はっきり言っておく。人の子の肉を食べ、その血を飲まなければ、あなたたちの内に命はない。
―――『ヨハネによる福音書』6:53
◇
腹が減った。
子供の頃から、空腹は慣れっこだ。訓練も兼ねて、何日か食事ができないこともザラにあった。
あの世界ではそれが普通だった。飢えて死ぬ奴も大勢いた。体が資本のあの組織に入って、ようやく毎食にありつけた。
一宿一飯の恩義というには、随分と仇で返してしまったけれど。
この空腹は、そういうのとは違う。耐えきれないほどの苦痛だ。肉体的にも、精神的にも。
信じられないほど平和で自由で、食物が有り余るほど満ち溢れている、夢か天国みたいなこの世界で、こんな目に遭うとは。
何をいくら胃袋に入れても、満足できない。少しはマシになるが、すぐに腹が減る。何度か吐いたが、胃液しか出てこない。
そう、この空腹は、ただの食事では満たされない。欲しいのは、ただひとつ。
人間の肉が、食べたいのだ。
冗談じゃない。よりによってこの私が、人肉を食べたいなどと。
吐き気と悪寒がする。体の中が氷のように冷たい。幻聴も聞こえる気がする。何か、悪い病気に罹ってしまったのか。
それどころじゃないのに。戦わないと。殺さないと。『聖杯』を手に入れなければ。
昼下がり、今にも降り出しそうな空。
荒い息を吐き、蒼白な顔から脂汗を垂らしながら、その少女は悶え苦しんでいた。
あの時、全身に硬化物質を纏わせ、半永久的に眠りについたはずだ。それがなぜ、こんな見知らぬ場所にいるのか。
勝手に吹き込まれた記憶には、「聖杯戦争」という殺し合いの情報。殺しなら随分やったが、万能の願望器とは。
何人参加者がいるか知らないが、そんな程度でなんでも願いが叶ってしまっていいのだろうか。
ともあれ、自分をこんなところへ呼び寄せるほどの力はある。ならば、聖杯も、たぶん本当だろう。これが夢でなければ。
しかし、戦うのは自分ではない。ここに召喚された時点で呼び出される、「英霊」という使い魔だ。
歴史や神話伝説上の英雄や魔物の霊が、参加者、マスターの手下となって、戦うのだという。
じゃあ、私の従僕(サーヴァント)はどこだ。さっきから必死で呼んでいるのに、姿を見せない。
この異常な空腹は、きっと敵の攻撃だろう。でも、こんな攻撃からどうやって逃れればいい。
困惑し、混乱する彼女―――『アニ・レオンハート』は、街中を離れ、人けのない場所へ走っていく。
このままでは、人を喰ってしまう。自分の指や手や腕までも旨そうに見えてきた。限界だ。そうだ、確か令呪――――
森の中まで来た時、アニの目は大きく見開かれた。見慣れた、あまりにも酷く見慣れた存在を目の当たりにしたからだ。
巨人だ。
と言っても、身長は5mほど。人間を戯画化したような、膨らみ、ねじれ、歪んだ全裸の体。顔に張り付いた表情。
あれが元の世界のと同じなら、知性はなく、その行動目的はただひとつ、人間を捕まえて喰らうこと。
その巨体とパワーをもってすれば、人間などたやすく殺せるだろうが、奴らは生きた人間しか喰わない。
胃袋で溶かして殺した後は、腸がないからそのまま吐くだけだが。……そして、そいつの足元には、若い男女の無惨な死体。
冗談じゃない。よりによってこの私が、この妙な異世界で巨人と遭遇するなど。
あいにく立体機動装置もなければブレードもない。こいつが、あっちの連中と一緒なら、丸腰ではまず殺せない。
巨人が気づき、こっちへ向かってくる。指が何本か欠けた手を伸ばし、私を捕まえようとする。ふざけんな。
アニは舌打ちし、くすねておいたナイフを懐から取り出す。武器にするわけではない。武器を出すのに使うのだ。
ナイフで左腕をひっかき、浅い傷をつける。強い意志、殺意で、能力を制御する。この程度なら、全身は要らない。
曇り空から雷がアニの上に落ち、左腕の傷口から肉塊が溢れ出す。それは巨大な腕となり、巨人の首を刎ね飛ばした。
アニは腕を動かし、残ったうなじ部分を握り潰す。あっちの巨人なら、これでだいたい死ぬはずだ。
しかし、妙な手応えだ。やっぱり、いつもの巨人じゃない。傷口から風船みたいに空気が漏れ出て、しぼんでいく。
クシャクシャに縮んだそいつは、すぐに灰になり、風に吹かれて飛んでいった。後には、首と指の欠けた子供の死体。
……つまり、巨人化したこいつが、あの男女を喰った、ということは。いや、あまり考えないでおこう。
さっきの雷の影響か、雨が降り出し、アニと死体たちを濡らし始める。巨腕から蒸気が立ち上る。
危険は排除した。巨腕を切り離し、腹を抱えて片膝を突く。空腹がきつい。この状態では、やはり全身の巨人化は困難だ。
あの子供が巨人化した。指が欠けていた。喰いちぎったように。ならば、自分の肉を喰った?今の自分と同じ状態から?
