込む。これが元でカインは今日も生き続け、今も世界の裏側の荒野で孤独に生きている |
ゲイ |
中国神話が誇る怪異殺しであるゲイが、五帝の一人である尭の時代に、天空に現れた十匹の太陽の化身。白い羽毛に包まれた三本の脚のカラスである火烏によって、灼熱地獄と化した地上を救うべく、天帝はゲイを派遣。十匹の内九匹を、その恐るべき弓術で射落として間引くと言う、太陽落としを文字通りの意味で達成する。だが天帝は自らの子でもあった火烏を殺された事を疎ましく思い、神々の一員であったゲイを妻の嬢駕共々天界から追放。これ以降、ゲイの悲劇が始まってしまう |
ガラティア |
キプロス島のピュグマリオーン(アガルマト)、女神アフロディテの姿に似せて彫刻した象牙の女性像、ガラティアを作成。自らが作った彫像に恋焦がれるピュグマリローンの祈りを聞き届けたアフロディテにより、彫像は人間となりピュグマリオーンと結ばれた。二人の間にはパポスという息子が生まれる |
【紀元前】 |
ラクシュマナ |
ヴィシュヌの化身として転生したラーマの後を追うように、ヴィシュヌの瞑想の為の寝台としての役割を持つ龍神シェーシャが、ラクシュマナとして転生。コサラを追放されたラーマの弟として、猿王ハヌマーンや数々の人物と共に、悪魔王ラーヴァナ率いる羅刹軍と熾烈な戦いを繰り広げる。ラーヴァナの息子であり、雷神インドラをも倒したとされる羅刹の中の羅刹、メーガナーダことインドラジットとの戦いが、ラーマーヤナにおけるラクシュマナの最大の見せ場であった |
メーガナーダ |
父・ラーヴァナと共に天界に攻め込み天帝インドラを捉え、釈放と引き換えに『インドラジット』の称号と不死を、メーガナーダはブラフマーより獲得。ラーヴァナを討つ為には避けて通れぬ道の為、コサラ国の王子であるラーマ達はメーガナーダを相手に幾度も死闘を繰り広げる。その最期は、自らの絶大な力を約束させる犠牲祭を、ラーマ達の奇襲によって中断され、不死性を失ったメーガナーダを、ラクシュマナが放ったインドラの矢に射抜かれて、と言う物だった |
ゴータマ・シッダールタ(オルタ) |
伝説に曰く、シッダールタが生誕した直後のコーサラ国の首都カピラヴァストゥに、聖仙であるアシタ仙人が訪れ、生まれた子供を見せて欲しいとシュッドーダナ達に頼み込み、アシタ仙人は赤子であったシッダールタを見て、『この子供は剣を取れば偉大なる王として名を残し、僧の道を選べば覚者(ブッダ)になれる』と口にし、涙を流したと言う。その後シッダールタがどの道を選んだのかは語るべくもないが、このシッダールタは王の道を選んだ、有り得た可能性のシッダールタである |
アスモデウス |
悪神としての役目を果たし、ライバルであった善神アフラ・マズダと共に世界の裏側に隠れたアンリ・マユ。彼の悪神と共に裏側に隠れる事を由としなかったアエーシュマは、そのまま消滅覚悟で現世を放浪。その後、トビト記に記されるような、資産家の娘であるサラに取り付き彼女の婿を絞殺していた所を大天使ラファエルに対峙されたり、ソロモン王を出しぬきイスラエルの王国を逆に手に入れようとするも智謀で出し抜かれ、神殿建設の為の奴隷にされる、と言う体験を経る。その後、魔王アスモデウスとしての側面の方がアエーシュマは有名になり、皮肉にもアンリ・マユとは違った形で生き延びてしまう事となる |
【1世紀】 |
イスカリオテのユダ |
イエスの直弟子の中で、特に選ばれた十二人の弟子、つまりは使徒と呼ばれる者であったユダが、イエスを裏切った。その裏切りには諸説あるが、一般的には銀貨30枚と言う物欲に目がくらんだとされる(これもまた諸説の一つ)。世界中で最も有名な、裏切り者の代名詞であるユダだが、この裏切り回りは今日に至るまで多くの神学者や哲学者が議論を重ねてきた、キリスト教において最大の謎とされる部分の一つでもある |
サロメ |
