友よ、明日の我らは戰へと臨む

 戦争なんて大っ嫌いだ。

 なにせ人が死ぬ。沢山人が死ぬ。日本人が死ぬし、米国人が死ぬ。英国人も死ぬし、独逸人も死ぬし、伊太利亜人も死ぬ。
 兵士が死ぬ。市民が死ぬ。犬や猫だって死ぬ。若い奴が死ぬ。老いた奴もそれなりに死ぬ。街が焼かれれば女や子供だって死ぬ。
 飛行機が爆弾を落とせばそこに居た人達が木っ端微塵に死ぬ。船が沈めば数百人単位で死んでいく。嗚呼あまりにも馬鹿馬鹿しくて語る気すらも起きないが、火の玉になって死ぬ奴もいる。
 陣取り合戦がしたいなら将棋でもやってりゃあ良いんだ。その辺の畜生の縄張り争いじゃないんだから、自分たちが今持ってる陣地の中で、こじんまりとしていりゃあ良いんだ。

 だってえのに、なんで人は戦争を始めるんだ。

 喧嘩を売られた。喧嘩を買った。開戦した。勝った、勝った、勝った、負けた、負けた、負けた負けた負けた負けた負けた負けた負けた。
 その度に兵隊は目減りしていくっていうのに、人は死んでいくっていうのに、耳障りのいい言葉だけを市民に与えて、兵士達は下で必死こいて神経磨り減らせて戦わなきゃならねえ。
 エースパイロットなんて聞こえは良いが、そんなもん、一人でいくつも落とさなきゃどうしようもならなかっただけだ。
 最強戦艦なんて聞こえは良いが、一艦で全部ひっくり返さなきゃどうしようもならなかっただけだ。しかもそいつはただの時代遅れときた。
 本当にくだらなくて仕方ない。だったらさっさと、負けたって認めてもいいじゃないか。


 食い物は減っていく。甘い物を食う機会も無くなっていく。ゆっくり腰を落ち着けることもできなくなる。枕を高くして眠れなくなる。
 常に炎に怯えなきゃいけない。常に憎しみを持たなきゃいけない。常に殺す、殺すと殺意に満ちていなきゃならないんだ。


 こんなものを喜々としてやる奴の気持ちが分からない。どいつもこいつも、本当は平和が一番だなんて分かってるのに。


 嗚呼、わかってるよ。全部理想論だ。こんなの綺麗事でしかない。戦争は手段だ、兵士は駒だ、市民は資源だ、そんなのは俺もよく分かってるんだ。
 色んな事情がある。戦争をしなきゃいけない事情がある、戦争を止められない事情がある、人が死ななきゃいけない事情がある。俺が喚いたって、いつの時代もそれは変わらないんだ。
 それでも、これくらいは言わせてくれよ。終わった今くらいは言わせてくれ、別に無責任だって罵ってくれたって良い。それでも、俺は……ずっと昔から、そう思っていたんだよ。




 ――――戦争なんて、大っ嫌いだ。

「讃州中学勇者部所属、結城友奈です!」

 この聖杯戦争において、与えられた自室において、少女結城友奈は目前のサーヴァントへと向けてそう元気良く挨拶した。
 蒼く光る軍服を身に纏った、坊主頭の中年男性――――ライダーのクラスを与えられたサーヴァントは、その元気さに少々困惑した。
 先ずライダーは、自身のクラスと聖杯戦争というものの概要について説明した。その上で、ライダーは彼女へと名乗る事を求めた……のだが、その反応は全く以て予想外極まりないものであった。
 なにせ、全く怖気づいていないのだ。聖杯戦争という蠱毒壺に突っ込まれておきながら、彼女はそれに対して全く感情を動かした様子もなく、実に元気良く、人好きのするとても良い笑顔を見せていた。

「それじゃあ、これからよろしくお願いします、ライダーさん!!」

「……あー」

 ビシッ、と。誰かに仕込まれたのだろうか、と思うくらいに……陸軍式の、しかも帽子を被っていない状態では有るが、中々整った敬礼を繰り出す彼女に対して、ライダーは思わずそんな風に声を漏らしてしまった。
 溢れ出すその若さが生み出す元気さに、英雄たるライダーは思わず後手に回っている……由々しき事態であった。