そしてこれは、たぶん誰かのサーヴァントのしわざだ。誰の? アニは立ち上がり、右手を掲げて叫ぶ。
「令呪をもって命じ……」
『待った、待った。やめる、やめる。姿を見せる。だから、それを今使うな、嬢ちゃん』
慌てた声が脳内に響き、急に空腹感が消えた。相手が術を解いたのだ。私のサーヴァントが、これをしたのだ。
ふいに森の中から冷たい風が吹き、肉食獣のような臭いが漂ってきた。あるいは、腐った肉のような。
それとともに、目の前にふわりと鳥が出現した。飛んで来たというより、瞬時に出現した。
気配を消し、姿を消していたらしい。仮にも歴戦の戦士である自分に、全く気配を感じさせなかった。
それは……フクロウに見えた。死んで腐って、羽毛と乾ききった皮膚が骨にへばりついた、大きなフクロウの死骸に。
だが、虚ろな眼窩の奥には、邪悪な光が揺らめいている。英雄というより、悪霊とか悪魔の類だろう。
警戒を解かず、睨みつけ、ファイティングポーズを取りながら誰何する。
「散々やってくれたね。あんたが私のサーヴァントか。私はアニ・レオンハート。名乗りな」
翼を広げたまま空中に浮かぶフクロウは、嗤いながら念話で名乗る。微かな、囁くような、不愉快な声。
さっきまで脳内で囁いていたのと同じ、悪意に満ちた声だ。
『ホー、ホー、ホー。オレのクラスは「ライダー(騎兵)」。真名は「ウェンディゴ」。知ってる?』
「知らない」
『無知な餓鬼だ。オレの能力は、お前さんが味わった通り。人に猛烈な飢餓を感じさせ、人肉を喰いたくさせること。
喰った奴は、もう手遅れ。人肉を求めて彷徨う、狂った巨人になっちまうのさ』
嫌な奴だ。こんな存在を自分のサーヴァントにつけるとは、皮肉を超えて悪趣味に過ぎる。
元の世界での所業に対する罰というなら、これでも温情に過ぎるか。
「マスターの私が呼んでも出てこないばかりか、勝手に術をかけやがって。もう少しで死ぬとこだったよ」
アニの放つ怒りのオーラに、ライダー・ウェンディゴはむしろ愉しそうだ。根っからの嫌がらせ好きなのだろう。
『ウォー、ホーホー。試してみただけさ、そんなに怒るなよ。それにオレ、街中よりこういう自然の中が好きなの。涼しいし』
アニは、ますます眉根を寄せ、殺人的な視線でライダーを睨む。おかしな真似をすれば、攻撃を叩き込みたい。
だが、近くにいるのに距離感がつかめない。蹴りが命中するイメージが見えない。周囲に陽炎を纏っているようにも見える。
『オレそのものは、囁くだけさ。戦うのは、欲望に取り憑かれたアホども。
動物脂肪をたっぷり食えば、ちっとはもつんだがな。オレが栄養を吸っちまうから、すぐ腹が減るのさ。
――――ああ、お前さんには、もうやらない。どうも既に手遅れみたいだからな』
「…………そうね。私はもう、手遅れ」
スッとファイティングポーズを解き、アニはぽつりと自嘲する。手遅れだ。人生も、作戦も、何もかも。
ライダーは、そんな彼女に問いを投げかける。
『嬢ちゃん、あんた、聖杯は欲しいかい?』
「……欲しい」
自分がここに呼ばれたのは、たぶんまだ欲が残っていたから。奇跡にすがらねば、どうしようもない欲が。
生きて帰って、この嫌な任務から、嫌な世界から、逃げ出したい。自由を勝ち取りたい。自由に生きる権利を。
『何のために?元の世界へ戻るためかい?』
戻る。故郷へ。私が生まれ育った、父の住むあの場所へ。ああ、そのために、私は……。
