「さて……次の喜劇の場所は……ッ!」
ベルンカステルが移動しようとした瞬間、彼女めがけて一閃が放たれた。
突然の一撃に多少は面食らうも、バックアップでそれをかわし、ベルンは相手を確認する。
「ち……こざかしい断罪者ね……」
「これ以上、貴様のようなイレギュラーをのさばらせるわけにはいかないのでな……」
闇の中から現れたのは、断罪者のダークマターだ。
自分の一撃をかわされたことを別に気にすることもなく、再び剣を構えている。
「我が主、ゼロの邪魔となるイレギュラーは全て排除する」
「あら、私以外にももっと邪魔な連中はいるんじゃない?」
「私に命ぜられたのは、次元干渉し異世界からやってきた者の排除でな……」
ダークマターが再び剣を振り抜き、ベルンはそれをかわしていく。
彼女にとって、ダークマターは脅威たりえないのだ。
「アハハハハハ!所詮ゼロに造られた無数の闇の一つ!有象無象のゲロカス目玉が!
この奇跡の魔女であるベルンカステルを本当に打ち倒せるとでも!?
いいわ、なら赤で宣言してやるわ。【お前は絶対に私に勝てない!】」
ベルンが魔女の力である赤い宝刀、【赤き真実】を行使する。
赤き真実は絶対であり真実であり一度使用されたが最後、取り消されることはない。
「ほう、それが魔女の持つ赤き刃か」
「これでお前は私にはどう足掻いても勝てない。私の楽しみを邪魔するなら、あんたが消えなさ……」
「だから、貴様に消えろと言っている……」
ダークマターの闇の剣が、ベルンの体を肩から一気に切り裂く。
あくまで淡々と、慌てることなく事務的に。
「なっ……が……!?」
対するベルンは赤を行使したにも関わらず深手を負わされ、理解ができない。
確かに相手はゼロ直属の断罪者だが、赤の前では無力の筈なのだ。
「悪いが、この世界では赤き真実など何の意味をなさない。
どれだけ言葉を並べ立てようと、だ。黒き混沌はあらゆる真実も秩序も飲み込み、喰らう。
それは私や主であるゼロにも抗えない。この混沌空間において、舞台外からの傍観など不可能」
「くっ……!」
傷口を押さえながら、ベルンはダークマターを睨みつける。
たかが断罪者の一匹に傷を負わされたどころか、見下ろされているのが気にくわなかった。
「こンのゲロカス野郎が
ああああァァアアアァアァアァア!」
凄まじい形相でベルンが罵声を浴びせると同時に、彼女の周りに無数の光が現れる。
それらは全て、彼女が使役する黒猫の瞳。爛々と輝く狩人の眼光だった。
「む……」
「赤き真実が使えない?上等よ!ならば実力で直接あんたをぐずぐずの挽肉にしてやるわ!
千年を生きたこのベルンカステルをこけにした罪、その死で償うがいい!」
数え切れぬ黒猫の群れが、一斉にダークマターに飛びかかる。
「クァハ……!たかが、たかが千年を生きた程度でその口ぶりとは!
所詮、家畜に飼われる家畜以下の存在、哀れな猫の浅ましさよ!喰らえ、七帝竜!」
闇の中から嘲笑と咆哮が響く。
次の瞬間には、辺り一帯に獣の悲鳴と、肉がひきちぎられ骨が噛み砕かれる音……
そして血の滴る音が、耳障りなほどに続いた。
後には何も残らない。あれだけあった光が、全て消えている。
「フン、家畜の家畜の分際で、数十億年を生きてきたワレに勝てるわけなかろう」
「あ、あんたは……」
ダークマターの背後から、巨大なドラゴンが姿を現す。
その顔は紛れもない、DCに所属しているはずの神竜ニアラだ。
しかし、明らかに雰囲気が違ううえ、外見も異なっていた。
「……あの程度、手助けは不要だ」
「そう言うな。それにワレらも少し腹が減っていた。とても美味だったとは言えぬがナ……」
ダークマターとのやりとりを見る限り、どうやら協力者らしいが、ベルンにはどうでもいいことだった。
赤き真実は使えず、仔猫もどうやら残らず喰い散らかされたようだ。
悔しいが、退くしかない。
「オイ、負けネコが逃げるようだぞ?」
「喰わぬのか?」
「自己顕示欲の味は、あまり美味とは言えぬ。くれてやる」
「この者は第八期界の流れ者……今度こそ目立ちたいという願望……連合軍となんらかわらんな」
だが二人の追跡者はベルンの逃走を苦とすることなく、一瞬で肉薄してみせる。
「ぐ……!?この私が……!こんな、こんな……!」
「去れ、イレギュラーたる魔女よ」
剣が数度煌めくと、魔女ベルンカステルの体は切り刻まれ、闇にのまれて消滅した。
【ベルンカステル@うみねこのなく頃に】 死亡確認
「断罪完了……」
「他の自称傍観者とやらは始末しないノカ?」
「主からはこれ以上の命は受けていないが……場合によっては動かねばならぬやもしれん」
「まあ問題はないダロウ。ア奴は神たるワレでも底の知れぬ存在。名の通り本当に底もなにもないカモナ」
ダークマターとニアラは空を飛びつつ、会話も続ける。
「しかし、まさか貴方が主の召集に応えるとはな。異世界の自分に味方するかと思ったが……」
「クァハ!ア奴には各星々を喰らう際に何度か世話になったからナ。神は恩を忘れぬノダ。
そして、醜態を晒し続ける別世界のワレなど、ワレ自ら滅ぼしてクレル!」
「協力感謝する。さて……次の断罪対象者は……」
「確か、あの逃げた主催幹部ダッタナ。殺さずに捕まえろとのことダガ……」
断罪者は主の不穏分子を消し、そしてかつての主催幹部に迫る。
【
三日目・00時25分/ドイツ・某所】
【ダークマター@星のカービィ2】
【状態】健康
【装備】闇の剣、マント
【道具】支給品一式
【思考】
基本:全ては主人ゼロのために……
0:イレギュラーの殲滅
1:左慈@恋姫†無双の捕獲
※断罪者の一人です
【神体ニアラ@セブンスドラゴン2020】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】
基本:ゼロに協力する
0:イレギュラーの殲滅
1:左慈@恋姫†無双の捕獲
2:DCに所属している自分は殺す
※ゼロの協力者にして断罪者の一人です
※DCのニアラとは別人です
最終更新:2012年02月23日 13:11