2021年6月5日
出題者:耳
タイトル:「詐欺師と幽霊」


【問題】
かつて飲食店で詐欺を働いた男が、
同じ手口で幽霊を救ったという。
どうやって?



【解説】
+ ...
夜な夜な、井戸に女の幽霊が出るという。
悲しげな声で「いちま~い、にま~い…」と皿を数えては
「はちま~い、きゅうま~い…ああ恨めしや、一枚足りない…」と
この世のものとは思えない声で泣くらしい。

この噂を聞きつけ、美女がいつまでも嘆いてるとあっちゃあ
見過ごせねえとやってきたのが、
かつて蕎麦屋で代金をごまかした前科のある、あの男。

「いちま~い、にま~い…」
「おう、今何どきでい?」
「え、丑三つ時…よんま~い、ごま~い…
きゅうま~い、じゅうま~い!?
十枚?十枚あるのね?あたしお皿を割ってないのね?
ああ、光が…兄さんありがとう!」パァァァァ…
「おう、いいってことよ!」


「時そば」の男が時を聞いたおかげで、
お菊さんは無事お皿を十枚まで数えることができて成仏した。
めでたしめでたし!

《モチーフ有》《非現実》《瞬殺》

最終更新:2022年04月01日 16:22