兄である前王を殺し、彼の妃を奪って王の座に着いたユダヤ王エロドは、妃の娘であるサロメに見せられ、好色の目を向けていた。その視線に堪えられなくなったサロメは、宴の席をはずれて、預言者ヨカナーンが幽閉されている井戸に向かい、其処でヨカナーンの姿を視、恋に落ちる。エロドはサロメにしつこくダンスをしろと要求し、何でも好きなものを褒美にとらせると約束。サロメはこれに応じて7つのヴェールの踊りを踊り、返礼としてエロドにヨカナーンの首を所望する。エロドはヨカナーンの首をサロメにとらせ、銀の皿にのって運ばれてきたヨカナーンの唇にサロメが口づけし、恋を語る。これを見たエロドはサロメを殺させる |
【6世紀】 |
ケイ |
アーサー王伝説に曰く、ケイ卿はエクター卿の嫡子にして、アーサー王の義兄に当たる存在とされるが、当企画ではケイは実は女性だったとされる。カムランの丘でその命を使い果たすまで、アーサーに忠実に使えていた忠臣にして騎士の鑑のような男だったが、一方で、道化師的でトリックスターめいた役割も、アーサー王伝説では与えられており、他の騎士に比べてコメディチックなシーンが与えられる事もしばしばであった |
ウィラーフ |
老王ベオウルフと共に、イェーアト国の勇士達が火竜退治に赴くも、竜の威容に他の勇士達は恐れをなし、ベオウルフと、彼と共に戦うと決めたウィラーフを残して逃走。ウィラーフはベオウルフの盾に庇われながらも竜の喉笛を切り裂いて、逆転の機会を掴み、竜を討つが、ベオウルフは既に致命傷を負っており、彼女はその死を看取る事になる。ウィラーフは、王の遺言通り財宝を民のために使い、王を岬に葬った。此処で物語は終わりを見る |
【8世紀】 |
パドマサンバヴァ |
ウッディヤーナ(烏杖那国)、つまり今日のパキスタンのスワート渓谷に当たるダナコーシャ湖の蓮の花の中から、八歳の子供の姿でパドマサンバヴァは現れた。この神童は国王の養子に迎えられ、国政を委ねられたが、ある時虚空に現れたヴァジュラサットヴァの教えを受け、出家して僧侶となり、後に密教行者となった。釈迦の弟子のアーナンダ、シュリー・シンハなど、多くの偉大な師の下で修行して、密教の大成就者として有名になると、彼の神通力を聞いたチベットのティソン・デツェン王によってチベットに招かれ、土着の宗教であるボン教等を調伏し、チベット仏教の基礎を築いた |
【9世紀】 |
アテルイ |
平安時代初期に、当時の大和朝廷から敵と認識されていた、蝦夷の軍事指導者であり、坂上田村麻呂と激戦を繰り広げたアテルイ。しかしてその正体は、神代の時代に、高天原から追放されようとしていた素戔嗚命(スサノオノミコト)から強制抽出、分離された、悪のスサノオであった。この時代まで生き延びた悪のスサノオは、現在の東北の地で鬼や妖怪、そして『まつろわぬ民』を喰らって生き続け、スサノオの力を秘めた別種の怪物として進化を遂げていた。嘗て自分をスサノオから捨てた高天原の神々及び、神々が守護していた大和に復讐を果たさんと、蝦夷の指導者として大和を転覆させようとするが、これを阻止するべく派遣された坂上田村麻呂及び、彼と組んでいた鈴鹿御前との死闘を経て、退治された |
空海 |
9世紀初めごろに、当初二十年の逗留が予定されていた遣唐使留学僧としての使命を、何とたったの二年で全て修了。恵果和尚から伝法阿闍梨位の灌頂を受け、遍照金剛の灌頂名を与えられ、そのまま日本に帰国するが、当初の予定よりも遥かに早い帰国の為、帰京は許されなかった。その後朝廷から高野山を賜った空海は其処で修行をしたり、時に外来の用事であちこちを移動したりを繰り返し、西暦835年に入定。高野山の奥の院の霊廟で最期を迎えるだが高野山及びその周辺に住まう人々、そして空海が開いた真言宗の僧侶の教義に曰く、『即身仏に至った空海は今も生存を続けており、奥の院で今も禅の修行をしている』、と言う伝説があるのだとか |
【12世紀】 |
チンギス・ハン |
大小様々な部族に別れ、戦国時代の様相を示していた当時のモンゴルに、幼名をテムジン、後にチンギス・ハンと名乗る大英雄が生まれた。モンゴルの遊牧諸部族をたったの一代でチンギスは統一するや、目まぐるしい勢いで中国北部・中央アジア・イラン・東ヨーロッパなどを次々に征服。最終的には当時の世界人口の半数以上を統治するに到る人類史上最大規模の世界帝国であるモンゴル帝国の基盤を築き上げた。後に彼が基礎を作り上げたモンゴル帝国は大小の国家に解体や分解されてしまうが、当時交わる事がなかったヨーロッパとアジアの文化を融合させてしまう。洋の東西の文化が繋がれた、モンゴル帝国の創建から『世界史』は始まるとされ、この意味でチンギスは世界史と言う学問を語る上で最も重要なターニングポイントの偉人の一人である |
