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【漢方薬名】
麻杏薏甘湯(まきょうよくかんとう)

【組成】
    薏苡仁  麻黄  杏仁  甘草
ツムラ 10.0g 4.0g 3.0g 2.0g
小太郎 10.0g 4.0g 3.0g 2.0g
クラシエ 10.0g 4.0g 3.0g 2.0g
JPS 10.0g 4.0g 3.0g 2.0g
大杉 10.0g 4.0g 3.0g 2.0g

【適応症状】
関節痛、神経痛、筋肉痛

【効能効果等】
本方は皮膚の表面は血虚して燥き、内側には水湿がある。即ち風湿の表証に用いる。(風湿痺)
冷えが原因で発熱し、筋肉痛、関節痛を訴えるものが目標であるが、どちらかといえば疼痛より腫脹が主なものに用いる。
脈は沈緊
舌は著変なし、時に薄い白苔

  • 六病位:太陽(膀胱)・太陰病(肺)病
 八綱分類:表寒実証

【用法・用量】
通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

【使用上の注意】
(1)重要な基本的注意
1.本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。

2.本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意し、異常が認められた場合には投与を中止すること。

3.他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。

  • 慎重投与
1.病後の衰弱期、著しく体力の衰えている患者[副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがある。]
2.著しく胃腸の虚弱な患者[食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、下痢等があらわれるおそれがある。]
3.食欲不振、悪心、嘔吐のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]
4.発汗傾向の著しい患者[発汗過多、全身脱力感等があらわれるおそれがある。]
5.狭心症、心筋梗塞等の循環器系の障害のある患者、又はその既往歴のある患者
6.重症高血圧症の患者
7.高度の腎障害のある患者 
8.排尿障害のある患者 
9.甲状腺機能亢進症の患者
[5~9:これらの疾患及び症状が悪化するおそれがある。]

(2)相互作用
  • 併用注意
〈薬剤名等〉
1.マオウ含有製剤
2.エフェドリン類含有製剤
3.モノアミン酸化酵素
(MAO)阻害剤
4.甲状腺製剤
チロキシン
リオチロニン
5.カテコールアミン製剤
※※アドレナリン
イソプレナリン
6.キサンチン系製剤
テオフィリン
ジプロフィリン

〈臨床症状・措置方法〉
不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮等があらわれやすくなるので、減量するなど慎重に投与すること。

〈機序・危険因子〉
交感神経刺激作用が増強されることが考えられる。

(3)副作用
  • 重大な副作用
1)偽アルドステロン症:低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。

2)ミオパシー:低カリウム血症の結果としてミオパシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。

  • その他の副作用
自律神経系―不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮等

消化器―食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、下痢等

泌尿器―排尿障害等

(4)高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

(5)妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

(6)小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験が少ない]

【その他】
色―淡灰褐色
におい―特異なにおい
味―甘くてえぐい

【類方鑑別】
麻黄湯:比較的体力のある人で、頭痛、発熱、悪寒などがあり、発汗傾向がなく、急性の関節痛や筋肉痛を伴う場合に用いる。太陽の傷寒。

越婢加朮湯:比較的体力のある人で、関節症状、発汗傾向、尿量減少、口渇、浮腫などが本方より一層顕著である場合に用いる。実証の風水証。

薏苡仁湯:体力中等度の人で、関節症状が本方より一層顕著で、慢性化している場合に用いる。湿痺。
最終更新:2011年05月10日 16:47