「……お嬢さん、ああいや友奈ちゃん。あんた、歳はいくつだ?」

「はい、14才です!」

 思わず、ライダーはそんな風に年齢を聞いてしまった。とんだ若さだった。ライダーとは、没年で数えても孫と爺の差程にあった。
 そしてライダーはその明るさに一つ仮設を立てた。それは若さ。若さが生み出す、勇気、或いは無謀。或いは……死、と言うものに対する者に対する認識の浅さが作り出すものではないのか、と。
 そういう人間を、数多くライダーは見てきた。そして、そういう人間から死んでいった。殺し合いがどれ程恐ろしいことか、それを最後の最後に理解して、でもそのときには手遅れで死んでいく、そんな人間を。
 なるほど、だから俺はこの少女に召喚されることを選んだのかと今更ながら理解したつもりになっていた。戦争なんか大嫌いだ……それなのに、呼ばれた理由が何となく理解できたとして。


「殺し合いが、怖くねえのかい?」


 だから、ライダーは敢えて彼女にそう問い掛けた。大した答えは期待していなかった。
 怖い、とはいっても、彼女達くらいに死を知らない者達にとっては、その感覚なんてせいぜい『高いところから落ちる』程度のものでしかないだろう。
 怖くない、と言うくらいならば寧ろ話は早いくらいだった。なにせ、そう言われてしまえば無理矢理でも彼女を縛り付けて聖杯戦争を単独で終わらせればそれで済むだけの話なのだから。
 だから、大凡そんな答えだろうと思っていたし、そうであってほしいと思っていた。そして少女が、結城友奈が返した一言は、その予想から逸脱しないものであった。


「……怖いです」


 少女は、その元気な笑顔を少しだけ困ったように歪めた後、少しだけ逡巡した後に、そう言った。結城友奈は、ライダーへと向けて怖いと。
 ああ、彼女はやはりその通りだ。年頃の少女が殺し合いに投げ出されて、なんとなく現実感のない恐怖感に苛まれている状態だ。であれば、やることはやはり決定していた。
 ライダーが口を開こうとした瞬間、友奈はそれに重ねて言葉を続けた。

「……ここは、西暦の世界なんですよね。
実は私、ずっとずっと未来から来たんです。西暦の時代よりももっと後、神樹歴っていう時代から」

 はるか未来から来た少女――――とは言われても、ライダーにはそこまで驚かなかった。
 そもそも自身が過去の英雄であり、英霊の座にはそれよりも遥かに、千年だって昔の英霊が存在している世界なのだ。であれば、未来のマスターが……この、聖杯戦争に呼ばれることになっても在り得るだろう。
 黙ってライダーは言葉を聞いていた。彼女が連ねる言葉を、穏やかに、然し真剣に。

「神樹歴は、バーテックスっていう生き物に侵略されて……私達の住んでる四国以外が、焼き尽くされちゃって。
私達は東郷さん達……同じ中学の仲間と一緒にバーテックスと戦う、勇者だったんです。

取り敢えず、バーテックスは、一旦は抑えられたんですけど。……それと同じくらいに、ううん、同じ『人』と戦わなきゃいけないなんて、それよりも怖い」

 そこで、ライダーは目を細めた。
 バーテックス、焼き尽くされた世界――――それは、文字通り焼き尽くされたのか、それとももっと酷い状態なのか。恐らくはそこは検討もつかないし、きっとそれは彼女の話を理解する上で重要じゃないことだった。
 それよりも……彼女達が戦わなければ奈良に世界というのが問題だった。果たして、その世界の四国はどれ程追い詰められているのか……追い詰められているだろう。四国以外が存在しないとは、成立しているのが奇跡だ。
 果たして、何か別の何かが世界を成り立たせているのか。それもまたどうでも良い話だ。問題なのは……彼女のような子供達が、戦わなければならない世界にあり。

「でもそれでも! 私には、戦う力があるから、勇者としての力があって、マスターとして選ばれたなら!
こんな悲しい戦いを止めたい、止めたいんです。バーテックスと戦うのだけでも辛かったのに、人間同士で戦うなんて。きっと悲劇を生むだけで。

だから、ライダーさん! だから、だから――――

――――結城友奈、頑張ります!」

 ようやく、ライダーはその少女の本質を理解した。
 彼女は、嗚呼、年相応に弱いだろう。恐怖も感じる。死ぬのは怖い。けれど彼女は、それでも膝を折らずに立つ人間だ。例え、例えどんなに悲惨な状況にあったとしても。
 例えどんな理不尽であったとしても、例えどんな困難であったとしても、例え、例えどんな悲劇に見舞われたって、彼女は立って、戦う、そんな人間であるのだと理解した。

