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新惑星・東京都の一角、全ての生物が死に絶えたこの地で
二杯目の聖杯である『彼女』はミミックと化したイナバ物置(一杯目の聖杯)と対峙していた。
イナバ物置の周りにはミミック化していると知らずに近寄って食い殺された犠牲者達の残骸が散らばっている。

【ワラキアの夜@MELTY BLOOD 死亡確認】
【ケロッグコンボ@ケロッグ 死亡確認】
【グッチ雄三@ハッチポッチステーション 死亡確認】
【名取羽美@かってに改蔵】
野比玉子ドラえもん 死亡確認】
死因・ミミック化したイナバ物置(聖杯)に食われた

「ようやく会えたわね、一杯目の聖杯」
『彼女』はイナバ物置がミミック化していることにも、周囲に散らばった彼の「喰い残し」にも動じることなく物置に呼びかけた。
その声に反応して、イナバ物置は口を開くと長い舌を伸ばし、瞬時にして『彼女』の体を絡め獲った。
『彼女』は舌で捕らえられても何一つ抵抗せず、イナバ物置の中へと飲み込まれていった。
イナバ物置は自分の内部に入った『彼女』を噛み砕こうと鋭い牙を『彼女』に突き立てる。
自分の身体に牙が食い込み血が流れるのを感じても、『彼女』はうろたえることなくイナバ物置に話しかけた。

「私は……最初はあなたを殺すつもりだったわ。
 あなたを殺して私が唯一の聖杯になるつもりだった。
 でもね、原作者の魂を吸収したときに理解したのよ。私達は殺し合う必要はないってことに。
 私達は元々同じ一つの聖杯という器だった。さあ、還りましょう、一つに」

その言葉を聞いて今まさに『彼女』を噛み砕かんとしていたイナバ物置は彼女の身体から牙を離した。
『彼女』はイナバ物置の壁に手をつけると、低く小さな声で唱えた。
「我は汝、汝は我、やっぱりイナバ製聖杯!融合しても大・丈・夫!」

その時、イナバ物置を中心として眩い閃光と衝撃波が発生した。
瓦礫の山は吹き飛ばされ、タケシとディアボロが巻き添えをくって消し飛んだ。

【イナバ物置@現実】(聖杯) 融合
【彼女@カオスロワ】(聖杯・二杯目) 融合

【タケシ@ポケットモンスター 死亡確認】
【ディアボロ@ジョジョの奇妙な冒険 死亡確認】


更地となったイナバ物置跡に『彼女』は佇んでいた。
いや、それはもう『彼女』ではない。イナバ物置と『彼女』の精神は混ざり合い、それぞれに吸収されていたサーヴァントたちの魂も一つの器に納められた。
それは紛れもなく『真の聖杯』の誕生だった。
その姿も大きく変化していた。銀髪はそのままだが、『彼女』が少女の姿をしていたのに対し『聖杯』は10代後半くらいに成長した肢体の持ち主となっている。
また、体型の変化に合わせて背中の翼も巨大化していた。
『聖杯』は自分が融合に成功したことを知り、幽かに会心の笑みを浮かべる。

「アンタが聖杯かいっ!?」
背後から大きく陽気な声をかけられて聖杯が振り返ると、そこにはいつの間に現れたのか、全裸の中年女性が全裸のアメフト選手と空気な男をつれて立っていた。
その中年女性から感じる滾るような闘気で聖杯は理解する。この者も聖杯の力を望む者の一人であると。
「アンタの力でうちのタケシを生き返らせたいんだがね、どうすりゃいいんだい?」
腹蔵なく自らの望みを言い放つ中年女性ことジャイアンの母の豪放磊落さに、聖杯は思わず笑顔を浮かべながら告げる。
「願いを叶えたいのならば聖杯を……私を『手に入れて』ごらんなさい」
そう言い放つと同時に『聖杯』から凄まじい殺気がジャイアンの母達に向けられた。
そのあまりのプレッシャーに、Mr.ドンたちは思わず固まって動けなくなる。
しかしジャイアンの母はそれにより一層闘志をかきたてられたらしい。
「こいつは久しぶりに骨のある相手と戦えそうだねぇ!」
「OKAMI!」
「ドン!アンタはさがってな!」
そして闘気を全身に漲らせたジャイアンの母は聖杯の間合いに跳び込んでいった。

