【IP-VPN】
通信事業者の保有する広域IP通信網を経由して構築される仮想私設通信網(
VPN)のこと。
IP(internet protocol)-VPNを経由することによって、遠隔地のネットワーク同士をLANで接続しているのと同じように運用することができる。
本来、バックボーンがIPベースで運用されているネットワークであれば、インターネットとの接続の有無に関わらずIP-VPNと呼ばれるが、通常は、通信事業者が独自に構築した閉域IP網を介して構築されたものをIP-VPNと呼ぶ。ちなみに、インターネット上で実現されるVPNをインターネットVPNと呼ぶ。
インターネットを介さないIP-VPNは、伝送プロトコルをIPに制限してありセキュリティや通信品質を向上させることができる。
IP-VPNサービスとしては、IP網上にネットワーク同士を直結する仮想専用線を構築するものと、仮想ルータを提供してルーティングまでを引き受けるものがあり、後者のサービスが特に注目されている。
ルーティングサービスを提供するIP-VPNサービスでは、プライベートIP網内の通信経路探索にMPLSを採用しており、どのVPNの通信であるかを確実に判別することができるため、VPN同士での
プライベートアドレスの衝突や、他VPNへの誤送信などの危険がなくなるよう設計されている。
最終更新:2011年08月26日 15:12