『すずきさんの家の洗面所』

警視庁非公認事件事件記録 す-26
『すずきさんの家の洗面所』
関東圏、ネットにて「すずきさん」「バスター富士山」と呼ばれ人気を博す男が住むマンションの一室。
彼の部屋の洗面所は想像を絶する汚さである。
至るところに黒ずみが散見され、水道管の水漏れは無造作に放置、風呂場には血かと見紛うほどの錆がこびりついており常人であれば吐き気を催す汚さにまで到達している。


何故「狂気」と形容していいほどに彼の洗面所は汚れているのか…?その原因は…?


結論から言おう。
彼は洗面所にて全裸で女性を殺すことに快感を覚える異常性癖の持ち主、いわゆるサイコパスなのだ。

これならば洗面所の異常とも言える汚れや破損に説明がつく。
風呂場の血かと見紛うほどの錆、これは洗面所という場所柄で錆に見えてしまうのであって明らかに被害者となった女性の返り血である。
至るところにある黒ずみはその返り血が時間の経過で黒ずんでいったものだろう。
そして無関係とも思える水道管の水漏れ。これは彼が殺害に及んだ時に被害者と揉み合いになり、その折に水道管に強い衝撃が与えられ水漏れするようになったのだ。
何故水漏れをそのまま放置しているかというと、至るところの返り血を水漏れによる副次的な汚れだと言い逃れる為である。当局の目はごまかせない。

そして彼がサイコパスだと裏付ける証拠はネット上での彼の言動に見え隠れしている。

彼は自身が所属している配信サイトで「チェッカーストリッパー」と呼ばれるほど脱衣癖が激しい男として認知されているが、これは彼の自己顕示欲の表れなのだ。
女性の返り血を浴び、それが洗い流され「浄化」された自らの身体を他者へ示したいという歪んだ欲求が彼を脱衣という行動へ走らせているのかもしれない。

またtwitterにて彼の異常性癖を顕著に表しているツイートもいくつか確認された。

「セックスしたいというよりは女を抱きたいという表現のほうが正しい気がする(2012年10月2日 - 8:13)」
「人生の最終目標は100人の女を抱くことです(2012年10月2日 - 8:15)」

…お分かりいただけただろうか。そう、「抱く」というのは彼にとって「殺す」の隠喩なのだ。そして恐ろしいことに彼は100人の女を「抱く=殺す」と公に宣言している。被害が大きくなる前に当局は彼の凶行を阻止せねばならない。


また彼は配信上で自身が女性と交際し、失恋したというエピソードを語っているが………残念ながらこれはその女性が殺害されたとして見るべきだろう。

配信で彼の姿を確認すれば分かるが、女性であればその甘いマスクに魅了されることは間違いない。そんな容姿端麗な男性を女性から別れを告げると考えられるだろうか。
そして彼は交際相手から借りたwiiを返していない、と言っているがその返すべき人間がこの世に存在しないのだから当然と言えば当然だろう。もしかしたら彼は積み重ねた凶行の末に記憶が混濁しているのかもしれない。しかしそれは裁判に及んだ時、自身の精神疾患を演出し罪を軽くするための演技なのかもしれない。いずれにせよ当局の目はごまかせない。

また彼は最近ではダイエットと称して肉体改造をしているが、これは新しい獲物を見つけた兆候の可能性がある。
当局は新たな被害者が出る前に至急彼の身柄を拘束しなければならないが、マンション近辺は米軍の管轄下であるため我々も手を出しにくい。これは彼が米軍と関与しているという可能性も考慮しなければならないだろう。

しかし当局は決して追求の手を緩めることはない。
我々は常に犯罪に対して公正な組織であり「正義」を体現し続けるのだ。

最後に。
この調書は極秘であるが、もしこれがマスコミの手によって世間に広く知れ渡ったら――――女性の方は彼、「すずきさん」とは絶対に会わないように気を付けてほしい。
彼はその甘いマスクと配信者という立場を利用して数々の女性を餌食にしている。当局も彼の逮捕に全力を注ぐが、女性の方はまず「すずきさん」と出会わない、ということを念頭に置いてほしい。

以上。
最終更新:2012年10月04日 22:49