(ワシは…ワシはいったいどうしたというのだ? たしか…突如見慣れぬ場所に転送され
とたん猛烈な音波攻撃にさらされて…)
その時の、脳を直接茹で上げられるような感覚を思い出し、身震いをする。
(やはり死んでしまったのだろうか…)
辺りを見渡せば、いかにもといった感じに、どこまでも続いている雲の平原。
そこをトボトボと一人歩いている彼、名を、海戦騎ボラホーンという。
「ボラホーン…ボラホーン…!」
「むっ」
どこかで聞いたような声の響き。振り仰ぐと、そこに、彼の元上司が浮いていた。
「私だ、ボラホーンよ」
「バ、バランさま!」
慌ててひかえようとする、しかし、
「うおっ」
(ど、どうなっているのだ!? 足が止まらん!?)
その不可思議な現象を説明したのは、頭上にフワフワと浮く元上司だった。
「ボラホーンよ、そちらへ行ってはいかん。
それ以上進んでしまえば、本当に死の国へ逝ってしまい還れなくなるのだぞ」
「な、なんですと!?」
言われ、天下無双を自負するその筋力の全力を振り絞るボラホーン。
しかし
「だ、駄目です、バラン様! 足が、足が勝手に動いて止まりません!」
「…しっかりするのだボラホーン! お前はこんなところで死んではいかん!」
(そうは仰いますが…!)
本当に止まらないのだ、頑張れと言われても、どう頑張ればいいのか、まずそこから見当もつかない。
「今まで、あまたの戦場を共に駆け抜けてきた我等ではないか…!!
貴様が死んでしまったら…私は…私は…」
「バ、バラン様…」
なんと、これほどまでに自分を重く見ていてくれたとは。
モリモリとやる気が沸いてくる。
「ぬ、ヌゥオォォォ―――!!!」
…………………………
「駄目でした」
汗だくになりながら、しかし結局その歩みを一歩も緩めることはできず
どこか捨て鉢な瞳で、ついにボラホーンは諦める。
「…すみませんバラン様。でも…ワシはもう駄目です…いえ、むしろ今まで生き残れていたのが不思議なくらいなのです…」
ドラゴンライダーとしての腕では空戦騎ガルダンディーに劣り
一人の武人としては陸戦騎ラーハルトに劣る
こんな中途半端な自分が海戦騎でいいのか? そう考えたことも、実は一度や二度ではないのだ。
「ワシの力などしょせんはここまでだったのです…」
……………………………………………………………………………………………………………………………………
日本
「あの…今どうなってるんですか…?」
「………」
あたり一面まさに死屍累々。まるで戦争直後のようなそこに、二つの人影が立っていた。
「………」
一人は鎧を纏ったヒゲ面のダンディーなおじ様。
もう一人は、
赤いリボンをつけた気弱そうな女子高生である。
「…竜の血が蘇らせることができるのは強靭な精神力を持つ者のみ…やはり無理だったか…」
足元に倒れている、どう見ても人間ではない異形の怪物を見下ろしていたヒゲダンディーはそう呟くと
質問をぶつけてきた女子高生に振り向く。
「待たせたな…どうもやはり無理だったようだ。このあたりにはもう生き残っている者は居ない。
次へ行くとしよう」
「ハ、ハイ!」
結局質問に答えていないことを指摘するでなく、素直にぴょこんと頭を下げる女子高生。
すこし微笑ましげな顔をしたダンディーが歩き出すと、その後ろについてゆく。
女子高生が、こけた。
起き上がった。
また歩き出して。やがて、道の向こうへと見えなくなる。
……………………………………………………………………………………………………………………………………
バランの声がしなくなってしばらく。
「このネタキャラが!! 弱虫毛虫が!!」
いきなり響いた声とその内容に、俯いていたボラホーンが弾かれたように顔を上げた。
「な、なにィッ!?」
「フッ、まだ何の活躍もしてないのにあきらめるようなヤツをそう呼んで何が悪い?
弱虫毛虫のトドかつネタキャラ! 貴様のようなヤツとコンビを組んでいたことはワシの一生の不覚よ!
一人称が同じなのもまた紛らわしくて実にムカッ腹が立つわ!」
まさに言いたい放題。相手が誰であるかを思い出すより早く、反射的にボラホーンも応戦する。
「こ、この野郎! 刃物僧正の貴様にネタキャラ呼ばわりされる筋合いはないぞっ!?
ワシはワシなりに一生懸命戦ったんだ!!」
「嘘だな! 元相方であるワシ、主であるバラン、同僚のガルダンディー&ラーハルトはまだこの世界で生き、戦っている!!
なのに彼らを見捨て自分だけ死の世界の安穏に身を委ねようなどというヤツが…
情けない!! そういうヤツを弱虫毛虫と言うのだ!!!!!!!」
「ふ…ふざけるなよフェン公!!!! た、たとえ死んだってワシは……ワシは……
ワ シ は 皆 を 見 捨 て た り な ど せ ん ぞ ォ ッ !!!!!」
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「―――――ハッ!!!」
目を見開くと星空が見えた。
血と、肉のにおいが鼻をつく。
起き上がると、自らの手のひらを見つめ、確かめるように握りしめた。
「夢……?」
いや、違う。
見渡せば、そこいらじゅうに人の死体が転がっている。自分と同じ、あの音波攻撃に一網打尽にされた者たちだ。
「……バラン様……!」
口中に残る血の味。そういえば聞いたことがある。古来、竜の血を飲んだ者は、不死身の力を得るという……
「フェンブレン……」
そして夢の中で出会ったもう一人……
「……フェンブレン……?」
………??
「……フェンブレンて誰だ……?」
【香川県坂出市 1日目:21時】
【ボラホーン@ダイの大冒険】
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]:不明(落ちていたとんぬら、世直しマン、セル、ぼーちゃん、
カク、黄泉、キルノートン、アマンダ、江戸川コナン、
うしお、サスケ、河内恭介の支給品はいただいた)
[思考]
1:フェンブレン…?
2:バラン様!
3:海戦騎ボラホーン復活しました!
【香川県坂出市 1日目:21時】
【バラン@ダイの大冒険】
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]:不明
[思考]
1:人を守る
2:総理にこんな馬鹿なことはやめさせる
3:できれば生きている知り合いに会いたい
【香川県坂出市 1日目:21時】
【来栖川姫子@神無月の巫女】
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]:不明
[思考]
1:千歌音ちゃん、私、どうしたらいいのかな?(´・ω・`)
最終更新:2006年12月17日 20:46