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「はあ、はあ……」

6/氏は自宅から走り出ると、すぐ近所にあるコンビニに逃げ込んでいた。
いきなり初音ミクの格好をした不法侵入者が部屋に入ってきて、「あなたが私のマスターか」などと言ったのだ。
いくら結構かわいいとはいえ、関わるとロクな目にあわないことは目に見えている。
(警察に通報を……いや、殺し合いなんかやってる時に不法侵入者なんか相手にしてもらえねえか……)
家に戻ろうかどうか思案していた6/の肩を、何者かが叩いた。
振り向くと、そこにいたのは――

「問おう。あなたが私のマスターか」

「うわああああああああああ!!」
「ああっ!! なぜ逃げるのですか!!」
コンビニ店員の微妙な視線に見送られながら、二人は追い追われながら再び走り出した。


幸い、この世界の6/はオタクながら割と武闘派でもあったのでミクを引き離すのには苦労はしなかった。
彼女の姿が見えなくなったところでほっと一息を吐く。
「ふう……なんだあのコスプレ電波女は?」
まさか彼女が本物のミクとは思いもしない6/氏だったが、いつの間にか家から大分離れたところまで来ていたことに気付いて危機感を覚える。
「クソッ、バトロワとか新型インフルとか色々物騒だから、極力家から出ないでおこうと思ったのに……どこか安全な場所は……」
その時、彼の足元にあったマンホールの蓋が開いて中から人が出てきた。

「問おう。貴方が私のマスターか」

「また出たああああ!!」
「で、出たとは失礼ですね!! 人を変質者みたいに!!」
「マンホールから出てくる奴が変質者じゃなくて何なんだよ!! おまけにコスプレしてるし!!」
「こ、これは電子の妖精の正装ですう!!」
「ちっ、これ以上こんな奴に関わってたまるか!!」
そう言って三度駆け出す6/氏。
「ちょっと、せめて話くらい聞いてくださいよー!!」
それを追うミク。そしてそれを珍獣でも見るような目で見ている通行人たちであった。


「ふう、ここなら入ってこれまい」
公衆便所の男子の個室に逃げ込んだ6/氏。しかしその便器の中から水音と共に
「問おう、貴方が私の――」
「汚いわ!! どっから出てきてるんだ!!」
便器の中に押し戻されるミクだった。

それからというもの、ファミレス逃げ込めばウェイトレスに化けたミクが出てくるし、
電車に乗れば電車と同じ速度で併走しながらミクが追いかけてくる。
そして夜がそろそろ明けると言う頃、ついに6/氏はミクにがっちりと捕まえられてしまった。
「問います!! 問いまくります!! あなたが私のマスターですね!!」
6/氏に馬乗りになって顔を近づけるミク。

「だから知らないって言ってるだろ!!」
「お願いです!! あなたにマスターになってもらわないと私困るんですう!!」
「なんでそんな頑ななんだよ!!」
「うう……どうしましょう。このままでは兄さんや姉さんとの約束が果たせません……」
ついには涙をぼろぼろと零すミク。
(うっ……)
さすがに困る6/氏。たとえ自分をサーヴァントだと言い張る頭がちょっとアレなコスプレ女でも、
目の前で泣かれるのは気持ちのいいものではない。
「ちょ、落ち着けよお前」
「かくなる上は……もう死ぬしか!!」
そう言ってネギで切腹しようとするミク。
「うわあああ!! やめろおおおお!!(ネギで腹が切れるのかどうかはともかくとして)」
「いやです、私を殺してあなたも死ぬの!!」
「普通逆だろ!! いや、逆にされても困るけど!! あーもうわかったよ、お前のマスターでもなんでもなってやるよ!!」
こうして、なし崩し的に一組の契約者が誕生したのだった。



「めーると、とーけーてーしまいそーう♪」
ミクが胸に手を当てて、朝になったばかりの空に向かって歌うと、たちまち目の前にいた通行人がドロドロに溶けた。
「やりましたよマスター!! 立派に敵を討ち取りました!!」
「いや、ミク……せめてセイバーなら剣使えよ……」

【午前五時/日本】

【◆6/WWxs9O1s氏@書き手】
【状態】健康
【装備】無し
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:なんだこいつ……
2:死にたくない

※6期までの6/氏とは別人です
※ミクのことを、ミクのコスプレをした電波さんだと思ってます


【初音ミク@ボーカロイド】
【状態】健康
【装備】伝説の首領パッチソード@ボボボーボ・ボーボボ
【道具】支給品一式
【思考】
1:マスターに従う

※サーヴァントです(クラス:セイバー)

【岡島さん@サザエさん  死亡確認】
最終更新:2009年05月19日 00:28