水天皇大神(安徳天皇) |
高倉天皇と平徳子との間に生まれた言仁は、生後間もない1歳にも満たない時期に立太子、その後3歳で安徳天皇として即位する。しかし清盛の死後急激に旗色が悪くなった平家一門は、源氏方の攻撃を受け九州を転々と移動し続け、遂には壇ノ浦で捕捉され、最早これまでと平時子に抱き抱えられ入水。6歳と言う余りにも若い年頃でその命を散らしてしまう。その死には諸説あり、一説には生き延びていた、その悲劇性から篤く祀られ、神の座に至ったなど、安徳伝説は様々なバリエーションで今日に伝わっている |
八岐大蛇 |
遥か昔に素戔嗚によって退治された八岐大蛇は、全盛期の万分の一にまで弱体化しながらも、この時代までしぶとく生き残っていた。傷を治しながら人間と交わり、酒呑童子を産み落としたりなどもしたが、訊ねて来た人間に動揺して逃走を図るなど、弱体化が著しい。己が嘗て振っていた神剣を取り戻そうと、その神剣に近い一族、つまり天皇家に接近しようと画策。まだ母である吹子の胎内にいた安徳皇に憑り付き、天皇として転生する事を目論むも力不足で失敗。安徳皇はその自我を残したまま人として生まれ、八岐大蛇は安徳皇の中で奇妙な同居生活を強いられ、最後は己の目的を果たせぬまま、己の欲した神剣ごと壇ノ浦に沈み、余りにも短い安徳帝の生涯とは対照的な、余りにも長い生涯を大蛇は閉じた |
【14世紀】 |
空亡 |
室町時代のこの頃に、日本に現存する最古の百鬼夜行絵巻、真珠庵の百鬼夜行絵巻が描かれたと推測される。空亡と言う妖怪は鳥山石燕が記していないのは勿論の事、日本各地のあらゆる土地にも伝承・民話・伝説の形で伝わっていない、極めて最新の妖怪(都市伝説)である |
【16世紀】 |
エリザベス一世 |
25歳の時に、イングランドとアイルランドの女王として、エリザベス1世は即位。当初は不幸と陰謀によって投獄されるも、その間に国を統べるだけの力を身に着け、王位につくやその力を多分に発揮。宗教改革を成し遂げる、太陽の沈まぬ国であったスペインの無敵艦隊との戦いへの対策としてフランシス・ドレイクを騎士に任命してこれを打ち破らせ、莫大な貿易利益を獲得する等、後の大英帝国の布石を盤石の物とした、偉大なる処女王としての地位を不動のものとする |
【19世紀】 |
ナイチンゲール |
看護師、社会起業家、統計学者、看護教育学者として、ナイチンゲールは非凡な才能を発揮。近代看護教育の母である一方で、病院の建築面においても極めて優れた才覚を見せた。クリミア戦争での負傷兵達に対する、統計に基づいた医療改革は非常に有名 |
アリス |
1865年に、ルイス・キャロルが不思議の国のアリスを著す。幼くも勇気と正義感に溢れた少女アリスの、不思議の国での冒険を骨子としたこの物語は英国本国のみならず、今日では世界の様々な国家で読まれる人気作品である。物語はハッピーエンドで終わるのだが、当企画のアリスは『不思議の国』の時点で、ハートの女王に首を本当に撥ねられて死亡していると言うifで召喚されている |
ジャック・ザ・リッパー |
産業革命により経済が爛熟し、多くの歴史学者が疑いようもなく絶頂期だと認めていた、当時の大英帝国の時期に、切り裂きジャックが出現。急速な経済発展と技術レベルの進歩による歪みが誰の目から見ても露になっていたこの時代に、ジャックは現れ、市井の人間を恐怖に叩き落としていた。Fate世界のジャック・ザ・リッパーは、あらゆる噂と伝聞と推測がない交ぜとなり、全てが真実で全てが嘘である為『誰でもあって、誰でもない。誰でもなくて、誰でもある』、無限に等しい可能性を組み込まれた存在となっている。当企画のジャックは、その可能性の一端である |
H・G・ウェルズ |
