2020年7月16日
出題者:影法師Z
タイトル:「奇跡の腕を持つ男」


【問題】
最強の幸運の持ち主を決める大会
「K-1」(幸運No.1グランプリ)に出場した中田。
カードを使ったじゃんけんや、サイコロ勝負などを勝ち抜き、
決勝の種目はなんとくじ。

対戦相手は妙にあごと鼻が尖った男、伊藤。
周りは妙な雰囲気でざわ・・・ざわ・・・している。

心優しい中田は一度だけくじを引いたが、
伊藤は何度も、それこそ20本以上は引いた。
当たりはもちろん一本だけだったのだが、中田は見事に勝利をもぎ取った。

それを見ていた司会も審判も観客も、
全く不思議に思わなかったし驚きもしなかった。
一体どういうこと?



【解説】
+ ...
決勝のくじは「あみだくじ」だった。

審判の一条と、司会者の利根川、多くの観客が見守る中、
公平を期すために中田はアイマスクと耳栓をして、
伊藤が紙とペンを使って線を20本以上引き、あみだくじを作成。

スタート地点だけ見えるようにしてから、中田の武装を解除。
中田はあみだくじの二本のうち一本のくじを引き、勝利した。

余談だが試合後、伊藤(21歳)は謎の黒服に連れていかれ、
心優しい中田(18歳)は帰りの電車で老人に席を譲り、
諸事情あって自身の恋愛運の無さを嘆いた。

※この話はフィクションです。
実在の人物や団体や賭博黙示録とは一切関係ありません。

最終更新:2021年11月23日 15:26