静信は血の付いた唇を腕で拭いた。
もう相当数の参加者に暗示を掛けただろうか……さすがにここまですると疲れるというべきか。
少量といえかなりの人数の血を吸ったものである。人狼である静信もかなりの力を着けたようであるが。
「これだけ暗示を掛ければ神奈川やその周辺地域は大規模な混乱が起こるはず……」
ステルスマーダーとして自身はあまり手を下さず他者に殺害させる。
それが今の静信の取り方である。
「ここで何をしているのかい?」
静信が振り向くといつの間にか青い髪の少年が立っていた。
「き、君は?」
「先導アイチさ」
少年はそう答えた。
人狼である自分に気づかれず背後を取るとは一体何者だと思う静信だった。
「僕を殺しに来たのかい?」
「いや、おじさん面白い能力があるね、どういうこと?」
「どうして君に答える必要がある?」
吸血鬼である起き上がりや人狼に噛まれると暗示を掛けられて操られてしまうのである。
輸血で血を薄めるか別の暗示を上書きしない限りその暗示を消すのは難しい。
「面白そうだね、僕も手伝っていい?」
静信はアイチの反応に驚いた。
いや、信頼するべきではないとすぐに考えた。
「僕のことを疑っているんだね?」
「……当然さ、君が脱出派だったらいち早く殺すよ」
「そう身構えなくてもいいよ、僕もおじさんを手伝いたいんだ」
どういう意味だと思う静信。
まだ警戒を緩めるつもりはなかった。
「僕も僕で結構人殺しているんだ……
強くなるために」
「君もかい、けど君をまだ信用はできないよ」
「ここで争っても僕やおじさんのためにはならない、だったら僕と一時的に手を組もう」
「一時的か、ならいいか……」
こうして静信とアイチは一時的だが手を組むことにした。
「それでどこへいくんだい?」
「一旦神奈川を離れるよ、もうすぐここは地獄になる」
「……なるほど」
静信に暗示を掛けられた参加者との殺し合いがまもなく拡大するだろう。
首謀者の静信はもっと殺し合いを広げるべく神奈川以外の場所へ行く必要があった。
全ては桐敷沙子を救うため……それだけである。
アイチはそんな静信を滑稽に思いつつも面白くて興味深かった。
【一日目・20時05分/日本・神奈川】
【先導アイチ@カードファイト!! ヴァンガード】
【状態】健康、闇化
【装備】デッキ
【道具】支給品一式
【思考】基本:櫂君が自分と戦ってくれるように強くなる
1:参加者を殺して強くなる
2:室井静信と手を組む
3:別の場所へ急ぐ
【室井静信@屍鬼】
【状態】人狼化、体力上昇
【装備】不明
【道具】支給品一式、その他不明支給品
【思考】基本:
ゲームに乗って生き延びて沙子を助ける
1:沙子を探す
2:先導アイチと手を組む
3:参加者に出来るだけ暗示を掛ける
4:別の場所へ急ぐ
※原作終了後です
「マスターのために死んでもらえますか?」
「そうだ、女は死ね……室井さんのために」
その頃、静信に暗示を掛けられたセイバーといつのまにか静信に噛まれた阿部高和の2人が姫と狐を取り囲んでいた。
2人ともズタズタにされて
チェーンソーはセイバーに奪われた。
「では、ごきげんよう……」
虚ろな瞳のセイバーはそのままチェーンソーで姫を真っ二つにして葬った。
姫を一刀両断にしたセイバーは次に狐の首を取ろうと迫った。
阿部は別の犠牲者を求め違う場所へ赴いた。
【姫(リリアーヌ)@怪物王女 死亡確認】
【セイバー@Fate/stay night】
【状態】魔力消費(大)、空腹、暗示
【装備】約束された勝利の剣、ヤマハ・VMAX@Fate/Zero、チェーンソー@魔界塔士Sa・Ga
【道具】支給品一式
【思考】基本:室井静信に従う
1:室井静信の命令どおり参加者を殺す
2:姫の次は狐を殺す
※静信に暗示を掛けられました
【阿部高和@くそみそテクニック】
【状態】健康、暗示
【装備】股間のジャッカル
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:静信のために出会った参加者を掘る
2:いずれマーラ達も静信のために掘る
※静信に暗示を掛けられました
【羽衣狐@ぬらりひょんの孫】
【状態】重傷、疲労(大)
【装備】尻尾
【道具】支給品一式、毒入り油揚げ
【思考】基本:主催者を皆殺しにする
1:ピンチじゃ……
2:よくも姫を……許さぬ……
最終更新:2012年01月31日 00:14