【元ネタ】旧約聖書、各種関連書籍
【CLASS】アーチャー
【真名】アザゼル
【性別】男性
【属性】混沌・善(元々の属性は秩序・善)
【身長・体重】183cm、73kg
【ステータス】筋力:C 耐久:C 敏捷:B 魔力:A+ 幸運:D 宝具:EX
【クラス別スキル】
対魔力:C(A+)
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。
生前は神の加護もあり、恐るべき対魔力の高さを誇っていたが、現在はこれを失っている。現在の対魔力の値は、神の加護の分を差し引いたアザゼル自身が有する値である。
単独行動:A
マスター不在でも行動できる。ただし宝具の使用などの膨大な魔力を必要とする場合はマスターのバックアップが必要
【固有スキル】
神性:-
嘗ては非常に強壮な座天使(ソロネ、或いはスローンズ)であり、非常に高い神性スキルを誇っていたが、神の使命を放棄したばかりか、
神が授けるのを禁忌としていた知恵を人に授け、堕天した為消失している。
カリスマ:A+
大軍団を指揮・統率する才能。ここまでくると人望ではなく魔力、呪いの類である。
燦然と輝く十二枚の白光の翼を背負っており、これは強大な天使であった事の証である。天使にとっての翼や後光とは、即ち視覚化された絶大な指揮権の象徴である。
嘗てアーチャーが堕天した際、多くの名のある天使達が彼に付き従った。
道具作成:EX
本来はキャスタークラスのクラススキルであるが、アーチャーもこのスキルを特例で所持するに至っている。
アーチャーの場合は、武器と防具のみしか作れないが、この二つに限って言えば『宝具』ですら、己の天使の翼から舞い散る羽から創造する事が出来る。
嘗て人間に、武器の作り方を教えた大天使として有する、投影魔術の最高位に相当するスキルである。
神域の叡智:A+
神の尊厳と正義を司る座天使、その中でも有数の強さを誇っていたアーチャーの深遠なる知識。
魔境の叡智と実質上殆ど同じスキルであり、英雄が独自に所有するものを除いた大抵のスキルを、B~Aランクの習熟度で発揮可能。
アーチャーが真に教えるに足ると認めた者に、アーチャーはこのスキルを用いてスキルの伝授を行う事が可能。
【宝具】
『天より俯瞰せし人の業』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1~ 最大補足:1~
地上に生きる人間の監視の為に結成された、グリゴリと言う、天使達で構成された監視者集団の長としての権能が宝具となったもの。
その本質は即ち遠隔視である。この宝具を発動し、アーチャーがこの人物を監視すると臨んだ時、アーチャーは常にその人物が何をしているのかを監視する事が可能。
発動するにはその人物を一度でもその視界に収めねばならないと言う制約があるが、これをクリアすると、例え相手が異世界に逃れようが、
宇宙の果てまで逃げ去ろうが、アーチャーは常にその人物の姿や声を捕捉し続ける事が出来る。この宝具に捉えられたが最後、どんな幻術もダミーも無効になり、
常にその人物のみを追い続ける為、逃走は絶対に不可能で、アーチャー自身がこの宝具を解除する他ない。
そして何よりも、この宝具によって監視出来る人数には制限がない。生前は、監視したい人物を一度見るまでもなく、任意の人物を自由に監視出来たが、サーヴァント化した事により性能が劣化している。
『人よ、強く逞しく生きよ』
ランク:EX 種別:??? レンジ:- 最大補足:-
アーチャーが嘗て人間に教えたとされる、生きる為の知恵。その中でも特に有名な、武器の作り方と、化粧の仕方、と言う二つの知恵が宝具となったもの。
アーチャーが教えた化粧とは女性を綺麗にし、また時には醜くし、女性の未婚を防ぎ女性に自信を付けさせる為のもの。
であると同時に、化粧を用いた魔術をも伝えており、アーチャーは己にボディペイントの要領で化粧を行う事で、ステータスをワンランクアップさせたり、
耐毒や頑健、極一時的にだが魔性や神性、竜種特性を付加させたりも出来るだけでなく、『大地に化粧』を行う事で、大規模かつ凄まじい精緻さの方陣を作成可能。
だがこの宝具の真価はもう一つ、武器や防具の作成にある。アーチャーは己の背負った十二枚の翼の光を用いる事で、武具・防具を投影する事が可能。
剣や槍、弓矢に己、鎌や大砲、銃器等の武器や、鎧や盾、兜等を自在に作成するばかりか、『人類に初めて武器を齎した者』と言う逸話から、
宝具すらも完全に再現する事が出来る。例え一度見た事のある宝具でなくとも、神域の叡智スキルにより、A+ランク以下の宝具であれば、召喚された時点で再現可能。
この宝具で再現が困難な武器があるとすれば、星が鍛え上げた神造兵装位のものだが、あくまでも『困難』なだけであり、それですらもアーチャーに見せすぎた場合、
再現される可能性がゼロではない。また、作り上げた宝具は、常時効果が発動している物でなくとも、真名解放が可能である。但し、その本来の担い手の技術までは再現出来ない。
【Weapon】
十二枚の翼:
アーチャーが背負っている六対十二枚の光の翼。これから舞い散った羽で、武器や防具を作成する。
