進捗管理手法(図表等も活用し、進捗遅延の兆候を掴む)
- 工数山積み表を作成し、必要に応じて工数が多い山を崩して後ろにまわす等すると良い。
- 進捗状況をはかるための指標値を設定しておくと良い。定量化が大事(例:設計書の枚数とプログラムモジュールの完成数等)
- 生産性を測定しておくと良い。ただし、生産性指標として何を選択するかは難しい。(例:コード量/時間?、設計書枚数/時間?、etc...)
- 費用と進捗を同時に把握したい場合には、トレンドチャートを利用することができる。
- スケジュールを計画する方法の一つとして、クリティカルチェーン法が存在する。
- スケジュールはガントチャートやマイルストンチャート等で表現するとわかりやすくなる。
進捗遅延の予防策
- 製造・単体テストは他工程と比べると作業順序の制約が少なく、並行して作業を進めやすいケースも多いので、
メンバ増によって作業時間の短縮を図りやすいと言える。
- 結合試験担当者が内部設計にも関わることで、結合試験の効率を高めるというのも手段の一つとなる。
- 作業負荷を減らすには、作業の優先度をつけ、高いものから実施する。
不必要な業務があれば思い切ってやめてみる。
- PERT図(ADM)やPDMを作成し、クリティカルパスを意識した計画を立てる。
- 予期せぬ問題発生時への対処として予備期間を設けておくと良い。
- 作業開始日に遅延がないか。作業完了予定日とその根拠が妥当かを見ておくと良い。
- 進捗はマネージャーだけでなく、関係者全員が把握しておくこと。
- 進捗管理は作業がDoneの結果(ex.完了済の設計書ページ数)のみを収集するのではなく、Doingの状態を調べることも時には必要。
- 上流段階での品質作り込みにより、手戻りを防止する。
- コントロールが難しいプロジェクト外への依頼や調整を早めに実施し、対応待ち時間を減らす。
進捗遅延発生後の対策
- 進捗遅延対策として、クリティカルパスの作業に対し追加コストを投入するという方法があり、これをクラッシングと言う。
ただし、人を追加したとしても立ち上げコストがかかる(ブルックスの法則)。残業時間を増やすと、生産性が落ちる等簡単に行かないことも多いので注意。
なお、新ツール導入等によって生産性を向上させるような対策もクラッシングに含まれる。
- 進捗遅延対策として、本来順番通り実行するものを同時並行するという方法があり、これをファスト・トラッキングと言う。
ただし、本来順番通りに実行するものを無理矢理同時実行しているので、問題が発生しないかの吟味は必要。
- クリティカルパス上の作業を優先的に前倒ししたり、生産性の高い要員に変更する。ただし、人を追加した時と同様に立ち上げコストがあるので注意。
- 進捗が遅延している場合には根本原因を究明するが、その原因を取り除けるのであれば、対処を実施する。
- 上記でも、どうしようも無い時はQCD+スコープの調整を行うしかない。
一例としては、以下のようなものがある。
・中間生産物の完成基準を落とす。
・部分的に本番稼働する
・本番稼働時期をずらす。
最終更新:2022年11月08日 09:12