【戦時稼動時】
作:荒川真介(PL:芥)
長いまどろみから目覚めるように芥辺境藩国のアイドレス工場が動き出した。
時間と共に騒音が大きくなって行くのを聞いて、栄光を失った騎士が再び栄光を取り戻すよう、枯れた気味の花が再び瑞々しさを取り戻すよう、藩王にしてにゃんにゃんで唯一辺境伯爵の位を持つ荒川は、自分の詩作の才能のなさに苦笑いしつつ、バナナをかじりつつ再び膨大の数の書類に取り掛かった。
時間と共に騒音が大きくなって行くのを聞いて、栄光を失った騎士が再び栄光を取り戻すよう、枯れた気味の花が再び瑞々しさを取り戻すよう、藩王にしてにゃんにゃんで唯一辺境伯爵の位を持つ荒川は、自分の詩作の才能のなさに苦笑いしつつ、バナナをかじりつつ再び膨大の数の書類に取り掛かった。
現在、敵のとの交戦に備えて急遽新型I=Dの量産に着手し始めたところであり、設計図はあるものの機体のテストの結果も後から後から来るという状態であり、こんな慌ただしくていいですかねとその日何房目になるかわからないバナナを片付けつつ、いや俺が藩王になったときよりかはマシだろうと考えた。
まあテストにはうちの摂政でもある那限逢真も行っているし、ヘタな事には並んでしょうと楽観をしていた。
さて、それよりは自分のやることだ、現在食料の増産って言うより、大量に用意することになった関係で主要の国民を食料調達に当たらせているため、アイドレス工場の作業員は十分に確保できているが、この急すぎる緊急時に多くの調整作業がありそのために現在アイドレス工場の一室を借りて執務をしていた。
藩王である彼の仕事は工場側に来る全ての問題を防波堤となり工場側に滞りなく動いてもらう事だった。
幸運なことに闇星号を製造したラインを残しておいてある為、工場設備には問題はない。
しかし大幅な量産のための資源の移動など他も問題が多くは藩王直接問題に解決にあたり、なんとか藩王命令などの強権を行使しないで乗り切っていた。
しかし大幅な量産のための資源の移動など他も問題が多くは藩王直接問題に解決にあたり、なんとか藩王命令などの強権を行使しないで乗り切っていた。
他の国に比べればおおむねリードしていたがそれにあぐらをかいているほど肝が太くなく、藩王以下道端の猫までも必死に働いていた。
大量の書類をとりあえずまとめて、万年筆を下ろして肩をゴキゴキと鳴らすと、隣の部屋に控える秘書を呼んだ。
「書類は終わったから工場の視察に行ってくるわ」
「そろそろお休みになられては、昨日から食事もとられていないようですし」
「一番ワガママ言っている奴が先に休んじゃマズイだろさ、それに食事ならほら」
そういってゴミ箱に山となった、バナナの残骸を指差した。
「そういった物ではなくちゃんと食事を取ってくださいと言っているのですっ!!」
「まあそう怒鳴るな、全部終わったら真っ先に寝るし、食事もとるからじゃあ、行ってくるわ」
そう言って逃げるように荒川は駆け出した。
ちょうどその頃芥辺境藩国におけるアメショー一号機が完成しておりちょうど完成に立ち会う形となった。
ちょうどその頃芥辺境藩国におけるアメショー一号機が完成しておりちょうど完成に立ち会う形となった。