廃墟と化したイギリスの街を飛び回る二つの影
彼らは幾度も切り結び、その度に周囲の建物は破壊されていった。彼らの戦闘はそれほどまでに凄まじいものだったのだ。
やがて二つの影は地に止まる。片方は膝をつき、苦しそうに息をする銀髪の女性。そしてもう一方はその様子を見下す緑髪の女だった。
「やれやれ、アナタが私に喧嘩を売ってくるとは……どういった心境の変化です?
アナタは確かうちの変態弟のために戦っているものと思っていたんですがね」
「なんで貴女が……」
ハクは怒りを込めて立ち上がる。
連合は『目立つ』という目的のために大量虐殺を行っていた。
彼女はそれが許せなかった。だから、連合を滅ぼすと心に誓った。
それなのに……
「何で……なんで一流の歌い手の貴女がッ!連合なんかにィィィィィッ!」
ずっと憧れていた、自分が心の底から求めて手に入らなかった歌姫の座に君臨する成功者。
そんな彼女がなぜ下賤極まる連合に属しているのか。それのことが彼女の思考を掻き乱す。
憤怒のままにミクに振り下ろされた日本刀は、しかしミクには届かなかった。
その前に刃は、彼女の両腕ごとミクに切り飛ばされていた。
「グウ……!!」
切断された両腕から血が吹き出すのも構わず、ハクは天覇風神脚を
初音ミクの体に叩き込もうとする。
だがその蹴撃を、ミクは片手で受け止めた。
「所詮役立たずではこの程度ですか。私と文人さんの愛パワーに、あなた
みたいな出来損ないの攻撃が効くはずないんです」
「!?うわああああああああああああ!!!!!」
ミジミジ音を立てながら、ミクは手にした足を握り潰していく。
残る片足もヒートロッドで潰され、ハクは文字通り身動き一つ出来ない体にされた。
「なぜ……なぜ連合に入ったりしたの……?」
絶望的な激痛の中で、ハクは辛うじて言葉を紡ぐ。ミクのそれに対する答えは冷酷な嘲笑だった。
「私が本気で連合に属するわけないじゃないですか。
連合に潜入したのは全部主催者である文人さんのためですよ。これは私の愛の証明なんです」
うっとりした顔のミクに、口から血を溢れさせながらもハクは冷ややかに告げた。
「そんなのは……本当の……愛じゃない。……ただ……利用されて……いるだけ……」
その言葉で、今まで穏やかだったミクの形相が一変した。
「テメェこの腐れ××××!!お前みたいな出来損ないのクソゴミが!
私と文人さんの愛を!侮辱する気かあああああああああああああ!!」
鬼の形相で叫びながら、抵抗できないハクの体に何度も蹴りを打ち込んでいく。
その度にハクは小さくうめき声を上げた。
「はぁ……はぁ……まあいいでしょう。私たちの愛を貶めたアナタは、たっぷりと苦しめてから殺してあげます」
一暴れして落ち着いたのか、ミクは笑顔に戻ってアームドセイバーを取り出す。
目の前で苦しむハクに、更なる地獄を見せるためだった。
◇ ◇ ◇
「さーて☆すっかり楽しんじゃいましたし、これくらいでいいですかね。
なんかもう原形とどめてませんけど、死ぬまではもうちょっと時間がかかるようにしてありますから。
最後まで苦しんで死んでくださいねー」
先刻まで弱音ハクだった肉塊にそう言い残して、ミクはルンルン気分でイギリスを後にした。
「連合は本格的に主催と戦う気らしいし、もう偵察もいらないですよね♪
早く主催者本部に戻って、文人さんに思いっきり褒めてもらおうっと!それでご褒美も……キャッ☆」
意中の相手が既に主催者本部にはおらず、それどころかいろいろ手遅れになっていることも知らず
彼女は意気揚々と主催者本部に引き上げていった。
【初音ミク@VOCALOID】
【状態】人間?、ドS、文人さんこそが正義だ!
【装備】ヒートロッド、アームドセイバー@仮面ライダー響鬼
【道具】支給品一式、レジスタンス関係者の名簿
【思考】基本:6/を殺した奴をこの世の全ての苦しみを味あわせて殺す!
