ルルスス『ねぇ、キラーはルルのこと…好きだよ、ね?』
―少女はうつむいたまま、何かを噛み締めるように、目の前に居る青年に問う。
エクレメス『ルルススちゃんなら大丈夫よ…だって、そのチョコレートに精一杯こめたものはなぁに?』
―笑顔の天使は、その表情を崩さずに少女に問う。
リヒト『俺の前で別の女のこと考えんなよ』
―桃髪の青年は、顔に傷を持つ青年の目を視線で射抜く。
キラー『…』
―哀を背負った青年の口からは何の言葉も出てこなかった。それどころか、口を開くという動作すら出来なかった。
オロロージョ『…』
―残念ながら彼にまともな出番はない。もしかすると一番哀を背負っているのは彼なのかもしれない。
4人の想いが同調し反発して、和音と不協和音を交互に重ねながら向かう先は【the Beauty of Silence】か【the Dirty of Loudness】か。
嘆きの樹の下でオロロージョは一人、誰かが来るのをただ只管待ち続けている…
the Story of a St.Valentine's Day with "Xepher"
―バレンタインデー、それは愛の蠍火が世界を包む日。
最終更新:2009年11月28日 11:30