【問題】
女の携帯電話に着信があった。
彼女は自分の身に及ぶ危険を覚悟し、その後はビクビクしながら毎日を過ごした。
それからだいぶ後になって一通の手紙が届いた。
一体どういうことだろうか。
【解説】
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女の携帯電話に骨髄バンクからのメールが届いた。
患者とHLAが適合したので書類を送るという内容だ。
過去に骨髄提供による健康被害が発生していることもあり、
心配ないと言われていても多少の不安はあった。
しばしの逡巡の後、今も病気で苦しむ誰かを救うためにと覚悟を決め、
女は夫の同意と休暇を取り手術を受けることにした。
手術の日が決まると、女は怪我や病気をしないように、
大事な予定が入らないようにと内心ビクビクして過ごしていた。
なぜなら骨髄移植の7~10日程前より抗がん剤や放射線療法を受けているため、
前処置開始後に何らかの理由で骨髄の提供がなされず、
代替の造血幹細胞も移植されないと患者さんは致命的な状態に至ってしまうからである。
無事に手術を終え、後日提供先の男の子とその両親からの感謝の手紙が届いた。
「本当に良かった」と女は安堵したのであった。
《知識》
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最終更新:2022年04月01日 15:16