「じゃあそのベジータという男と合流する、ということでいいんだな」
「ああ、アイツは昔は悪い奴だったけど今は悪い奴じゃねえ、オラの仲間だ」
「合流するならば早いほうがいいわね。悟空、さっそく瞬間移動で……」
青子がそこまで言いかけたその時だった。
「見つけたぞ!貴様らが大首領様の探していた蒼崎の姉妹か!」
突然の声に振り向く英雄組。そこには奇怪な服を着て鞭を持った男が、2人の黒ずくめの戦闘員を従えて立っていた。
「我等がショッカーの大首領様がお待ちだ。大人しく来てもらおうか」
「ショッカー……そうか、お前等はあのアポロガイストとかいうやつの仲間か」
「仲間? フン、確かにな。だがこの地獄大使はあのような無能とは違うということを教えてやろう!」
奇怪な姿の男・地獄大使はそう言うとガラガラヘビの怪人、ガラガランダへと姿を変えた。
「さあ行け戦闘員ども!蒼崎姉妹は生かしたまま捕らえろ!その男は殺しても構わん!」
イッー!と奇声を上げて襲いかかってくる戦闘員たち。
だが彼らは知らなかった。その男が文字通り英雄(ヒーロー)であることを。
「ライダーの奴らを殺したのはおめぇらか……オラ、絶対に許さねえ!!」
怒りを込めた悟空のパンチ一発で、2人の戦闘員は空の彼方まで殴り飛ばされて星になった。
「ぐっ……まだだ!ショッカーの力はこんなものではない!」
地獄大使・ガラガランダがそう叫ぶと、海を割るようにして2体の巨人が現れた。
片方は頭部に二本の角を生やした全身鋼鉄のロボット、そしてもう片方は全身が岩石でできた怪物、どちらも数十メートルの巨体で、英雄組のほうへと向かってくる。
「まあ私達を捕まえるために、随分と派手なことをするもんだ……」
「悟空!このガラガラヘビの化物は私が何とかするわ。あなたはあのデカブツ2つをお願い!こうなったら出し惜しみは無しよ!」
「おう!わかった!」
マスターの命を受け、孫悟空は舞空術を使い鋼鉄のロボット・キングダークと岩石の怪物・岩石大首領に向けて一直線に飛んでいく。
体長の差は圧倒的。だが悟空がパンチやキックを繰り出すたび、2体の怪物の体は砕かれ、その体勢は崩されていく。
「これでおしめぇだ!かーめーはーめー波ぁー!!」
とどめのかめはめ波をくらって、キングダークと岩石大首領は消滅した。
一方で地上ではガラガランダと蒼崎青子の戦いが続いていた。
ショッカーの幹部怪人を相手に、生身の人間が戦う。普通ならば考えられないことだ。だがこの『魔法使い』蒼崎青子は普通の人間ではない。
『第五魔法「魔法・青」の継承者』、『破壊特化の魔術師』、『人間ミサイルランチャー』等の異名は伊達ではないのだ。
「ブロウニング・スターマイン!」
詠唱によって放たれたビームがガラガランダの体を焼く。
「グッ、小娘めっ!」
「ビームにばかり気をとられてると蹴り飛ばすわよー」
「舐めた真似を!!」
青子の蹴りを間一髪でかわしたガラガランダは、右手の鞭を青子の足に絡みつけ、地面に振り下ろし叩きつけようとする。
「うぉっと!」
しかし叩きつけられる前に鞭から脱出して受身を取った青子は、すかさず次の呪文を詠唱する。
「ブロウダスト・スターマイン!」
ガラガランダの前に幾つもの魔法陣が現れ、無数の爆発が起こる。
「ぐおおおおおお!!」
爆発によりガラガランダの注意が削がれた瞬間を青子は見逃さなかった。
「これで一気に決める!逆行運河・創世光年!」
その詠唱が終わると同時に、ガラガランダの体は光でできた球形の檻に捕らえられ、そこに無数の攻撃が叩き込まれた。
「馬鹿な……この地獄大使が敗北するなど……」
全ての攻撃をくらい、変身が解けた地獄大使は
「この身は滅びても我が魂はショッカーと共にあり!ショッカー軍団、万歳!」
と叫んで爆発した。
