「うっ……ここは?」
誰かが頭をさすりながら起き上がる。
見知らぬ広大な場所、まずは記憶を辿る。
自分は、自分たちは宴会をしていたはずだ、そして眠りについた。
目が覚めたら、色々な人が光にのまれて消えていっている最中で、最後は自分も……
「そうか、俺達はあの光のせいで……どこかに飛ばされたのか?」
見渡せば、見知らぬ顔、知っている顔、様々な人々……いや人でないのもかなりいるが。
とにかく、たくさんの人数が一ヶ所に集結していた。
「おい、一体何が起きたってんだよ?」
「こっちが聞きたいぜ」
『それは我が答えてやろう』
目覚めた人々が騒めくなか、彼らが集められた空間全体に声が響いた。
『ククク……楽しい夢は見れたか?みんな甦り、宴を開く夢を……
だが、宴の、夢の時間はもう終わりだ。これより貴様らには、宴は宴でも狂乱の宴……
つまりは再びテラカオスバトルロワイアルを、殺し合いを行ってもらう』
「な……!ふざけ―――
続く言葉は、ズドンと鳴り響く爆音に掻き消された。
何が起きたのか、まだ誰もわからない。
ただ、ふざけるなと言おうとした男を『中心』として、周りに数人分の焼け焦げた肉片が。
「―――っ!?」
感のいい者……ほとんどの者が自分の首に手を回す。
そこには、かつて……いや、かつてと言うのは誤りだ。
つい先日まで自分たちを苦しめてきた金属製の処刑具『首輪』が装着されていた。
『クハハ……理解したか?今回の首輪は我と我の同志が作り上げた特別製だ。
あとで言うが、禁止行為に触れた場合……
その参加者を中心に半径4メートルの規模で核に近い大爆発を起こす。
多少体が丈夫だからと強引に外すことは叶わぬし、周りの者も道連れで死ぬわけだ』
その言葉は、集められた者達を黙らせるには十分だった。
「ゲッターーー首輪ーーー!!!」
いや、まだいた。妙な叫び声を上げたのは、羽柴秀吉。
第七期テラカオスバトルロワイアル主催幹部だったあの男だ。
彼が持つゲッター首輪の前には、いかなる首輪も無力……
『ふっ……愚かな下等生物だ。その技の対策をせずに、我が貴様らをここに呼ぶと思ったか?』
「ぐっ!?なぜじゃ、なぜ発動しない……!?」
『だが丁度いい。かつての主催者を見せしめに殺すのも一興よ……!』
「くっ!信長様ーーーっ!!!」
秀吉はせめて近くにいた部下を巻き込むまいと、全力で跳んだ。
直後、上空で起きた爆風と血の雨が集められた者達に降り注ぐ。
かつての主催者でさえも、一瞬で殺された……目の前で起きた悪夢に、今度こそ誰もが言葉を失った。
「秀吉っ……!……貴様、何が狙いだ!」
そんな中、一人の男が立ち上がって叫んだ。
その正体は七期の第一主催者・
織田信長。
ああああの呪縛から解き放たれた、本来の人格の織田信長である。
彼は自分が爆殺されることも厭わずに、謎の声の主に叫び続けた。
「まさか、また『
ああああ』だというのか!?再び聖杯戦争で肉体を取り戻そうというのか!」
『ふん、そんな戯れに興味はない。我の願いは既に叶っている。
……何故か全員集まっていないが、それでも我が願いは変わらん。
これは、聖杯戦争だの、人口調整だの、そんな面倒なものではない。
ただ我らは見たいのだ。テラカオスバトルロワイアル七期を主催した者どもの……
そして、忌々しい参加者どもの……嘆き、絶望した様を!!!
ここで貴様ら全員の首輪を爆破することは容易いが、それはしない。
抗えるだけ抗うがいい!我らに屈せず立ち向かうがいい!
そんな連中を奈落の果てにたたき込むのは最高の悦楽よ!
我らに屈服するもよし!我らに身も心も忠誠を誓うというなら、悪いようにはしないぞ?
さぁ、理解したなら始めようか混沌の宴を!』
【TCBR第八期 スタート】
『おっとすまないな、禁止行為その他を発表していなかった。
仮にも貴様らバトルロワイアルの経験者と主催者、禁止行為も最初から複数だ。一度しか言わぬぞ?』
『1・宇宙空間、異次元空間への脱出の禁止。逃げることは許さぬ。
2・所持、装備品の制限。支給品を除き、1人あたり合計6個までだ。状態表がかさばる。
3・大量虐殺の禁止。矛盾しているかもしれないが、故意に殺害数稼ぎをしたものは爆殺だ。
4・首輪への直死の魔眼の使用禁止。念のためだ。
5・武器、道具の盗難禁止。食糧以外は死体から剥ぎ取って入手してもらう。生き残りたければ殺せ。
6・少し変わっているぞ。これから貴様らを各地に転送するが、転送後5分以内に……
2人以上3人以下でまとまって行動しろ。条件を満たさなかった者はすぐ爆破だ。
我の慈悲よ。少数で徒党を組むことを認めよう。最も5分で望む相手が見つかるとも限らんがな。
たとえ対主催と無差別マーダーの組み合わせになっても泣くな。
それで争った瞬間双方死ぬのだからなぁ?冷静な行動を心がけるがいい。
なお、まとまりの判断は一本のSSの中で行う。
数組が出会っても、そのSS内で再び別れて行動するか皆殺しにすれば問題ない。
禁止行為1~5は基本固定だ。6以降は放送で変わる可能性がある。
続いて舞台だが、ここは新惑星の平行世界だ。我が支配に成功したな……
つまりは多次元の存在が同じように溢れている。
もしかしたら貴様らと同じ姿形をした者もいるかもしれん。まだ生きていればな……
それと特殊ルールだ。天候は常に嵐で固定。雨風の寒さは体力を奪い、視界を遮るぞ。
当然太陽は一切姿を現さない。某チート石にも少し自重してもらおうか。
今はまだ籠城の禁止はしないが、やがては……ククク。
以上だ。それでは現在時刻は間もなく午前0時……
それでは今一度、混沌の世界を!』
時計の針が重なった瞬間、全ての者が何処かへ転送された。
混沌の宴の開幕だ。
【主催者 ???@???】
基本思考:???
※主催者は複数人のようです。
『あー、全参加者に告ぐ。天候固定の規制だが、偶数時間、つまり0時、2時、4時、6時、8時……
2時間おきにON・OFFを切り替えることにする。嵐以外の天気は不明だ。晴れかもしれんし雪かもしれぬ』
最終更新:2011年01月25日 00:27