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聡、リンゴ剥いてやるよ

律「聡、お見舞いに来たぞー」
聡「ああ、ねーちゃん」
律「今日はジャンプの発売日だから買ってきたぜ」
聡「おーサンキュー。続きが気になってたんだ」
律「読み終わったら、次私にも貸してくれよな。私も続きが気になってるんだ」
聡「うん」

医師「聡くん、具合はどうかな?」
律「あ、先生。こんにちは」
医師「おお、聡君のお姉さん。毎日感心だね」
律「まあ、大事な弟ですから」
聡「ねーちゃん、恥ずかしいこと言うなよ・・・先生、今日はだいぶ調子がいいです」
医師「それは良かった。病は気からだからね。いつも元気を忘れずにね」
律「というか、元気だけが取り柄な奴ですけどねー」
聡「ひでーな、ねーちゃん」
律「ははは」

律(聡・・・こんなに元気なのに、何でなんだ?何で聡の余命があと3ヶ月なんだよ・・・!)

律「聡、リンゴ剥いてやるよ」
聡「子供っぽくて恥ずかしいから、うさぎの形にしないでよ」
律「何をー私の特技なんだからな」

律(神様、どうか聡を私から奪わないで下さい・・・!)

聡「・・・あのさ、ねーちゃん・・・」

律「んー?なんだー?」
聡「毎日お見舞いに来てくれてありがとう」
律「だから、弟なんだから当たり前だって言ってるだろー」
聡「入院してから、今までよりねーちゃんのことずっと大事に感じるようになった」
律「聡・・・」
聡「本当は分かってるんだ。俺、きっともうダメだって・・・」
律「何言ってんだよ聡!すぐに退院できるかr、弱気になるなよ!な!?」
聡「ううん、さっきは元気だっていったけど、本当はすげー苦しいんだ」
律「え・・・」
聡「みんなに心配かけたくないから我慢してたんだ。でもだんだん怖くなってきて・・・
    ねーちゃん、俺どうなるのかな!?」

胸にしがみつく聡の頭を、律は優しくなでた

律「大丈夫、聡。私がずっと傍にいるから・・・」
聡「俺、ねーちゃんと離れたくない・・・」
律「離れたりなんかしないよ」
聡「ねーちゃんの弟に生まれて良かった」
律「私もお前のねーちゃんで良かったよ」

律(この時間がずっと続けばいいのに・・・いつかは・・・)

律の頬を涙が流れ落ちた

聡「ねーちゃん、泣いてるの?」




ー律の部屋ー

澪「・・・という小説を考えてるんだけどどうかな?」
律「どうかなって、この先どうなんの?」
澪「聡は一気に具合が悪くなってピンチになるんだけど、律の愛のパワーで
  奇跡が起こって元気になるんだ。最後は二人が結ばれてハッピーエンド」
律「いや・・・そのへんの意味がよくわからないんだけど・・・」
澪「結構いい話だと思うんだけどなー」
律「そうかな・・・?」

聡「ジュース持ってきたよー」
律「お、サンキュー」
澪「ありがとう、聡」
聡「あ、ねーちゃん俺のジャンプ勝手に取っただろ。まだ見てないから返してよ」
律「えーまだ読み終わってないからもうちょっと待ってくれよ」
聡「もう、俺が買ってきたのに」
律「なんかお返しするからさー」
聡「じゃあ今度映画に付き合ってよ」
律「おう、いいぞ。何にする?」
聡「見たいのがあって・・・」

楽しそうに会話する二人を眺める澪
澪(この二人ならどんな話でもハッピーエンドだな)
最終更新:2009年10月03日 15:29
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