【ショッカー戦闘員B@仮面ライダー 死亡確認】
【ショッカー戦闘員C@仮面ライダー 死亡確認】
【キングダーク@仮面ライダーX 死亡確認】
【岩石大首領@仮面ライダーストロンガー 死亡確認】
【地獄大使@仮面ライダー 死亡確認】
「これで襲ってきた奴らは全員片付いたみたいね」
「よし、次の追っ手が来る前に孫の仲間のところへ……」
だがその言葉を言い終わらぬうちに、蒼崎橙子と青子は生命エネルギーを吸い取られて倒れた。
(しま……た……伏兵…………)
通常の彼女達ならばその存在に気がついていただろう。しかし、レミリアへのイナバの移植の儀式で集中力を使い
さらにショッカーの突然の襲撃に対応しなければならなかった彼女達は、その伏兵の存在に気づくことができなかった。
青子たちの元に戻ってきた悟空も同じように生命エネルギーを吸われて意識を失った。
その様子を見ていた伏兵、吸命牙によって3人の生命エネルギーを吸い取った伏兵は、その太陽を模した仮面の裏で邪悪に笑った。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「お目覚めかね。蒼崎橙子」
自分が今どこにいるのかもわからない、青子や孫がどこにいるのかもわからない。
ただはっきりしているのは、自分が椅子に座らされる形で拘束されているということだけだった。
そして自分に話しかけてきた男……
「
イナバ製作所社長……!!」
否、違う。この男はイナバ製作所社長の姿をしているが全くの別人だ。
「……社長を殺したのはお前か」
「この『器』の力が使えないようにどんな小細工を施したのか。君たちが眠っている間に装置で調べさせてもらったよ」
蒼崎橙子の問いには答えず、イナバ製作所社長の顔で微笑むショッカー大首領JUDO。
「この『器』からレミリアとかいう吸血鬼へと力を移した……その事はよくわかった
だが君達の意識からはそれよりも興味深い情報を手に入れることができた……聖杯戦争に関するね」
この言葉に、蒼崎橙子は慌てて自分の令呪を確認しようとする……が
無い。令呪が無くなっている。
「お探しのものはこれかね」
そう言いながら自分の右手の甲を見せる大首領JUDO。そこには令呪が刻まれていた。ただし残り一つだけの。
「我が組織にも呪術に関する専門家がいてね……キバ男爵、ご苦労だった」
「いえ、全ては大首領様のために……」
キバ男爵と呼ばれた不気味な男は、そう言ってマンモスの頭骨を象った兜を被った頭を下げた。
「しかし君の妹の強情さも困ったものだ……貴重な令呪を一つ消費しただけでは足りず、結局は洗脳装置を使わなければならなかった」
JUDOがその言葉を言い終わらぬうちに、蒼崎青子が無言のまま橙子の前に姿を現した。青子の目は虚ろで、橙子を目の前にしていながら橙子を見ていない。
「地獄大使を失ったのは惜しかったが、君の妹から辿ってそれ以上の収穫を得ることができた」
青子に続いて現れたのは孫悟空だった。しかしその瞳は、かつてのような純粋な正義の輝きを失っている。
「オッス、オラ悟空!マスターの青子の命令で、大首領とショッカーに従わないものは皆殺しにすっぞ!」
よく見ると青子の令呪が一つ消費されている。JUDOは青子に令呪を使うことで、悟空に「大首領とショッカーに絶対服従する」という令呪をかけさせたのだろう。
そして虚ろな目をした青子と悟空の後ろでは、人間形態になったスーパーアポロガイストが心の底から嬉しそうに笑っている。
「これで私もキャスターのマスターとして聖杯戦争に参加することができた。これで戦いに勝ち残れば、イナバの力だけではなくこのバトロワに関する全てをこの掌に
することができる。そしてこの『キャスター』と『ヒーロー』がいれば、残りのサーヴァントを皆殺しにすることなど実に容易いことだ。そうだろう? 蒼崎橙子」
