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「ぽよぽよぽよぽよ!! ぽーよぽよ♪!!!」
「オーロラのかーぜーにーのーて!!my wish届いてる♪!!!!」

東京、朝の築地に騒音じみた歌が響き渡る。
遠巻きでもずっと聞いていると鼓膜が痛くなるような酷い歌だ。
DMC狂信者の一団である暁切歌一行は、その騒音の震源地にいる者たちと対峙していた。

「ぎゃああああああ、このままじゃ鼓膜が破れるでぇーーーッ!!」
「気を失ってしまいそうデースッ!!」
「これが耳レイプって奴か、オラァ!?」
「いいですよ、お二人共。このまま感動で信者の方々を失神させてあげなさい」
「はい、鬼灯さん!」
「ぽよ!」

騒音の震源はカービィとかれんのジャイアンボイスコンビ、そして都庁からワープさせられた後に長野県にて彼女らと出会い、合流した鬼灯であった。

(転移させられた先で二人と会えたのは僥倖でした。
彼女らの声ならば、人を殺めず平和的に殺し合いを終わらせることができる。
DMC狂信者も都庁の魔物も、拳王軍や主催でさえ、彼女たちの歌の前では失神間違いなしだからです。
二人には騙しているようで悪いですが、これも平和のため……手を血に染めず死者を最低限に抑えるためには二人のジャイアンボイスが必要なのですよ)

鬼灯はかれんとカービィの歌を利用し、殺し合いに加担する者を片っ端から無力化して殺し合いを破綻させるつもりなのだ。
なお、かれんとカービィは鬼灯に乗せられていることに気づかず、道行く人々が自分たちの歌に感動するあまり失神していると思い込まされている。
ちなみに最も近くにいる鬼灯自身が彼女らの歌に耐えられるのは耳栓に加えて、その身体に鬼の耐久力と精神力が備わっているからである。

「くっ……このまま倒れるわけにはいきませんよ!」
「ゴー・トゥ・ヘル!!」

狂信者側も負けじと反撃に出る。
右京と円堂が鬼灯たちに向けて、ガトリングの掃射とサッカーボールによる同時攻撃に出た。
ところが、かれんとカービィによる騒音によって空気の振動によるバリアが発生しており、銃弾もボールも三人に届くことなく、弾けて地面に落ちてしまった。

「銃弾が届かないとは……」
「俺の渾身のボールが……」
「お、オイ! ここは大人しく退くしかないんちゃうか?」
「バカか! ここで退いたらこいつらがビッグサイトに攻め込んでくるかもしれないだろ!? 松本はク○ニしろオラァ!!」
「そやけど、見えない壁まで張ってる以上、誰も奴らを殺害できへんで!」

コトミの指摘通り、ここで鬼灯たちの進路はビッグサイトに向いていた。
だが音による強力なバリアが張られている以上、切歌によるギア、松本の怪力、右京の銃撃、円堂のボール、コトミの凌辱も通用することはない。
万事休すである。

「よ~し、アンコール行くわよ~!
DMCの変な歌より、私たちの歌のほうが素晴らしいってことを証明するんだから!」
「ぽよー!」
「その意気です、お二人共」



ピキッ



しかし、かれんの不要な一言が、ある者の逆鱗に触れてしまったことで状況は一変する。
額に太い青筋と瞳に今まで以上の殺意を宿した者、それは――

「今、なんて言ったデスか……?
DMCが変な曲デスってーーーーーーッ!!?」
「「「「「!?」」」」」

――暁切歌だった。
少女の突然の咆哮に、敵対している鬼灯たちはおろか仲間である狂信者たちも驚いていた。

「おまえたちにDMCの何がわかるデスか。
クラウザーさんの十分の一も練習を積んでないような歌で、DMCをコキ下ろすなんておこがましいんデスよ!!」
「なに、なんなの……?!」
「ぽよ……」
「か、かれんさん、カービィさん、構わずに歌い続けるんです!
相手のペースに飲まれてはいけません!」

その殺気はかれんとカービィのみならず、鬼灯すら竦ませるほどである。
とにかく早いところ気絶してもらわねば、と鬼灯を焦らせる。

「右京さん、みんなを下がらせるデス! こいつらにはアレを使うです!」
「アレってまさか……絶唱を使うおつもりですか!?
いけません! 絶唱を使えばおなたの身も危険になります!」
「聞く耳持たないデス! 絶望の淵にいた私や皆の希望だったDMCを、クラウザーさんを馬鹿にしたこいつらには死を持って償ってもらうデス!!」

