首の付け根から血を流して横たわる大柄なアラブ人男性の遺体。
そのすぐ傍には血の滴る剣を握る白人の騎士。下手人であることはだれが見ても明らかだ。
そして騎士に見下ろされ、涙目で震える少女――彼女の名は柊つかさ。日本の埼玉県で家族とともに平和に暮らしていた彼女は
突然殺しあいに巻き込まれ、遠い異国の街に飛ばされてしまった。
え、つかさは3473話「
サザエじゃないけどうっかり」で焼死してるじゃないかって?
それはあれだ、あっちで殺されたのは7期から参戦したつかさでこっちのつかさは8期世界オリジナルのつかさなんだよ。
……
ごめんなさい次からはちゃんと確認します。折角書いたんで投下させてください。
なんとかアヴドゥルさんという頼りがいのありそうな男と合流できたものの、騎士による突然の襲撃を受け、今の状況に至るというわけである。
「異教徒の小娘…本来なら貴様もすぐに切り捨ててやるところだが、俺も爆死するのはご免だからな。
異教徒とはいえまだ子供だ。大人しく従えば悪いようにはせんぞ?」
騎士が厭らしい笑みを浮かべる。こんな男についていけば、碌なことにならないのは間違いない。
しかしつかさに騎士に抵抗する力はないし、彼の言うとおり逃げられたとしても誰かに合流できなければ首輪が爆発してTHE ENDだ。
「誰か…助けて…」
――その時、少女の助けを求める声が神に届いたのか。
「ぬわっ!」
突然騎士の顔のあたりを中心として煙幕が立ち起こる。
何が起きたのか。
「逃げるんだ、早く!」
煙の中でつかさは誰かに腕を引かれ、その場から連れ去られる。
後ろから騎士の罵声が浴びせられるが、しばらくするとそれも聞こえなくなった。
騎士を撒いた後、二人は喫茶店で休憩することにした。
「あの…助けてくれてありがとう」
つかさはお礼を言いながら自分の救世主となった少年を見上げる。
あの騎士と同じ西洋人だったが、人相からしていかにも善良そうな男の子だ。
「お礼なんていいよ。ところで君、名前は?僕はタンタン」
「タンタン君か…私は柊つかさっていいます」
自己紹介もほどほどに、二人で情報を交換し合い、今後の方針をまとめていく。
「じゃあ、一旦日本を目指そうか。もしかしたらツカサの家族と合流できるかもしれないし」
「え、でもいいの?タンタン君もその…友達がいるんでしょ」
「大丈夫だよ、僕の友達はみんなタフだし。ムーンサラールに向っても会えるとは限らないしね」
つかさはタンタンの顔を見つめる。
自分を恐ろしい騎士から助けてくれた上に、会ったばかりの自分の家族を捜す手伝いまでしてくれるという。
自分と同じくらいの歳なのに世界中を冒険している外国人の少年。
つかさには彼が絵本の中の王子様のように思えた。
「じゃ、そろそろ行こうか」
「あ…は、はい!」
遠い異国の地で出会った二人の少年少女は、今の世界を象徴するかのごとき嵐の中に踏み出してゆく。
当たり前に在った日常を取り戻すために。
【一日目・0時15分/イスラエル/天候・嵐】
【柊つかさ@らき☆すた】
【状態】疲労(小)
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:家族や友達と再会したい
1:タンタンと一緒に行動。タンタンに好意
2:アヴドゥルさんを殺した騎士に恐怖
3:アヴドゥルさんへの哀悼
【タンタン@タンタンの冒険旅行】
【状態】健康
【装備】ウソップのパチンコ装備一式@ONE PIECE
【道具】支給品一式
【思考】基本:殺し合いで苦しむ弱者を助ける
1:ツカサと行動、その家族を捜す
2:スノーウィは一刻も早く保護したい
3:ハドック船長ら友人と合流したい
「逃げられたか…忌々しい異教徒め!」
フランス人の騎士・アンリは焦っていた。異教徒の小娘を取り逃がし、このまま誰にも出会えなければ待っているのは死のみだ。
「お困りのようですな」
「何者だ!」
アンリが振り向くとそこには眼鏡をかけた東洋人の紳士が立っていた。
「名乗るほどの者でもありませんが…ミツヒラトとでも呼んで下さい」
「また異教徒か…貴様も殺されたいか?」
「殺したければどうぞご自由に。その瞬間貴方様の胴と首が永久におさらばすることも確定してしまいますがね」
「くっ…」
「まあそう睨まないで。私は貴方様に誠心誠意真心を持って協力したいと願っているのですから」
「異教徒の口車に乗せられるか!何が目的だ!」
「簡単なことですよ。あの少女を連れて逃げた若者―タンタンというんですがね―彼奴には色々と貸しがありましてね」
その若者が余程恨めしいのだろう。ミツヒラトと名乗る紳士は一瞬醜い顔を更に醜く歪めたが、すぐに余裕の表情に戻り
「貴方様もあの若造が憎いのでしょう?あの若造は貴方と同じ西洋人、キリスト教徒です。そのくせ『異教徒の小娘』に味方する――腹立たしいと思いませんか?」
アンリの脳裏に思い浮かぶのは、ロワが始まる前サピエンツァ大学でしばしば衝突していたスペイン団の面々。
キリスト教徒の癖に汚らわしいユダヤを擁護し、俺様に刃向かうボルジアのあの憎たらしい―――
「あの野郎ぉぉおおおおおおおお!!」
自分に煙幕弾を浴びせ、少女を連れて逃げていった男と自分の仇敵・チェーザレを重ね合わせたアンリは
瞬間湯沸かし器のように顔を沸騰させ、再び憎い賊を追いかけようとする。
「まあまあ待ちなさい。この嵐の中やみくもに走れば体力を消耗するだけです」
「邪魔をするな!ぐずぐずしていたら逃げられてしまう!」
「心配ご無用、彼奴らの行き先は見当がついています。
あの少女、おそらく私めと同じ日本人。そしてあの年頃の少女ならば家族に会いたがる
お人よしで偽善者のタンタンめもきっと協力するでしょうな」
「成る程、奴らの行き先は日本。そして我らも日本を目指せばいずれ奴らを捕捉できるというわけか」
「飲み込みが早くてよろしい。さてそうとなれば善は急げ、早速東に向いましょう。このミツヒラト、日本人の誇りにかけて貴方様を手伝わせていただきます」
「……今は我慢してやる。だがいずれキリスト教徒の味方が見つかれば、貴様は即行で斬り捨てるからな」
共通の敵を見出した西洋騎士と東洋紳士の、奇妙な珍道中が始まった。
【一日目・0時10分/イスラエル/天候・嵐】
【アンリ@チェーザレ 破壊の創造者】
【状態】健康、憤怒
【装備】はがねのつるぎ、てつのむねあて@ドラゴンクエストシリーズ
【道具】支給品一式
【思考】
1:タンタン殺す
2:キリスト教徒の味方(スペイン人除く)を見つけたらミツヒラトも殺す
3:スペイン団の面々も見つけたら殺す
4:異教徒には容赦しない
【ミツヒラト@タンタンの冒険旅行】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:タンタンへの復讐
1:アンリと行動し、利用する
2:アンリが他の味方を見つけたら殺されそうだから対策を立てておこう
【モハメド・アヴドゥル@ジョジョの奇妙な冒険 死亡確認】
最終更新:2011年01月28日 00:49