けれど、ここはどうだ。聖杯戦争を抜きにすれば、平和で自由で、目も眩むほど高度な文明社会。圧政も、飢えで死ぬ人もいない。
彼らなりに悩みはあるのだろうが、少なくとも私にとって、天国に一番近い。故郷への思いを揺らがせるほどに。
「……私は、あんな世界に戻りたくない。あそこは結局、どこもかしこも地獄。平和な、ここみたいな世界で生きていきたい」
正直な気持ちだ。故郷に戻ったところで、私は作戦に失敗した出来損ないだ。まして壁内の連中にとっては……。
どっちに捕まっても、見つかり次第処分されるのが関の山。それならせめて夢を見たい。
『そりゃまっとうな願いだ。誰も地獄に戻りたかァなかろうね。ここだってしょせんは戦場、地獄みたいなもんだが』
「……でも、故郷へ戻りたいって気持ちも、まだ半分ぐらいある。どっちを選ぶかは、もう少し考えてみるわ。あんたの願いは何?」
アニに問い返され、ライダーはぐるりと頭を一回転させる。腐臭のする風が吹き、アニは掌で口をおさえ、鼻をつまむ。
『オレはさ、こういう現象だから。寒風、不安、病気、迷信、噂話、小説。そういうのが凝り固まって、オレになったのさ。
だから、願いも望みもない。オレの噂をする奴がいれば、それだけでオレは存在できるからね』
「羨ましいね。じゃあ、私に力を貸しな。どっちにせよ、他の奴らを皆殺しにして生き残る。それで私は救われる。シンプルよ。
他人が人喰い巨人になろうと、そいつらに喰い殺されようと、私は知ったこっちゃない。私に不利益を与えること以外は好きにしな」
それを聞いて、ライダーはカタカタと嗤う。お許しが出た。討伐令が出るほどでなけりゃ、やりたい放題やっていいわけだ。
『冷たい嬢ちゃんだ。獅子(レオン)の心臓(ハート)? 「氷の心臓」とでも名乗るがいいさ。ホー、ホー、ホー』
アニがライダーをまたも睨む。……そういや、どこかの本の虫が言っていたか。
成功を収める方法は、人間の法律と、野獣の力をうまく使い分けること。後者は、狐の狡猾さと――――
「レオンハートは、『獅子の心臓』って意味じゃない。『獅子の強さ』って意味」
【クラス】
ライダー
【真名】
ウェンディゴ@アルゴンキン諸族の伝承
【パラメーター】
筋力E 耐久C 敏捷A(EX) 魔力B 幸運D 宝具A
【属性】
中立・悪
【クラス別スキル】
対魔力:C
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。
騎乗:D(EX)
騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み程度に乗りこなせる。
彼が乗るのは動物ではなく風であり、音もなく自在に大気中を飛行する。風の通り道があれば、短距離なら瞬間移動も可能。
マスター他数人を風に乗せて運ぶことすら出来るが、ひどい寒気と宇宙的恐怖に襲われるので長時間は無理。
【保有スキル】
風除けの加護:A+
風属性の攻撃を完全に無効化し、逆に魔力として吸収する。特に寒さに強いが、熱には弱い。
魔力放出(風):A
自身の肉体から魔力を寒風と化し放出する。放出された風は攻撃能力を持ち、触れたものを斬る。自分で出した風に「騎乗」することも可能。
この風はまた周囲の次元を歪ませ、幻影を作り出し、攻撃を奇妙にすり抜けさせる。彼に直接攻撃を当てるのは至難と言える。
気配遮断:A
サーヴァントとしての気配を絶つ。完全に気配を絶てば、探知能力に優れたサーヴァントでも発見することは非常に難しい。
