~ミストラルシティ中央病院・屋上~
十也「……」
十也は遠くを見つめながら一人思いにふけていた
ガチャ
屋上の扉が開く
ウルズ「こんなところにいたのか十也」
十也「ウルズ。なんでおまえがここに?」
十也「…そうか。だったらもうおれにはかまわないでくれ。おれには関係のないことだ」
ウルズ「そうかい。だったら!」
ウルズがデュエルディスクを構える。ウルズのデュエルディスクから赤いリードが伸び十也の腕に巻きつく
十也「なんのつもりだ!?」
ウルズ「お前には関係なくてもおれには関係があるんだよ。俺は奴らに借りが出来たんでな。それを返さなきゃならない。そのためにお前の
シグナー・オイドの力をもらうぜ!」
十也「本気か…ウルズ!」
ウルズ「本気かどうかはお前が一番よくわかってるはずだぜ十也!」
十也「シグナー・オイドの力をもつ者同士が決闘を行なえば敗者は力を吸収され死に至る…わかっていて俺と戦う気なんだな」
ウルズ「当たり前だろ。それにお前が決闘をする気がないなら好都合だ。お前の力を俺に渡せ」
十也「くっ!それはできない!」
ウルズ「なんだ?自分の命が惜しいのか?」
十也「……」
ウルズ「なんだかんだ言ってもようするに死ぬのが怖いってだけだろ!だったら俺に勝つしかないよな!」
十也「くそっ!ウルズ…お前を信じた俺がバカだったのか…お前がその気なら!」
デュエルディスクを構える十也
ウルズ「さぁこいよ!」
十也&ウルズ「デェエル!」
十也「先攻はもらう!ドロー!俺は切り込み隊長を召喚。その効果でXXセイバーフラムナイトを特殊召喚。フラムナイトを切り込み隊長にチューニング。集約せし大地の力、疾風となりて駆け抜けろ!シンクロ召喚!大地の騎士ガイアナイト! 」
ウルズ「ふん。一ターン目からエースモンスターを召喚とはな!」
十也「俺はカードを2枚セットしターンエンド!」
ウルズ「俺のターン!俺はバイス・ドラゴンを特殊召喚。さらにチューナーモンスターダーク・リゾネーターを召喚」
十也「ウルズの狙いもシンクロ召喚か!」
ウルズ「俺は永続魔法共鳴波を発動!リゾネーターと名のつくモンスターがシンクロ素材として墓地に送られるたび相手フィールドのカードを1枚破壊する。俺はバイス・ドラゴンにダーク・リゾネーターをチューニング。シンクロ召喚、レッド・デーモンズ・ドラゴン!この瞬間、共鳴波の効果発動!お前の伏せカードを1枚破壊する!」
十也「くっ!くず鉄のかかしが!」
ウルズ「まだまだいくぜ!俺のフィールドにレベル8以上のシンクロモンスターがいるときクリエイト・リゾネーターは手札から特殊召喚することが出来る。そして俺はライフを2000ポイント支払うことでガーベージ・ロードを特殊召喚」
ウルズLP4000→2000
十也「2回目のシンクロ召喚を行なう気か!」
ウルズ「クリエイト・リゾネーターをガーベージ・ロードにチューニング。シンクロ召喚閃珖竜スターダスト!再び共鳴波の効果だぜ。もう1枚の伏せカードも破壊させてもらう」
十也「くっ!」
ウルズ「ガードブロックか。ずいぶんと守りを固めたつもりだったらしいが残念だったな。守ってるだけじゃ勝負には勝てないんだよ!」
十也「お前も奴と同じ様なことをいうのか…」
ウルズ「へっ!いくぜ!俺はレッド・デーモンズ・ドラゴンでガイアナイトを攻撃!」
レッド・デーモンズ・ドラゴンATK3000 VS 大地の騎士ガイア・ナイトATK2600
十也LP4000→3600
十也「ガイアナイト!」
ウルズ「まだスターダストの攻撃が残ってるぜ!ダイレクトアタック!」
十也LP3600→1100
十也「うわぁぁあ!!」
ウルズ「どうした?お前の力はこの程度かよ。こんな力じゃあアサルト・シャドーの奴らから逃げ出したくなるのもよくわかるぜ」
十也「なんだと?」
ウルズ「とっと俺にお前の力を渡しな!」
十也「いやだ!俺はお前に負けたくない!俺は…勝ちたいんだ!」
ウルズ「やっと本音がでたな。だったら足掻いてみせな!」
十也「おれのターン!(奴に勝つには攻めなければならない!)俺はドドドウォリアーをリリースなしで召喚。そして魔法カード死者蘇生を発動!蘇れガイアナイト!」
ウルズ「レベル6のモンスターが2体…くるか!」
