アットウィキロゴ
今から数時間前

「もう放してくれ!僕たちは本当に君のおじいさんを殺した犯人なんて知らないんだ!」
植物の蔦で両手両足を拘束され、磔のような格好で立たされているKAITO。その横ではLilyも同じように自由を奪われていた。
「本当におじいちゃんのこと知らないの? でもお兄さんたちがウソついてるかもしれないしなあ」
2人を磔にしている元凶、キッコロはそう言って蔦を引っ張った。KAITOは手足が引き裂かれそうになる苦悶に呻く。
「お願いだから僕たちを解放してくれ。僕らは早く家族に会わなくちゃ……」
キッコロによる2人への尋問、そして拷問はもう数十分間続いていた。
その間にも雨は激しくなり、身動きの取れないKAITOとLilyの体力を奪っていく。
頼みの支給品も、穴抜けの紐は彼らの背後で木に埋もれている電車の車内に、
ヴォーパルソードはLilyの足元にそれぞれ落ちていて使いようがない。

「お兄さんたち本当に知らないんだね。じゃあ死んで」
キッコロの言葉と同時に蔦が2人の体を引き裂くように引っ張り始めた。
「やめろッ!やめてくれ!」
KAITOの叫びをキッコロは無視する。
その時、ずっと黙っていたLilyが口を開いた。
「私は知ってるわよ。犯人の名前」
「本当?」
「Lily!? 何を――」
驚くKAITOに目配せして、Lilyは言葉を続ける。
「教えてあげてもいいけど、その前に私を解放して」
「えー。でもお姉さん、僕をだまして逃げるつもりかもしれないし」
「じゃあ足の蔦だけ取ってよ。それなら逃げられないっしょ
 足がむくむとか超NGだし」
「んー、それならいっか」
キッコロはLilyの両足の蔦を解いた。
「それじゃあアンタのじいさんを殺した犯人だけど……実は私居場所も知ってるんだよね」
「ホント!?」
「居場所も教えてほしかったら兄さんの両手の蔦を解いてあげて。
 寒さでかじかんでて可哀想っしょ?」
「うーん……」
キッコロは少し悩み、KAITOの両手の蔦を退けた。腕が自由になったKAITOは両手をさすり合わせる。

「じゃあ約束だよ。犯人教えて」
「そうね……アンタの爺さんを殺した犯人は……」
そう言いながら、Lilyは足元のヴォーパルソードをKAITOに向かって思い切り蹴り上げた。
兄妹の連携でヴォーパルソードをキャッチしたKAITOは、一瞬で自分たちを拘束している残りの蔦を切り捨てる。
そしてキッコロに向けて切りかかった。
「わ!わ!」
キッコロが慌てて後ろに飛びのいたのと、KAITOの身体が長時間の拘束でかじかんでいた為に、剣先は空しく宙を切った。
「今度は外さない!」
もう一度ヴォーパルソードを構えてKAITOはキッコロに切りかかろうとする。

「弱いものいじめはダメだよ!!」
突然飛んできたビームでKAITOは吹き飛ばされた。
「な……なんだ!?」
狼狽するKAITOが見たのは光線銃を構える女子高生の姿だった。

(しまった、あいつの仲間か!)
逃げるKAITO。彼を追いかけて、ビームが地面を吹き飛ばしていく。
「兄さん!こっち!」
脱線した電車の中からLilyの声が聞こえた。KAITOは全力で電車の中に乗り込む。
「えーい!」
KAITOが飛びこんだ一瞬後、唯の撃った光線銃によって電車は大爆発を起こした。


そして現在
「ほんと危なかったよねー。キッコロちゃんを助けられてよかったよー」
「ありがとうお姉ちゃん。お姉ちゃんはいい人だね。(だから殺さないでおいてあげるね)」
唯、梓、キッコロの3人は無人のファミレスで雨宿りをしていた。雨はさらに激しさを増し、嵐に近くなっている。
「じゃあキッコロちゃん。キッコロちゃんが犯人を捕まえるまで一緒に行こうよ!」
「わーい!お姉ちゃんありがとう!」
「先輩ったらまた勝手に約束して……それにしてもあのカザリとかいう人、どこにいったんだろ?」

【一日目・08時30分/埼玉県のファミレス/天候・豪雨】

平沢唯@けいおん!】
【状態】健康
【装備】ワンダースワン@現実
【道具】支給品一式
【思考】基本:まだ考えてない
1:軽音部や友人達を探す
2:死んだ人たちは…まあいいか
3:キッコロちゃんかわいいなあ

【中野梓@けいおん!】
【状態】健康
【装備】スーパー光線銃@スクライド漫画版
【道具】支給品一式
【思考】基本:殺し合いはしたくない。だが防衛はする。
1:軽音部や友人達を探す
2:唯に対する恐怖
3:キッコロを一旦、仲間に入れる。
4:カザリはどこに行った?

【キッコロ@愛地球博】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】
基本:おじいちゃん(モリゾー)を殺した奴を見つけてお仕置きする
1:しばらく唯たちと行動を共にする。


「Lily……大丈夫かい?」
「兄さんこそ……辛いんじゃないの?」
KAITOとLilyは電車が爆発する寸前で、穴抜けの紐を使って脱出していた。
しかしキッコロと唯によって負ったダメージは小さくない。
その上豪雨によって2人の体力は限界に近づいていた。
追い討ちをかけるように先の放送で彼らのよく知る歌愛ユキ、波音リツの名が呼ばれ、更にはハクの……
「畜生!ハクに何かあったら許さない!絶対に殺してやる!」
「兄さん……」
「これ以上……一人の犠牲者も出させない……」


「見て兄さん!あのマンション、ドアが開けっ放しになってる
 ここで一旦休憩しようよ」
「しかし一刻も早く東京に……」
「このまま進んだら確実に行き倒れだって!
 この雨が止むか、せめて体力が回復するまで、ね?」

罠という可能性もあるので、2人は恐る恐るマンションの中に入る。
「ごめんください、誰かいませんか?」
家の上がりこみ、2人はリビングのドアを開けた。
「すいません。誰かいま――」
そこで2人が見たのは天井からぶら下がっている男の自殺死体だった。

【一日目・08時30分/埼玉県・泉宅/天候・豪雨】

【KAITO@VOCALOID】
【状態】ダメージ(中)、疲労(大)
【装備】ヴォーパルソード@テイルズオブシンフォニア
【道具】支給品一式
【思考】
1.え?
2.生きて家族に会いたい
3.東京へ向かう
※七期とは別人です。

【Lily@VOCALOID】
【状態】ダメージ(中)、疲労(大)
【装備】穴抜けの紐@ポケットモンスター
【道具】支給品一式
【思考】
1.え?
最終更新:2011年02月18日 12:07