右京の静止を振り切り、切歌は歌い始める。

「~♪」
「なんや? 何が始まるんや?」
「歌い始めてしまったか……こうなっては誰も彼女を止められません。
松本さんも下がってください!」

狂信者たちが大急ぎで切歌の下から退避する。
絶唱を放つのに必要なプロセスである歌を歌いながら切歌は想う。

(私は世界に終わりをもたらす者、フィーネの器になる存在……
いつかは身も心もフィーネに呑まれるしかない絶望。
知らない内に姉にも等しいマリアにフィーネの役目を押し付けていた後悔。
そして大災害で調、マリア、マムと離れ離れになってしまった寂しさ。
それに打ちのめされていた私を救ってくれたのがクラウザーさんだった。
だから、希望だったクラウザーさんを奪われた時はただただ悲しかった……他の信者と同じように)

「ぽよぽよぽよぽよ!!」
「オーロラのかーぜーにーのーて!!」
「声が小さい! もっと大きく! 相手の鼓膜が破れるくらいに元気よく!」

(そこで私は生贄を捧げてクラウザーさんを蘇らせる話に乗った。
最初はバカらしく思ったデスけど、昨日会った上層部の一員のディーは間違いなく神格者……これからフィーネになる私にはわかるデス。
彼なら間違いなく皆の希望……クラウザーさんを蘇らせられると!)

「~♪」
「ぽーよぽよ♪!!!!!」 「my wish届いてる♪!!!!!」

築地にぶつかり合う二つの歌。

(そして私は決めた。
気狂だの鬼畜だの蔑まされてでも、自分を含めた何を犠牲にしてでもクラウザーさんを生き返らせると。
だけど、クラウザーさんが生きていても私が世界に終わりをもたらすフィーネになっては元も子もない。
マリアやマムが行方不明になった以上、今の世界にフィーネは必要ない。
だからクラウザーさんが蘇った後に私は自分の命を断つ必要があるでしょう……)

切歌の頬を伝って落ちる泪。

(それでも調たちがどこかで生きていて、多くの人に希望を届けてくれたクラウザーさんの歌を聞いてくれたら、それがきっと私の生きた証になるんデス。
風鳴翼のように、現代の防人と自分で謳っておきながら狂って食人鬼に身を墜としてしまうほどの救いようのない世界でも、クラウザーさんの歌を聞けばみんなが元気に生きていけるハズ。
私が消えてしまっても、クラウザーさんさえ生き返り、あの人の歌を調たちが聞いてくれたなら私はそれでいいんデス。



――だから、DMCを侮辱したり、クラウザーさん蘇生の邪魔をする者は、誰であろうとも許すわけにはいかないデス!!
特にこんな奴らの歌がDMCに成り代わろうなど、あってはならないこと、デス!!)


そして、切歌の歌から放たれた絶唱。
絶唱とはシンフォギアの力を限界以上に解放する歌であり、増幅したエネルギーをアームドギアを介して一気に放出するそれはあらゆる存在を一度に殲滅し得る絶大なエネルギーを発揮する。

そのエネルギーは騒音によって作り出された障壁すら打ち破った。
かれんとカービィの魂を込めた騒音によって生み出されたエネルギーよりも絶唱は上回ったのである。


「う、嘘……こんな終わり方って……ようやく夢に向かって歩きだしたのに!!」
「ああ、今までの中で最悪の休暇になってしまった……」

自分たちの歌が敗れたことを悟った鬼灯たちは後悔や無念の言葉を吐きながら、絶唱のエネルギーに飲み込まれていった。
そのエネルギーはマーメイドはもちろん、驚異的な肉体を持つ鬼でする耐えられる代物ではなく、塵一つ残さないほど分解させられこの世から消滅したのだった……


【鬼灯@鬼灯の冷徹 死亡確認 】
【かれん@マーメイドメロディーぴちぴちピッチ 死亡確認】



絶唱のエネルギーが放出され尽くされた後には何も残らず、強敵の打倒に一行は歓喜の声を上げた。

「すげえ……今まで倒せなかった奴が一撃だぜ」
「やったで! あいつら木っ端微塵に吹き飛びおったでぇ~!」
「流石だぜ、切歌! ク○ニしていいぞオラァ!」
「そう……なんとか倒せたデスか……それは良かった…デス……うっ」

敵を倒したと確認した切歌が小さく微笑むも、彼女はそのまま倒れて気絶してしまった。
変身が解かれて鎧の消えた彼女の顔には疲労の色が色濃く映っていた。

「切歌さん、どうしたんだ!?」
「……絶唱を使ったからですよ円堂くん」
「どういうことなんだ右京さん?」
「絶唱はあらゆる者を倒せるであろう凄まじい力を持った歌。
その反面、装者への負荷も生命に危険が及ぶリスクが存在するのです。
彼女の場合はなんとか死に直結する最悪のケースは避けたようですが、無視できない負担をその身に受けたことは変わりありません」