◆ ◆ ◆

すでに戦いは1時間半の長きに渡って続いている。
ジャイアンの母が休むことなく繰り出す破壊力と速さを兼ね備えたパンチは、常人なら掠っただけで即死する威力を持つ。
聖杯はそんなジャイアンの母のラッシュパンチ攻撃を紙一重のところで避け続けている。
だがこのままでは埒が明かない、攻撃に転じなければと聖杯はイナバ製の鎌でジャイアンの母を横薙ぎにしようとする。
しかし母はニィッと笑い、鎌の刃を真剣白羽取りの如く両手で受け止めると
鎌ごと聖杯の腕を捻りあげ、鎌を持っていた聖杯の右腕をへし折った。

「ッッッ!?」
イナバ製である自分の身体が破壊されたことに驚愕しながらも、聖杯はひしゃけた右腕を引きちぎらせてジャイアンの母から距離を取った。
そして敵を遠距離から焼き尽くさんとアヴェンジャーの能力であるボルテッカを放つ。
「回し受けだよっ!!」
しかしボルテッカはジャイアンの母の回し受けによって消滅した。
「聖杯ともあろうものがチンケな飛び道具なんぞを使うなんてだらしないよ!」
そう言うとジャイアンの母は一気に間合いを詰め、聖杯の鳩尾に正拳突きをくらわせた。
「ッッッッッッッッッッ!!」
想像を絶する衝撃と苦痛の中、聖杯は吹き飛ばされ仰向けに地面に倒れる。

だが聖杯の背が地面に着くかという瞬間、聖杯は背中の翼で土煙を巻き起こした。
周囲には一気に突風が起こり、砂埃が舞い上がる。それは砂嵐となってその一帯を包んだ。
「目くらましかい!」
5㎝先も見えない砂嵐の中でも、ジャイアンの母は心を乱さず心眼に集中した。
目には見えなくとも気配を感ずることは出来る。この砂嵐の中でもそれは同じこと。
そしてジャイアンの母は自分に飛びかかってくる者の気配を察知した。
「…………そこかいッ!」
ジャイアンの母の拳は一撃で気配の主の頭部を破壊した。やがて砂嵐が薄れて見えてきたのは……

「ドン!!」
ジャイアンの母は自分が命を奪った者の名を思わず叫んでいた。
聖杯はこの砂嵐の中でMr.ドンを捕まえ、ジャイアンの母に対する囮として利用したのだ。
そして生まれたジャイアンの母の隙をついて、残った左手に鎌を持ち替えた聖杯は、ジャイアンの母の首筋に鎌を振り下ろす――!


「そんなこったろうと思ったよ!」
ジャイアンの母の反撃の手刀の一撃で、聖杯の左手は鎌を持ったまま切断された。
左手を切断された勢いで聖杯は吹き飛ばされる。
「……読んでいたのか……私の手を……」
「考えることは皆同じさね。さて、それじゃあタケシと、それからドンも生き返らせてもらおうかねぇ」
そう言ってジャイアンの母は完全に止めを刺そうと聖杯に歩み寄る。両手を失った聖杯はジリジリと追い詰められていく。

聖杯はサイコキネシスを撃ったり、水上スキーを召喚して突撃させたりしたのだが、ジャイアンの母はそれを全て無効化した。
「消力(シャオリー)ってやつだよ」
その間も、聖杯は必死で考えを巡らせていた。
口か髪の毛で鎌を操る? ダメだ。鎌が落ちている場所まで距離がありすぎる。
鎌を手にする前に間違いなくジャイアンの母に殺されるだろう。
ではどうする。体力も残り少ない。翼で砂嵐を起こせるのもあと一度が限界だろう。
砂嵐の間にどこかに隠れる? 辺りは更地だ。隠れられそうなところなどどこにもない。逃げたとしてもすぐにジャイアンの母に追いつかれて殺されるだろう。
なにか、なにか他に手は――――



ジャイアンの母が聖杯の間合いに入ろうとした瞬間、聖杯は最後の力を振り絞って大砂嵐を起こした。
「まーた同じ戦法かい!」
だが今度はもう囮に出来るようなものは周囲には何もなかった。来るとすれば聖杯本人しかいない。
次の一撃で、今度こそ勝敗が決する。
敵はおそらく唯一の武器である鎌を取りにくるだろう。ジャイアンの母は鎌を持ったままの聖杯の左手が落ちている場所に注意深く移動すると
鎌の柄を自分の足で踏みつけたまま相手が接近してくるのを待った。
遠距離攻撃は使うまい。そんなことしても殺気で気づかれて無効化されることは相手もわかっているはずだ。
聖杯は直接自分を殺しに来る。そうして近づいてきた瞬間に一撃で聖杯を仕留める。ジャイアンの母は再び心眼に集中した。
(さあ、どこから仕掛けてくるかね。右か左か前か横か上か下か……)
その時、ジャイアンの母の心眼が究極点にまで達した。
「後ろだねぇ!!」
ジャイアンの母は振り向き様に渾身の力を込めて攻撃する。
「聖杯ィいただきィッッッ!!」
その一撃は確かに脊髄を抉り、相手を死に至らしめた。やがて砂嵐が薄れて見えてきたのは……

