(……ここは?)
ルカが目を覚ますと白い天井が目に入った。
数秒の戸惑いの後、周囲を見渡してここが病院ということが分かった。
(私……死んでなかったのね)
「目が覚めましたか」
聞き覚えのある声と同時に病室のドアが開かれる。
中に入ってきたのはアンデッドのサーヴァントの一角、
初音ミクだった。
KAITOにさっさとレンたちを殺せと命令されているのにここでなにをやっているのやら。
「ミク!?何で私を……」
「貴方が倒れていたのを私たちが発見した。
そして移動病院に運んだ。それだけのこと」
「そう、ありがとう……ってあれ?」
ルカは言葉を発して初めて気付いた。
喉を潰されたはずの自分が声を出せることに。
それだけではない、KAITOに高いところから捨てられた衝撃で離れ離れになってしまったはずの自分の四肢まで元通りになっていた。
「ミク…私の喉や足は貴方が?」
「貴方の傷の回復は私の能力を使いましたが、
切断された四肢はこの方が」
「ク~~ックックック……クルル曹長だぜぇ」
ミクに紹介されて出てきたのは黄色い色をした小さな生物だった。
ヘッドフォンや眼鏡など人間がするような物を身につけているが、投身といいどうみても人間でないことは分かった。
「貴方が私を修理してくれたんですか?」
「ク~~ックックック、その通りだ。
アンタの損壊度はかなりのモンだったが、俺様の手にかかればチョロいもんよ。
1時間弱ですんだぜ~~」
「あ…ありがとうございます……」
「やれやれ、天才は辛いね~ク~~ックックック」
ルカは涙を流しながらクルルに感謝の言葉を送った。
それも当然。
喉が潰された=ボカロとしての死だからだ。
ルカは「歌える」という幸せを改めて実感した。
「これを」
ミクはカップをルカに差し出した。
いい香りがする。
温かいスープでも入っているのだろうか。
「治ったとはいえ貴方は怪我人。何か口にしたほうがいいと思った」
ありがとうといってスプーンでスープをすくい、口に運んでいく。
「温かい、そしておいしいわ」
スープの味を褒めるが、ミクは表情を変えない。
いや、ミクと呼べるかさえ分からない。
今目の前にいるのは死人、KAITOの操り人形となってしまったミクの成れの果てなのだ。
(兄さん…どうして)
自分をここまで傷つけ、ミクや彼女のマスターを殺して死人にする。
そして彼女らを使ってレンやリンを殺そうとしているのだ。
一体何故?どうして?why?
優しい兄はどうしてああなってしまったのだろう。
そういえば彼はやたら元マスターらしい信長の名前を口にしていた。
妹達にひどいことをしたのもやはり織田信長が絡んでいた。
(信長を、織田信長を倒せばもしかしたら兄さんは昔の兄さんに戻ってくれるかも。
早く信長をなんとかしないと――)
ベッドから立ち上がろうとするが、ルカはちょっとした眩暈を覚え再びベッドに横になる。
「おいおい無茶しないほうがいいぜぇ。
病み上がりなんだからよ」
「ええ、そうね…」
視界がだんだんとボヤけてくるのを覚えた。
ルカはクルルの言うとおり、今は眠って身体を回復させよう。
行動するのはそれからだ。
いまはただ眠い――――
数分後。
「ドォォォォーーーーピングコンソメスゥゥゥゥゥーーーープ!!!!」
病院中に声が響いた。
「何があった」
大声を聞いて駆けつけてきた青年は6/。
アンデッドコンビの片割れである。
彼の目に飛び込んできたのはベッドで寝ていたはずのルカが大暴れしている姿だった。。
当のルカはとんでもないことになっていた。
最たるものはその上半身。
彼女の上半身は筋肉隆々となっていた。
いや、筋肉隆々ですませられるか?と言うほど膨張していた。
そのせいか、彼女の着ていたスクール水着は上のほうがはじけ飛んでいるので上半身が露になっている。
とても常人には直視できぬ光景を6/は虚ろな目で見ていた。
「説明しろ」
「それはかくかくしかじか」
一撃一撃であたりの物をゴシカァン!と破壊するルカの攻撃を避けながらミクは説明する。
ルカを看病中にスープを飲ませたら突然ルカがあんな状態になって暴れ始めたと言うのだ。
「あの黄色野郎」
話を聞く限り原因はあのスープにあるらしい。
元々あのスープの素を持っていたのはクルルだ。
ドーピングコンソメスープと言っただろうか?
しかもどさくさに紛れて逃走しているのがいい証拠。
「とりあえず抑えるぞ」
「了解」
ミクと6/はそれぞれの宝具であるネギと万年筆を取り出し、ルカに向かって振り下ろす。
気絶させるつもりで放ったそれは……
ぼよよ~~ん
「「!?」」
気の抜けた音と共に跳ね返った。
説明しよう、ルカの上半身はムキムキになっている。
もちろんおっぱいもだ。
アンデッドの攻撃はルカのビッグバンおっぱいによって跳ね返ったのだ。
何、どっかではまな板状態の胸で敵の攻撃を防いでいるので問題ない。貧乳はスt(ry。
もはや感情を失ったはずのアンデッドもこの事態には驚愕の色を浮かべる。
この隙をルカは見逃さなかった。
「ダブゥウルラリアァァットォォォォォォォォ!!!」
ダブルラリアットと言っても決してルカの歌ではない。
ダブルラリアットとは両腕を横に広げ、回転しながら相手にラリアットをくらわせる必殺技である。
その膨張した腕から放たれるソレは2人のアンデッドの上半身を一瞬にして塵へと変えた。AMEN。
「フゥゥ~~~~ドーピングコンソメスープ。……さあ諸君。
私が兄さんに復讐するのを止められるかしら…?」
ドーピングコンソメスープによって見事にいろいろと豹変したルカ。
え、ルカは一応メカだから筋肉ムッキムキになるのはおかしいって?
だまらっしゃい!!
DCSはその常識をぶち壊すのですメカだってドーピングするんです。
千年帝国万歳!
その瞳に狂気を映し、巡音ルカは窓を突き破るように移動病院を後にした。
【巡音ルカ@ボーカロイド】
【状態】ドーピング、最高にハイ、競泳水着(上半身部分破裂)
【装備】筋肉隆々の肉体
【道具】なし
【思考】
1:兄への復讐
2:デストロイ
※牛乳に流されてて放送を聞き逃したため、MEIKOとハクが死んだことを知りません。
※ライダーとの契約を解除し、聖杯戦争から離脱しました。
【クルル曹長@ケロロ軍曹】
【状態】健康、首輪解除済み
【装備】なし
【道具】工具一式、ノートパソコン、ドーピングコンソメスープの素
【思考】
1:トラブル&アクシデントをばらまく
2:ルカから逃げる
【◆6/WWxs901s氏@書き手 死亡確認】
【初音ミク@ボーカロイド 死亡確認】
最終更新:2010年01月13日 22:12