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忍術学園の敷地内にある学園長の居室。
そこは現在、カオスロワを管理統括するための要塞と化していた。
元が好奇心旺盛で頭脳もその辺の一般人よりは上な学園長である。
監視カメラや盗聴器など、戦国時代には無かった機械を取り扱うことなどたわいもないことだったしそれは信長たちも同じだ。
学園長は百を超えるモニターに映し出される各地の様子と、自動的に更新される死亡者一覧表を老獪さを思わせる目で眺めていた。

「さて、今回のカオスロワももう二日目の夜。各地の情勢も一時よりは落ち着いてきたし、そろそろ新要素が欲しいのう」
「学園長、それは―――」
傍らに控えていた織田信長@歴史が口を挟んだ。そこにはどこか、待ってましたというような響きがあった。
「我々の目的の一つを忘れてはいかんしのう。ちょうどほど良く、主要人物が一箇所に集まっておることだ。
そろそろ次の行程に移ろうではないか。―――『実験』の開始じゃ」
そして、学園長は愉快そうな表情を崩さぬまま信長達に告げた。
「あの船を用意せい。場所は千葉の沖じゃ」

「あ……れ? 何だここ?」
タケシは目を覚ますと、自分が今いるのがさっきまでいたはずの死者スレでは無いことに気がついた。
もっともそれだけでは今更驚くに値しない。今まで死者スレと本スレとを何回往復したのかわからないのだ。
だが今回は今までとは様子が全く違った。自分がいるのは、高級ホテルにでもありそうな巨大なホール。
頭の上には煌びやかなシャンデリアが飾られ、沢山のテーブルの上には豪華な料理が乗っている。
そして何よりおかしいのは、そこに自分以外の沢山の人が集められていたことだ。
それも死者スレから自分達が観察していたカオスロワの参加者ばかり。
中には自分と同じズガンレンジャーの692やひよりんの姿すらある。
自分の周りには、イワークやイシツブテら自分が持っている岩タイプのポケモンの姿があった。
彼らも不安そうな顔をしている。
「ようやく全員目覚めたようだな。そこの岩のジムリーダー、貴様が最後だぞ」
ステージの上に立ってマイクを持っている髷に和服の男が言った。
「泣かぬなら 殺してしまえ ホトトギス」
―――織田信長だ。その場にいた全員が思った。

「おはよう各々方。カオスロワを楽しんでくれておるか?
しかしカオスロワ4の主要人物がここまで勢ぞろいすると中々壮観だのう。
さて、今回わけあって各々方をここへ集めたわけじゃが、まず最初に一つ言っておこう。
おおその前にこの場の説明をせんとな。ここは実は客船の中じゃ」
集められた者たちの間に動揺が広がる。こんな巨大なホールがある客船など、なかなか乗れるものではない。
「おいおい待ってくれよ。さっきまで夢の国にいたはずの俺達が、なんで船になんか乗せられてんだ?
いくらなんでもアリのカオスロワだからって意味不明すぎるぜ」
そう声を上げたのは、ツインテールがトレードマークのガチレズ悪臭柊かがみ――ではなく、
現在彼女に変身している6/氏その人である。
「その説明を今からしようとしているのだ、誤解王よ。ふん、何度もこんな状況に投げ込まれているわりには落ち着きの無い」
信長の侮蔑するような視線に反感を覚えながらもやむを得ず黙る6/氏。

「そもそもこの船はただの船ではない。この船の中ではこの通り、正常に時が流れているが、
我々がこの船の外にいる誰かを見れば、その者はまるで時が止まったかのごとく静止して見えるはずだ」
「それってどういうことよ。この船の中だけ時間が進んでること?」
と質問したのは今度は柊かがみ本人だった。
「まあ正解といったところだな。正確には、この船だけが別の時空間の中にあると思って貰えばよかろう。
すなわち各々方の誰かがこの船を脱出したら、さっきまで各自がいた場所・時間に戻るわけだ。
このような場所を設えた理由はのう、各々方にある『実験』に参加してもらうためじゃ」
「実験?」
怪訝な顔で問うのはやはり柊かがみの姿をした少女、だが実はこのかがみはルパン三世の変装である。
「これより各々方には、殺し合いをしてもらう」
信長は、あの放送の時と変わらぬ声で言った。
「ただし、これまでの殺し合いとは違うルールも追加される。今我々が乗っているこの船はたった今より沈没を始める。
完全に沈むまでに要する時間は、そうじゃのう、『この船内の時間で』あと24時間といったところか。
もちろん逃げなければ、殺されなくとも船と一緒にあの世行きじゃ。
じゃが残念なことだが、この船の救命ボートは今ここにおる人間のうち三分の一しか収容できんのだ。
つまり、逃げれる人間は三人に一人だけ―――かかか、是非もなし!!」
ようやく事態を突きつけられ、多くのものの顔が蒼白となる。
殺し合いだけでも沢山だというのに、それだけでなく脱出もしなくてはいけないとは。
それも助かる人間はごくわずか。

「救命ボートの位置は不明じゃ。何、ワシも知らん。手分けをするなり相手を出し抜くなりして探すんじゃな。
救命ボートに乗って船から半径百メートル以上離れられたものは脱出成功とみなし、元のカオスロワ会場まで戻してやろう。
それ以外のルールは今までと同じじゃ。首輪を無理に外せば爆発するし、死者放送も定期的に行う。
禁止エリアは定めぬが、この船は刻一刻と沈んでおる。
つまり下の部分から順に、浸水で出入りが出来なくなるというわけだ。
そうじゃのう、この船は六層構造じゃから、六時間おきに下の階から順に出入りが不可能になるだろう。
船内には武器や便利な道具が隠されているかもしれんから、探したい奴は早めにな」
「めーたもーん」
絶望的な声を上げる柊かがみ。実はこれはかがみに変身したメタモン@ポケットモンスターである。
「以上だ。何か質問はあるか? ふむ、無いようだな」
本当は全員、現在置かれている状況を把握するのに精一杯なだけである。
「ちなみに、もし船と一緒に沈む羽目になってしまったら……その人間は、こうなる」
信長はそういいながら懐に手を入れる。取り出したのは何故かモンスターボールだ。
「ギャラドス、お主に決めた!!」
信長が華麗なフォームでモンスターボールを投げると、中からギャラドスが出てきた。
「ギャラドス、ハイドロポンプじゃ!!」
「ギャラ!!」
ギャラドスは勢い良く水を発射した。
「イワァァァァク!!」
「ツブテーッ!!」
「タッケーシ!!」
水タイプに弱い岩タイプのポケモンたちは、次々と斃れていく。
「はっはっは、こうなりたくなければ頑張って脱出することじゃな。では各々方、健闘を祈るぞ」
信長がマイクを置いた瞬間、ホールに集められていた参加者達は船内のあちこちへと瞬間移動されられていった。
こうして、学園長が用意した実験の一つ、『セプテントリオン』が開始された

【二日目・午後九時/千葉県沖海上】
【カオスロワ4thセプテントリオン編/大ホール(四階)】

【イワーク@ポケットモンスター  死亡確認】
【イシツブテ@ポケットモンスター  死亡確認】
【タケシ@ポケットモンスター  死亡確認】

※某夢の国にいた参加者たちが船内に召還されました。他の地域にいた参加者も呼ばれてるかも
※この船内で起こったことは、日本列島で行われている殺し合いには直接関係はしません
脱出者は記憶も消されてもとの時間もとの場所に戻されます
最終更新:2008年05月07日 12:53