~水の国レモンド・復興中~
ラメイル「二人の英雄が為した偉業はすばらしかった」
ラメイル「ですが皆さんは,英雄になどならなくていいのです」
ラメイル「水の国を愛する皆さん一人ひとりが英雄にも負けず劣らない存在なのですから」
かつての英雄はたった二人で国を再建した。
時は流れ,英雄の消えた時代。
しかしこの国が再び美しいその姿を魅せるのはそう遠くは無いだろう。
彼らの愛する国のため,汗を流す民の目には・・・
輝かしい未来だけが映し出されていた。
~火の国・復興中~
ボルケーノ「他の街より被害は少ないけど,これからは外から来る決闘者をもてなすための準備が必要だ」
ボルケーノ「さ,いそがしくなるぞ~」
一人いさましく心を燃やす少年を陰からみつめるは,この国の王スープレックス=アルバンダムであった。
アルバンダム「ウェスタンの息子よ・・・強くなったものだ」
アルバンダム「・・・だれかおらぬか!」
一〇八部隊・玉の将「は,ここに」
アルバンダム「あいつを呼び戻せ。火の国を救った英雄ヴァルト=ウェスタンを!!」
~世界のどこか片隅で~
メサイア「僕の役目はゼータの声を届け
エーリアンと地球を救うこと」
メサイア「目的は果たされた。僕の命もこれで果てる」
アポロニウス「確かに。確かにお前はここで死ぬようだ」
アポロニウス「だが悲しむことは無い。わがSPEC【信託】により,お前の命・生き様・輝きを一曲に昇華させ,永遠にお前は俺たちの心に行き続けるのだから」
メサイア「うぅアポロン・・・」
アポロニウス「・・・それにしてもキモイな」
石化したメサイアの前で,涙を浮かべながら,アポロニウスは「メサイアの煌き」を奏で始める。
儚げな命にはいつか終わりが訪れる。
それでも命の輝きは,語り継がれる限り消えることは無い。
~ミストラスシティ・復興中~
イワオ「おれもてつだうよぉぉぉぉ」
ライトニング「(にこり)よろしく頼みますよ」
イワオ「おうぅぅぅぅ」
元気にはしゃぎながら自分の身体ほどの木材を抱えるイワオはそれまでと何も変わらないように見えた。
・・・ライト兄弟は,一度きりのSPEC【天命】をイワオに使ったのだ。
SPEC【天帝】を持っていた先生,かもめにではなく。
彼らの選択に,誰も何もいえないだろう。
純然たる悪意-InV-が発現したかもめと死闘を繰り広げたライト兄弟にしか決められない。
彼らの意思は,きっと宇宙の軌跡となるだろう。
???「あの・・・はてくらべどうじょうはここですか?」
聞き覚えのあるような声に振り返るライト兄弟。
彼らの前にいたのは・・・
???(にっこり)
これからもこの街には,大きな笑顔が花開き続ける。
そう,これもまた宇宙の奇跡なのである。
~世界のどこか片隅で~
QB「いいのかい?貴重なSPECをあんなやつのために使っちゃってさ」
名のなき戦士「彼らなら乗り越えていけるだろう」
QB「まったく【三天】のSPECホルダーが聞いてあきれるよ。きみのSPEC【天生】は君だけが使うべきだよ」
名のなき戦士は【天生】のSPECを持つ。
大宇宙が誕生した気の遠くなる時間の奥底で発現した『三天のSPEC』のひとつ。
【天生】は器を離れた”命”を他の器に転生させる。自分自身の魂すらも。
名のなき戦士「お前にとやかく言われるいわれは無い」
名のなき戦士「俺は・・・人間の心の強さってやつが好きなだけだ」
QB「ふーん。やっぱり僕には人間の感情ってやつは理解できないよ」
最終更新:2013年01月25日 20:33