 彼女は、そうだ。彼女は『勇者』だ。

「……って、いきなりごめんなさい。神樹歴、とか言っても分からないですよね、私説明下手くそだし……えっと、つまり」

「いいや、友奈ちゃん。分かった」

 ライダーは……友奈に向かって正座をする形で、向かい合った。
 直前までどうしようどう説明しようと頭を捻らせていた友奈は、頭にクエスチョンマークを浮かべながら、ライダーのことをその真剣で、それでいて……後悔に満ちた瞳に射抜かれていた。
 そしてライダーは、掌を地につけ、額を床に擦り付けて。謂わば土下座の形を取った。


「――――本当に、済まなかった」


「……え、え、えええええええええ!!!!!!???????」

 その唐突な行動に、友奈は困惑してそんな大声を上げた。
 そうして顔を挙げたライダーの目尻には、涙すら浮かべていた。

「本当に済まない。俺達大人が戦わず……あんた達みたいな嬢ちゃんに戦わせるなんて。あまりにも、あまりにも――――情けないにも、程がある」

「え、ええ、そんな!? 違うんです、勇者っていうのは女の子にしかなれなくて、だからぁ……」

「そんなことは関係ない。あれだけ若い奴らを俺は戦わせて、結局未来にはまた若い奴らを戦場に送り込む。……嘗て戦争をしていた人間として、耐えられない」

 直接的には、ライダー達に責任などない。
 バーテックスに対抗できる力を得る勇者には、一部の選ばれた少女達しか変身できない。次世代型のシステムではより広範囲が対象になるが、少女であることは変わらない。
 資格がそもそも少女達にしかない以上、誰が悪いとも言えない。それでも、ライダーは……『戦場に彼女達を出し、そしてそれに頼るしかない』という事実が、余りにも、先に死んだ英霊として情けなくて仕方なかった。
 少年を導入してでも戦争に勝とうとし、徒に若者を死なせ結局戦争には勝てなかった。未来には少女達にだけ戦わせて、自分達だけが蚊帳の外。そんな状況が、余りにも情けない、と。

「――――俺は、戦争が大っ嫌いだ」

「ただでさえ人が死ぬってのに、その上若い奴から死んでいく。俺達老人は後ろで踏ん反り返って若い奴を駒として死なせる。
それが嫌だった。本当に嫌だった。英霊の座に抱えられた後も、聖杯戦争なんてまっぴらゴメンだった、だが、だが……今回は、どうしても呼ばれなくちゃいけないと思った。
友奈ちゃん、その理由がよく分かった。これは償いだ。俺は同じことを繰り返したくないんだ。もう、若い奴が戦争で死んでいくのを見たくないんだ。
本当は俺が代わりに、そのバーテックスとやらと戦いたい。でもそれは出来ない。何が英霊だ、結局俺は無力だ。……だけど、だから。せめて、友奈ちゃんが、元の世界に帰るまで。


俺に君を、守らせてくれ」


 嘗て、護国を掲げてライダーは戦った。兵が死んでいくのを知っていながら指揮を執った。聯合艦隊の頂点に立った。本当は戦争なんてどうでもよくて、ただ人が死ぬのが嫌だった。けれど大きな力、流れには抗えず。
 それを繰り返したくはなかった。聖杯戦争という流れの中で、彼女を殺し殺されの世界に放り込むなんて嫌だった。少なくとも、彼女を、少女を、未来ある若者を、徒に死なせるのはもう嫌だった。
 戦争なんて大嫌いだった。だから、この聖杯戦争を彼女が覆すというのであれば――――彼女を、最も良い形で。彼女の世界で、ライダーはどうすることも出来ないけれど、それまではせめて、彼女を護るために。

 頭をもう一度床に擦り付けた。今度は、結城友奈は――――微笑みながら、ライダーへとその右手を差し出した。


「ライダーさん、私ね、戦うのは怖いけれど。勇者になれたことには感謝してるんだ。勇者システムのお陰で、東郷さんに会えて、風先輩や樹ちゃん、夏凛ちゃんや園子ちゃんにも会えたから。
それに、それにね、東郷さんがいつも言ってるんだ……軍人さんのこと、『御国を護った英霊』だって。私もそう思う。
確かに戦争では残酷な事もあったかもしれないけれど、若い人達が戦争に出たこと、後悔してくれてるのかもしれないけれど。でも、でもライダーさんたちが戦ってくれたから、だから、今の私が、私達がここにいる。だから。

