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ここではBlueStacks 5に関して 公式サポート に記載がないTipsや簡単な問題への対処方法について記載する。

基本的なこと

  • 自己で責任を全て負うこと
  • 必ずバックアップを取ってから行うこと

ウインドウサイズの戻し方

何かの拍子にウインドウのサイズを変えてしまい、それを正規サイズに戻す。

  1. 全てのBlueStacksインスタンスを終了させる
  2. ファイル bluestacks.conf を普段使いしてるテキストエディタなとで開いておく
  3. bst.instance.{インスタンスID}.fb_height="{数値}" の数値を控える
  4. 上行で控えた数値を bst.instance.{インスタンスID}.gl_win_height="{数値}" の数値と置き換える(必ずWクォーテーションマーク "n" で数値を囲む事!)
  5. ファイル bluestacks.conf保存する
  6. 対象のインスタンスを起動して状態を確認する

bluestacks.conf の場所についてのヒントは、 https://support.bluestacks.com/hc/articles/7225681713037 に書かれている(PCの環境によってデータの保存先が異なるため、ここでは記載しない)。

インスタンスIDは以下のようになる。

# インスタンスのOSが同系かつ複数存在してる場合は接尾辞に `_*` (*は可変する数字)の識別子が追加される。
# 例えばAndroid 11のインスタンスが3つ存在するなら、Rvc64, Rvc64_1, Rvc64_2 のようになる。

Android 7(32bit) = Nougat32
Android 7(64bit) = Nougat64
Android 9  = Pie64
Android 11 = Rvc64
Android 13 = Tiramisu64

新規インスタンスでABI設定は何を選択するべきか

結論から書くと「全て」である(「カスタム」を選択して全てのアーキテクチャーを選択・チェックするという意味)。

アプリがCPUに対して命令できる種類の選択で、これを制限する理由は基本的に無い。少しだけ踏み込んだ情報を知りたいなら https://developer.android.com/ndk/guides/abis を参照。

基本ARMが選択されていれば良い。
ABIの選択によって動作の変わるアプリの例については https://support.bluestacks.com/hc/ja/articles/4405943338381 を参照。

直近まで動作していたアプリが動かなくなった

BlueStacksのアップデートしてなく、数分前まで動作していたアプリを再起動させるとクラッシュ(あるいは暗い画面のまま停止)するケースはセグメンテーション違反を起こしている可能性が高い。

全てのインスタンス終了させたら、以下を試みる。

  • Windowsのタスクマネージャーを開いてメモリを消費しているアプリケーションを探して終了させる。とくにブラウザ系はメモリの消費が激しく全てを終了させてからインスタンスを再起動して様子を見る
  • インスタンスを何度か再起動をくり返し、様子を見る(こうすることでWindows側で HD-Player.exe のプリフェッチファイルが作成され、初期動作が速くなる効果がある)

セグメンテーション違反がメモリ不足という認識は誤解であるが、一要因となっている可能性はある。
そのため上記のようなインスタンスをリフレッシュさせる行為が有効であると考えられる。

アプリは起動するが特定の場面で落ちる

BlueStacksを更新したらアプリが「特定の場面で落ちる」パターンの大半はBlueStacksで扱われている特殊なWebView絡みである。

アプリ「プリンセスコネクト!Re:Dive」で例えると、タイトルは起動するがゲーム起動後の「お知らせ」が開くとアプリがクラッシュする。これは「お知らせ」の一覧に原因となっているWebViewの扱いがあるが故に起こる現象である。ADBの扱いに長けてるならアプリの落ちる瞬間をlogcatすると解る。

  • Android 7 及び 9
    • WebViewがGoogle Chromeと同梱し、これが更新されていたらアンインストールし、初期状態のChromeに戻して様子を見る
  • Android 11 及び 13
    • WebViewはGoogle Chromeから独立してるため、Chromeを更新しても問題ないが、BlueStacksのWebViewは特殊であるため、更新はできない(PrayストアにあるWebViewとは別物のため更新不可)

いずれのケースもBlueStacksのアップデート、あるいはバージョンダウンで対処するか、修正を待つしかない。

バージョンダウンについてはBlueStacks/Installer及びImageの入手を参照。

Windowsのタスクマネージャーなどで優先度やCPU関係を変えても良いか?