丁度この19世紀の頃に、タイム・マシンや透明人間、モロー博士の島などを著している。この頃のウェルズはまだ人類に対する希望を捨てきっておらず、人類の平和の為に正しい努力を重ねてきた人間であった。彼が真に人類を見限るのは、20世紀に入り、第一次、第二次大戦を経、WW2にて原子爆弾を人類が投下したと言う事実を見てからである |
【20世紀】 |
アレイスター・クロウリー |
奔放な活動で物議を醸し、マスコミに『世界で最も邪悪な男』などと書き立てられたアレイスターが、高次の霊的存在であるアイワスと接触したのはこの頃。接触後はセレマの教えと法の書の普及と出版の活動に移っていく。 セレマの再発見、トート・タロットの開発、法の書の執筆。またソロモン王の魔術について書かれた魔術書『ゲーティア』を出版している。当企画のアレイスターは、過去に行った召喚術でエセルドレーダを召喚しており、これに霊基を侵食されている状態にある |
ハスター |
オーガスト・ダーレスが『ウィアード・テイルズ』にて『潜伏するもの』を執筆。その著作中に初めてハスターは、その正確な設定を引っ提げて現れた。この7年後の1939年に、ダーレスが執筆した『ハスターの帰還』に於いて、クトゥルフ神話に連なる正統な神の一柱(キャラクター)として登場する。当企画におけるハスターはFate・型月世界でその存在が度々示唆されている、外宇宙の恐るべき神々と言う訳ではなく『オーガスト・ダーレスの著作中に登場するキャラクターの一人』と言う解釈で登場しており、その力は神には程遠いそれとなっている |
フランソワ・デュヴァリエ/バロン・サムディ |
1957年から14年、デュヴァリエはハイチの大統領として君臨。 大統領就任前は、農村福祉に長年携わった医師でもあり、『パパ・ドク(医父)』として親しまれたが、就任後は性格が豹変、恐怖政治を敷き始め、独裁政治の負の側面・その典型のような政治を死ぬまで続けていた。彼の手による暗黒時代は、息子であるペペ・ドクが死ぬまで解消される事はなく、その爪痕は今日にまで生々しく残っている。 だがこの企画における本物のフランソワ・デュヴァリエは、1959年に糖尿病による心臓発作で死亡しており、この際に『バロン・サムディ』に意識と身体を乗っ取られてしまっていた。人が変わったような恐怖政治を敷いていたのはデュヴァリエ当人ではなく、このバロン・サムディなのだった。バロン・サムディが崇拝されているヴードゥ教は、16~19世紀に白人たちが連れ去ったアフリカ系黒奴が、連れ去られた土地で白人の営む風俗や文化・宗教をスポンジの如く学習、辛い境遇の中で神の救いを求めた黒人達が創始させた、とても新しく、そして現代に存在する現実の宗教である。斯様な宗教であるが、当企画のサムディが如何なる存在なのか、そもそもをして『神霊』なのかは、不明である |
ガガーリン |
1961年に、世界初の有人宇宙飛行としてボストーク1号に、ガガーリンは単身搭乗した。この7年後、教官とともに搭乗したMiG-15UTIでキルジャチ付近を飛行中、墜落事故を起こし、34歳と言う若さでこの世を去った。一説には陰謀説もあるが、これといった真実はいまだに不明である。ちなみにこの企画でのガガーリンは、宇宙進出の際に、ヒトの宇宙進出を拒む高次存在と戦い、これに勝利したと言う |
【『2016年』】 |
戦争(レッド・ライダー) |
本来この英霊は、黙示録に記されるような、世界の終末の際に、神から地上の1/4の人類を戦争で殺し尽す事を約束された、赤い馬に乗った騎士ではなく、地上で勃発した戦争を観測するただのシステムに過ぎなかった。しかし、藤丸立香が成し遂げた偉業。即ち、あらゆる時代のあらゆる特異点を股に掛けた盛大な聖杯戦争と、魔神王ゲーティアが組み上げた計画を挫くと言う偉業により、戦争を観測するシステムにバグが発生。このバグが元で生まれたのが、このレッドライダーである |
【西暦428899年】 |
カルキ |
ヒンドゥー教におけるトリムルティの一角、偉大なる維持神であるヴィシュヌが有する十番目にして最後の化身。人類が存続しているか如何かすらも解らない、この黄昏の時代にカルキは来臨し、乱れた地上(カリ・ユガ)を浄化、その後神の座に還るのだと言う |