問題解決の本質
問題解決の本質は解決にあるのではなく,発見にある.
問題解決において,最も必要なのは「良くしたい」という向上心である.
この「良くしたい」気持ちが "問題を見つける", "問題を意識する" 原動力になる.
見つけた課題を精査し,改めて問題として設定できれば,問題解決の半分ができたことになる.
見える問題と見えない問題
問題には「目に見えるもの」と「目に見えないもの」がある.
見える問題
誰が見ても明らかに問題を分かるもの.
発生型の問題.
例)学校の宿題
自動車の故障
見えない問題
そのままでは気づきにくい,本質を見逃しやすいもの.
設定型の問題.
例)販売実績と利益が比例しない
薬の薬理効果と副作用
問題を見つける
「見えない問題」を見つけることが出来るかどうかは,普段のものの見方・考え方に依存する.
問題を見つけ,より良い状態にしたいと思うには,自身の目標とするレベルを常に高い状態に置くことが必要である.
問題を見つけるには,次のことを意識することが大切である.
1. 誰の問題か
意識や立場が違えば,問題に対する考え方・解決方法が異なる.
意識の違い:問題と思うか,思わないか
立場の違い:同じ問題でも立場によって目標が異なる.
2. 問題意識を持つ
自分のしていること,置かれた環境に疑問を持つ.
立場を変えて,相手の目線になって考えてみる.
3. 視野を広げる
自分にない知識・情報を積極的に学ぶ.
素直に他人,特に意見の異なる人の考えに耳を傾け,新たな視点や考え方を学ぶ.
4. 正確な現状の把握
事実を正確に把握する.
誰の発信した情報か,どこで作られたデータか,信頼に足る情報か等を常日頃から考える.
5. 定量的な把握
事実を定量的に把握する.
数値化することにより,過去からの変化の様子や将来予測が可能になる.
また,他のデータとの比較で問題の理解が深まり,全体像が見えてくる.
6. 問題を書き出す
思いついたことは.先ず書き留めていく.
書き出すことで,考えを整理しやすくなり,また別の考えと合わせて,新しい考えが浮かぶこともある.
最終更新:2012年11月21日 13:30