絶唱は強力であるが故に代償となる負担も大きく、適正や状況によっては死と引換になる諸刃の剣なのだ。
まさに絶唱とはシンフォギア装者にとっての最後の切り札なのである。

「ん? ……ゲッ、おまえら、あそこを見るんや!」
「……ぽよ」

松本が指を指した先には瓦礫の中で蠢くピンク玉の姿が見えた……カービィだ。
彼だけは直感で身の危険を感じ取って回避行動をし、絶唱の直撃を避けて生き残ったのである。
切歌自身が正規の装者ではなかった点や、彼女のこれまで積んできた消耗も相まって破壊力がそれほど出なかった点もカービィを救った点である。
それでも仲間の二人も殺されてしまい、マイクも全壊、彼自身もダメージは深く単独での戦闘続行は困難と判断したカービィは一目散に狂信者たちから逃げようとする。
そんな彼を一人の全裸少女が血眼になって追う。

「待てやコラァッ、よくもクソみたいな歌を聴かせてくれたな!?
グチャグチャにレイプしてからSATUGAIしてやる!!」

槍を手に、逃げるカービィをコトミは凌辱せんと襲いかかる。

「ダメですコトミさん! 迂闊な接近は……」
「えっ――」

血気にはやり独断専行したコトミを右京は忠告したが、手遅れであった。
カービィがディパックから星型の乗り物・ワープスターを取り出した。
(ちなみにワープスターは鬼灯の支給品であり、彼らはこれに乗って短時間で長野から東京へ移動してきた)
カービィはすぐさまその星に乗り込み、緊急で離陸を行った。
その際、コトミの身体が巻き添えになり……

「そんな大きいの入らな……ぎゃあああああああああああああああああ!!!」
「コトミさん!?」

ワープスターに衝突したコトミの下半身が、衝撃に耐えられず粉々に砕け散った。
周辺に血肉をバラまきながらも、カービィを乗せたワープスターはすぐに空中へと舞い上がり、そのまま狂信者の攻撃が届かないであろう大空へと飛び立とうとする。

「くっ、逃がしませんよ!」

右京は標的を逃すまいとガトリングガンを連射するが、鉛の雨は一発でもカービィを貫く前に止んでしまう。
それ以降、右京が引き金を引いてもカチカチと虚しい音がするだけであった。

「弾切れですか……ショットガンでは流石に射程外でしょうし、残念です」

今までの生贄を狩るための戦闘でガトリングの弾を撃ち尽くしたのだった。
狂信者たちは被害を出しておきながら生贄を取り逃がしたことに歯噛みし、大空へと逃げていったピンク玉を見送るしかなかった。


二日目・6時50分/東京・築地】

【カービィ@星のカービィ】
【状態】ダメージ(大)、ワープスターに搭乗中
【装備】ワープスター@星のカービィ
【道具】支給品一式
【思考】基本:歌う?
0:今はDMC信者からとにかく逃げる
※今までとは別人です




「松本のおじさん、コトミさんは……?」
「衝突のショックで即死や。諦めるしかあらへん」
「彼女のクラウザーさんにレイプしてもらう願望は構わずじまいですか……せめてあの世で先にクラウザーさんにレイプしてもらえることを祈りましょう」

狂信者たちはコトミにつめよるが、彼女は既に亡骸と化していた。
狂った者には狂った者なりの情があったのか、円堂と右京はコトミの死を悼んだ。
もっとも松本はコトミの死に感傷など僅かほども持たず、骸から素っ気なくグラコスの槍を回収するだけであった。

それからしばらくして一行の参謀格であった右京が他の二人に提案する。

「今の戦闘で切歌さんが気を失い、コトミさんが喪われ、我々も武器弾薬や体力の消耗が酷くなってきました。
この消耗ではこれ以上のSATUGAIは厳しいと思われます。
そこで戦力の補充のために一度ビッグサイトに戻るべきだと私は提案いたします。
特に切歌さんは冥闇に堕した者が倒れた今となっては貴重な戦力であり、放送にも出ていた食人鬼風鳴翼の対抗株になり得るのは同じシンフォギア装者である彼女だけである可能性があります。
ここで失ってしまうにはとても惜しい戦力なのです」

