我はコード・ヴァーダンド!ネイトの剣(つるぎ)なり!!

~ミストラルシティ治安維持局~
局員C「本部より入電!各地の決闘者の協力により新型デュエリアンと思われる化物の撃退に成功したそうです」
ネルティア「天 十也とライト兄弟の方からも報告がありました」
ネオ「あとはハートランドシティのチームPLUNGERか……。頼むぞ」


~ハートランドシティ~
ハートランドシティでは突如現れた仮面の男とチームPLUNGERのナルとのデュエルが行なわれていた。

ナル「俺は交響魔人マエストロークでダイレクトアタック!」
にろく「この攻撃が通ればナルの勝ちだ!」
???「私はトラップカード紋章変換(チェンジメダリオン)を発動。手札の紋章獣アバコーン・ウェイを特殊召喚しバトルフェイズを終了する」
ディック「おしい!」
ナル「俺はターンエンドだ」
???「私のターンだ。さぁいくぞ!私はトラップカード極限への衝動を発動。手札を2枚墓地に送り自分フィールド上にソウルトークン2体を特殊召喚する」
ナル「何をする気だ?」
???「いくぞ!3体の生贄をもって、我天命を全うす。天地開闢の言の葉を紡ぎ出さん」
凌牙「この召喚口上は!?」
にろく「これって!」
???「降臨せよ、オベリスクの巨神兵!」

オベリスクの巨神兵ATK4000

ナル「か、神のカードだって!?」
ディック「どっかでみたことがあると思ったら!そうか!この人はチームメサイアのアポロニウスなんじゃ……」
凌牙「確かに神のカードにあの喋り方…。だがなんであいつがこんなことをしていやがる」
にろく「彼は俺たちと一緒に世界の危機に立ち向かってきた。その彼が何故?」
???「否!我はアポロニウスにあらず!我はコード・ヴァーダンド!ネイトの剣なり!」
ナル「コード・ヴァーダンド……」
ヴァーダンド「私のターンはまだ終わってはいないぞ。オベリスクの巨神兵で交響魔人マエストロークに攻撃!ゴッドハンドクラッシャー!」
ナル「うわぁぁ!」

オベリスクの巨神兵ATK4000VS交響魔人マエストロークATK1800
ナルLP2100→0

凌牙「ナル!」
にろく「大丈夫か!」

ナルの元に駆け寄る仲間たち

ナル「ぐっ…な、なんとか……」
ヴァーダンド「弱い!弱すぎるぞ!ソナタらの力はこの程度か!」
ディック「なら今度は俺が相手だ!」

~数ターン後~
ヴァーダンド「いけ神獣王バルバロスよ!ダイレクトアタック!」
ディック「くそぉぉ!」

ディックLP2800→0

にろく「ディック!」
凌牙「強い……。これがチームメサイアのリーダーの力というわけか……。俺たちに勝てるのか」
にろく「凌牙。ここは俺にまかせてお前は2人を病院へ」
凌牙「なっ!にろくお前……」
にろく「大丈夫だ。必ず俺は勝つ。信じてくれ。俺もPLUNGERの仲間だろ?」
凌牙「……あぁ。わかった。絶対に勝てよ」

凌牙はナルとディックをバイクに乗せ病院へと向かった。

ヴァーダンド「ふん。自らが残り犠牲となるか」
にろく「いいや。俺は勝ってみせるさ!」
ヴァーダンド「にろく……。コードナンバー26(にじゅうろく)番を与えられているだけのことはあるようだな」
にろく「!?」

驚くにろく。だがその表情には漫然とした驚きではなく、[やはり]という確信の表情が混ざっていた。にろくはその答えを少し予測していたようであった。

にろく「お前も俺と同じ治安維持局秘密諜報部に雇われの身なのか?」
ヴァーダンド「笑止!私はお前とは違う。お前たちのような使い捨てとはわけが違う!」
にろく「使い捨てだと!どういう意味だ?」
ヴァーダンド「ふん。わざわざ仲間を外したのはこの話をするためか。いいだろう、教えてやろう。コードナンバーを与えられた者たち。それは秘密諜報部の情報端末としての役割を与えられた者だ。そしてお前たちは情報を本部へ報告するが本部からは情報がおろされないだろう?」
にろく「たしかにな」
ヴァーダンド「そういうことだ。お前たちは不必要とされれば切り捨てられる歯車でしかない」
にろく「……」
ヴァーダンド「そしてお前がコードナンバーを与えらたときにつけられたそのチョーカーには起爆装置が仕組まれている。もし秘密諜報部の内部情報をもらすようなことがあればその時は……」
にろく「そういうことか……」
ヴァーダンド「それを外そうとしても同じ道理だ」
にろく「だったら俺が取る道はひとつだ!お前たちを倒し俺を縛り付けるこの呪縛から解き放たれるまでだ!」
ヴァーダンド「ソナタにそれができるかな?」
にろく&ヴァーダンド「デュエル!」
ヴァーダンド「先攻は私がもらう!私は…」ピピピ!
にろく「なんだ?」