「……ッ!!……あんた誰だい?」
それは黒子テツヤだった。ドンと同じように砂嵐の中で聖杯に捕まり囮として利用されたのだ。
彼はずっとジャイアンの母たちの後をついて回っていたのだが、そのあまりの存在感のなさにジャイアンの母は最後まで彼の存在に気がつかなかったのである。
当然ジャイアンの母は二人目の囮がいるなど想定していなかった。今度こそ本当に呆然となったジャイアンの母の背後を、聖杯がとった。

しかし聖杯にはもう両手も、武器である鎌も無い。こんな状態でジャイアンの母を殺すことが出来るのか。
出来る、出来るのだ。
先ほどの激戦により聖杯が纏っていた衣服は破れ、彼女は全裸になっている。その股間に赤黒く輝くのはガチホモのサーヴァントから奪った乖離剣エアだ。
しかも融合によって槍兵・マーラ様の力も手に入れたことにより、その股間の乖離剣エアはより大きく、太く、硬くなり、さらに男女の区別無く穿てるようになっていた。
それは最早エアではない、乖離剣マラと呼ぶに相応しい究極の一物だった。
黒子テツヤによりジャイアンの母の気が逸れていた1秒にも満たない時の間に、聖杯はジャイアンの母の背後に回りこむと乖離剣マラをジャイアンの母の秘所にあてがい
「超・性死乖離す開闢の御立派様(エヌマ・エリシュ)――――――――――!!!!!」
一気に穿ち抜いた。

その全てを込めた一突きでジャイアンの母の魂は天へと昇っていった。
そして肉体は崩壊し、塵となって消滅した。
後には聖杯一人が残された。


勝利はしたが、彼女は両手を失いその身体はボロボロだった。力も使い尽くしてしまい、股間の乖離剣マラも必殺技を出したせいですっかり萎びている。
ただ立ち尽くしていたときに、聖杯は自分に新たな魂が吸収されたことを感じた。
(これは……アーチャーの魂……)
その力を使って聖杯は完全に回復した。しかし聖杯の心は暗い。
(なぜこんなに苦戦したのか……なぜイナバ製の自分が破壊されたのか……やはり私は聖杯としてまだ未完成、早く他のサーヴァントたちの魂を吸収せねば――――)


その時だった、聖杯がその災厄の気配を感じたのは。
地表に生贄砲が撃ち込まれる寸前に、彼女は翼を広げ猛スピードで地表から上昇していった。
そして彼女は感じた。災厄に抗うこともできずに死んでいった、多くの罪無き人びとの魂が、聖杯である自分の中に吸収されていくのを。
「私の中に入ってくる……多くの人の魂が……心が……悲しみの、嘆きの、苦しみの心が」
そして大災厄で死んだ者たちの魂を吸収しながら、聖杯は何処かへと飛んでいった。

三日目・5時30分/新惑星・東京都】

【真の聖杯@カオスロワ】
【状態】健康 サーヴァントの魂13体吸収 原作者の魂吸収 大災厄で死んだ人々の魂吸収中
    首輪無し 全裸 見た目は10代後半くらい 銀髪+白い翼 股間に乖離剣マラ
【装備】イナバ製作所製の鎌
【道具】不明
【思考】 基本:聖杯を満たす
1:全サーヴァントの魂を吸収して聖杯として完成する
2:大災厄で死んだ者の魂を吸収する
3:自分に襲いかかってくるものは殺す
※サーヴァントの魂を吸収するたびに能力を得ていくようです。
※大災厄で死んだ人々の魂を吸収してさらに強化されていくようです。

【ジャイアンの母@ドラえもん 死亡確認】
【Mr.ドン@アイシールド21 死亡確認】
【黒子テツヤ@黒子のバスケ 死亡確認】
最終更新:2010年03月13日 00:26