橙子は何も答えなかった。JUDOは笑みを浮かべたまま橙子に近づくと、彼女の頭を片手で鷲掴みにした。
「さてそこで問題になるのは君の処遇だよ、蒼崎橙子。最初は人質として使おうかとも思ったのだが、何でも君は「今ここにいる君」が死ぬと「スペアの君」が記憶を
受け継いで君として活動を始めるそうじゃないか。これは厄介なことだ、人質としても敵としても、だから……」
JUDOは橙子の頭を鷲掴みにした指に力を込めた。
「君にはここで完全に死んでもらおう。神の力を以ってすれば、人一人の魂を消し去るなど簡単なことだ」
アンデッドすら殺すことの出来るJUDOにとって、人の魂を破壊するなど児戯にも等しいことだった。
「安心したまえ、君の妹とそのサーヴァントは我々が有効に活用しよう。なにか最後に言い残すことはあるかね?」
「ある」
それまで喋らなかった橙子が自らの沈黙を破った。
「あんたは自分が神様だと思ってるらしいが、それならば重々注意することだな。私の知る限りでも、神を殺せる人間なんて五万といるんだからね」
その言葉を聞き終えた瞬間、JUDOは蒼崎橙子の頭部をその魂ごと握り潰して破壊した。
首から上を失った橙子の死体を、蒼崎青子と孫悟空はなにも感じていない目で見つめていた。
「さようなら傷んだ赤色(スカー・レッド)」
そう言って大首領JUDOは橙子の死体に背を向け、部屋から出て行った。蒼崎青子、孫悟空、スーパーアポロガイスト、キバ男爵もJUDOに続き退室した。
やがて部屋の一部が宇宙空間に向けて開き、蒼崎橙子の死体は椅子ごと宇宙空間へと廃棄された。
【三日目・11時15分/スーパークライス要塞(宇宙空間)】
【大首領JUDO@仮面ライダーSPIRITS】(マスター)
【状態】肉体はイナバ製作所社長、健康
【装備】イナバ製作所社長の肉体
【道具】イナバ製作所社長の支給品一式、不明支給品
【思考】基本:ショッカーによる全世界の支配
1:主催者とショッカーに刃向かうもの(
KAITOなど)を抹殺する
2:聖杯戦争に優勝し、イナバの力を我が物とする
3:そういえば死神博士はどこに行ったんだろうか
※イナバ製作所社長の精神は完全に消滅しました。
※固有結界『イナバの巣』を奪われました。よって、社長特有の魔術は一切使えません。
※サーヴァント・キャスターのマスターになりました。(令呪残り一つ)
【蒼崎青子@月姫】(マスター) (クラス・キャスター)
【状態】完全洗脳、首輪無し
【装備】透明マント
【道具】支給品一式
【思考】
基本:マスターである大首領JUDOとショッカーに絶対服従する
※サーヴァント・ヒーローのマスターです。(令呪残り二つ)
※元の精神に戻ることは無いでしょう
【孫悟空@ドラゴンボールZ】(クラス・ヒーロー)
【状態】洗脳、首輪無し
【装備】無し
【道具】無し
【思考】
基本:蒼崎青子の令呪により大首領JUDOとショッカーに絶対服従する
※主催者に存在を気づかれていないようです。そのため首輪と支給品はありません。
※この世界の人間ではないので宝具は持っておりません。
【キバ男爵@仮面ライダーV3】
【状態】健康、ドーブー教の教祖、吸血マンモスに変身
【装備】不明
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:大首領JUDO万歳
【スーパーアポロガイスト@仮面ライダーディケイド】
【状態】健康、吸命牙による不死身化、大首領JUDOに対する恐怖と忠誠
【装備】不明
【道具】吸命牙@仮面ライダーディケイド
【思考】基本:大首領に従う
1:憎きイナバ製作所の連中に復讐できて嬉しい
【蒼崎橙子@空の境界 死亡確認 転生不能】
最終更新:2010年04月26日 00:34