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二人の空気は静かに道を歩いていた。
もっとも、何をしゃべっても本人達ぐらいしか聴こえないだろうが。
「ん?」
桃色の羽織を着た男は少し前にいた二人の女性にきづいた。
二人とも髪は赤く、こちらと同じで何もしゃべらず歩いていた。
違う点といえばあそこ周辺の雰囲気がヤバイぐらいである。
「マスター、あれは・・・」
「ああ、おそらく聖杯戦争の参加者だろう。」
空気王は考える。
おそらくあちらのサーヴァントはセイバーやランサーなどの接近戦タイプではない確立が高い。
なぜならよっぽどの事でもない限りあんな雰囲気にならないからだ。
セイバーやランサーは騎士が多い。
騎士とは己の主に尽くす者を指す。例外はあるだろうが開始早々あんな雰囲気にはならないだろう。
次にバーサーカーもあり得ない、というか普通に見て狂化してない。
となるとあとはアーチャーのような遠距離戦タイプかキャスターのような直接戦闘を不得意とするタイプだ。
そして向こうは自分達に気づいていない。
つまりチャンスである。
「よし、撃ってみよう。支給品の拳銃で撃ってくれ。」
「了解しました!」
大声で返事をしているが問題ない。
向こうはこちらに気づかないのだから。
自分達の存在なんか誰も気づくわけがなのだから。
私達は空気なのだから。
桃色の落語家は拳銃に手を添えて・・・

「・・・」
どちらもあれから一度もしゃべっていない。雰囲気は最悪である。心臓が弱い人は近くにいるだけで死ぬかもしれない。
二人は姉妹である。しかし仲は最悪である。
家の相続に関するときにトラブルがおき、それが元で今では殺し合う仲になっている。
はたから見れば、この聖杯戦争で真っ先に脱落するように見えるだろう。
サーヴァントとしてはキャスターのうえに、見ての通りの仲である。
『!』
ただし
「そこ。」
「出ろ。」
戦闘中に関しては、その限りではなくなるが。

緊急事態の時、人は性格が変わる。
ある者は怯え、ある者は発狂する。
しかし、何回も修羅場を越えてきた者は違う。
己の私情を捨て、どんな事をしてもその事態を乗り越えようとする。
そしてこの二人はよく殺しあっている。つまり、互いの戦い方や能力を熟知している。
皮肉にもそれはこの戦いのうえで強力な武器になる。

「ぐあ!?」
桃色の羽織を着た男は引き金をう引けづに青子の攻撃を受け吹き飛ぶ。
「大丈夫か!」
空気王は急いで吹き飛んだ自分のサーヴァントに駆け寄った。
「意識はないが生きてはいるな・・・。」
男は気絶していただけだった。おそらく地面で頭を打っただけだろう。
しかし
「何故こちらの居場所に気づいたのだ・・・。」

幾度の戦いを超えてきた者は気配に敏感になる。
この二人も例外ではなかった。
ましてや、殺気など気づかないわけも無い。
空気王の完璧なミスだった。

「・・・逃げたか。」
青子がそう呟き、橙子は出した自分の人形を戻す。
それから二人は何もしゃべらない。ただいまさっきのように歩くだけである。
青の魔法使いと橙の人形師を何が待つのか。それは誰にもわからない。

【午前6時00分/日本】


【蒼崎橙子@空の境界】
【状態】健康
【装備】無し
【道具】支給品一式、人形の入ったホイポイカプセル、人形創りの道具、煙草(この二つは支給品ではありません。)
【思考】
基本: 主催者を殺し、その後に青子を殺す(それまでは取り合えず協力し合う)
1:・・・
2:式や幹也たちも一応探す(ただしあくまでついで)。




【蒼崎青子@月姫】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式 、その他不明
【思考】
基本: 主催者を殺し、その後に橙子を殺す(それまでは取り合えず協力し合う)
1:・・・



※サーヴァントです(クラス:キャスター)。しかし橙子の令呪は効きません(意地)。

「・・・行ったか。」
空気王は安心して胸を下ろす。
彼等は逃げたのではなくそこにいただけである。
彼等の能力ならばそれだけでも問題は無い。誰も気づかないのだから。
「しばらくは様子見だな。とりあえず、近くの民家で休もう。」
空気王は自分のサーヴァントをかかえ、近くの民家に入った。

【同時刻/日本のとある民家】

【笑点のピンク@現実】
【状態】気絶、頭部にダメージ
【装備】無し
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:カオスロワ、聖杯戦争で活躍して空気脱却
2:私に気付いてください……
3:あのピンク髪の少女を探す
※サーヴァントです(クラス:アサシン)
※元々の影の薄さとアサシンの技能が合わさって、大抵のものは存在を感じることができないようです。



【空気王@テイルズオブデスティニー】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:笑点のピンクを従えカオスロワ、聖杯戦争で活躍して空気脱却
2:しばらく戦わずに情報を集める。
3:何、気にすることはない
最終更新:2009年05月24日 00:36