コード・ヴァーダンドの仮面に取り付けられた通信機器に通信が入る。

???「コード・ヴァーダンド。時間だ。撤収しろ」
にろく「(この声……女か?)」
ヴァーダンド「ふん。いいところだったのだがな」

デュエルディスクを収めるコード・ヴァーダンド

にろく「逃げるのか?」
ヴァーダンド「この勝負あずけるぞ!コードナンバー26!」
にろく「まて」
ヴァーダンド「SPECコード【時帝】!」
にろく「なに!?」

コード・ヴァーダンドが一瞬にしてその場から姿を消す

にろく「くそっ!にげられたのか。まぁいい。今は2人の容態の方が大事だ。病院に急ごう」

~2日後・ミストラルシティ治安維持局・会議室~
会議室にはネオの召集により集められた者たちが席についていた。チームPLUNGER、ライト兄弟と燕、それに十也と結利だ。

ネルティア「みなさんはじめまして。私はこのたびミストラルシティ治安維持局の副長官となりましたネルティア・ノーティンといいます。今回の会議を仕切らせていただきますのでよろしくお願いします」

ネオ「僕からも説明させてもらおう。今回の新型デュエリアンと思われる化物と対峙したみんなから情報を集めその対策を立てるためにみんなに集まってもらったわけなんだが……。まぁ今回はわからないことが多いからね。まず順をおって整理しよう。頼んだよネルティア君」

ネルティア「はい。まずこの新型デュエリアンと思われる化物についてですが今までに現れたデュエリアンとは特徴が異なります」

十也「そうだ。デュエリアンはデュエルで敗北すれば人に戻ったが今回の奴らは消滅した」

ライトニング「それにデュエリアンには見られなかった捕食活動も見られました」

ライトレイ「このデュエリアンは以前のデュエリアンよりも凶暴性が増しているな」

ナル「その件についてなんですが…」

ネルティア「ナルさんなんですか?」

ナル「今回あらわれた化物はデュエリアンではないと思います」

ネオ「どうしてかな?」

にろく「俺たちが以前のデュエリアンとの邂逅時に感じた気配といいますか、何かそういうものが違うんです」

ツバメ「気配ねぇ……。そんな不確定なものがあてになるのかしら?」

凌牙「ふん。お前みたいな素人にはわからないものを感じることができる奴らもいるってことだ」

ツバメ「それは私にケンカを売ってるのかしら?」

凌牙「今寄咲家のお嬢様がはしたないぜ。俺みたいな庶民にケンカを売るなんてな」

ツバメ「なんですって!」

ディック「まぁまぁここは俺の顔を立てて……」

凌牙「お前で顔が立つか!」

ネオ「ふ~。ではナル君たちの話では今回現れた化物はデュエリアンではないということだね」

ナル「はい。あくまで仮定の話ですが……」

ネルティア「でしたら新型デュエリアンはこれからは決闘獣(デュエルビースト)と仮称することにします」

結利「決闘獣……」

ネオ「シンプルでいいんじゃないの?」

ネルティア「では話を続けさせてもらいます。次にハートランドシティに現れた仮面の人物いついてですが。これはチームPLUNGERのみなさんお願いします」

凌牙「俺たちはハートランドシティで決闘獣を撃退したんだが……その直後仮面を被った男が現れたんだ」

ナル「奴はコード・ヴァーダンドと名乗っていた」

ディック「あとネイトの剣ともいっていたよね」

十也「ネイト?人の名前か?」

ライトニング「ネイトの剣ということから推測すると彼を剣として使役する人物のことを指しているのではないでしょうか」

ツバメ「そうね。そう考えるのが妥当でしょうね」

結利「ネイトかぁ。聞いたことないなぁ」

ネルティア「だれかネイトというなの人物に心当たりがある人物はいませんか?」

ネオ「誰もナシか」

ネルティア「では話を続けてください」

凌牙「ここからが重要なんだが奴。コード・ヴァーダンドは神のカードを所持していた。そしてその口調がある人物に酷似していた」

ライトレイ「ある人物?それは一体?」

にろく「アポロニウスだ。チームメサイアのリーダーのな」

十也「なっ!あいつが決闘獣を率いているのか?」

ディック「それはわからないけ何らかの関係性はあると思うよ」

ネルティア「アポロニウス……。チームメサイアといえばミストラルシティ3ON3の優勝チームですよね。そのチームのリーダーである彼が何故……」

ネオ「チームメサイアのメンバーの動向について探る必要がありそうだね。本部の方に掛け合っておくよ」

凌牙「コード・ヴァーダンドはアポロニウスであるのは間違いないと思う。その実力も折り紙つきだ」

ナル「僕とディックは歯が立ちませんでした」

凌牙「そういえばにろく。お前が戦ってる途中で奴は撤退したんだよな?」

にろく「あぁ」

凌牙「なにか奴はいってなかったのか?」

ネルティア「何か手がかりになるようなことが少しでもあればいいんですが」

にろく「何もいっていなかったぞ(俺が秘密諜報部のことを話せば俺の命は……)」

ネオ「……そうか。ではこれにて会議は終了するよ。君たちにはミストラルシティ決闘獣対策室のメンバーとしてしばらく活動してもらうことになると思うのでよろしくお願いするよ!」

ネルティア「私が室長を勤めさせていただきますのでよろしくお願いします」

こうして会議は終了となった。新たなる脅威、決闘獣。仮面をつけたアポロニウス。謎をはらみつつつ新たな物語が始まるのであった。

to be continued
最終更新:2012年12月24日 21:15