またこの翼自体にも、高熱を纏わせて、レーザーを照射させたり、超高温を宿した羽を設置させて相手を追い詰めると言う芸当も可能。
【解説】
アザゼルとは旧約聖書に語られる堕天使、或いは砂漠に住まう悪魔である。
その名は『神の如き強者』を意味する所からも解る通り、嘗ては非常に強壮な力を誇る座天使(ソロネ。天使の九階級の序列三位)であったとされ、
その強さを見込まれ、地上に生きている人間達を監視する、グリゴリと呼ばれる天使達の統率者に抜擢された。
しかし、天上より人々を監視する内に、美しい娘達に心惹かれていき、地上へ降りてその娘達を娶ってしまった。つまりは駆け落ちである。
これは堕天使全体から見ても珍しい事で、多くの堕天使が神に反乱を引き起こしたが故の『懲罰』であるのに対し、グリゴリの一派は自らの意思で堕天したのである。
更にアザゼルは人々に武器の作り方や化粧の技術などを教え、これにより人々の生活が大きく乱れる事になってしまう。
この際に他にも同じく地上に降り立った天使の中には、シェムハザやサタナエル等がおり、いずれもアザゼルと共に堕天使へ身を落とすこととなった。
無論の事、神はアザゼルの行為に激怒しただけでなく、彼らから技術を教えられた事によって乱れてしまった風俗の人間達にも大激怒。
アザゼルはラファエルによって荒野の穴に投げ込まれ、一筋の光も射さない暗闇の中に永遠に幽閉される事となった。
そしてこの後、ノアの方舟に表されるような、世界全体を呑み込むような大洪水が起こる。つまりアザゼル達は、一度人類の多くを全滅させた原因ともなった、とんでもない堕天使達なのである。
しかし、彼らは人間が思う以上にずっと禁欲的な生き物である。実際にはアザゼル達は人間の女の色香に惑わされたと言う理由で天から降りたのではない。
彼らが天使だった頃の地上は神代そのものであり、其処を跋扈する獣達は非常に恐ろしく、人の男は彼らと戦っても成す術もなく殺されるか弱い生き物だった。
また女性にしても、美しくなく、自分に自信がない故に生涯男と結ばれず、寂しく一生を終える者も大勢いた。
これを非常に哀れに思ったエグリゴリの一派は、彼らに逞しく生きる術を与えた。これこそが、神が禁断の知識として人に教えるのを禁じていた、
武器や化粧を筆頭とした様々な技術である。つまり彼らは、女の色香に負けたのではなく、弱い生き物であった人間に同情し、良かれと思ってその知識を教えたのだった。
当然の事ながら、人に教えてしまったのは他ならぬ、神と彼らに連なる天使達が独占していた叡智である為、これを人に教えてしまった以上、
自分達が如何なる運命を辿るかと言う事をエグリゴリは理解していた。故に彼らは、天界には戻らず、地上で生活を送る事になる。
その過程で、人の女に惚れて子供をもうけた者もいたが、アザゼルはそんな事はせず、人間達に天使式総合格闘技や剣術だったりを教え、彼らを鍛えていた。
この後下るであろう神の審判に人間が生き残れるように彼らを鍛えようと必死に努力していたのである。その努力が実を結んだのかは、最早言うまでもない。
アザゼルの努力も虚しく、彼らは大洪水に呑まれ、一人残らず死に絶えるのだった。アザゼルが主として教えていたのは武器と化粧だが、エグリゴリはこの他にも、
魔術や効率の良い農法、占星術や天文学、気象学に器・装飾品の作成技術、筆記や医学、堕胎の方法等を教えていたと言う。
彼らは事実上、今日の人類が生きる上で欠かす事など出来ない技術の殆どを人に教えていた事になる。この事から、エグリゴリは現代科学の祖ともなったと見る動きも、現在では確認出来る。
人間については父性愛のような物を持って接しており、ルシファーに次ぐ大悪魔や地獄の王と言う苛烈な二つ名を幾つも持つ者とは到底思えない。
嘗て自分が堕天を覚悟して禁断の知識を教えた人間をアザゼルは深く愛しているが、その一方で人間には、神の支配を脱する程強くなって欲しいとも願っており、
その為生前人間に教えていた天使式マーシャルアーツや剣術の訓練はアホみたいに過酷で、アザゼル自身は他のグリゴリの天使に比べて結構嫌われていた。
大洪水の際も、自分の教育が至らなかったせいで多くの人類を死なせてしまったとも思っており、その事を非常に悔いている。
しかし現在の世界の様子を見て、今の世界は人間を頂点とする世界に遂に変貌し、人は神や天使、悪魔など必要としない程強くなったのだとアザゼルは確信。
それでもまだ、世界には三大宗教を筆頭とした神や仏を崇める習慣がある事を、アザゼルは強く嘆いている。自分達の事など忘れてしまえばより強くなれると信じていた。
聖杯にかける願いは、過去現在未来全ての時間軸に存在する、神や悪魔と言った伝説上の存在全てを人類が忘れてしまう事。
これを成就させてしまうとアザゼルも真実消滅してしまうが、それでもなお、人類にはより強くなって欲しいと彼は心の底から願っているのだった。
【特徴】
黒色のフロックコートとスラックスを着用した、灰色の髪の美青年。
常にその貌には微笑みを湛えており、更にその背中には白い光で構成された翼を十二枚背負っている。
【聖杯にかける願い】
人類の記憶からこれまでの神仏や伝説上の存在を完全に消却させ、神や悪魔から脱却した世界を目指す。
最終更新:2017年11月07日 14:18