まったく…そっちから誘ったのに茶麻遅い…。
今日はゆっくり眠りたかったのに…。
~~話は12時間ほど前にさかのぼる…~~
「哉依!!おきてる!?」
突然の茶麻の大声に、ベットから転げ落ちた俺は、あわててインカムを装着した。
インカムは、堕天使軍全員に支給されてる物で、考えるだけで声を送れるし、距離とかも長距離でも問題なく使えるし、便利だ。(もっともミスも多いが)
さらに、地球の機械化軍がたいていの戦闘が行なっている。
堕天使軍が動くのは大規模の戦闘ぐらいだが、訓練は欠かさない。
(しかも日本が一番平和だとか。)
「…朝から大声出さないでくれよ…」
無理やり起きたのと、大声で頭がずきずきする。
『だってどうせ寝てるんでしょ。いいじゃない。モーニングコールよ。』
図星だ。休日だからこのまま昼まで寝るつもりなのに・・・。
電話の向こうでは、扉を開ける音やら服を投げる音が飛び交っている。
何をやってるんだ?
適当に着替えを済ませて、朝食を作り始める。
インカムなので、両手が開いて便利だ。
「…で?何の用なんだよ?」
トーストを焼きながら聞くと、お気楽な声が返ってきた。
『だって今日風鈴際でしょ。一緒に来てよ。』
…おいおい。そんな用事で俺を起こしたのか…?
トーストを皿におき、フライパンで目玉焼きを焼く。
「いやだよ。恥ずかしいし。それに杉本とか戸田とかいるじゃんかよ。そっち誘えよ。」
『無理だから誘ったのよ。みっちゃんは部活の都合でいけないとか言うし、実来ちゃんは彼氏とデートだし。他の子とかも大体そんな理由だったよ。それにボディーガード代わりよ。』
その言葉を聞いて、危うく皿に乗っけた目玉焼きを落しかけた。
あぶねぇあぶねぇ。
机に朝食を並べると、トーストに噛り付いた。
「はむっ…フォフィーファーフォふぁふぁ、ふぁいふぉふぁんふゃふぁふぃふぉ」
『ちょっと!トースト食べながら喋らないでよ!聞きにくいのよ!』
「…(ごくっ)ボディーガードなら、海人さんか橋本に頼めよ・・・。」
電話の向こうでは、「ああもうこれじゃないし・・・」「ああっ!!これサイズ小さい!!」なんて声が聞こえる。
ほんと何してるんだろう?
『それがね…。みんなでないのよ。どっかの任務に出かけたのかしら?』
目玉焼きに、ソースをかけてかぶりつく。
「…(モフモフ・・・ごくっ)それはないと思う。少なくともそれなら、俺達の護衛の人がいるはずだし。」
『う~ん…やっぱそうよね。』
長い沈黙があったので、そのうちにそそくさと朝食を済ませた。
仕方ない。暇だし行くか。
「分かった。ついていけばいいんだろ…」
『やった♪ じゃあ夜8時に神社でね~』
「…あ」
ブツッ…
…切れやがった。
~~そして話は戻る…~~
それにしても、もう10分は経ってるぞ?
何やってるんだろう?
インカムで連絡しようと思ったそのとき、茶麻の顔が見えた。
…ああ、なるほど。
茶麻は、なんと浴衣を着てやってきた。
白と青の浴衣は、実に茶麻らしい
「なんだよその格好。」
「え!?あ、いや…」
茶麻はもじもじしながら答えてる。恥ずかしいなら着るなって。
「うん。タンスをあさってたら偶然あったから着てみたの。…似合う?」
…ここは、似合うといったほうがいいのか…?
「あ~…似合うと思う。」
というと、「えぅ」とか「あぅ」とか言って顔を真っ赤にしている。
色々と不思議だよ。
「…とりあえず、行くか。」
「あ、うん。」
…と、その時、雨が降り出した。
これは案外勢いが強いぞ。
「やばいな…」
「哉依。屋台で雨宿りしようよ。」
「あ、ああ。」
ちょうど待ち合わせをしてたところの近くに、焼きそばの屋台があったので入る。
ついでに焼きそばでも食べようかな?
「茶麻も食べるか?焼きそば。」
「あ、私も食べる。私お腹ぺこぺこ。あ、哉依おごってね」
「なんでおごるのさ。」
「いいのいいの!!おじさん!!焼きそば二つ!!大盛りね!」
ちゃっかり大盛りを頼む茶麻。
「はいは…なんで茶麻と哉依がいるんだ?」
ん?今聞き覚えのある声が。
振り向くと、そこに海人さんがいた。
「な、何でいるんですか!!」
「いやぁ、小遣いでも稼ごうかと思ってね。」
「…給料とかないんですか?」
「…そういうのは食費やら何やらで使い切るのさ…。」
海人さんの声が少しか細くなった。
何やらが気になったが、気にしないでおこう。
「ほら、焼きそばできたよ。」
海人さんが焼きそばを差し出す。
「あ、意外とおいし~ぃ」
受け取った茶麻が、一口食べて嬉しそうにしている。
俺も一口食べる…。なんだ。海人さん意外と上手いじゃん。
「海人さん。代金はただですよね…?」
「いや。さすがに払ってくれ。」
即答で答える海人さん。
「いや、後輩にもやさしくしま」
「それは関係ない。」
光に速い速度で答える海人さん。
…本当に金に困ってるんだな…。
仕方なく二人分の値段(大盛で450円なのか。なんか微妙)を払った。
そういえば思ったのだが…
「あれ?海人さんがいるって事は…」
「ああ、みんなここいらで店やってるよ。」
「?あれ?材料とかどうなってるの?」
茶麻がつぶやく。確かにそうだ。
「…しらん。みんな勝手に材料集めてるし。どうなんだろうな。」
「「…」」
「まぁいいや。楽しんできなよ。」
「はい。そうします。」
そうだよな。細かいところは気にしないで、楽しむか。
たまにはこんな日があってもいいよな。
オワリ
最終更新:2010年01月29日 16:03