立って、ライダーさん。私達、もうとっくに、一緒に戦う仲間だから」

 嗚呼、それは正しく輝きであった。戦争を防げなかったライダーの罪であり、そして――――ライダーが、確かに未来へと繋げたはずの輝きであった。
 ライダーの心には、未だ戦争を防げなかった後悔、若者が先に死んでいくことへの理不尽が刻まれていた。それでも、それでも――――彼女が、そう言うのであれば。
 軍帽を手に取って、立ち上がる。それを綺麗に被り直して、背筋を伸ばして友奈に相対する。そうして、脇を締め肘を前に、掌を見せぬよう――――海軍式の、全霊の敬礼を彼女へと捧げる。


「サーヴァント、ライダー。真名は山本五十六……これより貴官の指揮下に入ります」


「ふふ、東郷さんが見たら喜ぶだろうなぁ……よーし、頑張ろう! 勇者部五箇条、なせば大抵なんとかなる!」




 ――――戦争なんて、大っ嫌いだ。


 だから、今度こそ。今度こそ、抗ってやると。『勇者』になってやると、そう思った。



【クラス】
ライダー

【真名】
山本五十六

【属性】
秩序・善

【ステータス】
筋力:D 耐久:D 敏捷:D 魔力:E 幸運:EX 宝具:EX

【クラススキル】
騎乗:B
騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、
魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。

対魔力:E
魔術に対する守り。無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する。

【保有スキル】
嵐の航海者:A
船と認識されるものを駆る才能。
集団のリーダーとしての能力も必要となるため、軍略、カリスマの効果も兼ね備えた特殊スキル。

先見の明:C
あらゆることの「先を予想」する能力。
現状を冷静に把握し、的確に次の状況を導き出すことが出来る心眼に近い論理思考と、直感的な状況把握を複合している。

黄金律:A
身体の黄金比ではなく、人生において金銭がどれほどついて回るかの宿命。
大富豪でもやっていける金ピカぶり。一生金には困らない。

不屈の意志:A
後述の宝具によって付与されるスキル。
あらゆる苦痛、絶望、状況にも絶対に屈しないという極めて強固な意思。
肉体的、精神的なダメージに耐性を持つ。ただし、幻影のように他者を誘導させるような攻撃には耐性を保たない。
一例を挙げると「落とし穴に嵌まる」ことへのダメージには耐性があるが、「幻影で落とし穴を地面に見せかける」ということには耐性がついていない。

【宝具】
『聯合艦隊司令長官・山本五十六』
ランク:EX 種別:対軍宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人

聯合艦隊司令長官としての山本五十六、という存在そのものであり、最早それは五十六にとって加護であり、一種の呪いとも言える物。
真珠湾攻撃を展開し、ミッドウェイ海戦、い号作戦等の大きな日本の海戦を指揮し、聯合艦隊の象徴とも言える存在になった、最早海軍という"概念"そのもの。
その存在には、日本海軍の名将……山口多門や南雲忠一、そして名も無い航空兵の魂すらも、山本五十六を慕い、その力となっている。
その為、ライダーには撤退は許されない。諦めることは許されず、屈することも許されない。課せられる責務は、只管に進軍あるのみである。

『菊花栄光・聯合艦隊』
ランク:EX 種別:対軍宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人以上

聯合艦隊旗艦にして日本軍最高の戦艦、『大和』を実体化させ操作する。
単純に巨大な船体を出現させる他にも、一部分を霊体化して船体を地中に埋め込ませる、主砲や副砲、機関銃の一部を攻撃手段として出現させる、装甲を防御手段として使用する等その操作は手足の如く可能。
その上大和自体は宝具全体の一部でしかなく、真名解放を経由することなく大和単体を運用することが可能である。

その真なる姿は、ライダーが嘗て理想とした聯合艦隊の再現。
真名解放により、旗艦を戦艦『大和』とし、『武蔵』、『長門』、『陸奥』、『赤城』、『加賀』、『飛龍』、『蒼龍』等。
日本海軍の名だたる艦、其の全てを一斉に現界させる。此の手段で現界した艦隊は全てガンナーのクラスを有し、全艦がDランク相当の単独行動スキルを備えている。
更に山本五十六を慕う前述の名将や兵士たちも実体化し、搭載されている装備を万全に再現、空を覆い尽くす艦載機や、主砲や機銃の群れが敵対者を焼き尽くしていく。