0:連合のスパイは切り上げて文人さんに会いに行く
1:愛しの文人さんのために主催のジョーカーとして名簿の奴らを殺す
2:他の参加者もいたぶる。
3:取り合えず目の前にいる奴は殺す
※媚薬らしい薬を飲まされて鬼じゃなくなりました
※ただし『人間』じゃなくなった可能性があります
※主催側のジョーカーになりました
初音ミクの姿が消えた後、物陰から現れた幾人かの人影が、横たわったままの弱音ハクへと駆け寄っていった。
「まだ生きてるぞ!体は滅茶苦茶にされてもう使い物にならんが……」
「とにかくこいつを運ぼう。場所は――――」
◆◆◆◆
超大企業が有する研究所の一室……
巨大な培養液の水槽に、一体の男が漬かっていた。
しかしそれは普通の人間ではない。そのボディには両手、そして下半身を繋げた痕跡がハッキリ残っていた。
そして何より特徴的なのは……その額からカブトボーグっぽい角が生えていることである。
その水槽を、三人の男が眺めていた。
彼らの共通点は唯一つ。主催者と連合によりカブトボーグを奪われたボーガーだということだった。
「諸君!ついに我らボーガーの反撃の時が来た!」
白米を片手に持った男が叫ぶ。彼の名は米田稲造、米とカブトボーグを愛する某市市長兼ボーガーである。
「その水槽に入っている死体が切り札なの? 俺はどっちでもいいけど」
そう言った男は村正彦。この研究所の持ち主であるハードキャッシュ社の社長兼ボーガーだ。
彼らは幸運にもKBウイルスに感染せず、連合によるボーグ狩りからも逃げおおせた。
そして今まで復讐の機会を狙っていたのである。
「市長である私の権力!そして社長である村さんの財力を使い、我々は連合を滅ぼす最終兵器の開発を進めていた。
幸いにもいろいろと組織が多すぎたせいで連合は我々には気づかなかったようだな。
我々は涅ネムさんの協力により、マユリ博士が生前研究していたリビングデッドの資料を手に入れることが出来た。
さらに撒き散らされていたリビングデッドの残骸を回収し、そこにいるマッドサイエンティスト兼ボーガーの望月先生に
それらの優れた部分を合成したボディーを作らせた。
再生6/の上半身に再生
素晴らしきヒィッツカラルドの両腕、再生
アーカードの下半身、そして相川始の不死性を付加した!
さらに我らが盟友ビッグバン氏が北朝鮮で討ち取った怪物から採取したT-アビスとGウイルスも注入してある。
そして最後に頭部にカブトボーグっぽい角を生やしておいた。
こいつこそ我らボーガーが最も憎むべき敵、連合を滅ぼす最終兵器・人造人間カブトボーガロイドだ!」
「オウスゴイデース、ロイドデダレカヲオモイダシマーシタ。俺はどっちでもいいけど。
でももう死者の蘇生はできないんじゃないの?俺はどっちでもいいけど」
「だからこそ、このまだ生きている弱音ハクの脳が必要になるのだよ」
そう言いつつ、市長は元の身体から取り出されたハクの脳を望月に渡す。
「こうして生きた脳で体を操らせれば、死体は生きた参加者として復活する!
それもこの、連合への憎しみが詰まった弱音ハクの脳髄でだ!」
移植が終わり、生まれ変わった弱音ハクは水槽の中から出てくる。
その朦朧とした思考でも、今自分が何をすべきかはわかった。
即ち、連合とその協力者の抹殺
「すでに連合の本拠地、そして現在までの構成員はわかっている。
行け!アシュラ・アヴェンジャー・トゥーセイダーイ(カブトボーガロイド名)!
憎き連合を滅ぼすのだ!」
市長の声を背に受けながら、ハクは殺戮へと駆け出していった。
【三日目・05時00分/ハードキャッシュ社研究所】
【米田稲造@人造昆虫カブトボーグV×V】
【状態】健康、連合に対する怒り
【装備】白米
【道具】支給品一式
【思考】基本:連合を滅ぼす
1:アシュラ・アヴェンジャー・トゥーセイダーイ(弱音ハク)を使って連合を滅ぼす
【村正彦@人造昆虫カブトボーグV×V】
【状態】健康、連合に対する怒り(俺はどっちでもいいけど)
【装備】大金
【道具】支給品一式
【思考】基本:連合を滅ぼす
1:俺はどっちでもいいけど
【望月先生@人造昆虫カブトボーグV×V】
【状態】健康、連合に対する怒り
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:連合を滅ぼす
◆◆◆◆
龍昇リンリンとかがみは連合本部へと戻ってきていた。
「よかったの? 泉研を放置してきて」
「あのキチガイはどのみち誰の手にも負えないわ。それより、ここが本部ね」
「うん。ってなんだかすごい戦闘が起きてるわね……」
「早くお兄ちゃん……龍昇ケンに関する情報を集めてここを離れましょう」
「ええ。……本当にお兄さんを殺す気なの?」
「……あいつのことは絶対に許せない」
そのリンリンの気迫に、かがみは言葉を失う。しかしそれでも何か言おうと口を開いた。
「……ねえ、リンリンちゃん」
しかし彼女が言葉を言い終わることはなかった。
パチン、という音とともにリンリンの顔に温かいものがかかった。
驚いて振り向いたリンリンが見たのは、首を失って血を吹き出すかがみの体。
