ことの始まりは突然のノックからだった。
「誰だ? 今立ち入り禁止中だ」
「兵藤会長直属の者といえばどうしますか?」
声を聞いた途端、急に青ざめた顔で黒服は黙って扉を開けた。
入ってきたのは2人の男女だった。
「やれやれですねえ、もう少し暇な時間を過ごしたかったんですがね」
ロングへアの銀髪の少女が言う。
「申し訳ございません!」
「いいんだよ、元々僕らはここに来る予定だったし」
「もっと後の予定でしたけど」
2人の男女の前に黒服達が頭を下げ始めた。
「しかし予定が早まるほど一日目で異常事態が起こるとはね」
男女は黒服から果たされた経過報告を読む。
「では問題のあの物体を見せてくれません?」
報告書を読み終えた少女は催促する。
「はい!」
「ああ、これですね」
銀髪の少女に言われて黒服がモニターを映し出す。
映されたのは外宇宙で巨大化しつつある異形の存在だった。
運営本部ではノイドヴァイと呼称されている生命体であり、今のところ外宇宙で成長中ということである。
このような事態のために帝愛グループ上層部から2人ほど派遣されたのである。
「もし地球に飛来したら地球で
ゲームが実行できなくなるけど
アンゼロット……君はどう思う?」
「あのレベルだともう首輪でも殺せませんからね……シャイマールクラスの古代神をぶつけない限りは……」
男に聞かれてアンゼロットはそう述べた。
ここまで成長すれば首輪による抑止すら無意味というのが上層部の見解だった。
イレギュラー対策は早めにという意味でアンゼロットらの派遣が早まったのである。
「やれやれアンゼロット、君はあのイレギュラーの対策について考えてくれ」
「分かりました。七原文人……あなたはどうします?」
「僕は彼らとともにゲームの監視を行うよ、そろそろ放送準備だし」
七原は黒服とともにゲームの運行状況の打ち合わせを始めた。
「今のところビックサイト周辺に参加者が集中的に集まっているね」
それもそうである……誰もが疑問に思うだろう。
何故バトロワ開催中に平然とコミケが開かれているのか。
全ては帝愛グループがコミケのスポンサーをやっているという単純な理由だった。
「けど、殺し合いより薄い本のほうが好きなんて信じられないね……」
「どうします?」
「放送までは放置しよう、それでも状況が一変しないのなら放送時に僕が決めるよ」
七原はコミケ周辺の様子を見ながら答えた。
「僕としては都合のいい釣り掘なんだけどね」
周りに聞こえない程度で七原は小さく呟いた。
アンゼロットはノイドヴァイをくまなく観察した。
「あんな物……主八界にもいませんでしたからね」
彼女はこの宇宙の住人ではない。
別の並行宇宙である主八界から帝愛グループに召集されたのである。
「参加者に始末させるべきか……こちらが手を加えるべきか」
アンゼロットはこの異形の存在への対策を考え始めた。
アンゼロット的には参加者と化け物との死闘の方が盛り上がりそうであるが、急ぐ必要もある。
何しろこのバトルロワイアルを運営指導しなければならないのであるからだ。
「地球が壊れても月でも火星や金星でもやれますけど舞台装置って大事なんですよ」
万一の場合は別の衛星や惑星やコロニーに舞台を移せばいいがそれはあくまで最後の手段である。
アンゼロットはPCを打ちながら映像のノイドヴァイを見据えた。
【一日目・10時30分/???・主催者本部】
【黒服達@逆境無頼カイジ破戒録】
【共通思考】
1:バトルロワイアルを運営する
2:
七原文人とアンゼロットに従う
【七原文人@BLOOD-C】
【共通思考】
1:バトルロワイアルを運営する
2:放送準備を進める
※主催側です。
【真昼の月アンゼロット@ナイトウィザード】
【共通思考】
1:バトルロワイアルを運営する
2:ノイドヴァイに対する対策をまとめる
※主催側です。
【一日目・10時30分/外宇宙】
【ノイ・ドヴァイ(第八形態)@???】
【状態】測定不能な程の大きさ、DG細胞に感染、ゲッター線を吸収、
自己進化超加速中、手足が増えた、球体に手足とタクアンとリザードンの首と翼が生えた、
ニュータイプ能力覚醒、螺旋力覚醒
【装備】太陽系サイズのエターナルソード、太陽系サイズのゴルディオン・クラッシャー、太陽系サイズのレイジングハート
【道具】支給品一式、ドバイ×∞個、ドラゴンボール(七星球)
【思考】
基本:生き残る!
0:それにしても、この球は何なんでしょう?
1:友の分まで生きる!
2:奪還屋達に澪本を買ってきて貰う
※完全にタクアンの意識です。
最終更新:2011年12月21日 00:21