14時丁度。
一人の男の声が舞台に上がっている者に、等しく届けられた。その男の名はアクセル・アルマー。
「第一回の放送を始めさせてもらう。まずは貴様たちが知りたいであろう知り合いの安否、死亡者から伝えよう。今回の死亡者は以下の通り」
皆城総士
カラス
紅エイジ
草薙剣児
エリート兵
ウェンドロ
テッカマンランス
エルデ・ミッテ
ショウ・ザマ
車弁慶
張五飛
アマンダラ・カマンダラ
藤原忍
コウ・ウラキ
アギーハ
ジャミル・ニート
ジュドー・アーシタ
タスク・シングウジ
ルネ・カーディフ・獅子王
ヤマダ・ジロウ
テッカマンレイピア
テレサ・テスタロッサ
ジロン・アモス
トビア・アロナクス
剣鉄也
ラカン・ダカラン
「以上、26名。過去のケースから考えても素晴らしいスタートだ。その調子でどんどん殺しあってくれ」
アクセルはその数字に満足し、至極愉快といった風であった。
「次に禁止エリアを発表させてもらう。
………二時間後より、A-3,F-5,F-7。以上が地上区。b-3。以上が宇宙区。
入れば1分の猶予をもって首輪は爆破、待つのは惨めな死だ。せいぜい気をつけることだな…」
「最後に追加機体の位置を発表させてもらう……。C-5の北の橋に一つ。分かっているようにハイリスクハイリターンだ。行く、行かぬも自己責任で、な。では頑張って殺しあってくれ」
そしてブツリ、と音を立てて放送は終了した。
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放送を終了した後、アクセルはC-5に配置する機体を設定するとは別に、更にもう一機の機体の配置を設定した。
その行動の原因にはレイ・ザ・バレルとプルツーにあった。
アクセルからすればあのような下らぬ馴れ合いのためにこの催しを設けたわけではなかった。
永遠の闘争。それが構成する世界を見るために、その雛形であるこの舞台があるというのに。
故にアクセルが配置する機体は否が応にも戦いを促進する機体。
オーバーマン、プラネッタ。心を暴き、人の弱さを暴くサイコオーバーマン。
その場にレモンやヴィンデルがいれば彼の過激とも取れる,バトルロワイアルのバランスを崩しかねる行動を制していただろう。
ただでさえ死亡者の数は予想を大きく上回るハイペースであり、そのような物を投下すれば想定の範囲から大きく逸脱する、と。
しかし放送や追加機体の配置は彼に一任されており、彼の行動を咎める者はいない。
様々な思惑が交錯するバトルロワイアルという舞台。それは主催者ですら例外ではない……。
※D-3にプラネッタがあります
最終更新:2010年05月16日 01:59