十也「俺は2体のモンスターでオーバレイ!エクシーズ召喚、無数の剣(つるぎ)を持つ剣士ソード・ブレイカー!ソード・ブレイカーの効果発動!ORUを一つ取り除きドラゴン族を宣言。宣言した種族のモンスターと戦闘を行なう場合ダメージ計算を行なわず破壊する。ソード・ブレイカーでレッド・デーモンズ・ドラゴンを攻撃だ!ブレイクブレイド!」
ウルズ「スターダストの効果発動!このターンレッド・デーモンズは一度だけ破壊を防ぐ。これで効果による破壊を防ぎ、返り討ちだ!」
十也「そうはさせない!速攻魔法イージーチューニング。墓地のフラムナイトを除外しその攻撃力分ソード・ブレイカーの攻撃力をアップする!」
ソード・ブレイカーATK2700→4000
ウルズ「なんだと!?」
十也「いっけー!!」
ソード・ブレイカーATK4000 VS レッド・デーモンズ・ドラゴンATK3000
ウルズLP2000→1000
ウルズ「ぐぁぁ!!」
十也「どうだ!」
ウルズ「まさかこちらの予想を上回ってくるとはな。さすがだぜ十也」
十也「俺は思い出したんだ。俺はこの世界を守らなければならないという責務を感じていた。だがそれは違う。最初の頃の俺はそうは思っていなかったんだ。俺はこの世界を守りたい。それが俺の意思だ!」
ウルズ「揺るぎない意志…アンブレイカブルハート。ようやく自分の思いに気づいたか十也」
十也「あぁ!だから俺はお前に負けない!ウルズ!」
ウルズ「そこまで気づけば上出来だ!だけどこの勝負は俺がもらうぜ!」
十也「なに?(俺のソード・ブレイカーはウルズのモンスターより攻撃力は上。それにドラゴン族モンスターなら効果により破壊できる。どうするつもりだ?)」
ウルズ「俺は死者蘇生を発動!」
十也「あいつも死者蘇生を!」
ウルズ「蘇れレッド・デーモンズ・ドラゴン!」
十也「これであいつの場にはレベル8のモンスターが2体…もしや!ウルズの狙いはエクシーズ召喚か!」
ウルズ「ご名答だ!俺は2体のレベル8モンスターでオーバーレイ!」
十也「ランク8のエクシーズ…何が出る!」
ウルズ「銀河の粒子!遥かなる時を遡りその姿を顕現せよ!№107 銀河眼の時空竜!」
十也「オーバーハンドレッドナンバーズ!?お前ネオが使っていたのを手に入れたのか!」
ウルズ「これが俺の新たな切り札だぜ!いくぜ!バトルフェイズの開始時、ORUを1つ取り除き効果発動!タキオン・トランスミグレイション!このモンスター以外のモンスターの効果は無効となり、その攻撃力・守備力はもともとの数値となる」
十也「そんな!ソード・ブレイカーが!」
ウルズ「さぁいくぜ!殲滅のタキオン・スパイラル!」
十也「まずい!ソード・ブレイカーの効果は無効になっているが発動は無効になっていない!」
ウルズ「お前のソード・ブレイカーの効果は強制効果!発動は免れない!よって銀河眼の時空竜の攻撃力は1000ポイントアップする!」
№107 銀河眼の時空竜 ATK4000 VS ソード・ブレイカー ATK2700
十也LP1100→0
十也「うわぁぁぁぁ!!」
ウルズ「どうだい?これが俺の新たな切り札の力だぜ」
十也「つ、強い!さすがだなウルズ!あれ?というかなんで俺は消滅していないんだ?」
ウルズ「それはおれにはもうシグナー・オイドの力がないからさ。以前のお前との戦いですでに力を消失した俺はお前の力を取ることなどできないのさ」
十也「じゃあさっきのは…」
ウルズ「悪かったな十也。おまえを立ち直らせるために一芝居打たせてもらった」
十也「そういうことだったのか。だけどお前のおかげで俺は俺のすべきことを思い出した。ありがとう」
ウルズ「礼はいいさ。それでおまえはこれからどうする気だ?」
十也「今のデッキではアサルト・シャドーに勝つのは難しいと思う。だから俺はデッキの構成を1から練り直してみようと思うんだ」
ウルズ「それはいいかもな。だったら俺もつきあうぜ!」
十也「よし!頼むぜウルズ!」
ウルズの協力により自らの進むべき道を決めた十也。アサルト・シャドーとの決戦に向け十也はウルズと共に新たなデッキの構築を始めるのであった
to be continued
最終更新:2013年03月01日 23:38