紫阿杜市
 Author:初代スレ>>20

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/01(月) 21:04:10 ID:0zN+3idZ

紫阿杜市。
観光名所も無ければ、歴史に絡む様な出来事も無い。
車で30分も飛ばせば海や山に突き当たる、平凡な都市。
特産品はたしか……なんだっけ?まあいいや。
そんな平凡な所で僕は生まれた。
高校二年の夏休みには、何か期待してはいたが、やはり平凡な所には何も起こらないのが常。
こうやって二学期を迎えてしまった。
朝だというのにまだ暑い。
久々に歩く通学路をぼんやりと踏みしめながら、僕は学校へとむかった。
2、3同じ制服を着た学生が行き先を一緒に歩く。
みんなだるそうだ。無理もない。
長い休みにまだひたっていたい気分だからな。
そんな事を考えながら足を動かしていると、学校へとついた。
「紫阿杜第二高等学校」
久々に見る我が校の文字を見て、「ああやはり休みは終わったんだな」と感じた。
ふと、頭上を見上げる。
憂鬱な気分の僕の心とは裏腹に、空は澄み渡っていた。
残暑の空気にセミの鳴き声がこだまする。
高校生活二年目、二学期。
平凡な街の平凡な僕に、何か面白い出来事は来るのだろうか。


※紫阿杜市・・・高杜市の前身となった市名。




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最終更新:2008年09月05日 13:35