自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちるが、彼が自分から攻撃することはほとんどない。
【宝具】
『空鬼の呼び声(ウェンディゴ・サイコシス)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1-30 最大捕捉:5
風に乗って届く呪いの言葉。背後からの気配と微かな囁き声、腐肉のような臭いだけが相手に届き、精神に悪影響を及ぼしていく。
しばらくすると醜い巨人の姿が脳裏に浮かび、自分がそれに変身してしまうという強い恐怖と不安感に襲われる。
同時に体が内側から凍えるように感じ、躁鬱病のようになって言葉が話せなくなり、食欲の低下と猛烈な飢餓感が同時に襲って来る。
動物性脂肪を食えば多少紛れるが、すぐまた腹が減り、人肉が食べたいという強い衝動に襲われる。囁きは寝ても覚めても聞こえ続け、精神を苛む。
この状態なら、何らかの解呪の方法があれば解除を試みる事ができる。暖かい食事と暖炉の火、家族との会話があれば、解呪はたやすい。
また強い精神力、「対魔力」や「風除けの加護」などのスキルがあれば、ある程度この攻撃を防ぐことが出来る。
だが誘惑に負けて人肉(自分の肉でも死体でも)を食べてしまえば、その者は理性と知性を失い、5m級の人喰い巨人と化す。家族・親族の肉を最も好む。
巨人はそこそこ強く、普通の人間なら問題なく捕食できるが、強めのマスターやサーヴァントなら問題ではない程度。重傷を負うと空気が抜けてしぼむ。
こうなった人間を元に戻せるのは、術をかけたライダーだけであり、ライダーを殺せば永遠に戻れない。このことを取引材料にして交渉も可能。
一度に術中に落とせるのは数人程度だが、呪いの種をウイルスのようにまくだけなので、消費魔力は少なくて済む。集中を乱すデバフとしては便利。
『風に乗りて歩むもの(ザ・シング・ザット・ウォークド・オン・ザ・ウィンド)』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1-50 最大捕捉:10
ライダーたる所以の宝具。ダーレスの小説が作り出した、風の旧支配者イタクァ(Ithaqua)としての相の顕現。
冷たい煙か雲のような魔力を纏い、赤く燃える二つの目を持った不気味な巨人の姿に変化する。風に乗って高速で移動し、遭遇した者を竜巻のように空高く投げ上げる。
犠牲者は呼吸器や体腔を冷たく薄い空気で満たされ、エナジーを吸われ、飢餓と悪意と狂気を霊肉に吹き込まれた後、遥か彼方の地表に叩きつけられる。
通常の肉体の持ち主なら叩きつけられた時点で即死するが、運良く生き残った場合でも宝具『空鬼の呼び声』の影響を強く受けてしまう。
「対魔力」や「風除けの加護」のスキルがあれば、ある程度この攻撃を防ぐことが出来る。消費魔力を増やせば、犠牲者の滞空時間や飛距離も伸びる。
【Weapon】
なし。風を操って放ったり、ぼんやりとした幻影を見せたりは出来る。
【人物背景】
Wendigo,Windigo。カナダ南部からアメリカ合衆国北端に分布する、アルゴンキン諸語を話す北米先住民(アルゴンキン諸族)に伝わる邪悪な精霊。
その名は「フクロウ」を意味し(あるいはフクロウをそう呼ぶようになった)、巨人として想像されることが多いが、鳥のようだとも小柄だともいう。