結論から書くと「No」である。
変えたところで実感できるほどの速さにならない上、システムを不安定にさせる要因になる。

BlueStacksに限らず、仮想環境の類いは安定した環境が望ましい。
よって安定したCPU状態と、十分に空きのある物理メモリの状態をできるだけ維持する。仮想メモリは物理メモリの代わりにならない。

BlueStacksの設定を変えて望む環境を作るのが良い。

  • メモリ消費を抑えたい
  • CPU消費を抑えたい
    • パフォーマンスモードを「バランス」変えつつ、フレームレートを30以下に抑える。本体設定を変えず一時的に押さえたいならエコモードの利用する

アプリを起動しても画面真っ暗でBGMなどの音だけは聞こえる

「グラフィックレンダラー」を変えて、様子を見る。

グラフィックレンダラーの説明や設定変更は https://support.bluestacks.com/hc/articles/360059893151 を参照。

インスタンスを再起動しようとしたら起動しない

希に発生する(PCの環境によって異なる現象)。
再現性は薄いが不安定な「グラフィックレンダラー」が選択されていると起こる可能性がある。

  1. 全てのBlueStacks関連のプロセスを終了させる
  2. Windowsのタスクマネージャーの「詳細」タブを開いて終了させたはずの HD-Player.exe が実行中(あるいは「応答無し」)なら相当プロセスを右クリックして「タスクの終了」させる
  3. しばらくすると BstkSVC.exe もつられて自動終了するので、それらの終了を見届けたらインスタンスの起動ができたか確認する

root化はできるのか?

可能。
手順についてはRooting Bluestacks 5+ with Kitsune Mask (aka Magisk Delta)を参照。

rootを有効にした後、Kitsune Magiskアプリを用いてAndroidをカスタマイズすることも可能である。

  • ゲームによってはアンチチートプログラムが働いて、起動しない可能性がある(例としてXIGNCODE for Mobileを採用したゲームはルート化されたプロセスを検知する)。
  • 読み出し専用のイメージを書き換えてしまうため、関連するインスタンス全てに影響が出ることに留意する(root化の前にバックアップを実施すること)。

Androidのバージョンはどれがいいのか?

2025年時点でAndroid 7, 9, 11, 13とあるが、どれも一長一短あり、一概にどれが良いかという基準はない(いわゆる「おすすめ」は無い)。
ゲームに対応しているAndroidのバージョンと合わせるのが、かしこい選択と言えるだろう。

Android 7(Nougat32) 7(Nougat64) 9(Pie64) 11(Rvc64) 13(Tiramisu64)
64bitアプリ対応 No Yes Yes Yes Yes
リリース年 2016 2016 2018 2020 2022
OpenGL ES 3.2 3.2 3.2 3.2 3.2
Vulkan 1.0 1.0 1.1 1.1 1.3
WebViewの独立 No No No Yes Yes
最低メモリ 512MB 512MB 512MB 1GB 2GB

極端に古いグラフィックカード(10年前後)で無ければOpenGLやVulkan APIについて深く考える必要はない。Vulkan対応デバイスについては https://vulkan.gpuinfo.org/ で確認できる。

  • Android 7(Nougat32 & Nougat64)
    • 7(Nougat32)は64bitネイティブとVulkanを扱うアプリは対応しない(例として「ポケポケ」はVulkanを採用しているためNougat32では動作しない)。
    • 多くのゲームに対応しているが、リリースが比較的新しいゲームは非対応をとられるケースもある。
  • Android 9(Pie64)
    • ガベージ コレクタが改良され(要約するとメモリの整理方法が変わった)、パフォーマンスが向上している(正確にはAndroid 8から)。以降のAndroidはこの恩恵を受けることになる。
  • Android 11(Rvc64)
    • WebViewがChromeに付属されず、単体として独立・更新されるようになったが、BlueStacksのWebViewは特別であるため、今までChromeをアンインストールして問題を回避する方法が11以降ではできなくなっている。
    • ガベージ コレクタが改良され、以降のAndroidはこの恩恵を受けることになる。
  • Android 13(Tiramisu64)
    • システム要件が大きく引き上げられているため、比較的新しいマシン環境が適する。
    • アプリの起動速度が最大30%向上すると謳っている。
    • 32bitアプリの最終対応となる(Android 14では事実上32bitアプリ対応が打ち切られる為)。
    • UIのデザインが大きく変わる(正確にはAndroid 12から)。

参考

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最終更新:2025年01月12日 15:39