但し、艦隊召喚は事実上の英霊召喚にすら等しく、全力発動には膨大な魔力量が必要となり、少なくとも令呪でのバックアップは最低限必要。

【人物背景】
大日本帝国海軍の軍人であり、二十六、二十七代目聯合艦隊司令長官。最終階級は元帥海軍大将。
1884年に誕生し、父親の五十六才での子供という事で"五十六"と名付けられた。この際、苗字は現在の山本では無く高野であった。
甥の病死によって言われた言葉を切っ掛けに軍人を目指す事となり、海軍兵学校に入校。この際の成績は200人中2番目で、卒業時には192名の中で11番という優秀な人物だった。
1905年には装甲巡洋艦「日進」に配属となり、同年5月27日に日本海海戦に参加しており、この際に敵砲弾によって大きな怪我を負っている。
その後は様々な艦を渡り歩きつつ、海軍砲術学校、海軍水雷学校にも通い、その後二つの艦を経て練習艦配属となり、少尉候補生訓練等を行っていた。
1936年時点で海軍時間に就任する。
日独伊三国同盟締結には最後まで反対しており、反対派の要となって最後まで反対し、太平洋戦争直前時点まで一貫して開戦には反対派の姿勢を取っていた。
1939年に第26代連合艦隊司令長官に任命されるが、当初そうなることを強く拒み、撤回を要求したが認められなかった。
これは指揮能力を上層部に買われた物では無く、三国同盟反対派の山本五十六を海軍中枢から遠ざける目的であった。
1941年には第27代連合艦隊司令長官に再任され真珠湾攻撃を実行。大戦果を挙げるが、宣戦布告の令状が届かなかったことがきっかけで汚名を被る事になる。
当初はそれをアメリカの宣伝と思っていたものの、段々と本当にそれが届かなかったのではないかと考え始め、後々に後悔と思われる文言を残してもいる。
ミッドウェー海戦においては南雲艦隊の空母を四隻失う程の大敗北を喫するも、その報告に対してそれを山本はまるで分っていたかのように一言だけ呟いたと言う。
その後、ガダルカナル島、い号作戦を経て、い号作戦での兵士をねぎらう為にラバウル基地から発信後、アメリカ陸軍航空隊の戦闘機16機に撃墜され戦死する。
これに関して、山本は最低限の護衛しか付けず、またその前に戦いに疲れたような手紙を何人かに送っていた事から自分が死ぬことを望んでいたようだ、とも言われている。

【特徴】
お気に入りの、特注の蒼く光る軍服を身に纏った坊主頭の中年男性。小柄で小太り、細い目をしていて口は締まっており髭は生えておらずどことなく面長。
また、過去での戦闘が原因で左手人差し指と中指を失っており、サーヴァントとしての姿にもそれが反映されている。
特に他人に対して威圧感を与える人間、という訳でも無ければ、一目で誰からも好かれるような見た目をしている訳でも無い、つまるところ特徴の少ない人間である。
だが、その瞳には優しくも厳しく、また強い意志を感じさせる光が灯っており、"間違いなくただ物では無い"とそれだけで思わせる程。
常に冷静沈着で在りつつ、冗談や茶目っ気を好む人間。自分に厳しく他人に寛大で、懐は広く、また深い。

【サーヴァントとしての願い】
必ずマスターを守り抜き、元の世界へ送り返す。

【カードの星座】
魚座


【マスター】
結城友奈@結城友奈は勇者である

【能力・技能】
『勇者』
神樹から勇者に与えられる、バーテックスと戦うための力。
変身するとモチーフの山桜をイメージしたピンク色の装束に身を包む。
親に習った武術を得意としており、勇者としても近接格闘攻撃を得意とする。
必殺技は勇者パンチと勇者キック。また、精霊として牛鬼と火車がいる。
尚、精霊はいるが端末はゆゆゆい仕様のため満開は出来ない、筈。

【人物背景】
いつでも元気な女の子。
一見して脳天気なように見えるが、その実とても周りの事によく気づき、そして気を使う良い子。
実は主人公なのだが主要人物の中でもかなり私生活が謎めいていたりする。
その鋼メンタルで本編を駆け抜け、神樹様に人間の可能性を認めさせるまでに至った。
きっと新作でも元気にやってくれると思いたい。

【マスターとしての方針】
この聖杯戦争を打ち壊す。成せば大抵なんとかなる。

【参戦時期】
結城友奈は勇者である-花結の章-にて神樹様に招集された直後。

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最終更新:2017年08月07日 19:25