吹雪の中を飛ぶように走り、雪の上に足跡を残すことがなく(あるいは残し)、常に飢えていて、旅人を攫っては貪り喰らう。
またウェンディゴは人に取り憑いて精神的に不安定にさせ、人肉を喰らうよう唆す。もし本当に人肉を喰らえば、新たなウェンディゴに変貌してしまうという。
英国の作家アルジャーノン・ブラックウッドの小説『ウェンディゴ』、及びそれに触発されたオーガスト・ダーレスの小説で知られる。アサシンの適性も持つ。
【サーヴァントとしての願い】
なし。常に腹が減っているので、参加者の魂とエナジーを貪り喰いたい。
【方針】
様子見。不審な様子の者がいれば、『空鬼の呼び声』を撒いてみる。マスターが襲われたら助ける。三つの死体は、誰かに喰わせるために放置しておく。
【カードの星座】
蟹座。
【マスター】
アニ・レオンハート@進撃の巨人
【weapon・能力・技能】
『対人格闘術』
父の教育により身につけた戦闘技能。特に蹴り技を得意とする。大男を軽く空中で一回転させるほどの腕前。
『巨人化能力』
傷口から特殊な肉体(筋肉・骨格・眼球等)を湧出させ、全身に纏って巨人に変身する能力。
巨人体(女型の巨人)は身長14mで体の均整が取れ、髪の毛や胸もあるが、体中の皮膚がなく筋肉と腱が剥き出し。
言葉はほとんど話せないが、理性と判断力は人間時と変わらず、俊敏に動け、格闘能力も高い。
受けた傷は素早く再生し、特定部位に再生能力を集中することもできる。巨人化前に負った傷もある程度は治る。
巨人の肉体は強靭で軽くて異常に熱く、切り離されると蒸気をあげて消えていく。
本体は巨人体のうなじ部分に埋まっており、ここを潰せば死ぬし、切りつけて本体を引きずり出せば巨人体も消える。
一時的に皮膚の一部を硬化させ、弱点であるうなじを守ったり、手足の先端を硬化させて攻撃の威力を増したりできる。
体の一部分だけを巨人化させることも可能。自分の意志で巨人化を解除でき、少なくとも続けて二回は変身できる。
絶叫で周囲の巨人を呼び寄せる特殊能力も持つ。こうした能力を怜悧な判断力で活用し、予測不能な戦闘行動を行う。
巨人化後は体力と精神を消耗し、水分と睡眠を欲する。
【人物背景】
諫山創『進撃の巨人』の登場人物。16歳。アニメでのCVは嶋村侑。
外見は金髪で小柄(153cm)で筋肉質な白人少女。前髪を右へ伸ばし、髪は後ろでお団子に結んでいる。
顔立ちは端正だが目付きが鋭く鷲鼻で、いつも怒ったような顔。寡黙でぶっきらぼうな口調の一匹狼。感情表現が乏しく連帯性に難がある。
しかし常に冷静沈着で、「目標を最短ルートで達成し、無駄な行為は極力しない」という合理主義を貫徹し、戦闘での実力も高い。
壁に囲まれた世界で巨人と戦う兵士として訓練を受けたのち、成績優秀として内地の治安を守る憲兵団に入団していた。
実は壁外世界から送り込まれた密偵であり、巨人に変身する能力を持つ。戦闘力は非常に高く、知略をも駆使して人類を苦しめた。
激闘の末に追い詰められ、情報を奪われないよう自分の周囲に極めて強固な水晶体を纏わせ、半永久的に眠りについた(8巻)。
【マスターとしての願い】
故郷に帰る。あるいは……?
【方針】
生き残る。とりあえず食事と水と睡眠を摂る。ライダーは森の中に放置し、自分は身を潜める。襲われたら逃げ、マスターを捜し出して殺す。
巨人化能力は奥の手の切り札。ギリギリまで隠し通し、よほどの窮地でなければ使わない。
最終更新:2017年06月27日 20:02