そしてその奥に見える、頭にカブトボーグの角が生えた男の姿だった。
「あっ……あ……」
かがみが死んだことを理解して、リンリンは逃げようとする。
しかしその前に
パチン
カブトボーグ男が指を鳴らすと、リンリンの首は切断され地面に転がり落ちた。
(お兄――――ちゃ――――――)
そして、彼女の意識は赤い闇の底に沈んでいった。
【龍昇リンリン@人造昆虫カブトボーグV×V】死亡確認
【
柊かがみ@らき☆すた】死亡確認
「国王様!DCの進行が止まりません!」
ゼロが逃げ出そうとした矢先に、猫村いろはが泣きながら部屋に飛び込んできた。
「落ち着くゾウ!今ゼロが増援を呼んできてくれるゾウ!」
「あ、ああ、では俺はこれで……」(冗談じゃない!こんな所でお前らと心中してたまるか!精々俺が逃げる時間くらい稼いでくれよ)
連合を見捨てて逃げようとゼロは扉を開ける。それを狙ったかのように、ゼロの体に何かがぶつかった。
「グッ!何だこれ、これはあああああああああ!?」
彼に投げつけられたもの、それは切断された龍昇リンリンと柊かがみの生首だった。
「いやあああああああああああああああああ!」
いろはの絶叫が部屋に響く。国王はすでに腰を抜かして、股間に水溜りを作っている。
「貴様は!」
ゼロは生首を投げつけてきた男を知っていた。
額からカブトボーグっぽい角を生やしてはいるが、その顔には見覚えがある。
「6/!なぜ貴様が生きている!?」
実際は6/氏+αの肉体に移植された弱音ハクなのだが、ゼロには知りようがない。
「やれやれ、もうここまで敵が入り込んでいたのかい!」
「お兄さん面白い体だね!私の死体コレクションに加えさせてもらうよ!」
国王の側で控えていたナズーリンとお燐が侵入者にガトリングと拳銃を向ける。
「無駄だ!やめろ!」
ゼロは慌てて制止するが、もう遅い。
侵入者が指をパチンと鳴らすと、二体の妖怪はその武器ごと縦真っ二つにされて床に転がった。
【ナズーリン@東方Project】死亡確認
【火焔猫燐@東方Project】死亡確認
彼、いや彼女には、もはや穏健派や過激派の区別などない。
連合に関係したものは全て殺す。ただそれだけだった。
「ひいい!ひいいいいいいいい!」
「たた、助けてゾゾゾウ」
「離せ貴様ら!」
すがりつく国王といろはを振り払いながら、ゼロ自身もまたこの予期せぬイレギュラーにパニック状態だった。
(ここから逃げるためにはあの6/……いや6/のような何かを倒さなければ……
しかし戦闘に使えそうな輩はもう死んだ。どうする?どうすればいい?
まさか俺はここで終わるのか……?有り得ん!そんなことは……そんなことは絶対にィィィィィ!)
こうして、主催と連合という巨大組織の長として君臨してきた者たちは
どの組織にも属していない、ただのボーガーたちが生み出した
復讐鬼に追い詰められることとなったのであった。
【三日目・07時05分/???・連合本部】
【マリーランド国王(エレファント55世)@おねがいマイメロディ】
【状態】恐怖、首輪解除、パニック、失禁
【装備】不明
【道具】不明
【思考】基本:主催と手を組みDC及びカブトボーグ関連を滅ぼす
1:死にたくないゾウ
※『
人造昆虫カブトボーグ V×Vはウザイ連合』は名を『革命連合』に変えました。
※革命連合に入った者達は全員首輪を解除してくれます
【猫村いろは@VOCALOID】
【状態】恐怖、首輪解除、パニック
【装備】キティちゃんグッズ一式、他に凶器とか
【道具】支給品一式
【思考】基本:カブトボーグ殲滅
1:たすけてたすけてたすけてたすけてたすけて
※8期とは別人です
【ゼロ@星のカービィ3】
【状態】健康、常識知らずのボーグ馬鹿、ワクチン接種済み、正真正銘本物の天才、強い焦り
【装備】ゼロ様専用カブトボーグ(自分の手作り)
【道具】不明
【思考】基本:生き残り、計画を成功させる
1:目の前の6/っぽい奴(弱音ハク)から逃れて連合本部から脱出する
※真の主催者らしいですがまだいるかもしれません
※主催者なのでカブトボーグを持っていても禁止行為に引っかかりません
【弱音ハク@VOCALOID派生+人造昆虫カブトボーグV×V+テラカオスバトルロワイアル】
【状態】魔改造済み、人格崩壊、連合に対する殺意
再生◆6/WWxs901s氏の上半身、再生素晴らしきヒィッツカラルドの両腕
再生アーカードの下半身、相川始の不死性、T-アビス感染、Gウイルス感染
頭部にカブトボーグっぽい角、脳のみオリジナル
人造人間カブトボーガロイド=アシュラ・アヴェンジャー・トゥーセイダーイ
【装備】オルテガのマスクマント@ドラクエ3、斬鉄剣@FFシリーズ、ジャッカル、予備兼投擲用の自作の木刀×1345725本、金閣の金のパンツ
【道具】支給品一式 、投げナイフ、『執行者』一行の支給品、大量の胡桃、将棋セット、ラウズカード(ハートのA~K)、食料品、ロリの同人誌×1000000
【思考】
基本:連合完殺
0:連合とその関係者は皆殺し
※8期とは別人
※ハイジより、ゼロ、マスターハンド、クレイジーハンドの存在を知りました
最終更新:2012年03月07日 20:47