右京の提案とはビッグサイトへの一時撤退であった。
彼の言うとおり、この疲弊した戦力での生贄狩りは難しいだろう。
本拠地に行けば、怪我や疲労を取り去れる薬や呪文を持つ者も集まっているだろうし、補充できる弾薬や兵となるモブ信者も大量にあるはずだ。

「何を弱気な、って言いたいところだけど、このまま犬死だけはしたくないからね。
サッカー選手はボールがないと役立たずだし、死ぬならクラウザーさんのために戦って死にたい。
俺は右京さんの案には賛成だけど、松本のおじさんは?」
「ワイも賛成や。生贄を殺害し続けるための戦略的撤退って奴やろな」
「決まりですね。それではビッグサイトに戻りましょう」

こうして狂信者の一団はビッグサイトに足を運ぶことになった。
だが、一団の裏でほくそ笑んでいる者がいたことを右京と円堂は知らない。
心の中で笑っていたのは気絶した切歌を担ぐ、松本人志その人であった。

(ワイは運がいい。
このまま行けば殴り込みみたいな強引な手段を取る必要もなく、ビッグサイトに自然な形で侵入することができるで……クックック、浜田の蘇生にまた一歩近づいたわ)

松本の野望は浜田の蘇生、そのために偽狂信者となったのだ。
狂信者に潜り込んだは良いが、どうやってクラウザーの蘇生が行われるらしいビッグサイトに入るか考えあぐねていたところ、本拠地への撤退という形でそのチャンスは巡ってきたのだ。
流石に狂信者と言えど同じ狂信者への警戒は緩むであろうし、その隙を付け込んでビッグサイトへたどり着いたと同時にこっそり内部へ侵入し、上層部がやろうとしている蘇生方法とはなんなのかを探るもしくは奪うつもりなのだ。

(しっかし、マーダーを続けるにしろ狂信者も都庁に負けてから一気に旗色が悪くなってきた気もするしな~。
もしクラウザーの蘇生が上層部とやらのホラやったら、狂信者を見限って縁を切っとくか。
そして……蘇生手段が本当やったら、浜田の蘇生も夢物語じゃのうなる。
もし後者なら必ず蘇生手段を奪い、クラウザーよりも遥かに素晴らしいおまえをワイの手で生き返してやるからな!
待っててや浜田!)

築地からビッグサイトを見据える松本の瞳は、DMC狂信者たちとは違った狂気でギラギラと輝いていた。



【二日目・7時00分/東京・築地】

【DMC狂信者】

【暁切歌@戦姫絶唱シンフォギアG】
【状態】ダメージ(小)、疲労(特大)、気絶
【装備】シンフォギア「イガリマ」
【道具】支給品一式
【思考】基本:SATSUGAI、自分の生きた証として絶対にクラウザーさんを必ず蘇らせる。
0:気絶中
1:調やマリアに会えたら説得してこちら側に引き込む 、もしくは蘇ったクラウザーさんの歌を聴かせる
2:風鳴翼については大いに失望
3:フィーネになってしまう自分の危険性を考慮し、クラウザーさんが蘇り次第、自分の命を断つ
※アニメ視聴者の方はお気づきかもしれませんが、自分が新しいフィーネになると思い込んでいるのは 勘 違 い です
※また自分がフィーネになると勘違いしている時期からの参戦です


【松本人志@現実】
【状態】ダメージ(小)、疲労(大)、DCS状態
【装備】浜田雅功人形、グラコスの槍
【道具】支給品一式、メトロン星人人形
【思考】基本:浜田の蘇生
1:DMC狂信者に手を貸し、隙あらばクラウザーの蘇生手段を奪って浜田を生き返らせる
2:浜田を生き返せないようなら一人でも多くの参加者をあの世に送る
3:一行のビッグサイトへの帰還に合わせてビッグサイトの内部に潜入し、クラウザーの蘇生手段を探るもしくは奪う
4:3の結果次第ではDMC狂信者と手を切る


杉下右京@相棒】
【状態】疲労(大)
【装備】ガトリングガン(弾切れ)、ショットガン、スマホ
【道具】支給品一式
【思考】基本:SATSUGAI
0:一行の消耗具合を鑑みて、一旦ビッグサイトへ帰還する
1:体制が整ったら再び参加者のSATUGAIのために東京へ繰り出す


【円堂守@イナズマイレブン】
【状態】疲労(大)、ゴー・トゥ・ヘル習得
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】基本:SATSUGAI、しようぜ!
0:右京さんの指示に従い、ビッグサイトへ帰還する
1:体制が整ったら再び参加者のSATUGAIのために東京へ繰り出す


【河名コトミ@エデンの檻 死亡確認】
最終更新:2014年09月27日 13:06